森岡毅のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
森岡さんの本は、問題解決やマーケティングの戦略を理解するために分かりやすいだけでなく、
気持ちに訴えかけてくるものがあるところがとても良い。
ご本人の熱量が非常に高くて、エピソードからその熱量が伝わってくるから?
メモ
・多くの人は(特に日本人)変化を起こす必要性を理解していないから、リスクを恐れて変化を起こさない
・不安も抱えながら、周囲に対しては「絶対に大丈夫、自信を持って」とポジティブなメッセージを発信し続けた
・良い結果を出すためにすべきことは、違うことをやるか、同じことを違うようにやるか。
→変化をリードする強い姿勢。バックドロップを思いついた時の社内の反対姿勢に対して、できない理由を探すのではなく、目的は明確なのだからできる方法を考えるべきだ、と口先で言うには簡単だけど、実際の状況が伝わるからこそ納得感があるなと思った。
戦略的フレームワーク
・アイデアを考える時は目的を徹底的に吟味して、その次に満たすべき条件を一番時間をかけて考える。そして必要条件の組み合わせから条件を絞り込んでから、具体的なアイデアを考える。
・最初に目的を考え、持っている経営資源(人,もの,金,情報,時間,ブランド)を何に集中するのか=必要条件を決める。
・「どんなアイデアを思いつけば良いか」を先に徹底的に考えることで、アイデアを考えることに集中できる。
→森岡さんの成功の秘訣、誰よりもとことんアイデアを考え抜くこと、もこの方法によって実現されていることが分かり、熱量+適切な方法論に則って成功されたのだと腑に落ちる。
数学的フレームワーク
・ミーシーに考えるということ。足して100になる視点で、もれなく要因に目星をつけて検証する。
→結局はこの視点は欠かせない。どんな分野でもみんなこうやって泥臭く分析してるのだということがわかる。
リアプライ
・リアプライには①スピード②成功確率が保証されていて、③周囲に目を向けることで自分の中にアイデアを生み出す引き出しがものすごく増える、というポイントがある。
・ファンがつくコンテンツは、ファンが何に惹かれて何を大切に感じているのか、という心理をファンの視点で理解すること
・価値を生み出すアイデアの切り口は、ほとんどが「消費者理解」の中に埋まっている
→好きな分野、興味のある分野、得意な分野だからこそ苦なく徹底的に向き合えるというのは、この消費者目線に立てるからだと思う。仕事を仕事として切り離しすぎず、柔軟に、周りからたくさんヒントを得て発想に繋げる意識が必要だと思った。
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Posted by ブクログ
希代のマーケター森岡毅氏の戦略論。森岡氏の著作は数冊読んでいるが、ビジネスにおける思考回路が非常に参考になる。
冒頭でも記載されているが、美味しいメロンパンを提供するパン屋さんの経営状況を見て「勿体ない」と思ってしまったという。
氏には、このお店の課題が完全に見えている。
もしかすると、家族で切り盛りしている店舗で、「そこそこ売上があればいい」と思っているのかもしれない。
そうなると、これ以上改善する必要がないのかもしれないが、「こんなに美味しいパンであれば、喜んでくれるお客様がもっといるはずだ」と考えてみると、この「そこそこ」で満足しているのが、勿体なく見えてしまう。
氏には、日常出会う様々なビジネスにおいて、おそらく課題と解決策が見えるのだろう。
氏が掲げる夢も壮大だ。
自身のビジネスの拡大だけに留まらず、日本全体を底上げしようと奔走する。
日本という国家は、世界的に見て相当に特殊だと思う。
自然環境や地理的環境も含めて、死生観や価値観がどうも他国とは異なる考え方を持っている。
そんな中で、特殊な文化が発展し、数々の特徴的な知的財産が生み出された。
これらを海外に安価で流出させずに、もっと活かして、適正な価値で換金させていけば、日本は成長できると説いている。
これは本当にその通りだと思う。
過去にも浮世絵の流出から始まり、今では「ドラゴンボール」のテーマパークがサウジアラビアに作られようとしている。
世界で認知されているキャラクターランキングに、日本発のものも入っているが、逆に言えば、まだまだこのランキングに入らずに眠っている知的財産が多数あるのも事実だ。
本書はこれら知的財産の活用法についてのものではないが、ビジネスという面では大いに参考にできる。
私は今までコンテンツビジネスに大きく関わっていたが、如何にマーケティングや販売戦略について疎かったかについて思い知らされる。
冒頭のメロンパンのお店を他人事と思ってはいけない。
我々はもっと足元のビジネスについて、真剣に問い直す必要がある。
本書では、とにかく大事なものは「ブランドコンセプト」だと説く。
