山本やよいのレビュー一覧

  • 死線のサハラ 下

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    著者のガブリエル・アロン・シリーズの三作目。全く知らなかった著者だが、一作目が、面白かったので、続きを楽しみしていた。本のテーマの善悪は別にして、こういったテーマ、内容は日本人では書けないと思う。内容がどこまで事実かはわからないが、リアルで緻密。そして、エンドは哀しい。

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    2018年08月11日
  • 英国のスパイ

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    カリブ海上で英国の元皇太子妃の乗った豪華ヨットが爆発炎上した。世界中に悲報が駆け巡るなか、実行犯としてある爆破テロリストの名が浮上する。英国当局から秘密裏に事件解決を要請されたガブリエルは、姿を変えて犯行を重ねる神出鬼没の爆殺魔の足取りを追い、男の過去を知る元SASの殺し屋ケラーとヨーロッパ各地へ飛ぶ。だが敵は次なる標的に狙いを定めていた―。シリーズ最新作!

    シリーズ第15作ということだが、5~13作目は未訳。その第13作と本作は関連があるらしい。そちらを読んでいたら、もう少し感想が変わったかもしれない。うーむ、残念。

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    2018年07月30日
  • 亡者のゲーム

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    イタリアのコモ湖で英国人実業家が惨殺された。被害者は美術品密売の噂がささやかれる元スパイ。死の直前、幻の名画を手に入れていたらしい。国家治安警察の将軍から極秘裏に捜査協力を頼まれたガブリエルは、ヨーロッパを股にかけた謀略のゲームの裏に、ある独裁者の不穏な陰を嗅ぎ取るが―世界一流の美術修復師にしてイスラエル最強のエージェント、“ガブリエル・アロン・シリーズ”!

    著者の作品を読むのは、確か四作目。ガブリエル・アロンののシリーズは14作目にあたるそうだが、私は去年の「ブラック・ウィドウ」しか読んでいない。アクション控えめ、地味目の展開。

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    2018年07月15日
  • フォールアウト

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    北朝鮮の核ミサイルが大きな問題となっているこの時に、アメリカの核ミサイル配備と反対運動を話の核にしたこの本が書かれたのは、偶然?
    本が分厚く、途中までは五里霧中で一向に進んだ気がしなかったので、読むのに少し時間がかかった。
    ペピーは賢くて可愛いね。ヴィクの疲れを癒やしてくれる存在なのがよく分かる。

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    2018年01月05日
  • 街への鍵

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    便利になったものだ。机上のモニターにグーグル・マップでリージェンツ・パーク界隈を開いておいて、作中に現れる場所を打ち込んでいくと、人物たちの移動ルートが手に取るように分かる。特に主人公が住んでいるパーク・ヴィレッジ・ウェストなどの高級住宅地では、建っている建築物の写真が見られ、なるほどこんな感じのところなんだな、と分かる。おそらく、作者もその辺を分かって書いているのだろう。異様に詳細に移動経路を示している。

    紙の地図で、登場する通りの名を調べようとしたら、多分すぐにあきらめてしまうだろう。人物が角を曲がるたびに、次から次に出てくるアベニューやレーンの名前は地図ではなかなか見つからない。一度や二度ならロンドンにも行ったことはあるし、リージェンツ・パークも歩いて横切ってはいる。記憶に残っているのは、広い緑地を小径が走り、ところどころにベンチが設けられていて周囲は木立で囲まれているといった景観だ。野生の栗鼠が足もとで木の実を食み、リードもついていない大きな犬が走り回っていた。

    謎解きミステリではない。無論、連続殺人は起きるし、犯人は最後に逮捕される。ただ、それを追うのがストーリーの中心ではない。犯人の目星を付けるための必須アイテムである、例の、主な登場人物の紹介もない。主人公は、メアリという若い女性である。DV男と縁を切るため、それまで住んでいた家を出て、長期のバカンスをとる祖母の友人の家の留守番をしようとしている。男は未練たらたらで、後を追ってくるのは見え見えだ。

    メアリは、過去に骨髄移植のドナーになった経験がある。団体から手紙が届き、移植を受けた相手の名が分かり、偶然、留守番先の近くに住んでいることが分かる。当然二人は出会い、恋に落ちる。三角関係のもつれで殺人事件が起きるかと思いのほか、殺されたのはホームレスだ。植え込みや、草地の多い公園内は、夜間は施錠されるが、ホームレスが夜を過ごす絶好の場所になる。ところが、それを憎む者がいたのだろう。死体は、わざわざ公演を囲む鉄柵についたスパイクに串刺しにされていた。二人目の死体が出るころには犯人には<串刺し公>という異名が付いていた。

    ある意味、主役はメアリではなく、リージェンツ・パークそのものではないか、と思えてくる。それというのも、この公園を根城にしたり、そこを毎日の仕事場にしている複数の人物が、事件に絡む。その人物たちをつなぐのが、公園という、身分の上下、階級の差を問うことなく、誰もが利用できる公共の<トポス>である。メアリは、公園の東に隣接する高級住宅地パーク・ヴィレッジ・ウェストから北西に位置する仕事場まで、公園を抜けて通勤している。そこで、よく目にする一人のホームレスがいる。

