柴田哲孝のレビュー一覧

  • TENGU
    前作(?)のKAPPAがオチが読めてしまい微妙だったのであまり期待していなかったのだが、面白い。
    今作の方が犯人の正体不明感、怪物感が強く、
    作中の目撃証言から早い段階から「おかしくなった黒人の囚人なんじゃ?」と疑っていたが、犯行の人間離れした暴力的すぎる様子や(途中で得られる)DNA鑑定の結果が推...続きを読む
  • 国境の雪
    未来を信じつつけて、お互いの幸せを想い続けた2人に心打たれ続けました。年月、規模ともに壮大すぎる愛の物語で、読み終わった後の喪失感は過去一かもしれません。大満足です。
  • 砂丘の蛙
    片倉康孝シリーズの2作目。
    今回は、康さん自身が犯人に襲われ負傷するというピンチに見舞われますが、同僚や後輩、他県の警察と共に、いつも通りの地道な捜査を積み重ね犯人を追い詰めていきます。
    実際に起こった事件を題材に取り入れているのか、妙にリアリティーがあり、事件の関係者も多くて、後半過ぎまで事件...続きを読む
  • 蒼い水の女
    着実に一歩一歩、犯人に近づく描写に思わず惹き込まれた。犯人の動機、人間関係、伏線回収等、上手く纏めていた。キンギョの抜かりと片倉の元妻の図々しさにイラッとした。まさか宗教絡みとは…。
  • WOLF

    人間の無力さ

    現在、人類は、好き勝手に自然を破壊し、何食わぬ顔で生きているが、人間は、大自然の前には
    結局は無力である事がわかる。
    野生動物が、身近に迫ってきている、現在にもあてはまる、最後まで気が抜けない小説である。
  • デッドエンド
    2022ー77再読。頭のいい親子っていいなあ。あと体力もあるか。もう、この段階で我が家では無理です。爽快感いっぱい。続編も面白いよ。
  • 伝説の名馬 ライスシャワー物語
    素質馬×名伯楽=競馬を超えた何か

    ステイヤーといえばメジロマックイーンやマヤノトップガンなどが想起されるが、ブルボンの三冠、マックイーンの春の盾三連覇に立ちはだかったスタミナと勝負根性は記憶に久しい。

    日本でステイヤー血統が敬遠されていたため、種牡馬としての可能性を広げようと出走した宝塚記念での...続きを読む
  • リベンジ
    デッドエンドの続編で、娘の笠原萌子が大活躍するお話でした。こういうの待ってた!
    前作で恨みを持った男の復讐ということで「リベンジ」。原発利権で政治家と北の工作員も絡んできて、悪人たちの様相がなんともいえず。
    幾度も訪れるピンチとギリギリのところで切り抜けるハラハラドキドキ(死語?)の展開は、読んでて...続きを読む
  • GEQ 大地震
    阪神大震災を皮切りに様々な巨大地震が人工的に操作されている。
    本当にそうだとしたら地震を止める研究に着手すればいいのに。人間は破壊する事に関しては得意分野なのだろう。

    今度はどこが人工地震が起きるのだろうか。アメリカ軍が撤退したアフガニスタンで何か起きるのか。冬季オリンピックの北京で起きるのか。。...続きを読む
  • 漂流者たち 私立探偵  神山健介
    原発。生活には欠かせないものだが、その周囲に暮らしている人にとっては危険と隣り合わせ。

