柴田哲孝のレビュー一覧

  • 侵蝕

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    あまりに怖くて一気読み。半分以上実話かもしれない。日本の領土が中国人に買われていく。軍事施設が作られるのには、理由が。怖すぎるし、現実になりそう。

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    2025年11月11日
  • 下山事件 真相解明

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     国鉄三大事件のうち、最も不可解なのが「下山事件」。
     戦後の初代国鉄総裁が三越デパートで白昼に行方不明となり、翌日に常磐線と東武線の交差付近の土手で轢死体となって発見される。
     これを警視庁は早々に自殺と断定し事件は闇に葬られた。

     著者の作品群で下山事件の再発掘を読んできたが、それらは誰が事件を起こしたかの推定であり、なぜ事件が起きたのかが抜けていた。
     その点がモヤモヤしていたが、本作では事件の発生原因に切り込んでいる。
     76年前の未解決事件に対し、コツコツ証言を積み上げて真相に迫っていくノンフィクション。

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    2025年11月03日
  • 下山事件 最後の証言 完全版

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    ネタバレ

    わたしが生まれたのは昭和42年。
    当時は「戦争なんて遠い昔の話」と思っていましたが、生まれる二十年ほど前は戦時中でした。
    57歳になった今にして思えば、それほど遠い昔のことでもなかったのだと今更ながら驚いています。

    そういえば少年時代はテレビドラマや漫画のそこかしこで戦後の重苦しい雰囲気の残り香を嗅いでいたような気がします。
    また帝銀事件や下山事件といった未解決事件の情報に触れて、日本の暗部に触れているような何とも言えないおどろおどろしい気分を味わったものです。

    下山事件のことは国鉄総裁である下山定則さんが突然行方不明になり、轢死体となって発見されたことくらいしか覚えていませんでした。

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    2025年09月11日
  • 暗殺

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    国境の雪の衝撃と同じぐらい衝撃だった。下山事件は知らないので読む気が起きなかったが関連しているなら読まなくては。
    1人の犯行ではないというフィクションにどこまで真実なのか、空砲だったのか、そして令和は使ってはいけない言葉だった理由も全てが真実味を帯びているので騙されてしまう。

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    2025年09月10日
  • 下山事件 真相解明

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    自らの祖父が深く関わっていた下山事件を、事件関係者からの様々な証言や、読者からの新たな情報などを積み重ね、近親者の証言をも集めて重層的に事件を解いていく過程は強烈に読者を引き込む。
    昭和24年という時代背景のなかで起こされた事件は、他殺か自明にも拘らず警察は自殺説を取り、進駐する米軍人の支配下であり、鉄道利権とヤクザ、権力者が集まる亜細亜産業の暗躍。
    誰が何を目的としてどの様に下山事件に関わっているのか。
    それを解明する為の事件の実態は伏魔殿のように悪事を隠蔽している。
    歴史的な事実を元にし綿密に調べ上げたドキュメントだけに、大変説得力があり事件の真相と思われる内容は実に衝撃的なものだった。

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    2025年08月29日
  • 暗殺

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    2冊続けて同じ著者の本を読んだ。ノンフィクション寄りのフィクション、ということでとても面白かった。主人公が登場するまでは下山事件の本と似たような受け止め方で読みかたで進んだが、その後は推理小説っぽさが出てきてスッキリ読めた。
    色々な思想を背景とする思惑がいくつかあって、自分達の思惑を邪魔する力が強大になってくるとその力を消そうとさえする。権力と結びつく影の力とかもあるんだろうとは思うけど、そういう人達も恐らく私利私欲のためだけではないのだろうと思うと、そうやってこの国はバランスをとってきたのかなぁ、とも思う。著者も取材を重ねて得られた真実と、証言、推測や憶測、噂などを組み合わせて創っていく中で

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    2025年08月12日
  • 暗殺

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    いやぁ〜評判に違わず物凄い小説だった。
    これほど踏み込んだことを書いている作家自身に危ういことは無いのだろうか。
    そんな心配をするほどに小説は実にリアルに暗殺の裏側を描き出す。
    気にはなっていた小説だったが、評判が良すぎるので敬遠していたのを後悔するほど危機迫る小説だった。

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    2025年07月21日
  • 暗殺

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    一部名前を変えているが、個人や組織が特定できるノンフィクションに近いフィクション。
    あまりにもスムーズに描かれるのであの事件の真実はこうだったんだろうな、と思わせられる。
    ただでさえ、多くの人が疑問に思っているであろう事件だったので、話を読むと、なんだか答え合わせをしている気分にさえなってくる。
    おそらく発行部数でベストセラーになっていることは間違いないが、普通に新聞の書評で評価されることはないだろう。
    なぜならば題材がかなりトリッキーだし、著者の命が危ないんじゃないかと思わせる内容だからだ。
    それがまた、人気に拍車をかけていることは間違いない。

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    2025年07月14日
  • 暗殺

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    本作品についてネットで取り上げていて興味をもち読み始めた。
    安倍元首相の銃撃事件を題材にされている。フィクションなのだが、実在の人物や実際の事件(読みながらググって確認した)を絡めてストーリーが展開する。読みながら何が事実ではないのかわからなくなってきた。というか、事実のように思えてくる。ただ、興味をもって調べれば調べるほど怖い結果が待ち受けていそうで怖い。
    安倍元首相は、本当は暗殺されたのではないか!豊田議員とは誰なのか?

