柴田哲孝のレビュー一覧
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【あの日、奈良の空の下で何が起きたのか。フィクションの仮面を剥ぎ取り、国家のタブーに切り込む衝撃作。】
2022年7月8日。日本中を震撼させた元首相暗殺事件をモチーフに描かれた本作。作中の人物名こそ変えられていますが、地名や海外の政治家などは実名で登場するため、まるで「ノンフィクションのようなフィクション」を読んでいるかのような、生々しい錯覚に陥ります。
物語の視点は加害者側に置かれ、標的をいかにして暗殺するかという過程が、冷徹なまでに訥々と語られていきます。連日の報道で耳にした様々な説や動機が、パズルのピースが埋まるように物語へ組み込まれていく様は圧巻。読み進めるほどに「本当にこれ -
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柴田哲孝『暗殺』幻冬舎文庫。
フィクションという形式を取りながら、旧統一教会との強いつながりのあった安倍晋三元総理の暗殺事件に関連する様々な疑問に対する答えを描いた非常に面白いサスペンス小説である。
日本中を震撼させた安倍晋三元総理の暗殺事件により、元総理をはじめとする与党の自民党議員などがカルト宗教団体と長年に亘り密接な関係を築いていた事実には驚かされた。地方自治体の長なども、このカルト宗教団体との関係が明らかになるが、国会議員同様に有耶無耶にされてしまう。
そして、何よりも暗殺事件で現行犯逮捕された男が眼鏡をかけた真面目そうな細身のごく普通の人物であったことには驚いた。
また、陰謀 -
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いま、『下山事件 真相解明』という本を読み終わったところだ。これを書いた著者は下山事件の犯人(複数犯)と関わりのある人物の孫にあたる。あの、戦中戦後の複雑な、魑魅魍魎な人間関係を、分かりやすくカメラ越しに覗くように書いている。文章の行間に意味が一杯詰まっていて、いちいち納得させられる。著者自身も、血を引いた祖父が事件と関わっていたとあれば、作家という職業上、真実を追求したくなったに違いないのである。他人が書くより自分のイシューとして真実を明らかにせねばならないと考えたと思う。この事件については、多くの一流の著名人が書いている中で、祖父がどこまで事件に関わったのかを基軸として、闇の世界をほつれ
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ネタバレわたしが生まれたのは昭和42年。
当時は「戦争なんて遠い昔の話」と思っていましたが、生まれる二十年ほど前は戦時中でした。
57歳になった今にして思えば、それほど遠い昔のことでもなかったのだと今更ながら驚いています。
そういえば少年時代はテレビドラマや漫画のそこかしこで戦後の重苦しい雰囲気の残り香を嗅いでいたような気がします。
また帝銀事件や下山事件といった未解決事件の情報に触れて、日本の暗部に触れているような何とも言えないおどろおどろしい気分を味わったものです。
下山事件のことは国鉄総裁である下山定則さんが突然行方不明になり、轢死体となって発見されたことくらいしか覚えていませんでした。
下 -
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自らの祖父が深く関わっていた下山事件を、事件関係者からの様々な証言や、読者からの新たな情報などを積み重ね、近親者の証言をも集めて重層的に事件を解いていく過程は強烈に読者を引き込む。
昭和24年という時代背景のなかで起こされた事件は、他殺か自明にも拘らず警察は自殺説を取り、進駐する米軍人の支配下であり、鉄道利権とヤクザ、権力者が集まる亜細亜産業の暗躍。
誰が何を目的としてどの様に下山事件に関わっているのか。
それを解明する為の事件の実態は伏魔殿のように悪事を隠蔽している。
歴史的な事実を元にし綿密に調べ上げたドキュメントだけに、大変説得力があり事件の真相と思われる内容は実に衝撃的なものだった。 -
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ネタバレ『WOLF』(柴田哲孝)に引き続き気になった『TENGU』。
作品紹介であらすじを知った時に読もうと思ってから1年経ってようやく読み終えた…。
壮大なスケールのお話の中で感じた内容は以下7点。
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❶DNA鑑定、解析
過去に読んだ『DNA鑑定 犯罪捜査から新種発見、日本人の起源まで』(梅津和夫)の振り返りキッカケになりました。
犯人特定、親から子への遺伝、食品偽装、遺伝性疾患、薬の効き具合、ガンの罹りやすさ、寿命の長さ、死亡年代、遺族と犠牲者照合………奥深すぎてだんだんわからなくなってきた笑
もう一度読み直す必要ありそうだなー。
❷記者
小説 -
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ネタバレ下山事件最後の証言
完全版
祥伝社文庫 し8-3
柴田哲孝/著
出版社名祥伝社
出版年月2007年7月
ISBNコード978-4-396-33366-9
(4-396-33366-8)
税込価格943円
頁数・縦602P 16cm
内容紹介
【増補完全版】 W受賞 日本冒険小説協会大賞 日本推理作家協会賞 昭和史最大の謎に挑む! 「私の祖父は実行犯なのか?」 「私の祖父は、実行犯なのか?」昭和24年7月6日、初代国鉄総裁下山定則(しもやまさだのり)が轢(れき)死体で発見された。戦後史最大の謎「下山事件」である。戦時中は陸軍、戦後はGHQの特務機関員だった祖父。彼が在籍した「亜細亜(あじあ -
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ネタバレ 購入済み
片倉康孝シリーズの2作目。
今回は、康さん自身が犯人に襲われ負傷するというピンチに見舞われますが、同僚や後輩、他県の警察と共に、いつも通りの地道な捜査を積み重ね犯人を追い詰めていきます。
実際に起こった事件を題材に取り入れているのか、妙にリアリティーがあり、事件の関係者も多くて、後半過ぎまで事件の全容が解らず、謎解きが楽しめる点もGOOD。
今回も満足の読み応えでした。
次回作も期待しています。
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柴田哲孝『ミッドナイト』双葉文庫。
『デッドエンド』シリーズの第4弾。第4弾はスパイアクション冒険ロード小説という非常に面白いストーリーに仕上がっている。
追う者と終われる者……
東北地方を舞台に命懸けの逃亡と激闘が描かれる。青森、秋田、岩手、宮城、そして福島と田臥が操るメルセデスS550ロングが疾走する。
今回は警視庁警備局公安課特別捜査室の田臥健吾警視が主人公だ。笠原武大と萌子の天才父娘は脇役として少しだけ登場する。また、前作『リベンジ』に登場した北朝鮮の女性工作員グミジャが再び田臥の前に立ちはだかることに。
次期警察庁長官候補の大江から非公式のオファーを受けた田臥は、ロシアのス