山本やよいのレビュー一覧

  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

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    ★3.5

    タイトルの通り、ハロウィーン・パーティで起こる事件が舞台。アガサ・クリスティーの描く作品って、意外に現代も舞台になっているんですよね。この作品も、羽切とは書かれていませんが、第二次大戦後の世界が舞台になっているので1960年代くらいでしょうか。そんな世界に、髭をピンとはやして、伊達な姿の探偵は目立つでしょうね。

    “意外”と言ったらなんですが、この作品は、ケネス・ブラナーが演じるポワロ物映画の3作目にリストアップされているそうです。前2作品が『オリエント急行の殺人』『ナイルに死す』なので、ちょっと異色な感じ。前2作が、結構いい感じに映画化されているので、この作品を原作とした映画がどうなるのか興味深いですね。

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    2026年07月26日
  • オリエント急行の殺人

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    ネタバレ

    予想外の展開に驚かされました。
    とてもテンポが良く楽しく読めました。

    なんとなく複数犯なのではというのはアリバイをまとめた時に感じていたのですが、まさかという感じでした。

    ただ、全員がアームストロング家の関係者だと分かったところは若干納得がいきませんでした。何人かはヒントがあったように思えましたが、最後の3人に関してはちょっと無理矢理かなと感じました。どこで確信を持って最後の3人も合わせた共犯だと思ったのか謎でした。

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    2026年07月21日
  • オリエント急行の殺人

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    ミステリ100%小説だった。
    人間の感情が揺れ動く話が好きな私としては物足りない印象。
    純粋にミステリが好きな人なら、かなり楽しめる内容となっている。

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    2026年07月07日
  • サマータイム・ブルース[新版]

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    面白いことは面白いけれど、自分には主人公の魅力があまりよく分からなかった。
    あと、映画を見ていても思う事だけれど、アメリカ人の会話っていつもこういう感じなのかなという印象を受けた。

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    2026年06月25日
  • バーニング・シーズン

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    人に勧められた本を読むことはとても大切なことだ。自分の趣味趣向とは違う世界に出会えるチャンスだし、途中で飽きてきても、勧めてくれた人のことを気にして挫折することなく最後まで読み通そうとするからである。あくびが出るような展開を延々と続けた後、最後の最後でそれまでの退屈な時間が吹き飛ぶほどのどんでん返しをやってのける作品は星の数ほどあるはずだが、途中で諦めてしまいその魅力に気づくことなく終わってしまった本は何冊あることだろうか。人の勧め、ビジネス上の都合などなど、ある程度選書に縛りを設けないと、知見やセンスを広げることはできない。

    と、いうことで友人から勧められた本書をしっかり読み切ったのだが、最後の最後まで苦痛だった。どんでん返しはなかった。こういうこともあるっちゃある。受け入れなければならない。

    本作がシリーズものだということは、読み進めてしばらくしてから気づいた。見知らぬ名前の人物が説明なしに出たり入ったりしてきて混乱するので、この巻から読むのはおすすめしない。ミセスポリファックスシリーズのようにどこからどう読んでもすんなり入っていける作品ではない。
    また主人公の性格の癖が強く、その点でも読む人を選ぶ作品と言える。フィリップマーロウなどハードボイルド小説の主人公からインスピレーション得ていることはわかるのだが、彼ら以上にこのヴィクという女性はよくキレる。本当に軽い冗談ですらすぐムキになって反抗する。冷静さを欠いているから返しもお粗末で、フィリップマーロウとは比べるべくもない。そのくせ自分は有能だ、頭が良いと考えており、少しでも能力を否定されると「私は知恵で生きる女なのよ」と物凄い勢いで反抗する。いかに自分が有能かを語る心理描写が延々と続くことも多く、正直不愉快でしかない。まあ、もしかしたら当時女性の置かれていた立場はかなり弱かったのかもしれず、その中で探偵として生きていくには強い自我がないとやっていけなかったのかもしれない。この辺は社会情勢を知らないからなんとも言えないが、本作はシリーズ化するほどの支持を得たのだから、こういう自己主張の激しい女性に共感を得る読者は多かったに違いない。これから読むであろう人々には、男性・女性という区別を無しにして一人の大人としてこの人を見てほしいと思う。それでも魅力的に感じるのであれば、もはや何も言うまい。