    青い目に顎髭を生やし、Tシャツにジーンズ、くたびれたスウェットシャツ姿の男の名はローマン。オックスフォード訛りが残るのも当然で、かつては近くで友人と二人出版社を経営していた。交通事故で、妻と二人の子をなくしてからというもの、思い出が染みついた家を売り払い、ホームレス暮らしを続けていた。そんな自分に普通に挨拶をしてくれるメアリのことが気になり、ひそかに彼女を見守っていたのだ。

    もう一人、メアリの家の持ち主が犬の散歩に雇っているビーンという男がいる。もとは、資産家の家に勤めていたが、SM狂いの主人が、彼に遺産としてその家を残してくれたので、今でもそこに住んでいる。ただ、年金だけでは家を維持していけないので、資産家の犬の散歩を何軒も抱えて、運動を兼ねてアルバイトしていた。公園の周囲に住む顧客から犬を預かっては公園内で運動をさせる。コースを考えれば、無理なく運動ができるのだ。ただ、この男は悪党で、弱みを握ったら相手をいたぶることを厭わない。

    最後に、麻薬を買う金欲しさに、人に金をもらっては相手を傷めつけるのを仕事代わりにしているホブという男がいる。コカイン中毒で、公園の柵を乗り越えては、茂みに隠れて吸引し、ハイになったところで仕事にかかる。これらの怪しい男たちが、金や自分の嗜好のために、相手を利用し、使い捨てる。本邦の二時間ドラマのように、深い怨恨や愛憎ばかりが殺人の理由ではない。

    さすがにルース・レンデル。普通なら交わらないだろう階層にある人物を、その人物がそれまで送ってきた人生の中で、すれ違うようにして持つに至った極めて薄い縁を巧妙に生かして話を組み立てている。あまり重要でない、と読み飛ばしそうな、つまらないうわさ話や、ふと目に留まる情景のなかに、丹念に手がかりを埋め込んでいる。祖母の遺産を相続することになるメアリの財産を狙う男の首尾を見極めるのに汲々として読み終えた後、もう一度、今度は連続殺人事件の真相を最初からたどらなくては気が済まなくなる。

    ええっ、こいつが犯人?とぼやきたくなる真犯人に、突っ込みの一つも入れたくなるが、ミステリの常道をあえて無視した展開も、サスペンス小説なら許される。ではありながら、再読時には、ここをしっかり読んでいれば、犯人が何故、ホームレスの串刺しにこだわるのか、事件がある一定の範囲で起きる理由も分かっただろうに、と思わされる記述が、実に丁寧に書かれていたことに思い至り、老練な作家の手腕に讃嘆しきり。サスペンスの女王という呼び名に偽りはない。

    それにしても、地図上に描かれた道をたよりに、人物の行き来をたどっていると、よく歩くものだなあ、と感心せざるを得ない。しかし、考えてみれば無理もない。鉄柵で囲まれた園地内に車は入れない。周りを走る地下鉄を乗り換え乗り返して、それを降りてからまた歩くより、公園内を突っ切ってしまうのが一番はやいのだ。読んでいて、またロンドンに行ってみたくなった。

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    2017年09月05日
  • ダウンタウン・シスター

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    あとがきで指摘されて気が付いたんですが、確かに、舞台は夏か冬。シカゴは、暑さと寒さが厳しい街だと聞いたことがあるので、その特徴をより活かすようにということなんでしょうね。
    って言うか、ウォーショースキーって、身近に、なんかトラブルメーカーばっかりじゃない?

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    2016年04月27日
  • レディ・ハートブレイク

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    ともすれば猪突猛進。

    そんなウォーショースキーの活躍は、なんとも頼もしい。でも、ちょっと女子力も意識ているんですよねぇ。今ならば、もっと『男勝り』と言う感じのキャラクターで描かれるような気もします。

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    2016年04月21日
  • センチメンタル・シカゴ

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    大体どう言うパターンで事件を解決していくのかわかりましたが、今回も、中々ヤバイ出来事に口を突っ込んでいますね。

    って言うか、いつもいつもこんな事件ばっかりに首を突っ込んでいると、命がいくつ有っても足りない気がしますが・・・。

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    2016年04月17日
  • レイクサイド・ストーリー

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    30年前の作品なんですよね。

    よく考えると、携帯ではなく、電話応答サービスを使っていたりと、時代を感じさせるところはありますが、中身にふるさは感じさせません、むしろ、新鮮?

