山本やよいのレビュー一覧

  • ポケットにライ麦を〔新訳版〕

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    ミス・マープル作品
    穏やかな、日本人がパッと浮かぶ欧州おばあちゃん

    だがこのミス・マープルは違う
    恐ろしいほどかっこいい

    たった2ページだけマープルが語る
    不器量な小間使いグラディスの不幸な生立ち
    しかし、読者は共感する
    なんて不遇な子なのだと

    そんなグラディスの死体が見つかった

    マープルは列車に乗って現場へ向かう
    マープルは席に座り殺人事件を報じる新聞を静かに読む
    その横顔は憤怒に満ちていた

    か、か、かっけえええええええ
    おばあちゃんかっけえええええ
    復讐の絶対審判老婆爆誕
    怒りの推理
    そして全てが終わりマープルの家に手紙が届く
    そこで復讐の絶対審判老婆の物語は悲しみとともに終わりを迎える
    ホント、かっこいいおばあちゃん読みたかったらこれで。ドラマでしかマープル知らなかった…

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    2025年07月27日
  • コーンウォールに死す

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    ネタバレ

    2025年の24冊目は、ダニエル・シルヴァの「コーンウォールに死す」です。ガブリエル・アロンのシリーズ新作となります。ほぼ1年ぶりですが、エンタメ作品として安定の面白さですし、現在の西側社会が抱えている問題、闇に対しての痛烈な風刺にもなっています。
    コーンウォールの海辺で、オックスフォード大学の美術史学科教授シャーロット・ブレイクが、当地で騒がれている連続殺人鬼〈斧男〉と思われる人物に殺害されます。教授は、ナチスの略奪絵画であるピカソの肖像画の行方を探していました。果たして、教授を殺害したのは、本当に〈斧男〉なのか?それとも探していた絵画が原因なのか?ガブリエルが、前回パートナーを組んだイングリッド・ヨハンセンと共に事件の真相と美術売買の闇、世界の富裕層の資金洗浄問題、イギリス政界の腐敗にまで立ち向かう事になります。
    最後は、キッチリと〈斧男〉の事件も解決して見せます。
    ☆4.5ガブリエルの正義っぷりは見事です。

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    2025年07月04日
  • 報復のカルテット

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    英国でロシア人の富豪が暗殺された。
    使われたのは神経剤、旧友がクレムリンに繋がる機密を追っていた事を知り長官ガブリエルはM16と弔いの作戦に出る。
    チェロの名手で世界一ダーティな銀行にコンプライアンス担当として務め元、工作員であったイザベルにガブリエルが接触、極秘裏に作戦が遂行されて行く。
    読んでいくと欺くと言う言葉が頭から離れる事なくラストを迎える。
    ドイツ、ロシア、アメリカ、イスラエルと舞台が変わり私利の欲望を満たす為の騙し合いが展開する。
    銀行のブラックマネーはこんなふうに誕生するかを知る事ができた。

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    2025年06月16日
  • ポケットにライ麦を〔新訳版〕

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    シリーズを通して読んでいる身としては、本作のミス・マープルの言動が意外に思えた。
    これまで見えなかった彼女の人間的な部分を垣間見たような気がする。
    穏やかさよりも敵愾心の強さが目立つんだよな。
    もうこれは最後の一行で確信したけど。
    これまでの「控え目ながらも事件解決に貢献する老嬢」というスタンスを、ここに来て変えてくる感じか?
    じゃあ次作でもこういうミス・マープルを見れるってこと?
    だとしたら大歓迎ですよ。

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    2025年03月05日
  • オリエント急行の殺人

    購入済み

    不朽の名作

    ミステリーの女王を今更私が褒める必要はないけれど
    伏線と優雅さとユーモアが鮮やか織り成され
    気づいた頃には読み終えてました。

    ゆっくり列車に揺られ読みたい1冊です!
    事件に巻き込まれたくはないですが…!

    #エモい #深い #切ない

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    2025年02月12日
  • 五匹の子豚

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    2025.2.5(水)

    久々に、ポアロ。ドラマはよく見てたから、
    あのイメージで読んでいた。

    記憶の断片から真相を探るって 
    いやいや、無理ー(笑)
    凄いわ。

    ちなみに読んだのは
    同じハヤカワミステリ文庫だけど
    昭和57年15刷の桑原千恵子訳のもの。
    実家から持ってきた。(母のもの)

    このデータの訳者さんとは違うから
    変わってるとこもあるのかもなぁ。

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    2025年02月05日
  • 報復のカルテット

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    今回もいつも変わらず楽しませてもらいました。内容もさることながら、登場人物たちの会話がお洒落でテンポがいいので好みにあってるなって再確認

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    2025年01月25日
  • 五匹の子豚

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    16年前、高名な画家だった父を毒殺した容疑で裁判にかけられ、獄中で亡くなった母。でも母は無実だったのです・・・娘の依頼に心を動かされたポアロは、事件の再調査に着手する。当時の関係者の証言を丹念に集める調査の末に、ポアロが探り当てる事件の真相とは?過去の殺人をテーマにした代表作を最新訳で贈る!

