森岡毅のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「マーケティングには消費者の購買行動を決定的に変える力がある」が、それを 持続的な成果 に繋げるには組織自体の変革が必要組織の意義は、一人では出せない総合力を発揮すること数学しか得意でない自分が一人で受験すれば他科目がボトルネックになる。しかし組織を作れば、自分は数学、国語は別の得意な人…というように強みを持ち寄って圧倒的な結果を出せる組織づくりとは人体である感知→判断→行動の高速サイクル共依存関係(上下ではなくフラットな協力関係)人間の本質とは「自己保存」である「組織(企業)は組織の存続・拡大を目的とする一方、その中の個人は自分の生存と安心を最優先に動く」という個人と組織の利害相反の構図個人の自己保存本能を組織目的に沿う方向へ逆手に取る仕組み」を作る「組織が望む行動をすれば自己保存(=本人の得)になる」(アメ:評価・報酬・地位など)と同時に、「望ましい行動をしなければ淘汰される」(ムチ:不利益がある)という状況を作り出すのです
-
Posted by ブクログ
確率思考の戦略論 どうすれば売上は増えるのか
著:森岡 毅
著:今西 聖貴
出版社:ダイヤモンド社
本書の目的は
①選ばれる確率をふやすための「戦略をつくるコツ」を理解すること
②選ばれる確率の”最大変数”である「コンセプトの本質」を理解すること
③「マーケティング・コンセプトをつくるコツ」を理解すること
売れるためには、プロダクト、よりも、ブランド、の方がずっと重要である
最初の選択はランダムなので、ポアソン分布であるが、
次の選択は、「成功は成功を呼び、失敗が失敗を呼ぶ」ので、ガンマー分布である
広く浅く売るよりも、狭く深く売る方が効率が良い、という考えは間違っている
組織を同時集中させられるのはせいぜい3つである
ひとりの人間は、3つの世界を持っている
現実世界、認識世界、記号世界
3つの世界を往来していくとエラーが起きる
現実世界⇒認識世界 解釈のエラー
認識世界⇒記号世界 翻訳のエラー
記号世界⇒認識世界 解釈のエラー
コンセプト とは、脳内で認識された意味
マーケティング・コンセプト とは、人の頭の中にコンセプトをつくられるための世界
エクイティ 想起されるイメージ
戦略エクイティ 集中して強化していくために選んだ極めて重要なエクイティ
高度な設計能力
①戦略発想力
・消費者理解の力
・経営資源をふやす着眼力
・戦略思考能力
・ストレス下の決断力
②仮説検証力
Who:だれに ⇒ What:なにを ⇒ How:どのように 売るか
RTB:Reason to Relieve:その価値を信じるに足る根拠
強いコンセプトは、消費者理解がすべて
凡人と狂人に憑依する
人間には2つのシステムがある
システム1:直観・本能のシステム
システム2:じっくり考えるシステム
本能を衝かれると脳は抗いがたい
自身の便益を有利にするために、文脈を設定する(STC)
⇒相手の強みに注目させず自分の強みに注目させる⇒Focus
⇒期待値の前提になっている文脈の設定を、自社ブランドに都合のよいもの置き換える⇒Replace
目次
序章 ”選ばれる確率”をどうやって増やすのか!?
Part1 選ばれる確率をふやすブランド戦略の本質
第1章 「プレファレンス」に集中せよ!
1.脳はブランドで選んでいる!
2.脳はランダムに選んでいる!
3.成功が成功を呼ぶ!
4.市場構造の本質はプレファレンスである!
5.マーケティング戦略の変数は3つしかない
第2章 狭めるな! 拡げよ!
1.マーケティング界の巨人への反論
2.ジビエレストラン vs 牛肉レストラン
3.「ターゲティングありき」という間違い
4.ターゲティング理論の間違いを明示する証明
5.ターゲティングするのはどんなときか?
6.狭めるな! 拡げよ!
第3章 「重心」を衝け!
1.戦略的に集中すべき「重心」という考え方
2.「重心」の見つけ方
3.ブランド戦略の重心を定めるフレームワーク
Part2 プレファレンスを伸ばす「コンセプト」の本質
第4章 「コンセプト」とはなにか?
1.その人の世界はその人の認識のみで成立している
2.3つの世界を往来すると起こる“エラー”
3.「コンセプト」はあなたの脳がつくりだす!
4.「マーケティング・コンセプト」とはなにか?
