柴田哲孝のレビュー一覧

  • 冬蛾 私立探偵 神山健介

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    シリーズ第三弾。
    会津山間部の僻村集落。グーグルアースで見ると緑だらけの山中に数軒の家が立ち並ぶあれ。
    豪雪が吹雪く集落で起こる連続殺人。
    散弾銃により吹き飛ぶ頭。

    村に伝わる口伝の昔歌に謎の手がかりが。

    戊辰戦争や、平家の知識が乏しいので、このあたりを入れてから読むと愉しさ倍増だろうな。
    木地師ってのは初めて耳にする職業だ。

    探偵ものというと、都市部での活躍がイメージされるが、福島の白河から会津と。山と森しかない中に、これだけ奥行きを作れるのは柴田氏の力量だな。

    頼母子講、無尽講。
    今回の結末は、人間の欲が剥き出しなるとこうなるという典型のようだ。

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    2018年04月11日
  • 暗殺

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    上沼卓也の単独犯と言いつつも幾つかの不可解なことが見つかるが、どうもリアルな安倍元首相暗殺事件でも、同様なことを言われていることを知る。

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    2026年01月17日
  • 渇いた夏 私立探偵 神山健介

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    福島県のとある村。
    冒頭から、読ませる凄惨な場面。
    幼女への近親相姦。
    蝉の音が嵐のように響く山の中。
    20年の時を経て、主人公が生れ故郷へ帰る。
    叔父の死の真相を掴むべく。

    柴田氏にしては、じっくりとどっしりしたミステリ。教科書的な王道。これは良い。
    衝撃的な結末。
    愛も行き過ぎると狂気になるという陳腐になりがちなテーマだが、どこか爽やかさすら感じさせるのだから素晴らしい。

    柴田氏の探偵ものは必ず、小料理屋の女将が登場するのだが、ありゃ良い具合だね。

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    2018年02月01日
  • クズリ ある殺し屋の伝説

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    シリーズの序幕と言った感じ。魅力的で影のある雰囲気の主人公。目が離せない。
    あらすじ(背表紙より)
    ハロウィンで賑わう六本木で、ピエロ装束の男が外国人を射殺する。銃弾の痕から割り出されたのは、四半世紀以上前に死んでいるはずの凶悪な暗殺者“クズリ”。立て続けに起きる射殺事件は誰の仕業なのか?伝説の殺し屋が、麻薬と莫大なカネを巡って蠢く外道を相手に繰り広げる血と涙の極北ハードボイルド。

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    2018年01月14日
  • デッドエンド

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    千葉刑務所。脱獄モノと思いきや、序盤かなり早めに脱獄成功。

    日本各地のフィールドを丁寧に幅広く使いこなす筆致は、作者の経歴に起因するんだろうな。

    脱獄から公安対警察庁。
    経産省、官僚、マネーロンダリング、原発マネー、インサイダー取引。
    社会問題をエッジを効かせて展開してゆく物語は、小気味好い。
    いつの間にやら、柴田哲孝氏の作品は本棚に並ぶようになってきたな。

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    2017年10月02日
  • 黄昏の光と影

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    孤独死。
    親族や友人知人など誰にも看取られずに、ひっそりと人生に幕を降ろす。
    誰にも知られず、死に行くことと、愛する者に殺され、せめて今際の際は独りではない方が良いのか。

    スピード感はないが、じっしくり読ませてくれる一冊でした。

    孤独死か...人ごとではないな。

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    2017年09月13日
  • 下山事件 最後の証言 完全版

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    結局、名前は明らかにされたかったが、読み通せば彼の事だとわかる。勿論、作者なりの結論として。

    しかし、占領時の日本の立場やその中で暗躍した人々、政治家、第三国人、いろいろ歴史の教科書では決して語られることのない暗部が語られており、とても興味深い。


    こんど、武相荘の見学でもしてこようかな。

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    2017年06月18日
  • 下山事件 暗殺者たちの夏

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    どこまでが真実で、どこからがフィクションなのか…
    昭和の未解決事件「下山事件」に焦点を当てた作品。この「下山事件」、最近まで全然知らなかった。同じ作者の「Mの暗号」を読んだ時に触れていたので、もっと深く知りたいと思い、読んでみたが、史実を調べながら読んでも、どこまでが事実なのか、いまいちよく分からず、何となく消化不良…実際に未解決の事件なので、どれくらいか分からないけれど、作者の「他殺説」の思い込みは含まれているはず。でも、その線引きが分からないのは、作者の巧さなのか?私の読み込みの甘さなのか?

