駒崎弘樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ライフワークバランスという言葉はよく聞くようになりましたが、この概念を具体的な事例を交えながら上手く説明した一冊だと思います。お勧め!
働くというと「会社に行って一生懸命働いて、給料をもらう」この一連の流れを差すと思いがちだが、もっと解釈を大きく広げてみる。周りの人がより良く、楽しく人生を生きられるように貢献することを、働くと捉えなおしてみる。そもそも働くとは傍を楽にするが語源とか。食い扶持を稼ぐ働くは当然必要だが、地域社会への貢献、家族への貢献、自分自身への投資、等々、傍を楽にする取り組みはいくらでもある。自分自身のライフビジョンをしっかりと打ち立て、そのビジョンの達成の為に、有限の時間を主体的にどう割り付けるかを考えるべき。
サイボーグのように食い扶持の仕事にのめり込むという事が、却って自分の成長を留めてしまうことがあるという指摘は同感。
マネージャーがしっかりマネージメント出来ているかの1つの指標は残業時間に表れる。良いマネージャーとは、各メンバーの能力を鑑みながら、限られた時間が最大限生かせるようにタスクを割振る能力。 -
Posted by ブクログ
最近、ワークライフバランスやこれからのあるべき働き方に興味があって読んだ。
バリバリに働いていた人が、どう長時間労働をやめたか、それを意識だけではなく効率的な働き方といったノウハウも含めてまとめている。それだけではなく、会社の仕事だけが働くことではない、地域のために働くこと、家庭のために働くこと、家族のために働くこと、自分のために働くこと、それら全てを行って生活に潤いをあたえるべきであるという。その様子が主観的に細かく書かれているため、リアリテイがあった。
そして、自分だけが働き方を変えるのではない。周りの人をどう変えるか。マネジメント論でもある。 -
Posted by ブクログ
気鋭の若手批評家が、さまざまな分野で新しいことに取り組み中の7人のイケてるメンズたちと対談した一冊。
経験をデザインする自動車づくり、新しい働き方をつくるクラウドソーシング、市民運動としての新しいロビーング、オリンピックと新しい東京の都市計画、日本の美的感覚の更新、などなど、最先端の面白い取り組みや考え方が具体的に紹介されている。
対談する宇野常寛さんも、単なる聞き役に徹しているわけではなく、けっこうガッツリと自説を展開しているので、かなりお腹いっぱいにはなる。しかし彼の言う事はとても面白くて、対談者ともかみ合っているので読みにくいということはない。
オリエンタリズムやジャポニズムを切り売りして日本らしさにするのか、この国の雑種な文化をニュートラルなものとして受け止めるか、という話が面白かった。
「ジャポニズムと心中するアーティスト」ってわかるわ。個人的には、ジャポニズムを徹底的に利用して新しい伝統を造り上げるぐらいの気概が、今の日本には必要だと思うけれど。
読んでいて、日本の明るい未来を「具体的に」ディティールとともに感じることができ、希望にあふれた、魅力のある本だなと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ編著者の宇野氏は、1978年生まれの評論家。『PLANETS』という
批評誌の編集長でもあるそうです。本書は、その30代後半の若い批
評家による対談集で、対談相手として選ばれたのは、「それぞれの
ジャンルで具体的な手触りをもった、〈今、ここ〉から未来に確実
につながる、進行中の『静かな革命』の存在」を確信させる面々。
具体的には、デザイナー/ツナグデザイン代表・根津孝太(1969年
生)、クラウドワークス社長・吉田浩一郎(1974年生)、社会起業
家/フローレンス代表・駒崎弘樹(1979年生)、建築学者・門脇耕
三(1977年生)、デジタルクリエイター/チームラボ代表・猪子寿
之(1977年生)、楽天執行役員・尾原和啓(1970年生)、メディア
アーティスト・落合陽一(1987年生)、の7人です。
対談のテーマは、「産業とデザイン」「これからの働き方」「政治
と社会運動」「建築と都市開発」「アートとサブカルチャー」「IT
