駒崎弘樹のレビュー一覧
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ネタバレ寄付に関する知識を整理するのに非常に役立った。
大まかな内容としては
日本に寄付文化の浸透が必要である。ただ日本に寄付文化がないわけではない。ここで例として勧進、カンパ、さい銭、布施(大体は仏教関係)といった例が挙げられれる。
また、ファンドレイザーのような役割を担ってきた人として
空海、高野聖、二ノ宮尊徳などが挙げられる。
そして、寄付文化を根付かせるための具体的な手段として「NPO税制改革」。この改革により「参加する民主主義の建設」が期待できる。
大きな変化としては
・寄付金による減税措置がとられたということ→控除率が高くなる=税金が低くなる
・認定NPOをとりやすくなることで、NPOが寄付を集めやすくなる
そして、市民一人一人が動き出すためにということで、学生だったら、企業の方だったら、主婦だったらということで、様々な立場で寄付の関わり方について述べられている。
感想
寄付金が集まれば、確かに現場は動きやすくなるのだろうけど、寄付=参加という形式ではないことが大事であると思う。直接現場に出て活動に参加する。その中で人と出会い、自分自身とその人が抱えている問題(問題だけではなく希望も含めて)の関係性を考える。そういった地道な活動への参加が必要不可欠であろう。
個人的には、仏教思想と寄付の関係性が気になるなるので今後調べてみたいと思う。 -
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非認知能力の大切さとそれを奪うもの
近年教育分野では非認知能力の育成に高い関心が集まっている。子供がより良い人生を歩む上でこれまで重視されてきたIQや学力よりも影響が大きいことが明らかになりつつあるから。
非認知能力とは、一つのことに粘り強く取り組む力、内発的に物事に取り組もうとする意欲好奇心、自制心、楽観的なものの見方、誠実さなどを指す。
性格の強み、ソフトスキル、非認知スキル
粘り強さ、誠実さ、自制心、楽観主義
困難を乗り越え成功するために必要な力
エビデンスとして、過酷な不安定な環境が成長過程にある乳幼児の脳や体に思考や感情を制御する能力の発達を損なうという生物学的な変化をもたらす。これが損なわれると情報を処理したり感情を制御したりすることが困難になる。
では非認知能力を高める、教えるにはどうすればいいのか?普通にものを教えるのとは方法論が違う。
非認知能力は子供を取り巻く環境の産物である
ほんとうの障害は親自身がイライラしていたり睡眠不足や鬱気味の状態であったりして泣き叫ぶ子供、汚れたおむつをしてろくに昼間もしてくれない子供を相手にする気になれないこと。アタッチメントに焦点を当てた家庭訪問の成功例を見ると子育ての頻度だけでなく、心理面感情面の支援が提供されている。訪問者が教会に励ましを通して子供との関係について気を楽にさせ、親としてこれで良いのだと言う安心感を持たせている。
FINDでは訪問中の親子のやり取りを全て30分録画し編集し、子どもにとってプラスに働いた三つの場面だけ残す。次の家庭訪問の時に再生し、なぜそのやりとりが大切で子供にとってプラスになるのかを親と話し合う。「子供の不安やストレスを引き起こす親の行動を減らし、アタッチメントの構築や自己調整のできる子供を育てるためのツール」
FINDの根幹にあるのは「たとえ逆境そのものの家庭環境でも、子供のためになるやりとりは起こっている。そうした家庭の親にうまくできないことばかりを意識させるよりも、たった一つのプラスの瞬間に照準を合わせる。その瞬間をスロー再生し、目を向けてなもらう。親に伝えたいのは“新しいことを覚える必要はなく、あなたがすでにしていることを見ればいい”ということ。そういう瞬間をもっと増やせば、子供は変わる。
学習のための積木
ごく幼い時期に過度のストレスの緩衝材となってくれる人間関係のない環境で育った子供は、多くの場合集中力や作業記憶、認識の柔軟性が育っていない。レジリエンス、好奇心、学業への粘りという高度の非認知能力は自己認識能力や人間関係を作る能力など土台の実行機能の発達がないと身につけるのが難しい。安心したアタッチメントやストレスを管理する能力、自制心という基幹の上に成り立つ。
研究により徐々にわかってきた事は、教育における賞罰の効果には限界があり、特に神経や精神の発達が強いストレスの影響受けてきた若者には、直接的な賞罰システムでは効果がない。インセンティブは効果なし。
大事なのは温かい、正面から向き合ったやりとり。そうしたアプローチはどんなふうに実行されようと、子供たちに深い何よりも大事なメッセージを伝える貴族意識、安全、安定についてのメッセージ、世界の中での自分の居場所についてのメッセージ。乳幼児の脳の中では、シナプスの形成、樹状突起の剪定、DNAのメチル化などの神経化学反応としてはっきりとした形を取る。これら全てがこの先の学校での成功に貢献する。自分たちの成功を信じてくれる大人、思いやりと敬意を込めて関心を向けてくれる大人から正しいメッセージを受け取れば、難しい作業にも、粘り強く取り組み、小さな挫折や不満からも立ち直れるようになる。これは親でなくとも教師でも良い。
内的動機づけ
自律性、有能感、関係性
非認知能力と一緒だね
で、どうしたらいいの?に対する答えは最後にあったけど、答えになってなーい!!!