    ヴィッキー(こう呼ばれるのを彼女は嫌がる)の探偵としての能力はどうかと言うと、これもなかなか酷い。感情的になって嫌いな人間を犯人と思い込んだり、明らかに罠とわかるような現場に一人で向かったり、読者からは事件の大筋は見えているのに、本人は関係ないところをうろつき回って堂々巡りをしているためもどかしい気分にさせられる。交渉に関しても、お世辞にもうまいとは言えない。著者は彼女の交渉について、具体的描写を避けて結論だけ述べることが多いため能力に疑問を持ってしまう。言うなれば、設定上は頭脳明晰ということになっているが、誌面での行動はお粗末極まりないといったところだろうか。狙ってこういう設定にしたのだと思うが、合わない人間からするととことんつまらなく感じられる。性格の件もあって最後の最後まで彼女に感情移入することができなかった。

    内容については、既にさらっと述べたように物語中盤で殆ど大筋は見える。最後の最後まで残されていた謎は、まるで打ち切り漫画のように雑に説明されて終わる。530ページあるうちの半分くらいは主人公の心理描写に費やされている。つまり本作品は、ヴィクという女性に魅力を感じなければどうあがいても楽しめない小説なのである。私には無理だった。他の登場人物の中に好きになれそうな人はいないかと探してみたが、だめだった。

    ハマる人にはハマる、というのは全作品に共通していえることだとは思うが、本書はその傾向がかなり強い。私の趣味には合わなかったが、社会に己の身一つで立ち向かおうとする強い女性とリアリティを求める人からしたら、評価は真逆のものになるだろう。どうか私の批評を鵜呑みにせず、自ら手に取って判断して頂きたいと思う。

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    2026年02月21日
  • ペインフル・ピアノ 下

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    「ハードボイルド」な、V.I.ウォーショースキーの世界観。酷く残酷な事件は小説や映画の中だけにとどまって欲しいのですが・・・。今回印象に残ったのは、登場人物 フランクリン・オールポップがヴィックに「あんたを見ててはっきりわかることがある。ゴールをめざして果敢に進む人だ。 たとえ他人から見ていかに無茶苦茶なゴールであろうとも」と言ったシーン。

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    2025年12月21日
  • ペインフル・ピアノ 上

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    犯罪の被害者に残る心の傷の深さを思い知らせるる。 この、私立探偵V.I.ウォーショースキーのシリーズも好きで読み続けています。 この上巻で特に印象に残っていたのが、元歌姫
    リディアの恋人だったエクトルの母・エリサがヴィクに言った「やめようとしたことはないの?走るのを、質問するのを、他人の人生を詮索するのをやめようとしたことはないの?」というシーン。 本当に探偵って過酷な仕事。

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    2025年12月14日
  • アガサ・クリスティー失踪事件

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    アガサ・クリスティーの名前はミステリー作家として有名すぎるほど有名。でも、その作者自身にミステリー小説の題材になるほどの失踪事件があったなんて知らなかった。

    夫の不倫相手・ナンの独白から始まるストーリー。始めはスキャンダル的な内容で進むだけなのかなーと惰性で読み進めてました。しかし、物語が進むにつれアガサとナンの"秘密"が明らかになり始めると、あの伏線はここに繋がるのか!と驚くような展開の連続。

    作者の空想を交えた半フィクションではありますが、実際の事情はこうだったのかもと感じさせられる部分もあり面白かったです。

    ミステリー小説として面白かったかと言われると微妙なので評価は★3としました。

    11/19〜11/23
    図書

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    2025年12月09日
  • 亡者のゲーム

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    勧められて読んでみた。
    なるほど、面白いです。スパイ映画を観てるみたい。シリーズものみたいだから、他のも機会があれば読んでみたいな。

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    2025年11月20日
  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

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      ハロウィーン・パーティで人殺し?!
    子どもが、頭をバケツに沈められて殺された!

    少女ジョイス(13歳)が、パーティーの準備中に「人が殺されるのを見た」と得意そうに言った。そのジョイスが殺された。犯人は誰?

    パーティーに参加していたミステリー作家のオリヴァー夫人が、私立探偵ポアロに事件解決の依頼をします。ポアロは様々な人物と接触し、過去の殺人事件を追いかけるなどして、推理します。

    “子どもが殺されるのは珍しくない”“ジョイスの学校の先生が殺された未解決事件”など、なんだかこの地域は物騒極まりない。そうこうするうちにまたまた、事件発生!

    会話の多さに飲み込まれる感じで、いったい誰が犯人か、最後まで予想できませんでした。かなり混みいってました。本筋の事件解決以外に、ゾクっとする事実も判明します。

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    2025年10月17日
  • 五匹の子豚

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    構成も内容もミステリファンをそそるたまらない作品。五匹、五人、五つの手記、五つの解決。よし、手記を読んでポアロと同じように、考察してみようと思ったけど、かなわなかった。ミスリードにやはりやられてしまった。
    手記から読み取れる、裏の想いが明かされていくのは面白かった!

