山本やよいのレビュー一覧

  • アンネ・フランクの密告者 最新の調査技術が解明する78年目の真実
    一度ではなかなか理解が難しい部分がある。何度か読み返したい。2度とこういうことのない、世の中にしたい。
  • 五匹の子豚
    滅茶苦茶面白かった。
    五人の人間が同じ出来事を語っているはずなのに全然違うことを言う。それが重なることで真実が見えてくる。回想される登場人物たちの言動が、実は全く違う意味を持っていたとわかる。終盤の種明かしは実に鮮やかでした。
    アガサ・クリスティーの技巧派な部分を存分に味わえる傑作です。
  • 五匹の子豚
    事件を中心として描かれたもつれた人間関係とか少しの勘違いとかの描き方が本当にすごいなあと思った
    誰が嘘をついているんだ?と考えながら読んでたけど結局最後までわからなかったな
  • 愛を知らない君へ
    【ネタバレ有り】

    The Westcott Family Series一作目
    孤児院育ちの女性×公爵

    電子書籍の説明文で「??」となった私。
    孤児院育ちの庶子とおぼしき娘が何故莫大な財産の相続人に?

    読み進めていく内に、「ええーーー」な感想でした。

    亡くなった父親(伯爵)が儀礼称号の子爵だっ...続きを読む
  • フォールアウト
    探偵ウォーショースキーの19作目。

    ヴィクが珍しくシカゴを離れ、
    カンザス州に愛犬ペピーと人探しに向かう。
    小さな町で太陽を背にした時の影のように、
    自分より自分の噂に先回りされながら聞き込みを続ける。
    その途中、なぜか自分の父親捜しにも巻き込まれる。

    シカゴに土地勘も愛着もないのに今回の舞台...続きを読む
  • 書斎の死体
    アガサ・クリスティーといえばポアロのイメージが強かったが、たった2冊で素晴らしく頭のきれる老女ミス・マープルに魅了されてしまった。
    書斎に転がる死体なんて探偵小説の中だけーそれが我が家で起こってしまったら?ありふれた設定すらもミステリーの女王の手にかかれば、たちまち上質で面白い展開へと変わってしまう...続きを読む
  • カウンター・ポイント
    探偵ウォーショースキーの18作目。

    いやはや相変わらず、不死身のヴィク。
    チンピラに絡まれる、銃で撃たれて、球場の壁をよじのぼり、
    タール抗にはまり、これで終わりかと思ったら、
    最後の最後でさらわれる。
    そして、
    恋人の、全く武闘派でないジェイクに助けられるとは意外だった。

    サウス・シカゴ時代の...続きを読む
  • 五匹の子豚
    16年前の事件の真相を関係者への話と手紙の内容から暴き出すという、ポアロの心理的探偵の極地。証拠が出てこないというのが面白い。被害者や加害者の人物像、事件が起こった日の出来事が5人の関係者の視点が変わるごとに違った様相を見せるが、どう真実に繋がっていくかがわかると、考え抜かれたプロットだと頷かざるを...続きを読む
  • セプテンバー・ラプソディ
    探偵ウォーショースキーの17作目。

    振り回されていた従妹のペトラは平和部隊に参加して、
    シカゴを離れてしまった隣人コントレーラスは、
    意気消沈しているらしい。

    ロティの古い友人の娘が電話で助けを求めてきたことから、
    トウモロコシ畑にでかけて、
    男の死体を発見してしまうヴィク。
    さらにその娘の息子...続きを読む
  • ベル・カント
    映画観賞後積読。1996年に起きた在ペルー日本大使公邸占拠事件を題材にしたフィクション小説。
    リマ症候の心理を覗ける一冊。

    テロ事件なので、おおよその結末はわかっていたけれど、悲しい事件。

    ただ、感じたのは、テロリスト=悪ではなく、育った環境の中での無知な世界観や、家族や仲間を思う気持ちから、反...続きを読む
  • ナイト・ストーム
    探偵ウォーショースキーの16作目。

