山白朝子のレビュー一覧
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もうすぐ1歳になる娘をもつ母にとって、体の中を鋭い爪でわしづかみにされるような、辛く、哀しいところも多々あった。
どの話も最後には、小さかったり大きかったりする救済があるものの、とても深く考えさせられる作品ばかりだった。
本当に偶然にも3月11日に、『トランシーバー』を読んだ。東日本大震災で失った息子とトランシーバーでのやり取りをかいた作品。
あとから宮部みゆきさんの解説を読んで、この作者は乙一さんの別名義であることを知ったけど、それも納得するような、ほんのりと優しい話だった。
子どもとの時間をもっともっと大切にしようと再実感した作品集だった。 -
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かなりおもしろかった。
短編集。
ラピスラズリ幻想
何度も人生繰り返して強くなる系の話は好き。トムクルーズ主演のあの映画も然り。ラストは切ない。この作者の切なさエンドは効くね。
〆
これもお気に入りの話。目に見えるものだけを嫌がったりするようなことは多い。スマホには便器並みの菌がいるとかそういう話に近い。ラストがいいんです。
顔無し峠
かなりグッときた。最近出会った人なのに…と登場人物本人も言っていたが、自分も同時にかなり感情移入してしまっていた。不思議な感覚だ。
「さあ、行こう」と少年が言った
家での仕打ちに、血管ブチ切れそうになるほどイライラした。これもラストがいい。
全体的に -
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小説家という人種には奇人変人がやたらと多い。一見まともそうに見える作家でも話をしてみると変態だとわかる。
一般社会で受けいれられなかった怪物たちが、その嘆きを文章にしている。
だからこそ彼らの物語には力がある。
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スランプがひどく執筆もままならない小説家の「私」。平凡な考え方しかできない「私」が、天才(または変態)と呼ばれる出版関係者の奇妙なエピソードを収集し、小説の形式に書き直した五篇からなる短編集。
てことで、山白朝子さんの「小説家シリーズ」第二弾です。
【終焉を告げる小説家】
物事の「終わり」が見えてしまうL先生。
人の寿命までわかるようになり、その能力 -
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ネタバレ文章を読むと、作家の内面を体感できる共感覚を持つ女はある時、吐くほどにおぞましい内面世界を持ったΩという作家を見つける。Ωの驚愕の正体とは。(スコッパ―の女)
著者が知り合った奇妙な作家L。
彼は物事の終焉までの距離を【深さ】として観測できるらしい。
ある日Lは鏡に映った自分に【深さ】が全くないことを知る……。(終焉を告げる小説家)
自分が生み出した天峰翔陽というキャラクター。
同名の人物が現実にいることが分かり、やがて物語と現実がシンクロし始める。(シンクロニシティ) 他2編。
小説家に纏わる身の毛もよだつ戦慄の短編集。
「この本に収録されている作品は、私が収集した出版関係者の奇妙なエピ -
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読み終わると…
自分の影がいつもより長く、濃くなったような…
そんな奇妙な「物語の侵食」を感じています!笑
小説家にまつわる戦慄のエピソードを
収集したという仕掛けの短編集_
ページをめくるたび
日常のすぐ裏側にある「暗闇の宮殿」へと
足を踏み入れていくような感覚に陥りました
人間が抱える抜き差しならない孤独や
歪んでしまった愛情
そして「物語を書かずにはいられない」という
業のようなものがひっそりと…
けれど確かに息づいています
「最後の一行まで気を抜くな」
その帯の言葉通り、物語が美しく完成した瞬間に
足元をすくい取られるような衝撃!!
恐怖の中にどこか懐か -
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特集タイトルに惹かれた過去号の怪と幽、勢いで2冊お迎えしたものの、前号の「あやしい家」ほどはまらなかった。。
今号の特集は「呪術入門」だから、うわぁ呪術だね〜(ぼんやりし過ぎた表現しかできない 泣)ていう術とか、呪物とか、不穏な感じの内容ばかりかと想像してたんだけど、節目に玄関先に飾るやつ(お節分の柊とイワシの頭とか。うちにはそういう習慣はないから飾ったことはないけど)とか、ちょっとしたおまじない的な内容も紹介されていて、それが興味深かったです。あの飾りたちも呪物と呼ばれていることに驚いたのと、どれも初めて見るお品ばかりで、日本って狭いようで広いな〜って改めて感じました(私の実家の玄関先に掛け