第5章 強いマーケティング・コンセプトを作る
1.「コンセプチュアル・セル効果」の威力
2. 競争に有利な「ブランド・エクイティ」
3.最初にブランド・エクイティを明確化せよ!
4.「ブランド・エクイティ・ピラミッド」とは?
第6章 強いコンセプトは消費者理解がすべて
1.モニタールームでは到達できない深淵
2.“凡人”と“狂人”に「憑依」する
3.消費者の脳内想起から本能をたどる
Part3 「マーケティング・コンセプト」のつくり方
第7章 実際にブランドを設計してみよう
1.高血圧症のオンライン診療で3000万人を救え!
2.「高血圧イーメディカル」のブランド設計
3.プレファレンスを長期的に大きくする
4.ブランドに人格を宿す!~
第8章 強いコンセプトをつくる3つの要点
1.本能にぶっ刺せ!
2.文脈を操作せよ!
3.脳内記号を活用せよ!
第9章 マーケティング・コンセプトをつくってみよう
1.「絶対に買う一人」は実在するか?
2.練習問題A:「自分自身」のマーケティング・コンセプト
3.練習問題B:「高血圧イーメディカル」のマーケティング・コンセプト
終章 コンセプトが日本の未来を創る!
ISBN:9784478115282
判型:A5
ページ数:376ページ
定価:3300円(本体)
2025年01月28日第1刷発行
2025年02月13日第2刷発行 -
Posted by ブクログ
【星:5.0】
この著者の本は本当にいい!!
著者は言わずと知れた、USJ復活の立役者である稀代のマーケターである。
ただ、本書はタイトルどおり、マーケティングの中身ではなく、マーケティングができるようになるための組織論である。
したがって、まずマーケティングを可能とするためには、組織はどうあるべきかというところから入る。
まさしく組織論であり、人事戦略にまで話が及ぶ。
しかし、組織を変えようとすれば、当然変化に抗う抵抗勢力が現れる。
そのために、では話を社内でいかに通していくかという「社内マーケティング」へと話は続く。
この著者のマーケティング能力の凄さは周知の事実だと思うが、このような組織改革の知識、ノウハウまで持っているとはもはや脱帽である。 -
Posted by ブクログ
わたしは幸せな時代に生まれました。これで3,300円はバグってる、安すぎる。
社会人必読の書に思います。どんな仕事にも応用の効く考え方が詰まってます。あなたが新入社員なら是非買いましょう。中堅ならすぐに買ってください。ベテラン、経営者の方も即ポチして後悔はないでしょう。
著者は人間の脳の仕組みが全人類同じであることをベースに、大きく外さないビジネスの作り方を懇切丁寧に記述しています。
『どうやったら売れるか?』という一見難しい問題を、ユーモアと溢れる知性で解きほぐし、魔法のようなわかりやすい文体でまとめています。
騙されたと思って読んでください。
本は300ページ以上ありますが、読む手が止まらず1週間で読み切りました。もう2周目突入します。一字一句覚えておきたいくらい面白かった! -
Posted by ブクログ
この本は、「売上は戦略的に“選ばれる確率”を上げることで設計可能である」という前提に立ち、森岡氏がUSJのV字回復で実践した再現可能なマーケティング戦略を体系化したものである。
1. 売上は「確率 × 母数 × 単価」で決まる
売上を構成するのは、顧客が商品を買う確率、対象となる顧客数(母数)、そして商品価格。
したがって、「売れるようにする」とは「買ってもらえる確率を上げること」に他ならない。
2. 確率を構成する三要素
売れる確率は以下の3つの要素で構成されている。
・認知:そもそも存在を知ってもらえているか
・配荷:実際に買える状態にあるか(店舗・ECなど)
・プレファレンス:他の商品よりも選びたいと思われる好意度
この3つすべてが整っていなければ、売上にはつながらない。
3. プレファレンスが最も重要
認知と配荷はリソースの制約や物理的な限界があるが、プレファレンス(好ましさ・選ばれやすさ)は施策によって無限に高められる。
だからこそ、戦略的にリソースを集中させるべきはプレファレンスである。
4. Evoked Setとブランド・エクイティ
消費者が実際に購入時に思い浮かべる候補群をEvoked Setと呼ぶ。
このセットに入らなければ、どれだけ品質が良くても、そもそも「選択肢」に入らないため売れない。
Evoked Set入りを実現するには、消費者の記憶の中に価値あるブランド像を定着させる、すなわちブランド・エクイティが重要となる。
5. 戦略構築の鍵は「STC」
