山本やよいのレビュー一覧

  • 蜘蛛の巣〔小説版〕

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    蜘蛛の巣[小説版]
    クリスティの戯曲、蜘蛛の巣の小説版。クライム・コメディ。小説になっているが構成は演劇風。
    クリスティの戯曲は面白いものが多く、小説化される事は嬉しい限り。戯曲は読み物としては読みにくいので、全てシリーズを小説化して欲しい。

     いつも冗談ばかり言って周りの人達を振り回すクラリッサ。かなりの嘘を重ねているが、夫や知人からは呆れられながらも愛されている。
     夫の連れ子のビッパも継母であるクラリッサに懐いており、とても幸せな家庭状態に見える。
     ある日、知人達と別れた後、夫の元妻、ミランダの現在の夫であるコステロがクラリッサの屋敷を訪れ、その後帰ったはずの彼がクラリッサの屋敷で死

    0
    2025年03月20日
  • オリエント急行の殺人

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    初めてのアガサ・クリスティ
    ミステリ好きなのに、今まで読んでいなかったのは、「古い作品」だと思っていたから

    読んでなるほど、映画や舞台に起用されるわけだ
    華やかで芸術的で、結末も映える
    頑張って推理しようと思って読んでいたけれど、ここまで嘘が重なると、分かるわけがなかった

    0
    2025年03月17日
  • オリエント急行の殺人

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    昔読んだことがあり、その後もテレビドラマや映画でも散々見たので、ネタは知っていた。それでも改めて読み返すと面白い。トリックや推理、犯人が追い詰められるまでの緊迫感といった、ミステリーとしての面白さというよりも、この全体が醸し出す雰囲気が、魅力だと思う。

    真冬に欧州を横断する豪華列車オリエント急行の中は、日本に暮らす自分には、想像もできない空間である。
    まず、公爵夫人や外交官の伯爵、大金持ちの紳士と、そのメイドや秘書たちに、貴婦人とセールスマン。こういった人たちは、国籍も違えば、使っている言葉も違う。そして、初対面にもかかわらず、車内で顔を合わせるうちに親しくなり話をするようになる。こんな豪華

    0
    2025年03月12日
  • オリエント急行の殺人

    Posted by ブクログ

    鮮やかな名作
    100年経った現代でも読み継がれる不朽の古典と呼ぶに相応しい本作では『アクロイド殺し』とは違った形で裏切られた。
    ポアロの持つ探偵の格好良さはホームズにも繋がる所はあるのだが、彼ほど超人的ではない一方で、
    読者がギリギリ気付くかどうかスレスレのライン(で、素人の私には全く気付かない一線)を際どく攻めている。加えて、それらのパーツを最後組み合わせて劇的なフィナーレに持ち込むのは最早芸術である。

    クリスティの超有名作はザッと読んだと思うのだが、100冊近くあるのでまだまだ楽しみたい。
    ハヤカワクリスティ文庫に感謝しながら課金する…

    0
    2025年03月07日
  • ポケットにライ麦を〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    マープルシリーズ長編6冊目。今回の捜査担当は優秀なニール警部で、マープルはいつも通り協力者として途中から参加する。ただ今回は誰かに頼まれて参加するのではなく、被害者と知り合いだったことから義憤に駆られて自主的に事件現場にやってくる。これまでと気合が違う。この作品はなんといってもラストがいい。

    0
    2025年02月10日
  • ポケットにライ麦を〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    ミス・マープルシリーズ6作目。
    1953年の作品。


    ロンドンの実業家、レックスフォーテスキュー氏が何者かに毒殺された。ロンドン警視庁のニール警部は、フォーテスキュー氏と生活を共にしている家族の犯行と睨み、フォーテスキュー氏の住むイチイロッジの捜査を始める。このイチイロッジの周りを囲むイチイの木から取れるタキシンが毒の原因だったからだ。フォーテスキューの若く美しい妻アデルが容疑者と目されたが彼女もまた毒殺され、さらにメイドのグラディスも殺されてしまう。昔雇っていたメイドのグラディスの死を知ったミス・マープルは、彼女の仇を討つためニール警部の捜査に協力する。