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    2025年10月09日
  • ミッドナイト・ララバイ

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    1960年代
    “ほんの”60年前のアメリカ合衆国、キング牧師に代表される人権運動に揺れた。そしてひとりの黒人青年が姿を消した。
    40年後に捜索を依頼されたヴィクは、次第に当時の殺人事件に関わる謎に入り込む。

    デビュー作「サマータイム・ブルース」新版のカバー絵に魅かれて続けて本作を読んだが、どうやらずいぶんあいだを飛ばしてしまったようで、会話に出てくるエピソードに少々ついていけない。
    また、唐突で攻撃的な言葉でのやり取りにもついていけず、読むのに苦労した。
    壮年期を過ぎの人たちは、実際こんなものなんだろう。上品な人しか出てこないミステリーの方が現実離れしているとも言える。

    頑張って読んでしまうと、それなりに満足感が得られた。
    V・I・ウォーショースキーの物語は“猪突猛進”を合言葉にこの後も続く。

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    2025年10月07日
  • サマータイム・ブルース[新版]

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    面白いですが、登場人物が多く、読み始める度に人物像を思い出すのが大変でした。帯に登場人物の説明が書かれていますが、自分でメモなどに相関図を書くのをおすすめします。

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    2025年09月18日
  • レイクサイド・ストーリー

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    昔のミステリーを読むシリーズ。主人公の探偵がシカゴの良い女ウォーショースキーで、女探偵珍しいので楽しめました。キャラクターが魅力的で、地の文もおしゃれな感じでした。

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    2025年09月08日
  • ポケットにライ麦を〔新訳版〕

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    おしゃれなタイトルと評価の高さでずっと読みたいと思っていた作品。
    マープルシリーズ全くの初見で手を出すのは違うのかもと思い、これを読むために先に牧師館や予告殺人を読んだまである。
    結果的に、うーん…自分の中での評価はそこまで高くありませんでした。
    まず、これは自分のクリスティ作品を読んでいる順番が良くない説もあるけど、せっかく会社の社長室で事件が起きるという珍しい状況なのに結局そのすぐ後にお屋敷に舞台が移ってしまい、またこのパターンかーい!と思わずつっこんでしまった。
    そこで暮らす人々も他のクリスティ作品と比べるといまいち書き込みが薄く最後まであまり人物像がはっきりと見えてこないため、展開されるサイドストーリーにも乗り切れない。
    事件の真相は、まあそんなところでしょうねという感じで意外性はなくはないが驚きは少ない。
    最後のくだりは虚無感がすごく、ここは他のクリスティ作品とは違う読後感でとても良かった。

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    2025年07月27日
  • 五匹の子豚

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    クリスティー作品の中でも「隠れた名作」と名高いこちら。
    回想の殺人というのもいまいちピンとこなかったのですが、じっくり読み進めてみて、各々の証言から矛盾を見つけ出すポアロさんの手腕に改めて脱帽でした。

    私がこれまでに読んだ中では、『杉の柩』『ホロー荘の殺人』カテゴリに分類されるような、特に人物描写に凝った本作。
    16年も前のことであっても、やはり人が一人死んでいるわけで、それぞれに注目している観点や忘れられない出来事があるのが興味深いです。また、真相に関しても二転三転……からの着地で、その美しい自己犠牲精神に驚きでした。

    ただ、個人的に愛着の沸く人物があまりいなかったのがハマれなかった点といいますか……。
    解説では”名犯人”と評されていましたが、『エッジウェア卿の死』には及ばないかなぁ。
    それに、いくら小さかったとはいえ依頼人たるカーラへの言及がほぼなく、娘である自分よりも腹違いの妹への愛情が深かったと知って、どう受け止めていくんだろうか……と少し心配にもなりました(´・ω・`)

    大興奮の一冊とはなりませんでしたが、やっぱりクリスティーの安心と信頼感は抜群ですね〜。このところ新規開拓でいろいろな作家さんに挑戦しておりましたが、やはりクリスティーに帰ってきてしまう。
    彼女がこれだけの名作をたくさん遺してくれたことに感謝しつつ、今後も”アガサ・クリスティー読破”をライフワークとしていきたいなと思います。
    さて、ミス・マープルシリーズの『スリーピング・マーダー』ではどんな展開を見せてくれるのか、今後の楽しみにしたいですね。

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    2025年05月28日
  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

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    この本を読んで数日後、「名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊」視聴しました。映画が気に入った方、クリスティ作品でオカルトっぽい「蒼ざめた馬」、設定が似ていると感じた「ねじれた家」も映像化されいていますのでご一緒にいかがでしょうか。

    以下、本について。個人的にクリスティは大好きですが、こちらの作品は若い子がたくさん出てきて、少しばかり軽く感じます。時代背景も相まって70年代のよくできた少女漫画のようです。キャラクター(特に女性)の書き方は流石と思いました。

    あとがきの解説で映画化について触れられていました。仰る通り原作の面影は全くなかったですが、ちゃんとクリスティでした!

