逢坂剛のレビュー一覧
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人格を作り上げるのは心なのか、脳なのか。
精神科医である主人公南川藍子は、もちろん心因性の異常を治療する医師だが、腕利きの脳外科医・丸岡庸三は、脳の損傷による外傷性の人格異常を提示する。
治療、実験によって露わにされる隠されていた人格。
今はもっと多くの事柄が解明されていると思うけれど、それでも脳の機能は謎が多い。
過去の衝撃的な出来事が、人格をゆがめていく。
それは心の傷だろうと、体の傷だろうと。
藍子と丸岡のやり取りが、学術的ではあるけれど、読みやすい文章で分かりやすく書いているので、面白かったな。
けれど、もう少しキャラクターを整理して、というか、整頓してくれるとスムーズな展開になっ -
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こんな事故、現実にはありえないでしょ!と思いながら読んでいたのに、実在した事故だった。「パロマレス米軍機墜落事故」
水爆4個も積んでの飛行も信じがたいのに、空中補給って…。プルトニウムで汚染された土地に住み続けて、農業も再開したのか!とか、そんなことばかりが気になり前半はなかなか入り込めなかったが、後半そこは無理やり納得してスパイ探しに集中した。まさかのあの人!予想をかすりもしなかった。さすが!お終いの謎ときに頭が混乱。あの人とこの人の人生が入れ替わって…。そして、悲しい事実。水爆を甘く見てはいけない。当時の認識ってこんなものだったのか。 -
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面白かった!
MOZUシリーズ第2弾
前作に引き続き、公安、警察の権力抗争にやくざが絡むパターン。まさに前作の続きといったところ。
本作では大杉と美希がメインのストーリ展開となります。
前作は百舌は新谷は双子の弟でした。
本作では、能登半島で海に突き落とされた兄が北朝鮮で生きながらえていて、前作の黒幕に復習を果たすというストーリ展開。
前作の事件の真相を明らかにすべく活動していた倉木は再びつかまってしまい、病院にてロボトミーの手術をされてしまうことに。そして倉木を救うべく一人で乗り込んだ美希も結局はとらわれてしまうことに。
二人はどうなる?っいうところで病院に大杉と津城登場。
ことの真相が明 -
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逢坂剛さんの作品には、御茶ノ水、神保町界隈がよく出てくる。
「古今の多くの小説家が通いつめてきた神保町だが、この街への思い入れにおいて追随を許さないのが逢坂剛である」と千街晶之さんが今作の解説に書いている。
ワタシが逢坂さんのファンである理由の一つに、このことが大いに関係する。御茶ノ水はワタシが青春を過ごした街だからだ。
20代前半、駅前の喫茶店でバイトをし、そのバイトにのめりこみ、恋をし、大学をやめ…。
いろいろあったなぁ。
この作品には、御茶ノ水駅に近いビルで調査研究所なるものを開き、さまざまな種類の調査を行う岡坂紳策の短編5編が収録されている。
岡坂神策シリーズ、いつも御茶 -
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序盤から突き刺さるような場面が続く。
生まれてきた我が子は難病に侵され、高額の治療費を工面するためにすでに借入額を超えているにもかかわらず、再度借り入れを申し入れるが断られる。
病院で我が子の面倒を見てくれている母は父親としての倉木に不満があるが、忙しい中病院に見舞いに訪れていることを知り、久しぶりにあたたかな気持ちになる。
が、我が子も母も、何者が仕掛けた爆弾によって命を奪われる。
ターゲットは別人だったが、よく似た名前だったために間違われたのだ。
復讐にもえる美希。
暴走しそうな美希を何とか抑えようとする倉木。
美希の態度に不安を覚える大杉。
理不尽に奪われた我が子を思い、暴走していく美希