    旧知の新聞記者マリとパーティに出席していたヴィクは、
    従妹のペトラに呼び出されて、
    雨の中を少女たちを探して墓地に入り込む。
    ヴァンパイア・クラブの儀式をしようとしてたが、
    男の死体を見つけてしまう。
    なぜかそれが、上院議員候補へのメディアによる攻撃に巻き込まれ...続きを読む
  • ウィンター・ビート
    探偵ウォーショースキーの15作目。

    今までヴィクが、
    運河に飛び込んだり、
    ガントレーンから飛び降りたり、
    火炎びんを投げつけられたりと、
    様々危険な目に遭い、また危険に飛び込んでいくのにつきあってきたが、
    事件解決のために、ボディ・ペンティングしているとはいえ、
    裸体を人前にさらすとは思っていな...続きを読む
  • ミッドナイト・ララバイ
    探偵ウォーショースキーの14作目。

    亡父の年の離れた弟の娘、つまりは若い従妹が
    突然ヴィクを訪ねてくる。
    SNSなしには生きていけない世代の彼女は、
    単に年が離れているだけでなく、
    育った町も違えば、暮らしも豊かで、
    思い出も含めて、共通点は何もないという赤の他人も同然。

    しかも、その”ナイーヴ...続きを読む
  • ウィンディ・ストリート
    探偵ウォーショースキーの13作目。

    自立した女性としては、嫉妬は見苦しい。
    そうはわかっていても、
    自分よりも古い友達で、戦場を共に生き延びた仕事仲間、
    しかも女っぷりもいいとあっては、
    ジェラシーもやむを得ないよ、ヴィク。

    またもや、心ならずも故郷のサウス・シカゴを訪れるヴィク。
    バスケットの...続きを読む
  • ブラック・リスト
    探偵ウォーショースキーの12作目。

    9.11の直後とは。
    ここへきて、ヴィクとの距離感がぐんと縮まった気がした。

    元自分の屋敷に侵入者がいるからつきとめてほしいという、
    金持ちの老婦人からの依頼を受けるヴィク。
    屋敷の池で男性の遺体を発見し、
    「赤狩り」の時代の上流社会の闇と
    現代の「テロ狩り」...続きを読む
  • ビター・メモリー 下
    (上巻より)

    ドイツの上流育ちの夫婦が犯人だったが、
    自ら手を下したり、
    爆弾をしかけようとするのはしっくりしない。

    ヴィクがいつもになく、
    前作で付き合うようになった作家を愛していて、
    ちょっと安心した。
    相棒のコントレーラスは相変わらずだし、
    アシスタントのメアリも仕事を続けていて良かった。...続きを読む
  • ビター・メモリー 上
    探偵ウォーショースキーの11作目。

    ロティの過去のお話。

    はじまりは、死亡保険金が払われず葬式が差し止められたこと。
    その欧米をまたにかける保険会社には、
    昔、痛い目に遭わせてしまったラルフがいるので、
    助けてもらうことにするヴィク。
    (正直、ラルフの名前だけでは思い出せなかったが、
    肩を撃たれ...続きを読む
  • ハード・タイム
    探偵ウォーショースキーの10作目。

    表紙は見ない。
    いや、見てはいるのだろうが、
    全く覚えていないので興味が無いのだろうと思っていた。
    だが、どうも内容に検討をつけないように、
    意識的に避けていたのかもしれない。

    というのも、この作品の表紙を見た時、
    ドラマにありがちなオレンジのジャンプスーツで...続きを読む
  • ガーディアン・エンジェル
    探偵ウォーショースキーの7作目。

    ヴィクと、もはや相棒といってもよい隣人コントレーラスで世話をしている、
    ゴールデン・リトリバーに赤ちゃんができた。
    その出産騒動の最中にコントレーラスのところに転がり込んできたの旧友が
    行方不明になり、
    ヴィクが捜索を頼まれるが、死体で発見される。

    一方、犬の赤...続きを読む
  • ミッドナイト・ララバイ
    まず、表紙が可愛すぎる
    で、タイトルがイマイチ
    こんなはず、ないじゃん!

    長いお話を、飽きることなく読み終えた
    よくできたお話でした
    久し振りの作家さんでしたが
    満足です