    過去の事件をそれぞれの関係者からの聞き取りで解き明かす、まさに「灰色の脳細胞」大活躍のミステリ。面白かったなあ。そして最後までミスリードに騙されてえ!と思っていたら真犯人は・・・。日記のように書き記された断片をつなぎ合わせて推理するという面白い作品ですが、よく練られていて殺害動機も含めて面白かった。愛する人がいると、人は本当に強くなるんだなと思います。死を前にしても、心が穏やかでいられるという、不思議。ただ年を重ねて若さを失っただけの人と、愛する誰かのためにひたむきな気持ちで早く亡くなった人、どちらが幸せなのだろうと考えてしまう。

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    2025年01月23日
  • 教皇のスパイ

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    素晴らしい。フィクションなんだけども問題は現実にも実在するのであって、とても興味深かった。著者ノートだけでも一読の価値を感じた。
    あとダヴィンチコード臭も感じながら読めたのも楽しかった。ダンブラウンも再読したくなっちゃう。

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    2025年01月07日
  • サマータイム・ブルース[新版]

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    ちょっとツッパリすぎなほど肩に力が入った、覚えにくい名前の主人公V・I・ウォーショースキー

    タフな女性私立探偵の行動に、名推理も特殊技能もない。
    ただ、ひたすらしつこい。

    まだまだ、女性の社会的地位が低い1980年初頭に、男性でもよほどではなければしない「探偵家業」を、たった一人で成り立たせるためには、女性版のフィリップ・マーロウである必要があったのだろう。

    それがこの第一話に色濃く出ている。

    シリーズが進むうちにどう変化し、何を貫き通すのか、読み進めてみたくなった。

    それにしても、カバーの絵がいい。

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    2025年01月01日
  • ポケットにライ麦を〔新訳版〕

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    クリスティーのミス・マープル作品で、マザー・グースの童謡になぞられて起こった殺人事件。容疑者は大富豪一族の面々で一癖も二癖もあるなんとも怪しい人達。古典的なミステリーですが、ニール警部目線で物語りが語られているのでもう皆んなが怪しく思えてしまい…。まんまと作者に手玉にとられてしまいました。
    そして中盤、マープル登場で一気にストーリーは加速。最後までテンション保ったまま読むことができました。
    今回のお話では、ニール警部がとてもイイ働きをしていまして、普通この手のお話ですと頓珍漢な推理をして引っ掻き回す役だと思うのですが、彼は違っていました。ミス・マープルと組んでこの難事件に立ち向かう中々の切れ者。前半は色々振り回されましたが、マープルと組んだ後はいい感じに立ち回っていましたね。
    とても新鮮に感じました。

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    2024年12月05日
  • 過去からの密使

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    今回も楽しませてもらった だけど展開は過去シリーズと似たり寄ったりって感じ?
    最後どっちに転んだか気になるな

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    2024年12月04日
  • クロス・ボーダー 下

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    ヴィクの追っていた、ロティの親戚フェリックスの殺人容疑事件と、姪のリノ失踪事件と、二つの事件が繋がった。フェリックスの無実を証明し、リノとハーモニー姉妹を守り抜けるか?

    意外にも考古学の出土品と巨大企業の闇が事件の鍵となります。こんな馬鹿げた動機で、こんなひどいことが起きるものかと驚くところ。

    ラスト近くのヴィクが犯人を追い詰めるシーン。大変な迫力です。圧巻のシーンなので多くは語りませんが、フェリックスがカナダ人青年であることが、ラストで「このためか!そうか!」と効いてきます。

    ヴィクとヤーボローのラスト近くの会話シーン、なぜ二人が別れたのか、立っている地平が全く違うことが、よくわかって、一抹の情が揺曳するのが切ないです。でも、ヤーボローにしても、フィンチにしても、ヴィクがここしばらくずっと傷心を抱えていたチェロ奏者のジェイクにしても、本当にヴィクを嫌ったわけではないように思えてなりません。

    縦横にヴィクが駆け回るシカゴ。この街そのものが、もしかしたらヴィクの最大の理解者であるのでしょうか。
    ようやく彼女にも、新たな出会いがあったので……。いや、これは。うん。読んでください。とっても素敵ですから。上手くいくと良いなあ。

    それにしても、いつもながら山本やよいさんの訳、ほんとに、カッコいい翻訳読んでるなあ、って大満足させてくれます。ラヴゼイも、このパレツキーの名シリーズも翻訳者さんを好きになるって読み方は、この方に強く意識させられました。そこから色んな方の名訳にしびれて今に至るわけですが。ますますご活躍頂きたいものです。

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    2024年12月01日
  • 赤の女 下

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    驚いたことに今回は特に大きな盛り上がりもなく淡々とことが進んでしまっていた。箸休め的なストーリーの印象を受けてしまった。まあ、それでも続編読むけどね

