山白朝子のレビュー一覧
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ネタバレ乙一さんの別名義の1つ、「山白朝子」名義の新刊が並んでいた。山白朝子名義の作品は、色々な意味で「きつい」。描写がきつかったり、設定がきつかったり。今回もきついのを覚悟して読み始めると、山白朝子名義としては異質に感じた。
全7編、いずれも「作家」が登場するのが特徴である。執筆の流儀は作家によってそれぞれ。商業作家の多くは割り切って書いているだろう。一方で、執筆で一切悩まない作家もいないだろう。山白朝子こと乙一も、悩める作家の1人ではないか。
「墓場の小説家」。ここまでするホラー作家はいないだろうが、頭の中を覗いてみたいと思うことはある。あくまで創造の産物として楽しみたい。「小説家、 -
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本作はジョジョの奇妙な冒険のスピンオフ作品『岸辺露伴は動かない』を小説家バージョンにしたような作品。小説家してたらこんな不思議な体験しました~を、エッセイのような柔らかいタッチで語ってくれる。ちなみに山白朝子さんは乙一さんの別名義なので、彼の「あとがき」の、あのゆるい感じが好きな人はより楽しんで読むことができるとおもう。
良かった点を一点あげるとすれば、オチの落とし方。ラストでいったん怪異だったり問題が解決……したかと思いきや、実はこんな恐ろしい後日談があったんですよ、みたいな落とし方が個人的にはかなり好きだった。
というわけで☆5つ。
あとこれはどうでもいいことだけど、表紙の絵、ちょっ -
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山白朝子と乙一と中田永一は同一人物だという知識を得て、その3人のアンソロジー本で山白朝子を知ってすごく好みのタイプだと思っていた。
そう思ってから初めて読んだ彼女(と呼んでもいいのか)の短篇集は、やはりとても好みだった。
乙一はホラー系で中田永一は恋愛系で山白朝子はミステリ系…みたいなざっくりとしたジャンル分けのイメージだったのだけど、この短篇集は全体を通して、微ホラー+微ミステリ+人間ドラマみたいな印象。ハートフルではないけれど考えさせられたり、浮世離れした設定なのに妙に現実味があったり。
8篇収録されているけれど、どれも同じくらい面白くて印象にも残った。
一番ぞっとしたのは「子どもを沈 -
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ああ、いいなぁ、これ。
まるで期待せずに読んだ。
この人の作品はハマるときはハマる。
中には「はぁ?」と首をひねりたくなる著書もあるのだが、今作はすべて良い。
短編集というものは、気に入ったものが1つか2つあればいいかとおもっていたが、9作品のすべてが好きだ。
これは自分的には結構珍しい。
時代はいつ頃だろう?
ざっくりと、江戸と明治のあいだくらいかな。
今で言うところの、旅行ガイドブックを書くのを生業としている和泉螂庵と荷物持ちの耳彦が各地をまわり、奇妙な体験をする物語。
まるであの「乙一さん」のような余韻の良さ。
奇妙で、悲しくて、怖くて、せつない。
ちなみに表題にあるエムブリ