これは本当にその通りで、メロンパンのお店も含めて、我々が今行っているビジネスのコンセプトが明確になっていないものが多過ぎる。
何となく長年継続してビジネスしているほど、そこを突き詰めて考えなくなっている。
確かにブランドコンセプトが曖昧なままでは、お客様が離れていった際に、呼び戻すことは難しくなる。
当社のビジネスについても同様で、現時点でブランドコンセプトは確かに曖昧だ。
まずここを変えていかなければいけないと思った。
会社経営の文脈でも、単純な売上利益の追及だけではなく、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を決めたり、会社のパーパス(目的)を掲げたりしなければ、ビジネスの方向性が定まらないという話がある。
これに近いと思うのだが、ブランドコンセプトについては、MVVよりも正直難しいと感じた。
会社のMVVは、目指す理想を掲げることで十分に成立すると思うのだが、ブランドコンセプトについては、それだけでは成り立たない。
本書にもある通り、掲げたブランドコンセプトを実現するのは、緻密な計算が必要だからだ。
ブランドコンセプトをどう設定するかで、対象とする顧客の設定も決まってくる。
もし狙いを定めてコンセプトを決めたとしても、実際にお客様に届かなければ全く意味がない。
顧客はそのコンセプトに共感してくれるのか。
それがまさに「お客様の心に刺さっているのか」ということに繋がる。
商品やサービスを提供する会社の意志だけでは、成立しない話なのである。
ここが非常に難しい点だ。
森岡氏は、これを徹底的に考えるそうだ。
「相手の本能にぶっ刺さるかどうか」
モテテクのような話だが、ビジネスの本質も実は全く同じだということに気付かされる。
WHO(誰に対して)、WHAT(何の価値を)、HOW(どうやって)提供するのか?
ここから森岡氏は、数学的思考を使って、勝利の確率を高める計算を行うという。
購買確率を高めるには、次の①〜③の組み合わせが大事なのだという。
①認知率 → そもそもブランドが認知されているのか
②配荷率 → 認識されたとして、購入できる状態にあるのか。棚に並んでいるのか
③プリファレンス → 「買いたい」と思わせる動機が強くあるのか
ここで、上記の①②が100%になることはありえないとのこと。
③が非常に重要で、率だけで測れない故に、逆に言うと上限がないという特長がある。
だから「③プリファレンスを最大化することを目指せ」と説くのだ。
本書内にさらに詳しい解説が記載されているが、確かにこの発想は非常に面白い。
会社の方向性であるMVVは、それぞれ数式で関連している話ではないのだが、著者が語るには成功するマーケティングは、あくまでも数式で説明できるとのことだ。
本書のタイトルが「確率思考」だから、やはりこの考え方に腹落ちするかどうかは非常に重要な気がする。
「ブランドコンセプト」が明確であるほど「プレファレンス(買いたい確率)」が上がる
計算式で考えると、相関関係があることが見えてくるし、力点をおくべきところも見えてくる。
メロンパンのお店のように、本質とはあまり関係がないところに労力を懸けても、全く効果がないことも見えてくる。
著者がUSJ在籍時代に実施した、コンセプトの再定義と、プレファレンスを最大化させた実例についても一部紹介されていた。
有名な話だが、この実例を改めて聞くと、著者のすごさがよく分かる。
瀕死状態のUSJを、V字回復させた。
西武園ゆうえんちを復活させ、丸亀製麺を復活させた。
奇策を思いついて、復活させた訳ではない。
緻密な計算に計算を重ねて、これらの経営を立て直したのだ。
著者が天才的なのは、その計算結果に基づき、「お客様の本能に刺さるかどうか」を徹底的に突き詰めた点だ。
脳科学の分野も深く勉強したそうだが、確かに我々が普段購買行動をしている中で、無意識に行っていることは実際に多い。
人間の脳は日常様々な判断を行っているらしいが、それでは脳のエネルギー消費が大きくなってしまうために、より単純化するなど省力化されるように働く特性があるそうだ。
だから自然とその商品を選択してもらえるように、単純化して考えられるように設計する必要がある。
こういう一つ一つが戦略であり、確率思考である。
コンセプトを決める際に、ついついターゲットを絞ってしまいがちだが、著者曰く、それは良い筋ではないらしい。
そもそもターゲットを絞るほど、顧客の拡大が難しくなるという矛盾をはらんでいるからだ。
だからこそ、より高い視座でターゲットを捉え直してみると良いのだという。
こういう点も非常に参考になる。
メロンパンのお店の例で言えば、誰をターゲットにするのか。
近所の人が食べる用なのか、手土産用途としてなのか。
食べる用としても、その場合の競合は、同じ地域のパン屋さんなのか?
