柴田哲孝のレビュー一覧
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日本という小さな島国に非常識な介入を行い続ける中国の狙いは何か…様々な事実を土台にストーリーを膨らませたシミュレーション小説。
北海道の原野を中心に日本の国土を中国人が買い漁り、尖閣諸島の海域で領海侵犯を繰り返し、日本の海上保安庁と衝突を繰り返す中国船。東日本大震災までもが描かれ、中盤までは今、この瞬間に起きている事態を克明に描き、非常に面白いのだが、ラストが何とも残念。広げた風呂敷を畳み切れなかったようだ。
尖閣諸島、小笠原の赤サンゴの密漁。日本に土足で踏み込み、自国に於いてもモラルの欠片も感じられない中国人。彼らは、やはりアメリカに替わり世界のトップに立とうとしているのだろうか。それに -
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深い雪に閉ざされた山奥の寒村。
何かを隠している排他的な村人たち。
平家の落人伝説と老婆が歌う不気味な機織り歌。
さらにはウソばかりついている依頼人と、
何を考えているのか分からない「弁護士」先生。
...と、舞台設定としては「これでもか」というくらい
清く正しい横溝正史ワールド(^ ^;
最初は近づかないことに決めていた神山探偵。
が、好むと好まざるとに関わらず、
徐々に事件に、いやこの村に「取り込まれて」いく。
通行不可の橋を越えた先にある廃屋に残る
連続猟奇殺人の痕跡。
神山探偵の滞在中に新たに起こる惨劇。
が、警察に届けようとすらしない村人たち...
おどろおどろしい世界を描き -
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戦後最悪の首相は誰か。記憶に新しいところでは原発対応を失敗した菅直人だとか、いや、格差社会を助長した小泉純一郎だとか、ちょっと戻って派閥金権政治の象徴である田中角栄だとか、いろいろ意見はあるだろう。しかし多くの国民を見殺しにしたという点においては、間違いなく村山富一だ。
1995年1月17日未明に阪神淡路地方を襲った未曾有の大地震。真冬の寒さのなかで倒壊した建物の下敷きになり救助を待つ人に、襲いかかったのは大規模な火災だった。道路は寸断され、消防車は行く手を阻まれ、消化活動ができない。このような大規模災害時において救助活動ができる能力があるのは自衛隊だけだが、自衛隊は出動要請が来なければ -
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私立探偵 神山 健介シリーズ第一作。
柴田節炸裂の「今どき」ハードボイルド。
銃をぶっぱなしたり、
大がかりな悪の組織と闘ったりという
「荒唐無稽」な話ではない。
酔っぱらったところを襲われれば骨折もするし、
車で飲みに行った帰りは代行を呼んだりと、
細かいリアリティが感情移入を手助けする。
が、あくまでハードボイルドである。
主人公は女にもて、ボクシングの経験があり
ジムで体を鍛え、車の運転も玄人はだしと、
男の子があこがれる「格好いい男像」は
きっちりと押さえている。
伏線の張り方も巧みだし、ミスリードも自然。
最後のどんでん返しは、若干予定調和っぽいか。
でも何より「平和なシー -
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阪神・淡路大震災の影に、実は国際的な陰謀が蠢いていた。阪神、東京、アメリカ、北京五輪を控える中国を舞台に、日系米国人のジャーナリスト、ジョージ松永が真相に迫る。
ノンフィクションも手がける著者の柴田哲孝氏だけに、事実を織り込みながら読者を惹きつける。
阪神大震災では、法律的な手順の問題などから、自衛隊の出動が遅れ、災害派遣法が改正された。この時、重点的に変えられたのは原子力災害への派遣規定だった、という。
少し長いが引用する。
「松永は、胸騒ぎを覚えた。阪神淡路大震災の教訓を踏まえた自衛隊法の改正であるはずなのに、なぜ”原子力災害”なのか。当たり前に考えれば、原子力発電所の事故に対応す -
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