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    2016年04月09日
  • サマータイム・ブルース[新版]

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    30年近く前の作品なんですね。携帯とか、パソコンが一切出てこない辺りは時代背景なのですが、正直な所、あとがきで指摘されるまで気になりませんでした。それだけ内容が濃く、面白いという事。女性版ハードボイルドって、なんかかっこいいです。

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    2016年03月11日
  • 街への鍵

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    最初はなかなか進まなかったが、途中からは俄然面白くなってきた。人物描写が素晴らしいだけに、登場人物のカスっぷりが際立ち、読んでてイライラムカムカしながらも、最後まで引っ張られる。細部に納得出来ない所もある。そして読後の感想は、身の蓋もないけど、これ…殺人いる?

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    2015年12月24日
  • 夜明けを待ちわびて

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    ネタバレ

    金融界で成功を収めているものの凄まじく人間不信気味なヒーローが父親の死によって、純粋で心の優しいヒロインと出会い、惹かれあっていくストーリーです。
    ヒーローが子供の頃に父親から虐待されていたエピソードが出てくるものの、彼がヒロインを信じきれない気持ちは、過去の女性関係にあるんじゃないかなと思ってしまいました。
    誰ともきちんとした信頼関係(友情など)を、築けない悲しい人という意味では、やはり子供の頃の経験が、根深く傷跡として残っているのかもしれませんが…。
    ヒーローのことを魅力的だなーと感じられなかったのが残念。彼に関しては、特に見せ場らしいものも無かったしなぁ…。
    それにしても、ヒロインは周囲の人のために、頑張りすぎだし、生活の為とはいえ、働きすぎだろう…と、体力、精神面共に、心配になってしまいました。
    ヒーローはぱっとしなかったものの、ヒロイン側には見せ場があり、人としての魅力を感じられたのが救いだったと思います。
    この作者さんが書いた『ブラック・ダガー・ブラザーフッドシリーズ』が面白かったので読んでみましたが、個人的には、それほど盛り上がるシーンも無く、ちょっとイマイチに感じてしまいました。

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    2013年06月02日
  • バースデイ・ブルー

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    事件の真相についていけなかった。似たような登場人物が一気に登場するからだろうな。
    訳がわからないまま最後まで読みきったのは主人公の魅力のせいか。
    しかし、もてすぎだろう。

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    2012年12月22日
  • 夜明けを待ちわびて

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    帯にあるようには泣けなかったが それでも虐待被害者の 心にのこる恐怖に支配された日々がどれだけ長くツライ時間だったのかわかって心が痛かった。天使のようなヒロインが晩年介護した老人の姿から虐待加害者の姿を想像することが難しい。それでも三兄弟の次男ヒーローが彼女との出逢いでそれを乗り越えていけそうな予感がする終わりかたは救われた。長男の苦悩はどこまで深いのか。障害を持った三男の苦悩はどこまで酷いのか。彼らのことがとても気になる。

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    2012年11月22日
  • ナイト・ストーム

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    嵐の真夜中に閉鎖された墓地で起きたヴァンパイア殺人事件からはじまった一連の事件に巻き込まれたヴィクが、ヴァンパイア(現代社会の暗部)に追い詰められる。

    ひとりで多くを背負い込み、五里霧中のなか、警察もマスコミも大衆もすべて頼りにできず、自分ひとりで動き回る。なんとか信用できるのは牧師のみ。
    いままでと同様、動き回って、突っつきまわって、その中から真実を拾い上げてゆく。

    最後で大逆転がまっているが、それでもすっきりとはいかない。社会の暗部は残ったたまま、そこに作者の意識がある様に思う。

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    2012年10月06日
  • サマータイム・ブルース[新版]

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    焦燥と退屈と癇癪持ち達の夏。
    語りにもう少し毒やウイットが欲しい。
    何故か突然怒りだす登場人物が多い。
    終盤のスピード感・緊迫感はなかなか。

    《勝手にサマーアクションシリーズ》第4弾。
    ただでさえ暑い夏なのに、そんなに怒ってばかりいると増々暑くなってしまうよ。

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    2012年07月07日
  • ミッドナイト・ララバイ

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    装丁は確かによくないが、内容は素晴らしい。ヴィクの傷だらけになりながらの活躍にはいつもながら称賛の念。途中少々中だるみ?感もあったが。

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    2011年10月01日
  • ウィンター・ビート

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    久々に読んだヴィクシリーズ。じき50歳?初出は32歳だったのになー。でも相変わらずのタフネスっぷりで、何だかうれしい。ミスタ・コントレーラスも元気。

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    2011年09月22日
  • レイクサイド・ストーリー

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    船舶輸送の細かい内容が自分には難しすぎたけど、楽しみながら最後まで読めた。ヴィクは相変わらず怪我が多くて痛々しい。犯人が死んでしまうのではなく、生きたままのほうが結末に爽快感があって良かったなー

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    2010年09月26日
  • サマータイム・ブルース[新版]

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    主人公のヴィクは女性探偵ですが、マフィアに脅されても、事務所を荒らされても、決して自分を曲げない信念がすごい!
    一人称で語られるヴィクの心情や他の登場人物たちとの会話もかなり魅力的。

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    2011年04月21日