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    2025年06月28日
  • 暗殺

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    いやぁ、これは面白かった。前半は単なる出来事の羅列で正直つまらなかったが、この小説の真骨頂は『暗殺』以降にある。ラストも色々な想像をかきたてる結末で、最後まで読者を飽きさせない。久し振りにミステリーを読んだが、なかなかの傑作だった。

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    2025年05月11日
  • 暗殺

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    元首相の殺害という実際にあった話を
    元にしたお話
    最初にフィクションという記述があるのですが
    どうしても現実もそうだったのではと思わざるを得なく
    させる文章に引き込まれました
    犯人の単独犯として片づけた警察でしたが
    週刊誌の記者は真実を追い求めていきました
    そして真実を追うとその先は・・・
    恐ろしい作品でした
    もしも現実も同様の内容だったとしたら・・・
    怖すぎます

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    2025年05月04日
  • 暗殺

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    2022年7月奈良県で元総理が凶弾に倒れた。こんな出だしでストーリーが始まる。どうしても現実に起こったあの事件と重ねてしまう。でも、この小説はフィクションだという。

    41歳の男性が現行犯逮捕された。ある宗教団体への恨みがあり、関わりのある元総理へ恨みの矛先が向かったという。ここまでは、現実の世界でも、小説の世界でも同じだ。ただ、その先の展開は、この作品では思いもよらない世界が描かれている。

    新聞社襲撃事件、宗教団体、右翼、警察、防衛省、銃、スナイパー、政権与党、公安、ジャーナリスト、奈良、皇室、元号、さまざまな要素が絡み合って、事件の裏側を探っていく。普段の生活では考えの及ばない世界が繰り

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    2025年04月28日
  • 暗殺

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    安倍晋三前首相の銃殺事件をリアルに書いている。
    明らかに単独犯ではないのに、真相に迫ることなく鎮静化を図るのは、裏社会の黒幕が幕引きを命じているから。

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    2025年04月11日
  • 抹殺

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    「暗殺」に匹敵する傑作。南スーダンPKO日報問題で明らかになったPKOが戦闘地域で活動していた実態を基に、こちらも虚実の境界線が曖昧なノンフィクション風小説。1章の鬼気迫る戦闘シーンの描写で読者の心を鷲掴みにし、ドンドン物語世界に誘われる。元ネイビーシールズ隊員が、いとも簡単に陸自特殊部隊員に赤子の手をひねるように負けていくところは本当のところどうなんだろうという疑問はあるが、ミステリー要素も散りばめたプロットは抜群で最後まで一気に読ませる力のある傑作。

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    2025年03月14日
  • 抹殺

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    重めの内容なのに学力のない自分でも一気読みできノンフィクションぽく時勢も分かる。自衛隊の仕事や海外派遣での仕事は全然わからなくニュースでも取り上げてない裏情報。恋愛がなかったのもそれだけこの話に重きを置いていたのかなぁと
    思う。石油をめぐっての隠蔽だった今回の事件。政府が絡むと情報もうやむやにされてしまうのね。と分かりきった事だけど殺人や自殺など、そして市議会の偽情報、政府が介入して法案をまとめようとしてるなどなんだかなぁとやるせない気持ちにもなってくる。

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    2025年02月09日
  • 抹殺

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    事実に架空事象を溶け込ませる技巧が秀逸。迫真性に汗を握る。風戸の恐るべき身体能力と超越した判断力に驚嘆。別班に劣らず、特殊作戦群部隊も最強だった。人命の犠牲も厭わない利権絡みの諍いに憤慨した。

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    2024年12月28日
  • 下山事件 最後の証言 完全版

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    身内が実は下山事件に関わっていたという著者だから書ける本
    鳥肌立ちながら一気に(と言っても3日にわけて)読みました
    下山事件についてはWikipedia程度の知識しかなかったので、事件背景や当時の情勢など初めて知ることばかりだった
    もちろん真相は断定できないけど、かなり説得力がある一冊でした
    それと同時に自分は本当に「庶民」なんだなあと…こんなにも表舞台には立たずとも情勢に深く関わる人物たちがいたんですね、今ももちろんいるのでしょう

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    2024年11月28日
  • TENGU

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    ネタバレ

    『WOLF』(柴田哲孝)に引き続き気になった『TENGU』。

    作品紹介であらすじを知った時に読もうと思ってから1年経ってようやく読み終えた…。

    壮大なスケールのお話の中で感じた内容は以下7点。

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    ❶DNA鑑定、解析
    過去に読んだ『DNA鑑定 犯罪捜査から新種発見、日本人の起源まで』(梅津和夫)の振り返りキッカケになりました。

    犯人特定、親から子への遺伝、食品偽装、遺伝性疾患、薬の効き具合、ガンの罹りやすさ、寿命の長さ、死亡年代、遺族と犠牲者照合………奥深すぎてだんだんわからなくなってきた笑

    もう一度読み直す必要ありそうだなー。

    ❷記者
    小説

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    2024年08月30日
  • 下山事件 暗殺者たちの夏

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    作者がノンフィクションとして発表した「下山事件最後の証言」(2005)の10年後に小説として再び事件の真相に迫ったもの。戦後のGHQ支配の闇の中で復権した右翼、特高、企業人、政治家たちの黒い蠢きをサスペンスとして描き切っている。
    現実の事件と切り離して読んでも一級品だ。作者はそんな読み方を許さないだろうが。

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    2024年08月25日
  • 五十六 ISOROKU 異聞・真珠湾攻撃

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    山本五十六がフリーメイソンに入っていて、ルーズベルトとの密約から真珠湾攻撃に踏み切った、という陰謀論的な本だけど、面白いよ。連合艦隊がなぜアメリカの偵察機やレーダーにひっかからずにハワイまで行けたのか、とか、なぜハワイに空母がいなかったのか、とか、誰もが知っている謎の解答が、密約という視点からなら全て説明できる。ほんとにあったかも、と思わずにはいられなくなる本。

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    2024年08月23日