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    2017年05月03日
  • 黄昏の光と影

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    主要人物の大半が亡くなっているせいか、緊迫感が欠ける気がした。
    あらすじ(背表紙より)
    定年間近の石神井署の刑事・片倉康孝は、孤独死した小切間清という老人の捜査を担当する。が、部屋には身元を示すものは何一つない。さらにスーツケースから古びた白骨死体が発見される!部屋にあった写真の女か?遺留品をたよりに柳ヶ瀬に飛んだ片倉は、女が舞台女優だったこと、小切間清が伊勢湾台風で亡くなっていたことを突き止める―。哀切さが心に沁みる傑作。

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    2017年02月03日
  • 黄昏の光と影

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    帯に'感泣必至の物語'とあったので期待し過ぎた。
    どこで感泣するのか?全くわからない。

    推理小説としてはまあまあ面白かった。
    主人公の刑事 片倉が幻をみたり夢をみたりでやたら物思いに耽るシーンは要らないと感じた

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    2017年01月24日
  • 下山事件 最後の証言 完全版

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    ネタバレ

    先に「暗殺者たちの夏」を読んだが、そのきっかけとなっている本書を読んでみた。
    森氏の本で「彼」の伝聞でぼやけていたところが明確になった。
    また森氏の記述における誤りを訂正している。
    昭和史に明るくないので最後のほうは難しかったが、身内が関わっているかもしれないが真相を知りたいという心を感じる一冊だった。

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    2016年03月08日
  • 下山事件 暗殺者たちの夏

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    ネタバレ

    「下山事件」は聞いたことはあるが詳しく知らない。
    そんな状況だったが、新聞書評で気になり、読んでみた。
    事実の積み上げから小説としてまとめられている。
    おそろしいとしか言えない事件だ。
    利権のために人を殺すこともそれを隠すために証拠を用意したり、圧力をかけたり…一体なんなんだろう…。

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    2016年02月02日
  • 下山事件 暗殺者たちの夏

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    ノンフィクションではなく小説ということだったが,読んだ感じではノンフィクション.詳しく丁寧に調べられていて,おそらく,真相はこうだったのだろうという感じもする.ただ小説であるなら,もっと人物が生き生きしてほしいし,も力的な人物を書くべきで,その辺が面白くなかった.布施検事は良かったけれどね.

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    2016年01月05日
  • 下山事件 暗殺者たちの夏

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    フィクションだけどフィクションじゃないというのがよくわかる。教科書で知ってるくらいだったけど、ほぼ真実であるのがわかるだけでなく、この時代は魑魅魍魎なことが多かったのかなと思った。

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    2015年09月07日
  • 下山事件 暗殺者たちの夏

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    ネタバレ

    GHQと日本の闇の国家権力によって事件は迷宮入りとなった。実行犯の下山総裁の誘拐から殺害そして轢死に見せかけた一連の計画はけっこう杜撰であり、証拠も至る所に残している。いまの警察の捜査体制と鑑識能力をもってすれば、簡単に犯人は捕まるであろう。同じようなきな臭い事件が起こり、日本政府が大きな打撃を受けるようなことになれば、それこそ特定秘密保護法の指定によって何もかも闇に葬り去ってしまうのであろうか。

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    2015年08月16日
  • 下山事件 最後の証言 完全版

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    佐藤栄作、旧731部隊、キャノン、旅館の女将、伊藤律、アジア産業、、怪しいとされた人や怪しい人など予備知識なくともも読める。著者は全貌がだいたいわかったと言い切る。真実がみんなのものとなる日が来ることを。

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    2015年08月09日
  • チャイナ インベイジョン 中国日本侵蝕

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    この本が中国の日本侵略ではなく侵蝕とされているのには理由がある。


    あくまでフィクションだけど、柴田作品ではお馴染みの事実を基にしたクライシスノベルとなっている。


    まず事実から。


    水資源や森林資源などが中国人や中国資本の会社に次々と安い値段で買収されている。日本の法律的にはなんの問題もない。でもこの問題がないということが、日本にとっては実は大問題。原発に近い広大な土地や、自衛隊の基地に隣接した広大な土地を中国資本の会社が所有することに政府は何の文句も言えない。法廷に持ち込んでも政府が負ける。


    新潟県に中国総領事館がある。太平洋側に住んでるとなんであんな米どころに?と思うが、新潟港

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    2017年08月15日
  • 早春の化石 私立探偵 神山健介

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    途中までは面白かったのに、後半で息切れした感じ。
    モノ、しかもブランドにもこだわるくどい表現は、バブルを経験した世代ならではの共感があるな。今の若い子には通じないだろうけど。

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    2014年09月21日
  • 冬蛾 私立探偵 神山健介

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    探偵小説として、乱歩や横溝のおどろおどろしいモノをかもし出しながら、ぶれない構成がいい。〝秋”の早めの文庫本化を願う。

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    2014年05月02日
  • 異聞 太平洋戦記

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    太平洋戦争およびノモンハン事件にまつわる史実から意外な真実をあぶり出そうとする作品。すでに人口に膾炙した感もある異説や荒唐無稽と思える部分もあるが、ドキュメンタリー的記述から浮かび上がるそれぞれのエピソードが興味深い。

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    2013年10月06日