①政策を変える必要がある
②行動を変える必要がある
③考え方を変える必要がある
まずはもっとうまくできるはずだと認識すること
いやいや、長すぎるスパン… -
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家庭での子供への関わり方やアプローチよりも、後半アメリカ社会における学校の教育制度、特に貧困層やマイノリティへの介入について焦点を当てて書かれていました。
やはり移民の国…日本では想像もつかないほどの差別や偏見が根底にあり、一筋縄ではいかないけれども確実にそこに問題提起をし研究を行いながら現場で努力を重ねていることを知りました。
以前アメリカでの富裕層教育を別の本で読み、どこか違和感を覚えたのでこの本を読んでみました。とても興味深かったです。
前半部分は家庭での子供への関わり、愛情を持って接する事がどんなプラスの影響を生むか(また逆も然り)研究データを元に述べられている部分は胸が熱くなりました。 -
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ネタバレ『私たちは子どもに何ができるのか』(ポール・タフ)メモまとめ
◎感想
・非認知能力を伸ばすには環境に働きかけるべき
・「良い先生」とは何かを考えた。これまでは優しくて真摯な先生という感覚だったが、「成績を伸ばすことが得意」「非認知能力を高めることが得意」等「良い先生」にも色々な種類がある。自分が求めるものは何なのかを具体化する必要がある。
・この手の紹介本は海外>日本という構図での紹介が多いが、本書の中では「数学授業時のアプローチ」で日本>アメリカの事例が出ていた。自身も思い返せばそのような授業を受けていたことを思い出した。
◎まとめ
【貧困と非認知能力】
◯ 日本では貧困問題を「自己責任」とする風潮が強い
→ 国や政府の責任と捉える諸外国に比べて、日本は自己責任とする回答が約4倍
◯ 非認知能力が高い子どもは、以下の点で良好な傾向がある
・高学歴
・健康状態が良い
・シングルペアレントになりにくい
・借金や刑務所などのトラブルを回避しやすい
◯ 非認知能力は「教えるスキル」というより「環境の産物」である
→ 中高生の非認知能力も、主に学校など所属する環境に影響される
【家庭環境と子どもの発達】
◯ 子どもが発達するために最も重要なのは家庭の環境
→ 幼少期のトラウマ(親の離婚・DVなど)は、うつ病や依存症、自殺願望につながりやすい
◯ 親の階級によって、子どもが接する言葉の質・量が異なる
・裕福な家庭:本や印刷物に多く触れる、話し言葉も複雑で量が多い
・貧困家庭:言語的刺激が少なくなる傾向
【動機づけとインセンティブ】
◯ インセンティブ(報酬)はモチベーションの低い・貧困層の子どもには効果が薄い
→ 報酬によって行動が「仕事」となり、内発的動機が損なわれる
◯ 内発的動機づけとは
→ 表面的な報酬ではなく、行動そのものの楽しさや意義が原動力になる
◯ 人が動機づけられる3つの鍵
① 有能感:現在の能力を少し超える課題への挑戦
② 自律性:自らの意志で行っていると感じられること
③ 関係性:好意をもたれ、価値を認められ、尊重されているという感覚
【教師・教育の在り方】
◯ 「学力向上に長けた先生」と「非認知能力を育てる先生」は一致しないことが多い
◯ 「学業のための行動」を促すには「学業のための粘り強さ」が必要
→ 失敗から立ち直る力を持つ生徒は粘り強く学業に取り組める
◯ 知的課題への粘り強い取り組み経験は、温かい親子のやりとりと同程度に子どもの成長に影響
【日本の教育実践例】
◯ 日本の数学教育のアプローチ
・最初に「分からない問題に取り組ませる」
・その後、グループで解決策を議論させる
→ 子どもの「性格をつくる機会」を生み出す良い事例
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この本は「成功する子失敗する子」っていう超有名な本の著者の最新刊。教育大学で教育について日々学んでるけど、子どもについてもっと知識をつけていかなあかんなーと思った一冊。
この本はアメリカの子どもについて書かれてて、主に貧困による教育機会の格差について深く書かれてる本。自分は当たり前に教育を受けられる環境にあって大学まで進学させてもらってるけど、育った環境ってほんまに大切なんやなって実感させられた。
