柴田哲孝のレビュー一覧

  • 下山事件 最後の証言 完全版
    戦後最大の謎・下山事件の真相に迫った圧倒的なノンフィクション。
    タイトルに「最後の証言」とあるが、情報の多さや論理の深度の点において、まさに棹尾を飾るにふさわしい読みごたえ。

    GHQ・右翼・CIA・三菱など、様々な利権と膨大な数の関係者から成る複雑な背後関係について丁寧に記述され、初めてこの事...続きを読む
  • 下山事件 最後の証言 完全版
    戦中戦後の闇、暗日本史。

    少し前に、真山仁著「ロッキード」を読んでいたこともあり、大変興味深く読んだ。

    この作品を通じて、たくさんの命や、あったはずの幸せな生活が犠牲となり今に繋がっていることを忘れてはならない、と感じた。

    今の現実社会がこのような過去があって成り立っていることに、なぜだか無力...続きを読む
  • 幕末紀~宇和島銃士伝~
    うーむ。読みごたえがあるなあ!
    途中、チョット中弛みが有るが、最後まで読ませてくれた。
    他の作品も読んでみたいが、古い奴は中々手に入らんのよね。
  • 幕末紀~宇和島銃士伝~
    著者の高祖父の記録から紡ぎ出された幕末のスパイ小説。各藩の思惑が交錯し、翻弄されていく運命。これほど幕末の重要事件に居合わせる人物がいるのか?と思いながら、楽しめる。
  • 野守虫~刑事・片倉康孝 飯田線殺人事件~
    どうしてもミステリーが読みたくなったら、つい買ってしまう作家さん。
    登場人物が少なく、読みやすく、また徹夜して読んでしまった、、、

    内容は重く、犯人の辛い生い立ちには、とても悲しく同情してしまう。が、罪を重ねてしまうのはそれ以上に悲しい。
  • 殺し屋商会
    ストレート過ぎるタイトルに惹かれ即購入!
    込み入った内容も無かったが、
    殺し屋はまさかの・・・!
    是非読んでみてください。
  • ブレイクスルー
     IQ170以上の父と娘、笠原武大と笠原萌子が登場するアクション小説です。柴田哲孝「ブレイクスルー」、2022.11発行。今回は淡路島が舞台。淡路島で繰り広げられる殺戮の中で、3人の男女に生まれた信頼感がテーマです。北朝鮮から来た殺し屋のグミジャ(金恵美子)、元任侠道義会の組員三尾義政(イザナギ)、...続きを読む
  • 黄昏の光と影
    いわゆる足で探して丹念さと偶然から拾い上げていく作品で、なかなか良かった。
    過去に翻弄された人生を浮かび上がらせるのは良かった。
  • 黄昏の光と影
    久しぶりに正統派の警察小説を読んだなという感じです。
    定年間近の刑事が、ひたすら「地取り」を繰り返しつつ、長年の経験とその中で培われた刑事の勘を頼りに犯人に迫って行く。派手さは無いけれど、本当に読み応えのある一冊でした。
    ラストのどんでん返しもお見事、面白かったです。
    シリーズ作品の様なので、...続きを読む
  • 砂丘の蛙
    最初から謎が多くて、引き込まれる。
    地道に捜査していく刑事によって真実に近づいていく過程に読み応えあり。
    4分の3辺りまで事件の構図が見えてこない。
    ある人物を保護する事で、するすると、、、なるほど、こういう話だったのかとわかる。
    知ってたら躊躇し読まなかったかも、、、。
    でもまぁ、ケモノの城(誉田...続きを読む
  • 黄昏の光と影
    老人の孤独死。その部屋にあった白骨死体。
    地道な捜査をするベテラン刑事と新人。
    何やら読み応えがありそうと、読み進めると、、、史実を絡めたストーリーで、松本清張っぽい。

    飛島村の悲惨な歴史は知らなくて、一番印象に残った。現在は日本一裕福な村と言われているのに、、、。

    最後に明らかになる部分は、思...続きを読む
  • 蒼い水の女
    思いがけず最近お騒がせの新興宗教(統一教会とは関係ない)が舞台の中心となった作品。事件の動機としては俗物的なことで平凡だけど、トリックとしてはよく練れていると思う。プロローグの女性はとても神秘的だったけど、蓋を開けてみれば自己中心的でガクッときた。
    平凡以下の上司だと部下は苦労するよな。
    宗教って新...続きを読む
  • 野守虫~刑事・片倉康孝 飯田線殺人事件~

    追うものと追われるもの

    自然豊かな長野県飯田で繰り広げられる物語りだが、のどかな自然とは、真逆なストーリー展開
    ラストまで気が抜けない展開で、あっと言う前に
    読み終わってしまった。
  • 中国毒

    日常に潜む見えない恐怖

    いかに現在の日常が不安定、不確実なものなのか、平和というものは紙一重である事、本当の
    真実は、TVなどマスコミからの報道では、分からないという事を改めて
    思い知らせてくれる作品でした。
    登場人物含めで、ストリーも飽きさせず、非常に
    読みごたえのある、色々と考えさせてくれる作品でした。
  • 蒼い水の女
    警察物の小説としてなかなか面白かった。事件と推理、真犯人はいったい誰なのか?そんな事を考えながら読み進めた。最後の一文でああ怖❗️なんて思ってしまった。
  • 野守虫~刑事・片倉康孝 飯田線殺人事件~
    行ってみたくなるような情景描写がシリーズの特徴とはいえ今回はなかなかハラハラさせられる展開が面白かった。
  • 奇蹟の馬 サイレンススズカ
    本屋で柴田氏の本があったので中身を見ずに買ったが、もろもろの柴田氏作品を一冊にしたもののようである。ほぼ全て初見だったのでよかった。
    表題のサイレンススズカについてはしっかり書かれているし、パーマーの鞍上の話など知らない話も多く、楽しめる本でした。
  • 伝説の名馬 ライスシャワー物語
    関東の刺客・ライスシャワー。

    小さな黒い仔馬が、時のスターであるライバルを打ち負かし、雌伏のときを乗り越え、そして見る者の心を震わせる走りで、ヒットマンから主役となる―。

    この本を読んでいると、改めて、競馬が、数字やデータ遊び、富くじではなく、血の通った生き物による戦いであると感ぜられる。
    本文...続きを読む
  • 冬蛾 私立探偵 神山健介
    これは引き込まれた。平家の落人から現在に至るまでの集落での事件。
    カギとなるのは90過ぎの老婆が唄う語り部のような童謡。
    その童謡の秘密を外部に漏らさないように内嫁が世話をする。

    前の2冊とは内容が変わって平たんな探偵物語ではなくなっている。でも女性に対する偏見のようなすぐに身体を許すオンナという...続きを読む
  • クラッシュマン
    舞台は伊勢志摩サミット、オバマ大統領の広島訪問。首脳達を狙うクラッシュマンと呼ばれるテロリスト達と、それを阻止しようとする警察の静かな(ちょっとだけドンパチもある)戦いを描いた話。警察の中に、アラビア語がわかる美人警官がいて、物語のカギとなっている。
    対テロリストの戦いってマジで毎回こんなんだったら...続きを読む