あらすじ
恋人のモレルがアフガンへ取材にいくことになり、心中穏やかでないわたしは、保険金詐欺事件の調査依頼を受けた。どうということもない依頼に思えたが、保険代理店の店主が殺され、事件は意外な展開に。同じころ、ホロコースト体験者を名乗るひとりの男の登場に、親友の女医ロティは激しく動揺する。彼女が封印した過去に関係があるようなのだが……? 現代女性の生きざまを描く、V・I・ウォーショースキー・シリーズ
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Posted by ブクログ
シリーズものは、古い友人に再会するようで、とても
心地よいのです
しかも、このシリーズは、珍しく、物語の中で主人公
が成長していって、ちょうど主人公のヴィクとおない
どしになりつつあります
なんか、一緒に成長してきた感じが、よいのです
最近、ヴィクの性格がちょっと丸くなってきたので
自分も大人にならなきゃと思う今日この頃です
Posted by ブクログ
探偵ウォーショースキーの11作目。
ロティの過去のお話。
はじまりは、死亡保険金が払われず葬式が差し止められたこと。
その欧米をまたにかける保険会社には、
昔、痛い目に遭わせてしまったラルフがいるので、
助けてもらうことにするヴィク。
(正直、ラルフの名前だけでは思い出せなかったが、
肩を撃たれたという話で思い出した。
「サマータイム・ブルース」だった)
一方、催眠で記憶を取り戻したと主張するユダヤ人の男性が、
ロティたちの周囲をうろつきはじめ、
振り回されるが、ロティはその訳を語ろうとしない。
(下巻へ)
Posted by ブクログ
シカゴの女私立探偵V.I.ウォーショースキーのシリーズ、第十弾。
2001年の発表。
2002年にCWAのダイヤモンド・ダガー(巨匠賞)、2011年には、MWAのグランドマスター賞を受賞しています。
ヴィクの恋人モレルはジャーナリスト。
アフガン行きが決まり、危険な取材になることを心配しつつ、別れを惜しむ日々。
黒人労働者サマーズの家庭で、保険請求が断られた不審な事情の調査を依頼される。
ところが代理店の男性が殺されてしまう。
折しも保険会社や銀行に対して、ユダヤ人や黒人の損害賠償の抗議行動が起きていた。
ホロコーストについて話し合う会議で、テレビに出ていた男性ポール・ラドブーカが、催眠療法で記憶を取り戻したと、幼い頃の悲劇を語っていた。
それを見たロティの恋人マックスと、友人のカールは顔色を変える。
二人ともかってヨーロッパから逃れてきたのだ。
その男性ポールが突然マックスの家に押しかけてきて、いつも冷静なロティが失神してしまう。
見るからに情緒不安定なポールを、我が物のように誇らしげにしているセラピストのリーアに不審を抱くヴィク。
ポールはマックスを身内と思いこんでしまった様子。
ロティは、高名な外科の女医。ヴィクの親友で、母親代わりのような存在でもある。
ロティの独白から始まり、これが数回入って、次第に過去が明らかになっていく。
もとはオーストリアの名家の出だったが、ナチスの手で幼い頃にすべてを奪われたのだ。
少女時代に特異な境遇にあった痛み。医師として人生を築き上げていった気丈なロティの核の部分が、丁寧に描かれています。
忙しい最中にもモレルとの別れを惜しみつつ…
多難な事件の渦中で、胸の痛む思いをするヴィクだったが…
苦しみのあまり何も語ろうとしないロティは、ついに行方をくらましてしまう。
事件との関連を解きほぐしながら、ロティを助けるために、少しずつ事情を探っていく。
ロティのほうも、ヴィクの苦しみに気づく。
大事な人に寄り添う気持ちが感動的。
2012年1月6日初登録。
Posted by ブクログ
知人からの紹介で、過去に支払い済みということで保険金降りない事件をうける。同時に個人的に、ホロコースト時代の過去を取り戻した男の件も調査することになる。前者は黒人、後者はユダヤ人という人種間問題も含んでいる。又、親友ロティの過去にも触れなければならなく、ヴィクの調査がなかなか進まない。
Posted by ブクログ
『V.I.ウォーショースキー(ヴィック)』というシカゴで女性私立探偵をやっている綺麗でパワフルで強くて優しい女性が主人公の話です。
第1作『サマータイムブルース』を読んだ時からファン。自立した現代女性で、自覚や覚悟、意見をもった男顔まけな根性で仕事に打ち込む(アクションだって)。『不正は許さない』という信念は一貫して、揺るがないのです。どんな困難にあっても傷ついても信念を曲げない彼女の行動から得るもは多かったです。強気で女性の魅力をたくさん持っていて、素敵な彼氏や友達にも恵まれている。(周りの登場人物もとても魅力的なんです。)
古い言い方だと『スーパーウーマン』!!憧れました。読み終わると メキメキやる気と元気がわいて気分爽快!!