ビジネス」「メディアとテクノロジー」と多岐にわたっていますが、
どれも、〈来たるべき社会〉を構想しようという、強いモチベーシ
ョンに貫かれているがために、非常に刺激的な内容となっています。
最も刺激的だったのが、トリを務めた落合陽一氏。まだ27歳の大学
院生ですが、この人は凄い。ぶっ飛んでいます。テクノロジーの力
で、本気で魔法を起こそうとしている人です。彼の言う魔法とは、
モノ自体を変えるのでも、自分自身を変えるのでもなく、モノの出
す信号を書き換えることによって、モノと自分との関係を変えるテ
クノロジーの使い方のこと。彼のやろうとしていることが実現すれ
ば、人間の認識は確実に進化します。その時の人類は、まさに〈ニ
ュータイプ〉となるのでしょう。こういうテクノロジーの使い方が
あったのか!とびっくりすると同時に、その方向性に、凄く可能性
を感じさせられます。
そういうぶっ飛び感・未来感はないですが、これからのビジネスの
ヒントに満ちているのが、クラウドワークス・吉田氏と楽天・尾原
氏との対話でした。どちらも40代ですが、やはり40代になると、現
実と夢との折り合いがついてくるのでしょうね。ああ、確かにこれ
からこうなっていかないといけないよなあ、とか、こういうところ
にビジネスチャンスがあるんだよなあ、ということを冷静に考えさ
せられます。こういう世代の違いを感じることができるのも、本書
の面白さでした。
これからの社会を考える上でヒントの詰まった一冊です。次の時代
はこういう若者達が作っていくんだろうな、ということを予感させ
る一冊でもあります。キラキラした若者達に追いていかれないため
にも、是非、読んでみて下さい。
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▽ 心に残った文章達(本書からの引用文)
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「ソニーらしさ」なんて考える必要はないんですよ。それと同じで、
「日本人らしさ」を考える必要もない。この日本の風土で育ってき
た人が一生懸命やれば、それが「日本らしさ」になるんです。日本
らしくあるためにはどうすべきかなんて考えるのは、時間の無駄で
すよ。今、精いっぱいやれることをやれば、それが今の日本らしさ
なんだと僕は思う(根津孝太・カーデザイナー)
動機が怒りから楽しみに変わったことで、自分のなかでも変化があ
ったんです。怒りが動機だったときは、いろいろな人を巻き込むの
に失敗した。怒っている人には誰も近づきたがらないからね。特に、
怒る対象だった行政などは、うまく巻き込むことができなかった。
でも、楽しいと思うようになってからは、巻き込める人が多くなっ
た(駒崎弘樹・社会起業家)
アートによって「カッコいい」という概念をバージョンアップさせ
ることがレバレッジとなって、ゆくゆくは社会全体の価値観が変わ
っていくことになる。もちろん、社会を変えるのはアートだけでは
なくて、思想を使う人もいれば、政治を使う人もいる。僕の場合は
アートを通して「カッコいい」の概念を変えることで、人々がなん
となく直感的に新しい社会の価値観に向かう、みたいな役回りなの
かなと思っているんだよね(猪子寿之・デジタルクリエイター)
やせ細ってしまった中間のコミュニティを、今までとは別のかたち
で太らせるしかない。メディアの肥大に対抗できるのは別のメディ
アではなく、コミュニティなんです。だからインターネットの双方
向性を活かして、趣味やライフスタイルのような共通性にもとづい
たテーマコミュニティをたくさんつくっていくべきなんです(宇野
常寛・評論家)
生活サービスの民主化ってものすごくいいテーマだなあ(…)。
これまでは国や地方が提供していた生活インフラを、それぞれのテ
ーマコミュニティで提供できるということになれば、人々が集まる
理由になってくると思う(尾原和啓・楽天執行役員)
ぼくたちは「ここではないどこか」を仮構する技術=虚構ではなく、
「いま、ここ」を書き換える技術=虚構を求めるようになった。こ
れは実はすごく大きな問題で、僕らより上の世代はどうしても昔の