    見立て殺人は本当にゾクっとして

    0
    2025年01月28日
  • ポケットにライ麦を〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    名作ミステリーというのがどういうものか考えるとそれは何度読んでも安心できる読後感があるものというのが私の中ではある。その名作とよぶにふさわしい作品の一つがこの「ポケットにライ麦を」である。
    まず題名がとても好き、とてもおしゃれで心を掴む。どんな話になるのだろう、どういう意味があるのだろうとワクワクする。
    マザーグースを用いた見立ての連続殺人、容疑者になる個性強めの一族、絡み合う謎を読み解いていくと一人一人の人間描写の素晴らしさを肌で感じる。「ポケットにライ麦を」の意味がわかるとき、マザーグースの意味がわかるとき、ゾワゾワとする。
    真犯人の犯行の手口や動機、それをマープルがどのように導き、そして

    0
    2025年01月06日
  • オリエント急行の殺人

    Posted by ブクログ

    大晦日に読み終わりました。何も知らない状況で読んだのでラストの衝撃は大変なものでした。人から恨みを抱いてしまったら、こういう事も起こり得るんだと思いました。読んでよかったです。

    0
    2024年12月31日
  • 五匹の子豚

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1943年原書 桑原千恵子訳
    五匹の豚はマザーグースの数え歌

    ・ポアロ →探偵
    ・カーラ.ルマルション→21歳の美しい女性
               目がキラキラしている
     カーラ母がカーラ父を殺して
     叔父夫婦に引き取られ
     何不自由なく成長
    ・アミアス.クレイル→カーラ父 画家 芸術家
    ・カロリン.クレイル→カーラ母 
     
    カーラが21歳の時
    父母の遺産と母の手紙を受け取る
    カーラがポアロに
    父母の事件の調査を依頼
     (母の手紙には自分は無実だと..)

    ・ジョン.ラタリー→カーラの婚約者

     ・モンタギュー.ディブリーチ卿
     ・クエンティン.フォック
    ・ジョージ.メイヒュー
     ・ケ

    0
    2024年11月28日
  • モルディダ・マン

    000

    締まっています

    訳者さんはサラパレツキー等の翻訳で有名な方。
    ロストーマスには、マイケルパディロやウーのシリーズがあるが
    この主人公はそうしたシリーズとは別物の作品。
    最後に一気にアクションがあって事態を解決するのは、
    ロストーマスのお約束として、事態の説明をするのに
    頭でアクションがあり、うまいこと読者を掴むながれになる。
    この辺の進め方はとても上手い。
    翻訳は割と出てるけど電子化はされてないので、原文でゆきなさいとの思し召しなのか。
    お好みで。

    0
    2024年11月09日
  • 死線のサハラ 下

    Posted by ブクログ

    本作も変わらず素晴らしい
    日本人作家からは絶対に味わえない壮大なスケールのスパイ小説。息を呑む展開が続きページを捲る手が止まらなくあっという間に読み終わった。
    完全にフィクションと言えない複雑な情勢を背景にしてるところも考えさせられるものがある

    0
    2024年11月06日
  • ブラック・ウィドウ 下

    Posted by ブクログ

    途中から、大昔にハマったドラマ24を思い出させる怒涛の展開って感じでおもろかった
    訳者あとがき曰く、次作決着編っぽいし早く読みたい
    あとやっぱり訳者の技術力感じる 原文はきっと難しい英語だと思うもんw

    0
    2024年10月27日
  • ポケットにライ麦を〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    アガサ・クリスティー、読み始めて10冊目。
    どれも面白く読んだが、この作品が今までで一番好みだった!