それとも「おやつ」まで競合と捉えれば、ケーキ屋やたい焼き屋なども含まれるのか?
それとも「食事」まで捉えれば、町のレストランも競合になるのか。スーパーマーケットも競合なのか。
ターゲットをどこに定めるかだけでも、戦略は大きく異なってしまう
だから「コンセプト」をどこに向けてどう組み立てるかが大事になるということだ。
そして、コンセプトで選ばれる確率(プリファレンス)を上げるために、「人間の本能」を、徹底的に理解することが重要ということなのだ。
本書の内容は非常に難しい。
つまり、それだけビジネスで成功するというのは難しいのだ。
まずは本書の内容を正しく理解して、数式通りに実践してトライ&エラーを繰り返すしかない。
当社のビジネスも、市場の変化で益々厳しい状況になっている。
コンセプトの再定義と、プレファレンスの最大化。
生き残りたければ、本気で取り組むしかない。
改めてそんなことを考えてしまった。
(2025/3/5水) -
Posted by ブクログ
マーケティングのマの字も知らない状態で、森岡さんの著書を読んでみたいと思って手に取りました。
仕事をする上で、アイデアの重要性は意識していましたが、当たるアイデアの方向性については考えたことはありませんでした。
そして何より、当たるかどうかは、やってみなければわからないと思っていましたが、どの程度当たるのかまで見込むことができる需要予測というノウハウがあることを初めて知りました。
USJのV字回復が数学で導出され、経営判断の裏に、比喩ではない本当の数式が隠れていたことには驚きました。
森岡さん以外の人が同じアイデアを思いついても、社運を賭した経営資源の投入について、経営者を説得することはできなかったはずです。
高2レベル以上の数学知識が要求される数式は、ほとんどついていけないものでしたが、数学マーケティングという手法が世の中に存在し、経営判断の根拠として採用するに足るものであることを知ることができた点だけでも読む価値はありました。
本の中身としては、マーケティングと市場調査のテキストとしての性格を有する部分が8割、USJの成功体験、エピソードが2割くらいの構成で、正直なところ、読んでいて面白い部分は、エピソード部分でしたが、ためになった部分は確かにありました。
試みに、始まったばかりの関西大阪万博の最終来場者数を、愛・地球博のデータ(一次データが少ないですね。)を元に予測してみたところ、3,000万人を超え、目標に到達する見込みであることがわかりました。
自分なりの需要予測(せっかく筆者が紹介してくださった需要予測モデルは、自分には難しすぎて使えませんでしたが…)が少しできるようになって楽しいです。
何か新しい取組が必要な人や、事業の判断に関わる人は読んだほうが良いと思います。 -
Posted by ブクログ
◯総評
普通の人なら不確実性の高い数値シミュに対してざっくりと決めで算出してしまうところを、勝てる人はあらゆる角度から少しでも数的根拠を持てる計算をしてるんだと改めて認識。だから負けの可能性を最小化して勝てるんだと。
加えて数字だけの計算人間ではなく熱が大事。
▼覚えておきたい事
・市場の要素はプリファランスでそのレバーはM
・戦略は作るのではなくゴールから探す
・戦略も大事だが戦術がやっぱり大事
・戦略家は戦術実行の為に熱を込める必要がある
┗真ん中の熱が薄ければ末端は凍る
┗戦略家は槍を振るわない。重要性を伝える為
┗どちらが偉いなどない(脳みその肝臓)
➡︎リーダーとしてどうあるか?
