あらすじ
貧困や格差、高齢化など、私たちを取り囲む社会課題は尽きない。そうした課題を解決するための手段の1つとして注目されているのが「ソーシャルビジネス」だ。病児保育を行う認定NPO法人「フローレンス」を2004年にたちあげ、日本の社会起業家の若き旗手としてニューズウィーク「世界を変える社会起業家100人」にも選ばれた著者。本書では、起業当初から現在に至るまで、10年以上にわたる著者の軌跡を初めて具体的に明かしていく。社会課題を解決するための「仕組みづくり」はどうしたらいいのか。お金はどうやって回していくか。人を集めるには、行政とうまく付き合う方法……など、超実践的なノウハウ満載。本書を読めば「新しい社会貢献」の実際がすべてわかる! NPOからソーシャルベンチャー、ボランティアまで、「社会を変えたい」と願うすべての人、必読。
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Posted by ブクログ
ソーシャルビジネスの構想から立ち上げ、事業の拡大・拡散まで、とても分かりやすく説明してくれる。
『入門』だから実際にはもっともっと考えなければいけない事はあるのだろうが、それでもこの通り順番にやって行けば道は外れない気がする。
Posted by ブクログ
実践で、きれいごとだけじゃないが学びになる話ばかり。
会社にしてもNPOにしても、経済的に成り立つ仕組みでなくては長続きしていかない。特にNPOでの利益モデルが整理されている本に出会ったことがなかったので、改めていくつかに分けられているのを見ると、将来自分がNPOを考えるときに大変参考になる。
また、ソーシャルビジネスを株式会社でやるときにはもっと重要になるはずだ。利益モデルがサービスで、かつ受益者本人からあんまりお金を取れないときにはこの本を見るとヒントが掴める気がした。
購入も検討したい。
Posted by ブクログ
一気に読めた!この手の本には珍しく、実際に経営を進めていく上で直面する(けど、本には書いていない&他人にはなかなか聞けない)ことが書いてあって有益だった。特に経営学の理論を、現場でどう適用するかという視点から書かれているので、安心して読めた。
Posted by ブクログ
ソーシャルビジネスを始めたい。
購入した当初は、具体的にそんなことを思っていたわけではなくて、ただ漠然と、「いつかNPOとか立ち上げられたらいいなぁ」と思っているくらいだった。駒崎さんの取り組みや、親しみやすい人柄も知っていて、手に取った。
すると、読み始めてわずか2ページで挫折!スッと本棚に戻されたのでした。まるで何事もなかったかのように。
数年後、実際にNPOから仕事を委託されたり、そこで素敵な仲間に出会ったりして改めて、現実的に、具体的に、「ソーシャルビジネスを始めたい」と思った。
とはいえ、まだまだビジョンも詳細もざっくりとしていて、具体的な収益や事業の拡大を考えることは到底できない。
だから、読んでいて付箋がぺたぺたつくのは前半の「仕組みづくり」の部分だった。
やっぱり一番は「経済的にどう成り立たせるか」だ。
社会事業は歴史的にボランティアをベースに成長してきた分野であるし、現在も「やりがい搾取」をされがちな業種だ。わたしも以前、有償ではあったけれど、ボランティアでかなりハードなヘルパーをしていたことがあって、その時にボランティアでやるべき仕事ではないなと痛感した。命に直結している仕事には、しっかりと対価を支払うべきだ。ボランティア(思いやり)による抱え込みと、対価があってこその責任は、似て非なるもの。誰か一人が持つ思いやりに甘えるのではなく、その思いやりを価値観とした専門性こそが、長い目で見た時に信頼を生む。そしてその専門性を、事業として展開すること。
まずはやりたいようにやってみたいのだ。
毎日惰性で見ている転職サイト。そこに惹かれる仕事が全くないわけじゃない。でも、自分で何かをやろうと思うと、それほどまでに強烈に心惹かれる仕事は、転職サイトのどこにも載ってない。
まずは、わたしが始めたい新規事業に向けて、時間を割いてくれる子がいる。
今一度作品をふり返って、彼女にどんなことを聞きたいのか、それを改めて明確にする必要がある。
Posted by ブクログ
ソーシャルビジネスの始め方、展開の仕方について、筆者の実体験をもとに、とても詳しく書いてありました。これから何かソーシャルビジネスを始めてみたい、という場合は読むといいと思います。
Posted by ブクログ
以前からソーシャルビジネスに興味があり、読んでみました。
ソーシャルビジネスと言えど、他のビジネスと同じでしっかりと後先を考えて事業を立ち上げていかないといけないと感じました。私自身、ちょっと甘く考えていました。その中での戦略は種々あるようで、非常に勉強になりましたし、もっと詳しく知りたいと思いました。
ソーシャルビジネスの認知度は上昇してきているようで、期待もあるようで、今後ますます注目される分野なのかなと感じました。
Posted by ブクログ
駒崎さんによるソーシャルビジネスあれこれ。いや、でもそれでええんか?ぱくられて社会問題が解決されればそれでいいと書いてるけど、それで回っていくんか?と聞きたくなる。
Posted by ブクログ
「『社会を変える』を仕事にする」が社会事業を民で興すことの提議なら、本書がその具体的な手法を説いた書。きっと自分にはこれから必要になる手引きになる…
Posted by ブクログ
読んだ理由は2つ。双子が生まれ、日本の子育ての課題を知りたかった。仕事でインタビュー撮影したことがあるフローレンスの駒崎さんの活動を知りたかった。
NPO(非営利団体)やソーシャルビジネスの起業と実践のノウハウを伝えてくれる本。営利団体と非営利団体の違いやボランティアではない点は、いまや常識かもしれないが、まだ古い考えの人がいるときにはこの本に帰って説明したい。
面白いと思ったのは何度も出てくるIT用語。学生時代にITの起業していた著者は、その経営ノウハウや知識をソーシャルビジネスにも適用している。自分もいま持っているスキルや考え方を別の業界に使えないか考えてみたい。
現実の課題をいかにイシュー(論点化)するか。メディアの仕事にも生かしたい。複雑な課題をいかに見える化できるかがビジュアルジャーナリズムの仕事にすべきだ。現状は絵になるものを探す仕事で変えるべき。
Posted by ブクログ
いわゆる営利目的ではなく「非営利団体」NPOとしての起業をするためのノウハウを共有する著作です。著者本人がNPOを立ち上げ運営しているので、NPOならではの苦労がわかるところは良かったです。
また、NPOも事業の拡大をするためには投資が必要で、そのためには稼がないといけない。「非営利」は利益を追求してはいけない、と少し誤解していた部分があり、良い気づきでした。