山白朝子のレビュー一覧
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セブンルームズを読みてえ!読み返してえ!と探して読んだ本。
セブンルームズと神の声以外は未読だったので楽しかったです。
山白名義の旅人の話はもっともっとシリーズで読みたいと思った。乙一は本当にじっとり気持ち悪いのにどこか間抜けで温かさも感じる文章がいいよね。
WiFi幽霊は、WiFiとAIというイマドキツールからのお話で面白かった。
昔、calling youではガラケーであんなに心に来る話を書いてたのに。似たようなツールを使ってホラーにしたらこれだよ。いいね。
夏にホラー読みたいと思って買ったのにもう春だよ。ホラーは気が乗った時にしか読めない。 -
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ネタバレ乙一さんの別名義の1つ、山白朝子名義の新刊である。全5編で200p以下とボリュームは少ない。乙一名義の『さよならに反する現象』を思い出す。
前書きによると、出版界の風習として、アイデア交換会なるものがあるという。ここに収録された全5編は、乙一さんが収集した出版関係者の奇妙なエピソードを、小説の形式に書き直したものだという。まあ乙一さんだけに、嘘でしょうね。
「終焉を告げる小説家」。詳細には触れないが、彼には【深さ】が見えるという。読者の立場ではありがたくないその能力、作家としては武器になるのかどうか。彼は作家をやめても、その能力で令和の世をしぶとく生きていくだろう。
「小説講師の憂鬱」。専門学校のライトノベルコースで、光る才能に出会った講師の男。彼女の意欲を維持させるため、さて彼はどうしたか。あまりにも見え見えで、おぞましいというより引いてしまった。最後のオチは必要か?
「シンクロニシティ」。ある作家の人気作品に登場する少年と、同姓同名の少年がいた。彼が作中で少年を事故死させると、同姓同名の少年も事故死してしまった…。作家がどういう運命を辿ったか、興味がある方は読んでみてください。
「青軸卿」と呼ばれる作家は、ある事情から離島に住むしかなかった。山白朝子作品にしてはユーモア寄りかなあ、と苦笑しながら読んでいたが、最後の最後に…なるほど山白朝子っぽい。彼はその贈り物で、意思を継ぐのだろうか。
表題作「スコッパーの女」。ネット上に公開されているアマチュア小説の数々。そこから才能を発掘する人を称して、スコッパーと呼ぶという。そんな彼女の嗜好が変わった結果…。オチといい、嫌な後味といい、文句なく本作中の一押し。
あっという間に読み終えた。これら5編の中に鬼才・乙一の才能は確かに息づいているが、できればこの倍くらい読みたいというのが本音である。 -
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ネタバレ連作短篇集。
旅本の作者である和泉蠟庵が、お供(荷物持ち)の耳彦を連れて実際に旅をするのだが、旅先で毎回不思議なことが起こる。
「エムブリヲ奇譚」が特に気に入った。いっこうに大きくならないが、女の腹の中にいなくても生きていられる胎児。この胎児は耳彦によって結構雑に扱われるのだが、最終的には女の腹へ入れられ、すくすく成長し、やがて産まれる。不気味だけど、心がスっとする気持ちの良い話だった。妊娠を経験して思ったのだけれど、腹の中に宿った時点で、赤子はもう可愛くてしようがないものなのだなぁ。たとえ人間らしい形になっていなくても、可愛いのだ。奇跡だ。
「地獄」は、本当に救いようがない話だ。こういうのも悪くない、いや、好きだな。助かったと思いきや、直ぐに地獄の苦しみがやってくる。特に妻を殺された余市にとっては、精神的にも地獄だったことだろう。
しかし、耳彦の生命力は凄い。結局、世の中ろくでもない奴の方が生き残るのではないだろうか。 -
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あぁ、やっぱこれだよ。こういうのが好きなんだ。
決して文学賞にノミネートされるような作品じゃない。
本屋大賞のように、誰にでもおすすめできる本でもない。
けれど、どっぷりと暗黒の深淵を覗き込みたい人には
まるで底なし沼のように引き込まれる作品だ。
『スコッパーの女』山白朝子
小説家が「奇人変人」が多いというのは、よく聞く話。
そんな小説家や出版関係者たちが集う
アイデア交換会(アイデアの原石を交換し合う会)で
収集された奇妙なエピソードを、小説の形にした作品集。
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◆終焉を告げる小説家
物事の終焉を【深さ】として見ることができる小説家。
ある日、彼は鏡に映った自分に【深さ】がないことに気づく。
この一作目はね、これでもまだマイルド。
ここからどんどん沼に沈んでいきます。
◆小説講師の憂鬱
小説講師として働くG先生のもとへ向かう主人公。
G先生が告白したのは、教え子が書いた小説に魅了され、
嫉妬にも似た感情を抱いていたということだった。
そしてラストに待っているのは……
思わず息を呑む展開。
◆シンクロ二ティ
自分の書いている小説の登場人物と同姓同名、
さらに性格やライフスタイルまで一致している少年がいた。
ただの偶然の一致のはずなのだが……
やがて小説と現実が、どろりと溶け合いシンクロしていく。
終盤の展開が怖い。怖すぎる。
◆青軸卿
この作品めちゃくちゃ好き。
ラストも静かに美しい。
青軸キーボードを愛してやまない大御所作家。
でもその打鍵音は凄まじく、近所から苦情が出るほど。
害獣たちが逃げ出すほどの
ダダダダってどんだけなの!笑
◆スコッパーの女
いやぁ、最後にガツンとやられました。
小説から作者の内面を読み取ることができる“スコッパー”。
ある日、スコッパーのCさんは
ネット小説サイトで、とんでもない狂気の世界を抱えた
ある作者と出会うのですが……
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やはり表題作「スコッパーの女」のインパクトが凄まじい。
表向きは心温まる感動作を書いていたとしても、
その作者の内面まで同じとは限らないですからね。
オチも秀逸で、
帯にある「死と暗闇の迷宮」とはまさにこのこと。
山白朝子さんは乙一さんの別名義としても有名ですが、
美と退廃と狂気が炸裂した山白作品の方が
個人的にはとても気に入っています。 -
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全体的に期待していたより面白かった。
ただ表題作の『Wi-Fi幽霊(書き下ろし)』だけはイマイチだったかな…。こういうモキュメンタリー的なのは乙一さんには求めていないので、個人的には微妙。表紙もイマイチ。黒単色でシンプルにホラー傑作選のがいい気がする。
あとの作品は傑作選だけあって面白かった。
■乙一名義作品
『階段』
『SEVEN ROOMS』
『神の言葉』
『Wi-Fi幽霊』
■山白朝子名義作品
『鳥とファフロッキーズ現象について』
『〆』
『呵々の夜』
『首なし鶏、夜をゆく』
『子どもを沈める』
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山白朝子って誰?…と思ったけど、なるほど。
乙一作品はホラーテイストが強く、
山白作品は伝承や怪談っぽい作品だなと思った。
"和泉蠟庵"はシリーズものなのだろうか?