    生々しい震災の跡地を逃亡者を追いかけながら巡るのは少しでも悲惨さを紛らわしながらも現状を風化させてはいけない、もっと原発を考えなければならないと思わせるような、そんな小説で電車が運行された、ガソリンが供給される...続きを読む
  • デッドエンド
    妻を殺害した罪で服役していた、元経産省役人でIQ172の主人公が、とある目的で脱獄する。その目的とは?妻が殺害された真相とは?
    プリズンブレイクきたーと思ったんですが、物語序盤で早々に脱獄に成功してしまい、そこが主題じゃなかった件。じゃあなんで脱獄したのか?というところなんですが、奥さんを殺害したの...続きを読む
  • デッドエンド
    久々に柴田哲孝の本を読んだ。ハラハラドキドキが連続のノンストップアクション。
    ほぼ一日で一気読みしてしまった。
    高い知能で捜査陣を混乱させ、妻を殺し、娘を誘拐した巨悪に立ち向かう笠原武大。
    看護師の有美子を連れての逃避行はかつて読んだ「国境の雪」とオーバーラップする。
    脇役ながら娘の萌子がい...続きを読む
  • TENGU
    久々に面白かったなぁ。
    なんていうか人間、種、化物みたいなカテゴリーの小説は結構想像力を掻き立てられてわくわくする。
    フィクションなのか本当に実在するのか、、、
    今日も妄想が捗るのである。
    あと彩恵子が美しい。
  • デッドエンド
    PUSH!1st「ブックファーストイチオシ本」
    という特設コーナーを新宿のブックファーストで見つけて手に取った本でした。

    なんでも、ブックファーストの全スタッフが、多くの既刊本の中から「埋もれてしまうには惜しい本」を知っていただきたいという思いからはじまったものだとか。

    ネット全盛の時代であって...続きを読む
  • クラッシュマン
    柴田氏らしい、ガツンと読み応えのある一冊。

    現実の人物や社会問題などが多く出て来るな、と思ったら、
    解説によると「伊勢志摩サミットの準備期間中」に
    リアルタイムに連載していた作品だとか(^ ^;
    何か事件や事故などがあると、すぐにそれを取り入れ、
    内容に反映させていたという...驚くべき実験的作品...続きを読む
  • 中国毒
    9つの真実の中に、一つだけ嘘を混入させる。もしくは隠す。逆に9つの嘘を並べ、一つだけ真実を教える。嘘は、真実との混ぜ具合で、効果的な嘘となる。日本人は誠実で忠実の上に、性善説なので騙されやすい。情報の真偽の見極めを誤るととんでもない方向にミスリードされる。ある意味では、付和雷同しやすい体質があるよう...続きを読む
  • デッドエンド
    評価は5.

    内容(BOOKデーターベース)
    笠原武大は、妻を殺害した罪で千葉刑務所に服役している。だが、一日も早くここを出ると決意していた。たとえどんな手を使ってでも。綿密な計画を練り、数十台のカメラの監視をかいくぐって、笠原は高さ3.5メートルの塀を越えた。大胆な行動で警察の追跡を躱しながら、“...続きを読む
  • 下山事件 最後の証言 完全版
    戦後史上最大の謎といわれる「下山事件」。その実行犯は自分の祖父なのではないか? という疑問から始まる、とてもスリリングなレポでした。吉田茂、白洲次郎、伊藤律などなど、聞いたことのある人物の名前が次々と絡んできて面白かった。
    自殺か他殺かも意見が別れるなか、最後の証人・柳井乃武夫が、「"自殺説"という...続きを読む
  • クズリ ある殺し屋の伝説
    古き良きハードボイルドのお手本のような(^ ^
    殺し屋の男はあくまで孤独でストイックで、
    女は男の唯一のより所になるが、さらわれてしまい(^ ^;

    ただ清く正しすぎて、正直 展開は読める(^ ^;
    が、そんなことは気にならない程度で、様式美の範疇。

    「悪い」警官、小心者の売人、メンツで動く殺し屋...続きを読む
  • 下山事件 最後の証言 完全版
    戦後の未解決事件としてあまりに有名だが、こうして詳しく内容を知ると、ますます興味深い。著者の祖父が本事件に深く関わったかも知れないことから進められる取材は、身内や核心に近い人物から情報を引き出すのに有利だったようだ。矢板玄氏への取材は緊張感と安心感があった。桜田会、M資金、松川事件・三鷹事件など戦後...続きを読む