ここでは幼少期に親がどれだけ子供への関心を向けられたかによって子供の発達への影響に大きな差が出てくるって書いてて、自分が親になったとき、どれだけ子供に関心、愛を向けることができるんやろ、ってちょっと不安になった。今でさえ一人の家事やるので精一杯やのにそれに子育てもってなるとほんまに親って大変やなって思ったし、それを一人でこなしてるシングルの人たちって精神力えぐいなって脱帽した。貧困についてだけじゃなくて、子どもの関心を学習に向けるためのインセンティブ(内発的動機付け)についても述べられてて、これは教師になったときに役立ちそうやなって思ったし、面白い発想もめっちゃあった。紹介したいけど、長くなりそうやからやめとく(笑)
とにかくたくさんの実験と具体的な資料による結果、そこからの考察とか、論より証拠って言うけどここで論じられてることほとんどにちゃんとしたデータが示されてて疑問点が全然なくてストレスフリーやった。読みやすい。
もっとこんな本をいっぱい読んで知識をつけていきたいなと思える本やった。将来教壇に立った時、たくさんの経験がある教師の方がたくさんのことを子どもたちに伝えられるし良いなと思ってたけど、経験できることが限られてきたこの現代で、こうやって本を読むことで得られることも自分の中で経験として蓄えていきたいなと思える一冊やった。 -
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ネタバレハトマメ(鳩に豆鉄砲)なフレーズ
「そんな未来を想いながら飲む安いハイボールは、どんな高級ワインより美味しいのだった」
「法律というのは、まさに骨組みで、細かい血肉の部分は、政令や省令、ガイドラインや要領など、法律よりもレイヤーの低いルールによって詰められていく、そこがイケてないと、結局イケてない仕組みになってしまう」
「まーくんママ、もとい野田聖子議員は医療的ケア児の母親当事者として、どう困っているか、何が必要なのか、本当に詳しく、細かいところまで官僚に説明していた。なるほど、当事者が政治の場にいる意味というのはこういうことか、と気づかされた」 -
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自身が親になって強く思うようになったこと。その内の一つに「子にいい教育を受けさせてあげたい」というもの。親の収入や意識による格差によって、将来の宝である子どもが教育の質に差がでてはいけない。子どもの教育を中心に貧困対策も考えていければいいのだけれど、それは実際難しいようだ。というか政治家がどこまで本気で自分たちに投票してくれる有権者だけでなく未来への展望を描いて、検討してくれているか甚だ怪しい。かといって、一部の企業や富裕者による教育への投資だけでは全方位を取り囲むことはできない。特に幼少期に親や大人(教師含む)から受けた影響によって大きく左右されるのなら、もっと社会全体として教育に注目し、取り組んでいけたらな、と読んでいてい思った。
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子どもの人権をまもるというテーマに沿って……かな? けっこうそうそうたる人々が稿を寄せている。宮田雄吾(大阪共立病院・大村椿の森学園)、山野良一(名寄市立大学・専門社会調査士)、駒崎弘樹(認定NPO法人フローレンス代表)、仁藤夢乃(一般社団法人Colabo代表)、熊谷晋一郎(東京大学・当事者研究)、大塚玲子(編集者・ライター)、内田良(名古屋大学・教育社会学)、大貫隆志(「指導死」親の会共同代表)、大原榮子(「メンタルフレンド東海」世話人代表・名古屋学芸大学)、前川喜平(元文部科学省事務次官)、白濵洋子(佐賀女子短期大学・学校保健)、内藤朝雄(明治大学・社会学)、山下敏雄(弁護士)、村田和木(ライター・社会福祉士)、南和行(弁護士)、土井香苗(国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウオッチ日本代表)といった方々。
一方で、どこか子どもの立場に立った活動なのだろうかと思わせもする。子どものためを思って考えての活動ではあるだろうけど、子どもの思いに直結できているだろうか。ほんとにほんとに子どもの人権をまもる活動といえるだろうか。厳密にいえば、たとえとして、大人が余裕をもって子どもを育てられるまちづくりのような活動は、子ども第一ではないと思う。そんなことを気にしながら、各人の稿を流し読んだ。
なぜ木村草太氏が編集になっているのかちょっと疑問。それらしい人ではあるけど、これまた厳密にいえばそのものズバリな人って感じがせず、彼の知名度に頼って編者にしたのかなって勘ぐってしまう。