革命思想に向かうか、脳に電極を挿す自己変革に向かってしまうん
だよ。革命で現実を変えるか、ドラッグや電極で自分を変えるかの
2択になってしまう。しかし今起こっているのは、人間と現実との
関係を変えるテクノロジーの発達なわけだ。これは言い換えれば革
命とは異なる新しい方法での現実の変革方法が生まれたことを意味
するのだけど、20世紀的、映画的、仮想現実的な虚構感の持ち主
には、自分と現実との関係をテクノロジーによって書き換えていく
ことが社会の変革につながるというイメージをどうしても持てない
みたいなんだよね。まだ表面化していないけれど、実はこれは大き
な思想的対立になっていくと思う。
(…)
自分が他ではないこの場所にいることを大切にしたいんです。物理
存在としての人間に立ち戻る、という感じです。(…)
僕としては、「今、ここにいる」こと??「一人で、もしくは誰かと
ここにいること」の価値に立ち戻りたい。
(落合陽一・メディアアーティスト)
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●[2]編集後記
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秋分の日の23日、仕事で東京に行った妻の代わりに、風邪で体調を
崩していた娘の子守りをしていたのですが、様子がどうもおかしい。
ぐったりして、ヒューヒューと苦しそうに息をしています。これは
ヤバいなと思って、救急病院に連れていったら、そのまま入院にな
ってしまいました。どうやら喘息から来る気管支炎のようです。
喘息って言葉、なんかショックですよね。食べ物も気を使ってるし、
東京よりはずっと空気の綺麗なところに住んでいるし、それでも喘
息になってしまうというのは、何故なんだろうなあと思います。ま、
未熟児で生まれたため、もともと呼吸器系は強くはないのですが。
というわけで、今週は娘優先シフトです。面会が9時までなので、
できるだけ娘といられるよう、早い時間にあがり、病院直行です。
久しぶりの病棟、しかも小児病棟に来てみると、ほんと、色々な人
がそれぞれの苦労を抱えて生きているんだよなあと思い知らされま
す。健康な時には見えない世界が、病棟の中にはあります。そうい
う世界を知るためにも、たまにこうやって病院で過ごすのは、決し
て悪いことではないと思います。
一方で、病院って、ほんと病人をつくるところだなあとも思うので
す。薬漬け、チューブ漬けで、柵のついたベッドに閉じ込めて。安
静が一番なのはわかるけれど、これじゃあ生命力が低下していくだ
けじゃないか、と現代医療のあり方に対する疑問もわいてきます。
とまあ、病院にいると、色々なことを考えさせられ、気付かされる
のですが、ここのところ、休日以外、なかなか娘と話す時間もなか
ったので、娘とゆっくり過ごす良い機会になっているのも事実。色
々立て込んでいる時期ですが、実り多い入院時間となるよう、娘に
尽くそうと思います。 -
Posted by ブクログ
カップルのワークライフバランス本で2冊目です。
家事分担やコミュニケーション不足による軋轢を具体的な提案で解決してくれそうな一冊。
共働きのカップルで読みたい本です。
家事分担が極端に偏っていないか?→エクセルシートに集計して実態を把握、どうすればお互いが納得できるか話し合いの材料にできる
奥さんが専業主婦なら極端に偏るパターンもありだけど、働いて帰ってきたところで家事を丸投げされて、分担もいつの間にか忙しいからとやらない旦那さんを見かねて、結局全て引き受けることに…こんなパターンは普通なのかもしれないけど、確実に負荷はかかるもので、私はストレスになってしまっていました。
コミュニケーション不足も、夜お茶をいっしょにゆっくり飲むなど、こんな風にできたらなと思いました。
結局、パートナーがふたりの時間、ふたりの暮らしにどれだけ価値を感じ、大切にしたいかということがまず問題になります。いっしょにいるんだからお互いが同じ家に帰ってきていっしょの時を過ごすことを大切に思ってくれることがスタートラインとして重要になります。その大前提の上でぶつかる壁に対して、自分と同じ気持ちの人と歩み寄って暮らすためのヒントがつまっていました。