従来型のSTP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)ではなく、森岡氏はSTCを提唱している。
・Segmentation:市場を顧客特性ごとに分ける
・Targeting:勝てるセグメントに絞ってリソースを集中する
・Consistency:広告・商品・価格・販売チャネルなど、すべての施策をターゲットに向けて一貫させる
このConsistency(一貫性)こそが、プレファレンスを高め、選ばれる確率を最大化する。
6. NBDモデルによる購買行動の数理理解
NBDモデル(負の二項分布)を使えば、顧客の購買頻度やリピート傾向を統計的に予測できる。
このモデルにおけるM(1人あたりの平均購入回数)を高めることが、売上の成長に直結する。
また、大多数の顧客が少ない回数で購入しており、一部のロイヤル顧客だけが多く購入しているという構造(ロングテール)も、数理的に説明される。
7. 実践事例としてのUSJと丸亀製麺
USJでは、ファミリー層をターゲットにし、世界観に一貫性を持たせたテーマパーク体験を設計したことで、劇的な回復を遂げた。
丸亀製麺でも同様に、戦略的なプレファレンス向上施策を通じて成長を実現した。
8. 売上は「再現性ある戦略」によって設計できる
マーケティングはセンスや感覚で動かすものではなく、因数分解された構造と統計的理解のもとに設計すべきものである。
再現性と合理性に基づいた戦略設計が、持続可能なビジネス成長の鍵になる。
-
Posted by ブクログ
P&G, ユニバでマーケティングに心血注いだ森岡氏が、特に統計、数学をベースにしたマーケティングを駆除し、いかに正確に市場を読み取り、予測を極限まで磨き、マーケティングプランを実行してゆくかを解いた熱い厚い書。
一般商材の市場調査って、ものすごい緻密な分析やってんだなーと感心する。
シェア拡大はいかにプリファレンスを上げるか。プリファレンス、認知率、配荷率。中でもプリファレンス、いかに消費者に好きになってもらうか。人間は感情の生き物。一度選んだ物からなかなか変えたくない。何が好きになってもらうファクターか、(洗剤なら香りらしい。私は香りが付いた洗剤が嫌いだがー)
認知率、配荷率は、お金である程度上げる事が可能。だから、経営資源はいかにプリファレンスを上げるかに真剣に取り組むべき。
映画にこだわるべきという固定観念からの脱却のストーリーは鮮やか。ブルーオーシャン戦略かな。
説得のために、数字を集める。
数字が示しているから、冷徹な判断もできる。
フォーキャストは、「外しすぎない」。
最後の数式解説は残念断念。文系人間にもわかりやすくと心がけたとの事だが、それでも無理… -
Posted by ブクログ
「ジャングリア沖縄」の仕掛け人としてすっかり有名となった株式会社刀の代表取締役によるマーケティング論の2作目。
特に「ブランド戦略」と「マーケティングコンセプト」の立案についてフォーカスしている。
マーケティングを学んだのは遥か昔、学部生時代の一般教養の授業以来だった。当時は「後付けで講釈を垂れているだけ」という以上の感想を持てず専攻しなかった。
しかし、本書を読んで、初めてマーケティングというものを生きたビジネス活動として実感できた。
それでいて、自身のマーケティング手法を限りなく再現性のある・科学的な理論に落とし込もうという意欲作である。
USJをはじめ数々の商品・サービスのブランディング・コンセプトメイクに携わってきた著者の、まさに現場で実践している手法を、再現性のある"型"として、熱量をもって開陳されているのだ。
当方、あまりブランド戦略が商品の選好に影響を与えない商材を取り扱っている(と、本書を読むまでは思っていた)業界にいるため、ここまで実践的かつ効果を期待できるワクワク感をもって本書を読み進められたこと自体が新鮮な驚きであった。
少なくとも弊社には本物のマーケターはいないし、部署として十分に重要視されていないことは認識できた。
自分はマーケティング部門に属してはいないが、目の前のプロジェクトにどう生かしていくか。
本書を紐解きながら考えてみたい。
そう思う一冊だった。 -
Posted by ブクログ
筆者のP&G、USJ、刀での壮絶なキャリア経験を基にしたリーダーシップ論には考えさせられるものがあり、難しくもあり一方で大いな納得感のあるものだった。
本書の中で自己分析について記載があったが、自分自身は「失敗を過度に恐れるあまり行動力が極端に足りない」、「人と摩擦を起こすような決断や行動が苦手」なタイプだと感じ、先天的なリーダー性には欠ける素質ではあると思ったが、思い切った行動と幅広い経験を今後掴んでいくための「欲」と「ストレスにメンタルを慣らす覚悟」を保持していきたいと考えた。