冷徹さと暖かさの2軸が大事
・戦略家は自分のリソースをどこに当てたら最大化するか?自分以外の人間をどこに集中させると最大化するか?を考えるのが重要
・競合比較してカテゴリ上位ユーザーの本質的なインサイトを把握する
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Posted by ブクログ
ネタバレかつてUSJの売上は、書き入れ時の春休みも全然だめ。4月もダメ。ゴールデンウィークもダメ。5月もダメ。集客が大幅に失速したものだから、飲食部にどんどん食品食材の在庫が溜まっていき、賞味期限切れ材料が出現。もったいないので、何とかしようと現場が問題を起こし発覚して、さらに集客が落ち込む。
ダメにダメを重ねるくらい売上が全く伸びなかったUSJにマーケターである森岡さんが入社。
そこから、売上をV字回復させたノウハウがマーケティング素人にも分かりやすいように、噛み砕いて解説されている。
これからマーケティングについて学ぼうとしているなら、用語やフレームワーク、考え方を学ぶ必要があるが、いきなり暗記だと頭に入らないと思う。
この本なら実例を交えて「ここでこの考え方を活かすんや」っていうのがイメージできるよう解説されてるから初心者用としても完成されてるから、オススメ。
まずはこの人の本を読んでから、その他の初心者用マーケティング本に移るのがいいかも。 -
Posted by ブクログ
たまに読み返すと良いかも 著者のマーケティング論を非常にわかりやすい表現で伝えてくれている本だと思った。難しいところはなかった。
内容はかなり主観的な部分も含まれ、マーケティングの一般論というより「自分がこうやったらこうなった」みたいな具体論であった。具体的であり、かつ行動原理(何を思ってそのようにしたか)が明確に書いてあるため、面白く読めた。
目標のカスケード・ダウンは苦手だが実践していきたい。目的→戦略→戦術が組織の上位から順番に降りてくる。トップ層の戦術が次の層の目的になる。
また、最重要な課題1つとかなり重要な課題2つに自分のエネルギーを集中し、あと1つ7割くらいで流してできる仕事、あと1つはやってるフリをする仕事。として1日にやる仕事は3つまでと決めるのも実践してみようと思う。というか3つも普通に多いからヤダし、1日に2つくらいの仕事しかしたくない、けど今までどうでもいい仕事に割り振っていたエネルギーをかき集めてあと1つくらい(合計3つくらい)は頑張ってみようと思う。やらないことを決めるのは大事。 -
Posted by ブクログ
リーダーシップの本質とそれを身につけるための行動とは何か?を学んだ。
リーダーシップの本質とは、「人を活かし、本気にさせる力」だと理解した。
リーダーシップを身につけるためには以下の3つの行動が重要だと読み取った。
1. 「欲」を持つこと。
欲がない人は、小さなことから、自分が「やりたい!」と思えることを見つけるトレーニングを積むべし。
やりたいことを言語化してリストにしてみようかなと思いついた。
2. 自分や相手のことを良く理解すること。
特に相手のことは、やりたがること、好きなことを名詞的ではなく動詞的に理解するよう意識しながら行動を観察すべし。
強弱や優劣ではなく「特徴」として捉えることが大事だと思った。
3. 失敗に慣れること。
『討死も慣れればどうということはない』の記載の通り、失敗を恐れず行動し続けられるかどうかが重要。
日々の大小様々なタスクも着手を早めて、最低でも「行動してからの失敗」を取ろうと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前半はリーダーシップを語ってて、後半はコロナ禍の社会や大学の対応について批判になってた感じます…おっしゃる事はとても理解できるが、それはやはり森岡さんが日本の社会に対してすごく情熱とリーダーシップが持ってるこそ、書いてただろう。
リーダーシップに関しては、まず自分が自身の欲を正しく認識、持ち出さないと、始まらない。そして、自分の強みを利用して、その欲をうまく相手に伝わって、相手を巻き込んで、受動から能動に変容させ、その欲を一緒に達成する。さらに、プロのリーダーというものは、安易に100と0の答えをそのまま出すではなく、正義感とリスクを取る責任を負いながら、100と0の間ギリギリのところで解を導き出す。