    0
    2024年09月16日
  • オリエント急行の殺人

    Posted by ブクログ

    映画化されるほど有名な本作を、ネタバレなしに読めたのは正に幸運。『アクロイド殺し』のように、普通では考えられないような結末に驚きました。とても面白かったです。

    あらすじ:
    イスタンブール発カレー行きの豪華列車オリエント急行が、雪のためユーゴスラビアで緊急停車して立ち往生。その間、何者かに乗客の一人が殺される事件が発生。偶然乗り合わせたポアロが捜査に乗り出しますが、乗客には完璧なアリバイがありました。そんな中、過去にアメリカで起きた”幼児誘拐殺人事件”が手がかりとして浮上してきます……。

    『青列車の秘密』同様に、列車内での密室殺人事件。違いは、『青列車の秘密』のような登場人物それぞれの深掘り

    0
    2024年08月25日
  • 英国のスパイ

    Posted by ブクログ

    前作同様、重厚でとても面白い。
    大作映画の映像を観ていると感じるくらい、個人的に没入感がすごくてあっという間に読み終えてしまった。
    それに、各キャラの会話のやり取りの内容やリズムが好き

    0
    2024年08月22日
  • 亡者のゲーム

    Posted by ブクログ

    面白いしスケールがデカい!
    登場人物が覚えきれなくて、誰だっけ?ってなった人がちらほらいたのも確か笑
    Googleマップ片手に調べながら読み進めると旅行気分も味わえるのでオススメです

    0
    2024年07月27日
  • 書斎の死体

    Posted by ブクログ

    ミステリ小説なのだから、事件の導入は惹き込まれるものか?その作品で扱われるトリックは意外なものだったか?という点は評価に直結する部分なのだろうけど、それが小説である以上は見逃せない点はその作品が魅力的であるかという点で
    そして作品が魅力的になるかどうかは物語の構成の巧みさだったり、人物が活き活きとしているかという点等が左右するかと思うのだけど、本作は後者がとても高いレベルで成立していると思えたよ

    勿論事件の導入は素晴らしい点は言うまでも無い
    朝、起きたら自宅の書斎に見知らぬ女の死体が転がっていた。初動捜査では死体の素性に全く見当がつかず、暫く経ってから家族でも何でもない男性の通報により素性が

    0
    2024年06月19日
  • ポケットにライ麦を〔新訳版〕

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ミス・マープルシリーズ。

    会社社長宅で起こった謎の連続殺人事件の真相に挑む物語。
    関係者である家族をはじめ家政婦、執事、メイドたち使用人もみな殺人動機がありそうで、とにかく全員が胡散臭い。
    事件の真相に関しては、想定外の人物が真犯人で驚いた。怪しい人物がたくさん登場してすっかり翻弄されてしまった。

    最後のマープル宛の手紙には切なくなった。もっと早くマープルの元へ手紙が届いていればどうにかなっただろうか。マープルの怒りと悲しみがじわじわ伝わってきた。
    そしてそんな怒り悲しみの次に起こるのは相反する感情"歓喜"。難解な事件の真相に辿り着けた喜びがマープルの体にみなぎる。それ

    0
    2024年06月05日
  • コールド・リバー 下

    Posted by ブクログ

    シリーズ21作目。実はこのシリーズは結構最初の方からリアルタイムで読んでいてお気に入りの作品。シリーズはその時々の世相も踏まえていて今回はコロナ禍の真っ最中のシカゴ。ヴィクは感染に気をつけながらもやっぱり危ない橋を幾つも渡り、危機一髪のドキドキからの家庭的な暖かさに満ちたエンディングがたまらない。
    次作は来年あたりかな。

    0
    2024年05月21日
  • 五匹の子豚

    Posted by ブクログ

    期待以上に面白いミステリー作品でした。
    過去に起こった殺人事件を捜査することになったポアロ。容疑者は5人。
    其々の供述から、パズルのようにバラバラになった真実への道を探究する道筋が面白い。
    タイトルの、容疑者を豚に喩えているのが、よくわかりませんでしたが、英国的な感覚なのでしょうか。
    ポアロシリーズでも上位に上げたくなる名作ではないでしょうか。

    0
    2024年05月08日