キャラクターが面白く、別のも読んでみたい。
微妙に岸辺露伴をもじってるかなと思ったのは私だけだろうか? -
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ホラー、ミステリ評論家の千街晶之さんがセレクトした、乙一と山白朝子の傑作選!
階段
SEVEN ROOMS
神の言葉
鳥とファフロッキーズ現象について
〆
呵々の夜
首なし鶏、夜をゆく
子供を沈める
Wi-Fi幽霊
全9作
「階段」と「Wi-Fi幽霊」以外は読んだ事あったけど再読。
でもほぼ内容忘れちゃってるので 初読みみたくめっちゃ楽しめた!
そんななか、「SEVEN ROOMS」だけは めちゃくちゃ衝撃的で印象に残ってたけど、やっぱり今読んでも ひぇ〜〜っ!と強烈なインパクトでした。
1番好きなのは「鳥とファフロッキーズ現象について」 かな。
ゾッとするけど、優しくてせつなくてうるうるしちゃう
蠟庵先生と耳彦のコンビもやっぱり大好き!
続編読みたい〜 山白先生 ぜひぜひお願いします
9作品 どれをとっても珠玉の作品ばかり。
あ〜やっぱり乙一さん(山白さん)好きだ〜
めっちゃ堪能しました!
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短編集。
表題作は肌に合わなかったが、他は全部気に入った。
特に、巨鳥と暮らす少女の話が良かったな。
助けた鳥が、少女を大切に思うあまり、行き過ぎた行動に出ているところは怖くもあり、種族を超えた愛をも感じた。
また、生き物を廃液で黄金に変えてしまう工場の話は、途中まで神秘的な気配を感じていたが、ラストは欲に塗れた人間の末路という感じで、話の急変ぶりに驚いた。工場が閉鎖する前に大きな黄金を手に入れたいと考えた母親の思考はすぐ読めたものの、彼女を駆り立てた理由には全く気づかず、これもまたびっくりした。憎い相手を消して富も得るとは…人間って強欲だな。
他にも、井戸の中で暮らす女の話や、行ったこともない土地や知らないはずのお経を唱える幼い子の話など、こういうホラーが読みたかった!となる話が多く、また追いたい作家が増えてしまった。 -
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ネタバレ乙一/山白朝子のホラー短編集。
非常に久しぶりの、それこそGOTH以来なので20年以上読んでなかったことに衝撃を受けた。
どことなく残酷な世界だけど、ラストは切ない作品が多いイメージだったが、今作はがっつりと怖い。それも人間的な怖さから、理解不能なモノへの怖さなど、バリエーションも豊富。
おすすめは「階段」と「Wi-Fi幽霊」。
「階段」は、どこにでもある階段が非常に怖く思える、目を背けたくなるほどの嫌な話。
「Wi-Fi幽霊」は、まさかのAIがバディの私立探偵風な作品。
読後感がいい作品ばかりとは言えないが、手堅いホラーが揃った良い短編集。 -
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ネタバレ乙一さん、山城朝子さんの短編集で他のアンソロジーや短編集に入っているのもあります。私は最初と最後の話を目当てに読書。
最初は暴力的なお父さんに怯える姉妹の話。乙一さんは肉体的な暴力だけじゃなくて、精神的な暴力の支配とか影響を書くのが上手いと思う。読んでて痛々しくてつらかったです。(褒めてます)
そして乙一作品に出てくる姉もしくは姉的な存在って強いイメージ。困ってる人を支えてくれる立場で出てくるなーと。姉妹はこれから上手く生きていけるのかな、生きてほしいな…というラスト。
Wi-Fi幽霊の方は野良Wi-Fiにアクセスしてから怪奇現象に見舞われる主人公の話。中盤でお母さんと電話してる時の場面がめっちゃ怖い!
でも主人公に協力してくれるAIの頼もしいことといったら!機械的な返事だとしても主人公の不安に寄り添ってくれて言葉を繋いでくれる場面ではジーンとしてしまった。乙一さんの作品では人間と人ならざる存在がタッグを組む物がいくつかある。これもそんな作品!大好き!!