柴田哲孝のレビュー一覧
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評価は4
内容(ブックデーターより)
姉の遺体を捜してほしい―。福島の私立探偵・神山健介は東京から来たモデル・中嶋佳子から奇妙な依頼を受けた。二年前、ストーカーが双子の姉を拉致。だが犯人は自殺し、姉はそのまま行方不明になっていた。手掛かりは「土の中から姉の声が聞こえる」という佳子の曖昧な話だけなの...続きを読むPosted by ブクログ -
下山事件そのものについては、遠くで聞いたことがあるかなぁ?程度のことだった。
たまたま本屋さんで目に入り興味を持って買ってみた。
まぁ・・・驚くことばかり、関わってくる人達もすごいし、色々が闇すぎて。
なんだか下山総裁がお気の毒としか言えない。
あんなことができちゃったことが恐ろしい。Posted by ブクログ -
人名が多くて覚えられなくて、読むのが大変で1ページ2分くらい掛かった。半分ノンフィクションみたいな小説なので、資料性がある分エンタメ性が低いのではないだろうか。下山総裁が殺される場面が生々しくて怖かった。戦争で人を殺していた人が戦後暗躍している感じも生々しかった。他殺説を封殺するために人事異動をし...続きを読むPosted by ブクログ
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実在の地名、人名、事件等を巧みに使い、危機管理意識が希薄な政治家、政府、自治体などの複合要因から中国に付け込まれていくフィクションを構成する筆致で、物語世界に引き込まれる。かなり以前に情報番組で広大な土地に中国領事館を建設する問題を扱っていた記憶はあるが、危機感はまったくなかった。日本侵蝕とは言い得...続きを読むPosted by ブクログ
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「文庫X」も凄いけど「下山事件」も凄い。というカバーの煽り文句に惹かれて購入しました。
お恥ずかしながら下山事件を知らなかったので、事件の凄絶さにまず驚き、日本の闇…と言っていいのか、そういうものにぐいぐい引き込まれました。ただ、あまりに登場人物や組織が多いので、読むのが難しかったです。多分、半分も...続きを読むPosted by ブクログ -
ハードボイルド好きです。
渋く淡々と進み、主人公も割と普通の人というものと、
おいおいこんなんありかよ!、
というタイプがありますが、
これはええっつ!そこまでいくか?、という感じですね。
これもいいじゃない。Posted by ブクログ -
時の国鉄総裁が暗殺された事件とだけ知っていたが、こんな裏事情があるとは知らなかった。多くの関係者があの世に行ってしまったので書けるようになったのだろうな。戦後の混乱期とはいえ、こんな無法がまかり通るというのは恐ろしい。犯人検挙にはいたらなかったものの、件の商会がさっさと解体されたのかどうかが気になる...続きを読むPosted by ブクログ
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フィクションの形をとっているが加害者の子孫である著者が何年もかけて調べ上げたほぼ真実の経過はこの通りではなかったか.フィクションんあので帰ってわかりやすい.疑問点は本書の下山殺害の主な動機はロマンス社の名簿,これ以外にもいろいろあったと思う.それから静脈血は出血するとすぐ凝固してしまうのでこの方法で...続きを読むPosted by ブクログ
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昭和史最大の謎と言われる事件の断片をフィクションで埋めて生まれたノンフィクション。
今までもこの事件の謎を追う本を著している著者ならではの密度の濃さ、熱の高さが圧巻。
真相は闇の中とはいえ、時の権力の怖さに震える。
「利益」を守るためなら、人は鬼にも悪魔にでもなれるという事か。Posted by ブクログ -
どこまでが作り話かわかりずいので、文庫になった証言本のほうが、事件を知るには良い。でも時代背景の説明や戦後の東京の雰囲気はこちらがよく書かれている。小説にしては事実を追うせいか、人物描写に思い入れが少なく、印象に残るキャラクターは皆無。旅館の嘘つき女将フクくらいか。Posted by ブクログ