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    2025年05月28日
  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

    mu

    ネタバレ 購入済み

    映画

    映画が面白かったので原作も読んでみたくなって買った。全然違った。別物として楽しめたけど、犯人との直接やりとりとか逮捕劇も無く、最後の答え合わせ的なのがあっさりしてて少しがっかり。少女がピンチになるところはハラハラして良かった。再度、映画がみたくなった。

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    2025年05月18日
  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

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    ネタバレ

    あの人が目撃したものは。

    殺人を目撃したと吹聴した嘘つきの少女ジョイスが殺された。彼女は口封じのために殺されたのか。パーティーに居合わせた推理作家のオリヴァーは、ジョイスが自分の気を引くために嘘をついたのだと自責の念にかられ、ポアロに助けを求める。村にやってきたポアロが様々な人から話を聞いて見つけた過去の事件とは——。

    校長先生の勘すごい。誰もが怪しい感じで出てくるし、遺言書の偽造とかも出てくるし、何もかもが関係しているのかと思いきや、真実として出てくるのは、「ジョイスは嘘つき」「遺言書の偽造はあった」「世話をしていた外国人女性の失踪」最初から示されていたことはその通り。解釈次第なのだ。どのように結びつけるかが問題。

    雰囲気のあるイケメンが実はかなり強い独自の思想にかられた犯人の1人だったということで。儀式っぽいかたちで死んでしまうのも絵になる。そもそもハロウィンパーティーということでミステリアスな絵が最初から示されている。雰囲気を楽しむ作品。

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    2025年05月03日
  • サマータイム・ブルース[新版]

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    ◼️ サラ・パレツキー「サマータイム・ブルース」

    ハードボイルド人気シリーズ。まっすぐに闘う女性探偵、ヴィク登場!

    サラ・パレツキーというと、このヴィクシリーズで人気が出たころ、5作めの「ダウンタウン・シスター」を人に薦められて読んだ覚えがある。懐かしい大阪の旭屋書店ビルに探しに行ったような。残っていればおそらく名建築の仲間入りをしていたであろう、本が詰まったレトロなビルには推理小説フロアがあり、下りのエスカレーターが無かった。

    1982年に発表された、ポーランド系の女性探偵、V.I.ウォーショースキー、通称ヴィクが活躍するハードボイルドもの人気シリーズの初回作品。新装版をたまたま貸してもらった。

    大銀行の専務が、行方不明の息子の恋人を探して欲しいとヴィクに依頼する。2人が同居していた住居に侵入したヴィクは息子の銃殺死体を発見する。恋人は姿を消し、手がかりのない状況の中、依頼者と銀行の専務とは別人であることが判明、さらにヴィクはシカゴの街のヤクザにこの件から手を引けと叩きのめされたばかりか、依頼の打切りを宣告される。そして、さらに殺人事件がー。

    身長175cmくらい、元弁護士にして空手の達人、ホルスターで拳銃を身にまとう、闘う探偵。依頼料が入る見込みがなくなっても巨悪を暴き少女たちを守るため、敢然と立ち向かう。劇中にはロマンスも盛り込まれ、正統派ハードボイルドエンタテインメントとなっている。

    ストレートな行動をし、実力行使にも逃げず、物言いもスカッとしていて、それでいて弱者へのケアもきちんと行う。そんな決然とした姿勢と、良き協力者に恵まれていることやエンタメとして息もつけない展開が物語を彩っている。

    これが、女性探偵ブームの先導役のシリーズか、と。5作目の「ダウンタウン・シスター」でイギリス推理作家協会賞シルバー・ダガー賞を、9.11後のアメリカ社会を描いた「ブラック・リスト」でゴールド・ダガー賞を受賞している。

    解説で読む限り「ブラック・リスト」は人種差別などにも絡んでいるようで、混沌としたアメリカでのヴィクの活躍は興味深い。ヴィクはシリーズが進むとともに加齢しているとのこと。最新作は2024年に発表されているようで、初登場から実に42年の月日が経っている。果たしてどうなってるか。もう少し読む気になってきた。

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    2025年04月07日