山本やよいのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレガブリエル・アローンシリーズ最新作。今回はサウジアラビとヨーロッパが舞台。サウジの皇太子の娘が誘拐され、犯人の要求を受け入れたにも関わらず斬殺される。皇太子とガブリエルの目の前で。少女は中東での対立からのテロでもなく、宗教的な理由でもなく、単なる醜い欲望の犠牲者となった。金に関する欲望は人間をここまで狡猾に残酷にさせるのかと改めて思う。きっかけにトルコで暗殺されたジャーナリストの実話がある。宗教や主義主張の違いでも人は簡単に人が殺せる。ここに金に関する欲望が加われば尚更なのだろう。今現在、世界中のあちこちこでこのような事件が繰り返されるかと思うと虚しい読後感が残る。
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Posted by ブクログ
ネタバレ予想外の一気読みでした。
在ペルー日本大使公邸人質事件を彷彿とさせる人物配置。
華やかなパーティーにゲリラが踏み込んでからは一転、まず女性を解放するまでの時間が、全体からするとほんの僅かな時なのに、ものすごく長く、密度も濃く、緊張感が漂います。
そして、残った男性陣と、パーティーで歌唱を披露していた有名オペラ歌手ロクサーヌが人質として生活を始めます。
彼女が解放されなかったことは幸か不幸か、音楽という美を人質、ゲリラ部隊双方に与えることに繋がるのでした。
膠着状態が続く中で、人質とゲリラの関係に少しずつ変化が生じます。
ただ、人質が死ぬか、ゲリラが死ぬか(捕まるか)どちらにしても、この話の持つ結末はどちらかしかないとも予想出来て……。
正直、先に結末をチラ見してしまったのでした。
個人的に、推しはやっぱりカルメンです。
ゲリラ部隊の少女が、心に葛藤を抱きながら、言葉を教えて欲しいと、ようやくゲンに伝えられた所から、劇的な変化をする。
彼女ほどの才女が、そしてゲンに「ここで暮らし続けること」を示唆した所からも、この結末を想像すらしていなかったとは思えません。
けれど、それならカルメンやベアトリス、イシュマエルやセサルといった少年少女兵の「解放」に何の意味があったのか。
そんなわけで、エンディングも好きではありません。そ、そこに行き着くのかい!と思わず二回読んでしまった。(カルメンがロクサーヌに擬装しているのかと思って)
美によって感化されていく人々が、結局は法と正義の名の下に、断罪される。
正義であるのにね。
「自分でも理解できないのは、なぜ伴奏者に哀れみを感じるのかということだった。アルフレードの言うように、この男だけが死んだわけではない。自分の周囲では毎日のように、知人の半数が死んでいくような気がする。ただ、その連中はさまざまな方法で命を奪われ、虐殺されていて、それが彼の眠りを妨げているのだが、こちらの男はーー伴奏者はーー静かに死んでいったにすぎない。なぜか、その二つがまったく同じだとは思えない。」 -
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ネタバレ【ネタバレ有り】
「サバイバーズ・クラブ」五作目。
ベリック伯爵ラルフ・ストックウッドと準男爵の娘クロエ・ミュアヘッドの話。
ヒューゴ、ヴィンセント、ベネディクト、フラヴィアンに続いて
今回はラルフがヒーロー。
彼は伯爵と書かれていましたが、実は儀礼的称号でして、
公爵の跡継ぎ孫でした。
やはり「サバイバーズ・クラブ」のメンバーなだけあって
彼にも深いトラウマがあります。
そしてヒロインにも。
彼女は複数の事情により、社交界から逃げ出し、
実家からも出て、亡き祖母の親友である公爵夫人を頼ります。
その公爵夫人の孫息子が、ヒーロー・ラルフです。
バログらしい経緯で結婚するふたり。
ちょっぴりハクスタブルの一作目を思い出しました。
しかも(ネタバレ有りなので敢えて書きます)
p.309以降に、リンゲイト子爵未亡人も登場。
スタンブルック公爵(ジョージ)と亡きリンゲイト子爵が親しくしていたそうです。
今回もビューカッスル公爵が美味しいところを持って行くし
(フライヤがいなかったのは残念だけど)
或る場面で涙腺が緩むし
やっぱりバログのお話、好きだわ。
次はイモジェンの話らしいです。
彼女、一筋縄ではいかなそうだから尚更楽しみ。
あとはベドウィンズが再開されればなんだけど……。 -