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    2024年11月18日
  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

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    ネタバレ

    ケネス・ブラナー版『ベネチアの亡霊』は原作と全然違うと知り、映画が気に入ったので読んでみた。全然違う。別物。原作の方がいろいろな事件や人間関係が入り組んでいるように思う。
    面白かったけど所々「?」とモヤる箇所あり。エムリン校長先生に書いて見せた4つの言葉は何だったんだろう?とか、レオポルドが殺されたくだりがあっさりしてたなぁとか。魔女が歌っていた井戸の歌は偶然ヒントになったのか、それとも何かしら知っていたからこそあの場面で歌ったのかなぁ…などなど。私に読解力がないからかもしれないけど。
    これが私の初クリスティーだったので、他の作品も読んでみたい。

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    2024年11月08日
  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

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    ハロウィーン前に再読。犯人がわかっていても楽しめるのがクリスティ作品の魅力。物語の本筋に関係ない雑談も興味深く読めるんですよね。
    解説にもある通り地味で小粒な作品だけど、ハロウィーンパーティーの妖しさ、石切り場庭園の薄気味悪さ、犯人像の禍々しさが合わさって雰囲気ある作品に仕上がっている。正義とそれ以外(美、人情など)の対立というのがテーマなのかな。ポアロ、もしくはクリスティ自身が正義を追求するタイプだから、たとえ子どもでも正義から外れた行動をしたら裁きを受けて当然……という価値観がうかがえます。

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    2024年10月25日
  • コールド・リバー 下

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    ネタバレ

    (上巻より)

    従兄弟のブームブームが子供の頃犯罪に手を染めかけて、
    警官だったヴィクの父親に怒られた話にはなんだか懐かしささえ感じた。
    新聞記者のマリといつ仲直りをしたんだっけ?と思ったら、
    前作でマリが撃たれたことがあったような。
    悪徳警官たちを罠にかけた時に活躍できなかったと怒っていた
    隣人コントレーラスももはや九十歳代らしい。
    いつまでもお元気でいてほしいものだ。

    今更ながら、ヴィクのアパートメントは事件のたびに大変な騒ぎだ。
    警官が張り込みハンドマイクで怒鳴り、
    それに対してミッチとパピーが吠え、
    一度ならず家宅捜査が行われる。
    ヴィクには活躍してほしいが、同じアパートには住みたくない。

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    2024年10月26日
  • コールド・リバー 上

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    ネタバレ

    探偵ウォーショースキーの22作目。

    ワクチン接種が進んでいるものの、まだまだコロナ禍のシカゴ。
    湖岸の岩場でミッチが見つけた少女は足に火傷をした上に虫の息だった。
    無事病院に運ばれたのもつかのま、
    警官が訪ねてきた後に逃げ出してしまった。
    成り行きというか、必然で行方を探すヴィク。
    一方、ロティに頼まれて破壊活動が行われないかと見張っていた古いシナゴーグは、
    窓が割られ壁に落書きをされてしまうし、
    父親が厄介ごとに巻き込まれていると少年が訪ねてきて、
    子供の頃に近所に住んでいた家族のもめごとに巻き込まれる。

    いつもの通り、少女と少年に手を差し伸べ、
    関係者に聞きまわったり、少女が監禁されているのではと家宅侵入したり、
    川に飛び込んだり、弾丸の嵐をかいくぐったりと暴れまくるヴィク。
    だが今回は、
    被疑者でもない市民に暴力をふるうこともいとわない悪徳警官を敵に回し、
    危険度は高い。

    (下巻へ)

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    2024年10月25日
  • ポケットにライ麦を〔新訳版〕

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    ネタバレ

    ミス・マープル シリーズ ⑥

    「ポケットにライ麦を詰めて歌うは街の唄───」
    会社で毒殺された社長のポケットにはライ麦が詰まっていた。
    そして、マザーグースになぞられ連続殺人が起こる。被害者の一人であるメイドは以前ミス・マープルがしこみ、マープルのもとで働いていた。現場となる館にやってきたマープルの推理は。

    それぞれにクセがある登場人物達の怪しさ。鉱山をめぐる過去の因縁。そして、マザーグースになぞられる殺人の不気味さ。
    誰もが犯人のようで、誰もが違うような。事件に引き込まれました。

    今回、犯人を言い当て、すべての謎を解き明かしたマープルが力強くかっこいい。特に最後!
    そして、マープルに届いた手紙が哀れで切なかった。
    「でも、ほら、素敵な人でしょう」

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    2024年10月21日
  • ブラック・ウィドウ 上

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    内容はとてもセンシティブ。日本にいると身近に感じることのできない大きな問題を題材にしてるから、小説の面白さ半分、完全なフィクションじゃないんだという恐怖と悲しさもあった
    あと、登場人物とその偽名が多くて状況把握が難しいところも多かったな汗

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    2024年09月29日