自分自身、やはり経済的リターンが手に入るという個人的な欲がリーダーへ昇格する上での最も強い欲であるが、筆者のような「公」のために「会社」のために何がしたいかという外向けの欲を見出していきたいと改めて実感した。
特に、本書はグローバル視点でも描かれており、遠慮深い日本の文化がリーダーシップの欠如を招いていると主張されていたが、確かにおっしゃるとおりだと感じた。自身の社会人生活ではこれまで国内のみ相手してきていたが、今後インバウンド含め海外へ目を向けていかざるを得ない時代になっている今、海外の人と協業できるようなベーススキル(海外の人特有の強い主張をまとめる力)を貪欲に獲得していこうと考えた。
元々は、リーダーシップは向き不向きの性格の話だと考えていたが、実際には筆者はじめとして社会人の経験を通じて身につけ磨くものであると分かり、自身のモチベーション向上にも繋がったと考える。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ作者のエンターテイメント業界・テーマパーク・USJに対しての強いこだわり、野望を感じると共に、仕事への向き合い方に強く感銘を受けた。
この本は、ハリウッドドリームザライドに焦点が当てられていると思っていたが、実はハリーポッターエリアの建設までの3年間の繋ぎ期間にいかにキャッシュフローを担保できるか考えるアイデアとしてバックドロップがあったということに驚いた。
どこも利益創出のために初期投資を抑える必要性もある中で、人こそ最大のアトラクションと考え、既存の設備を活用して変化させるリノベーションが効果的であると考えに納得させられた。
また、マーケティングの基礎内容も盛り込まれており、何事も消費者理解として自分で積極的に経験してみる習慣の必要性を再認識した。また、既存のアイデアを活用する【リアプライ】の考え方をはじめとして、目的の設定を最優先に、①フレームワーク→②リアプライ→③ストック→④コミットメントの考え方の手法を実践できるように意識したいと考えた。 -
Posted by ブクログ
徹底的に考え抜き、楽観的に行動する。
ビジネスの本質を突いた著者渾身の力作。
⚫︎本質思考
・アメリカの客引きと新宿歌舞伎町の客引きは似ている
・銀行員の服装や佇まいも日米で似ている
職業の属性にも共通する本質がある!
「人は仕事を選ぶが、仕事も人を選ぶ」
⚫︎市場の本質
「プレファレンス」
消費者のブランドに対する相対的な好感度(好み)
ブランドエクイティー・価格・製品パフォーマンスによって構成される。
アイスの例
ハーゲンダッツ、チョコモナカジャンボ、雪見大福、それぞれ50%,30%,20%であれば、購買確率はランダムに箱から玉を引いているのと同じ!
プレファレンスのドライバーはM
M=平均購入回数
Mに経営資源を投入するのが先決
⚫︎値上げ=悪 ではない!
ブランド価値向上ができている証拠
「プレミアムプライシングは正しい」
消費者と企業はプレミアムプライシングや値上げによる果実を共有している。
⚫︎判断は文脈によって変わる
場所や状況によって消費者の嗜好も変わる
⚫︎人を使うことと人に使われることは、まるで人体組織のように美しい共依存関係。
役割の違いはあれど、上下や優劣はない。
学習する組織でないと生き残れない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレビジネス戦略の成否は確率で決まっている
→その確率はある程度まで操作することができる
p.79
フォーカスすべきは、競合に対して相対的にプレファレンスを上げること
p.89
プレミアム・プライシングは正しい
p.112
辛いけれども、正しい意思決定(タフコール)を行わなければならない時、感情は、多くの場合において、邪魔にしかなりません
p.128
痛みを自分で背負うことができない人は、より大切な目的のために、大切な別の何かを切り捨てることができない。だから結局何も変えることができない
p.132
戦略家は
①自分自身の時間をどこに集中して使えば戦果が最大化するか
②自分以外の人々をどこにどう集中させて使えば、戦果が最大化するか
の2つを冷静に考える
p.190
消費者データ3つの注意点
①代表性があるのか②統計的な誤差を含む
③同じ質問でも聞き方や状況などで数値が変わる
※バイアス
p,217
会社の重要な意思決定を消費者の代理店であるマーケターに委ねる覚悟もないのに、消費者プレファレンスにおいて勝ちにいく会社を夢想するのはやめた方がいい
p.219
マーケティング組織が共有すべき最重要原則
→消費者視点であること