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ネタバレ<ガブリエル・アロン>シリーズの四作目。やはりこういったストリーの本は日本人にはかけないなぁと改めて思う。
伝説の二重スパイ(モグラ)キム・フィルビーには、愛人の生ませた実の娘がいて、キムを愛人から奪い、自らの果しえなかった野望のために、スパイとして育て、英国情報部MI6に雇わせ、娘は父の遺志を継ぎ、組織のNo2にまで上り詰める。父を慕う娘は慕い、自分を捨てた母親を憎み、生涯会う事はない。一方で、母を捨てた娘を思い、異国で待ち続けるが娘が会いにくることはない。自らの野望のために、娘を洗脳した父。これも一種の愛なのだろうか。読後に残る登場人物達が「勝者もなく、敗者もいない」感じるむなしさが、愛ではないということを感じた。 -
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ネタバレ数少ない上得意からの依頼で、夜間の侵入者についての調査を始めたところ、侵入者を追ううちに敷地内の池に落ちて死体を引き上げてしまう。侵入者と死体についてさらに調査を進めると、過去のシカゴの上流階級の内輪話に踏み込んでいくこととなるのだが、すでに亡くなった者もおり、複雑な人間関係を読み解くのに難航する。そこへテロと関係が疑われる少年が事件の目撃者として入り込む。
いつもは登場人物の人物描写や心理描写が多いのだが、今回はシカゴの上流階級それ自体の描写にも力が入っている。最後、事件全体の取り調べが始まったところとはいえ、上流階級の有力ファミリーのマダムは人を射殺しておいて逮捕されないんだよなあ。だけど、それでいいのか?それまでの経緯もあって身内の複雑な心理も描かれているが。日本でも似たようなケースに関連し上級国民という言い方が流行っているが、定着しそうな気もする。 -
購入済み
いつ読んでも面白い
永遠のミステリの女王、アガサ・クリスティ。
いつ読んでも、何度読んでも面白い。
本でも衝撃を受けたが、映画も遜色ない物でした。
再映画化も多少変更部分もあったが、十分楽しめた。
これを機会に様々な話を再読しようと思う。
彼女の創造した探偵は全て生き生きしてどれを読んでも外さない。
ポアロやミスマープル以外にも是非読んでもらいたい。彼女の作品に出会えたのは本当に幸せ。 -
Posted by ブクログ
ヴィクが丸くなった。巻末の解説にも書いてあったけれど確かにそうかもしれない。恋愛も、怒りに対処する姿も。今までの何でもござれなスーパーヒーロー的なヴィクよりも、より人間味というか女性らしさというかを感じられて、気持ちを寄せて読みやすいという気はする。年齢を重ねていくヴィクの今後が楽しみといったところ。
ストーリーは、同じ女性の私としては上巻後半くらいからロティの物語は予想できていたので、それがどう落ち着くのかという気持ちで読み進んでいたが、回想を挟むという今までになかった手法は斬新で読みやすかった。
リアル本棚へしまおうとしてカバーを外して初めて気づいたけれど下巻の表紙は私のロティのイメージそのものでした。 -
Posted by ブクログ
この本の少し前に発売になったパトリシアコーンウェルは見送って、こちらを購入したが正解だったと思う。
ヴィクが生まれ育った街の紳士達とウォーショースキー家が絡む過去の因縁。
そして相変わらず身を危険にさらして、その因縁を明らかにしようとする。
しかし、探偵ヴィクの依頼人は、依頼したことを後回しにして、他の事件でメディアを賑わせていても、クレームをつけないなんて、優しいねと思てってしまう。それとも、いつものことだから、あきらめて(もしくはそれも見越して)いるのかなぁ。
この本では、いつでもファンをがっかりさせているカブスは、昨シーズン優勝したので、次巻はカブスファンがどのように描かれているか楽しみだ。 -
Posted by ブクログ
今回は、命の危機は前作、前前作程ではありませんが、謎が謎呼ぶ展開になっています。イラクからの帰還兵、民間軍事会社が出てくるのは時代ですね。
ところで、最近、ボビー・マロリーが出てこない気がするんですが?って言うか、ちょっと前に定年を思わせる描写が有ったんですが、まだ定年ではない?ちょっと気になります。それに合わせ、シカゴ警察との仲も、微妙になってしまってますね。
その変わりと言ってはなんですが、ペトラがここ二作品続けて出ています。ころころと態度を変えるところ辺りは、日本で言うと“ゆとり”の雰囲気を感じさせますが、アメリカでそう言う概念有るんですかね?