山白朝子のレビュー一覧
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ネタバレ4.5
粒ぞろいだけど、大傑作とまでは感じなかった。でも面白かった。
「小説家」シリーズとも言うべきか。山白朝子名義の乙一による小説家を主人公(または聞き手・話し手)とした短編集。
「前書き」
もっともらしく嘯いているのが面白い。ベストセラーになったのは近畿地方のだろうなとうかがえる。
「終焉を告げる小説家」
終わりまでの【深さ】が見える小説家の話。
前フリとして親子ほども年の離れた年の差や、帰ったらやけ酒を飲もうとしていたことがよく機能していた。
聞き手の小説家の中には終わりの見えない何かがあるというのが語られて終わるのがすごく良かった。小説家賛歌、創作賛歌で締めくくられてるのが心憎 -
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ネタバレスランプに陥ったとある小説家が、出版関係者から聞いたエピソードを小説風にして綴った、という前置きではじまる短編集。
収録されているのは「終焉を告げる小説家」「小説講師の憂鬱」「シンクロニシティ」「青軸卿」「スコッパーの女」の五篇で、そのいずれも現実と虚構の絶妙なあいだがとられている。
すべてに驚きの結末と後味の悪さがあって最高。ここ最近の山白朝子もとい乙一作品のなかでも抜群に大好きな作風だった。というか、ここ最近で読んだあらゆるホラー作品のなかでも一番といっても過言ではない。
ところで、私は読み始める前に巻末の初出情報や奥付を確認するくせがある。
今回もそれらを確認しようとしたとき、見開きの -
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久しぶりの乙一作品。
乙一名義の作品の方が好みだったが、山白朝子名義の作品も独特な世界観がありおもしかった。
「階段」は、舞台はすごく狭いが身近な題材で、良くないことになるとはわかっていだが、どうなるのか気になりながら読み進められた。
「Wi-Fi幽霊」は、表紙のかわいらしい感じとは違い、1番怖く感じた。AIに相談するくだりは今時な感じ。キャンプ場でよく分からないWi-Fiに接続してしまってから、色んな怪現象に見舞われていく。撮った覚えがない画像が保存されているのが、現実に起きたら地味に1番気持ちが悪い。
風景や状況描写がうまいのか、その場の空気感や風景が容易に想像ができ、するする読めた -
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ネタバレ文章を読むと作家の内面を体感できる共感覚を持つ女が、おぞましい内面世界を持つ作家Ωを見つける表題作をはじめ、小説家にまつわる奇妙で不気味なエピソードを描いた、戦慄の短編集。
この本を読み終えた私の手に残ったのは、血の通った人間の感情や狂気が描かれているはずなのに、どこか人工的で温度を持たない不気味さを見事に捉えた感覚である。
ホラーの定番といえば、怪異のもとをたどっていった人間が行方不明になったり命を落としたりするものの、怪異の正体はわからず、正体を探ろうとした人間も巻き添えになって怪異が伝播していくという展開だ。しかし、表題作「スコッパーの女」は、その王道を見事に裏切る。怪異の正体を探ろ -
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セブンルームズを読みてえ!読み返してえ!と探して読んだ本。
セブンルームズと神の声以外は未読だったので楽しかったです。
山白名義の旅人の話はもっともっとシリーズで読みたいと思った。乙一は本当にじっとり気持ち悪いのにどこか間抜けで温かさも感じる文章がいいよね。
WiFi幽霊は、WiFiとAIというイマドキツールからのお話で面白かった。
昔、calling youではガラケーであんなに心に来る話を書いてたのに。似たようなツールを使ってホラーにしたらこれだよ。いいね。
夏にホラー読みたいと思って買ったのにもう春だよ。ホラーは気が乗った時にしか読めない。 -
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ネタバレ乙一さんの別名義の1つ、山白朝子名義の新刊である。全5編で200p以下とボリュームは少ない。乙一名義の『さよならに反する現象』を思い出す。
前書きによると、出版界の風習として、アイデア交換会なるものがあるという。ここに収録された全5編は、乙一さんが収集した出版関係者の奇妙なエピソードを、小説の形式に書き直したものだという。まあ乙一さんだけに、嘘でしょうね。
「終焉を告げる小説家」。詳細には触れないが、彼には【深さ】が見えるという。読者の立場ではありがたくないその能力、作家としては武器になるのかどうか。彼は作家をやめても、その能力で令和の世をしぶとく生きていくだろう。
「小説講師の -
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ネタバレ連作短篇集。
旅本の作者である和泉蠟庵が、お供(荷物持ち)の耳彦を連れて実際に旅をするのだが、旅先で毎回不思議なことが起こる。
「エムブリヲ奇譚」が特に気に入った。いっこうに大きくならないが、女の腹の中にいなくても生きていられる胎児。この胎児は耳彦によって結構雑に扱われるのだが、最終的には女の腹へ入れられ、すくすく成長し、やがて産まれる。不気味だけど、心がスっとする気持ちの良い話だった。妊娠を経験して思ったのだけれど、腹の中に宿った時点で、赤子はもう可愛くてしようがないものなのだなぁ。たとえ人間らしい形になっていなくても、可愛いのだ。奇跡だ。
「地獄」は、本当に救いようがない話だ。こういう -
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あぁ、やっぱこれだよ。こういうのが好きなんだ。
決して文学賞にノミネートされるような作品じゃない。
本屋大賞のように、誰にでもおすすめできる本でもない。
けれど、どっぷりと暗黒の深淵を覗き込みたい人には
まるで底なし沼のように引き込まれる作品だ。
『スコッパーの女』山白朝子
小説家が「奇人変人」が多いというのは、よく聞く話。
そんな小説家や出版関係者たちが集う
アイデア交換会(アイデアの原石を交換し合う会)で
収集された奇妙なエピソードを、小説の形にした作品集。
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◆終焉を告げる小説家
物事の終焉を【深さ】として見ることができる小説家。
ある日、彼は鏡に映った自分に【深さ】