山本やよいのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久しぶりの一気読み!冒頭超絶美人っぽいミス・グローヴナーを登場させておいて映像的に話に入り込ませるとすぐさま事件発生。そこから安定感あるニール警部が話を進めていく。最初の事件の余韻も冷めやらぬなか、次の事件が…このスリリングな展開は数あるクリスティ作品の中でもかなり秀逸な出来だと思う。
ミス・マープルはかなり活動的。昔探偵大図鑑的なところで紹介されていたミス・マープルはロッキングチェアで編み物編みながら噂話から推理する、という感じだったと思うが、実際に読んでみると全く違いとても活動的でおしゃべり。実際のキャラの方がずっと魅力的。
クリスティ作品の名作に劣らず、登場人物それぞれもまた魅 -
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購入済み
面白かった
面白かった。
つくづく自分の目は節穴だなと思った。
なるほど、人間の心理ってそういうことなんだね。
いや自分が世間知らずなだけかな。
とにかく面白かった。 -
Posted by ブクログ
2018年にアメリカで、2021年に翻訳発行されたサラ・パレツキーのV・I・ウォーショースキーもの、20作目、後半。
Vはヴィクトリア、通称はヴィク。
女性の私立探偵です。
ロティの甥フェリックスは、中東での遺物発掘をめぐる事件に巻き込まれていた。
元夫の姪リノは、勤め先のパーティーで接待をさせられたらしい。
元夫ディック・ヤーボローは弁護士で、企業の仕事をしているが、フェリックスの事件とも絡みあう要素が出てきます。
ディックの今の妻はなかなかお似合いの嫌な感じの態度を取るのだったが、姪をヴィクの所に行かせたのは、ある意味善意からであったり。
大筋のスケール感と、スリルある展開と、登場人物 -
Posted by ブクログ
クリスティの長編ミステリー。ポアロシリーズ。
クリスティの傑作は沢山あるが、今作は紛れもなく傑作の一つであり、名探偵エルキュール・ポアロとは何物なのかを理解する上で欠かせない作品だ。ポアロの推理方法は人々の心理の中にあり、足跡やタバコの吸い殻といったものを拾い集めるのはかれのやり方ではない。今回は十六年前の事件であり、状況証拠等は存在しないが、5人の当事者達の記憶を巡り手記を書かせ、過去を手繰り寄せながら真相に到達する。
ポアロの元を訪れた依頼者は、結婚するにあたり自身の過去について真実を知る事を望む。彼女の父親は画家であり、母親が殺害容疑で逮捕されていた。獄中からの手紙にて、自身は無実 -
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Posted by ブクログ
法廷闘争の形をとった叙事録。小説という方もおっレるが個人的に異なると思う。いくばくか端折っていると思うものの、4年間にわたるリップシュタット教授の視点から見た景色。
「私自身の意見が誤った形で伝えられるのを黙って聞いていなくてはならないのがいかに神経を減らすことにか」と述べる通りの時間が続く。
⇒真実と偽りをはっきりさせることが闘いの争点。
もとはと言えば~ホロコーストにヒトラーが関与している事の否定を英 歴史家アーヴィングが裁判で訴えたことに始まる。
相手方は歴史学者リップシュタット、罪状は名誉棄損。
あとがき、付記を覗いても540頁余に及ぶ対策の殆どは日々行われる法廷の回顧。
真偽を -
Posted by ブクログ
ネタバレ探偵ウォーショースキーの20作目。
やはりヴィクはシカゴでないと。
元夫の姪と親友ロティの甥と、
相変わらず身内の事件に奮闘している。
姪の姉妹は姉が行方不明、甥の方は殺人事件の容疑者。
それぞれ、大富豪だちのカリブ海でのいかがわしいバカンス、
シリアの古代遺物の密輸入へと広がり、
ヴィクはオリエント研究所の窓からぶら下がったり、
森林の小屋に閉じこめられたり、
最後にはカナダの国境を超えて川に流されていた。
元夫はお金持ちになっているのに、
その姪たちがホームレスで悲惨な生活を送っていたという設定は、
かなりショッキングだった。
(下巻へ続く)