山本やよいのレビュー一覧
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ネタバレある会社で人が殺され、周囲の人物に聞き取りを行っていくと、お家騒動が発端の事件であることが分かる話。
話中に何度か発生する事件は童話をもとに進められているものとみられ、題名のライ麦もその一環として死体のポケットに入れられることになる。
情報収集はニール警部、問題解決はミス・マープルが担当する2主人公制。
ミステリーだと解決役の方が良く書かれがちだが、的確な作業分担という感じだった。
登場人物が多く、同じことを何度も人物らに聞いていく地道な捜査が書かれ、だんだんと話が分かってきたり、人物間の話の食い違いで新しいことが発覚していく辺りが面白い。最後に送られてきた手紙がなかなか悲しい感じがした。 -
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アガサ・クリスティの攻略本なるもので★5となっていたので、読んでみました。
16年前、妻(キャロライン)が画家の夫を毒殺したとして逮捕され、獄中で無くなった。でも、母は無実だったという娘の依頼で再調査をするポワロ。事件当時現場にいた5人に聴き取りをしていく。
キャロラインの人となりを5人が語るのだけど、その人物像が人によって180度違う。そこに潜む一人一人の想いに注意を払いつつ、また、ちょっとした発言も見逃さない。
また、キャロラインが妹に宛てた手紙。キャロラインをどう見るかで、そこから導き出される結果が見事に異なってくる。
こうだと決めつけて物事を見ると、大変な思い違い、判断ミスをしてしまう。
アガサ・クリスティの人物描写は巧みだと、本書を通しても感じました。 -
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ミス・マープル作品
穏やかな、日本人がパッと浮かぶ欧州おばあちゃん
だがこのミス・マープルは違う
恐ろしいほどかっこいい
たった2ページだけマープルが語る
不器量な小間使いグラディスの不幸な生立ち
しかし、読者は共感する
なんて不遇な子なのだと
そんなグラディスの死体が見つかった
マープルは列車に乗って現場へ向かう
マープルは席に座り殺人事件を報じる新聞を静かに読む
その横顔は憤怒に満ちていた
か、か、かっけえええええええ
おばあちゃんかっけえええええ
復讐の絶対審判老婆爆誕
怒りの推理
そして全てが終わりマープルの家に手紙が届く
そこで復讐の絶対審判老婆の物語は悲しみとともに終わりを迎える
ホント、かっこいいおばあちゃん読みたかったらこれで。ドラマでしかマープル知らなかった…
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ネタバレ2025年の24冊目は、ダニエル・シルヴァの「コーンウォールに死す」です。ガブリエル・アロンのシリーズ新作となります。ほぼ1年ぶりですが、エンタメ作品として安定の面白さですし、現在の西側社会が抱えている問題、闇に対しての痛烈な風刺にもなっています。
コーンウォールの海辺で、オックスフォード大学の美術史学科教授シャーロット・ブレイクが、当地で騒がれている連続殺人鬼〈斧男〉と思われる人物に殺害されます。教授は、ナチスの略奪絵画であるピカソの肖像画の行方を探していました。果たして、教授を殺害したのは、本当に〈斧男〉なのか?それとも探していた絵画が原因なのか?ガブリエルが、前回パートナーを組んだイングリッド・ヨハンセンと共に事件の真相と美術売買の闇、世界の富裕層の資金洗浄問題、イギリス政界の腐敗にまで立ち向かう事になります。
最後は、キッチリと〈斧男〉の事件も解決して見せます。
☆4.5ガブリエルの正義っぷりは見事です。 -
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バントリー大佐の書斎である朝見つかった見知らぬ金髪の若い女性の死体。夫の潔白を信じる夫人は友人のミス・マープルを伴い、女性がダンサーをしていた高級ホテルに向かい犯人探しに奔走する。
マープルシリーズ第二弾。事件の始まりはセント・メアリ・ミードだったものの、物語は隣州の高級ホテルで展開される。動機らしきものは序盤で判明するのだが、如何せん容疑者にはアリバイあった、というのがこの話の肝。一つの謎が解けるとすべての謎が次々と解明されるといった具合に後半の展開は早い。最序盤にヒントがさりげなく隠されているので、比較的フェアな謎だと思う。ミステリーにありがちなありふれた事件ではあるが、その見せ方を工夫しているので楽しく読み進めることができた。
本筋からは外れるが、階級や出身に対する軽い偏見があえて散在されていて、当時の英国人の考え方(もしかしたら今もかも)が窺い知ることができ面白い。 -
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マープルの長篇2作目(短篇含めて3作目)。推理もさることながら、ミステリなのにユーモラスな箇所が随所に垣間見えて、とても面白く読むことができました。
あらすじ:
ある朝、セント・メアリ・ミード村の外れにあるゴシントン館でのこと。バントリー夫人は、夢うつつの朝のまどろみを破る、メイドの「書斎に死体がある」との一報で目を覚まします。それは、館の主人であるバントリー大佐や使用人たちの誰も知らない、どぎつい化粧をした金髪の若い女性の死体。バントリー夫人は、友人のミス・マープルを呼んで死体を検分。間もなく、デーンマスのマジェスティック・ホテルから、女性ダンサーのルビー・キーンが行方不明になっているとの連絡が入り、発見された死体とホテルの滞在客との意外な関係が明らかになってきます……。
と、短篇集『火曜クラブ』の後半で謎の事件を語り合ったゴシントン館が事件現場。『牧師館の殺人』同様に書斎での死体発見と、その住人以外の被害者という共通項でストーリーに入りやすい工夫に驚きつつ、冒頭のバントリー夫人の夢を使って記憶に新しい牧師夫人(グリゼルダ)の水着姿を登場させる、お茶目なファンサービスがウケるw
また、作家は変人と自虐ネタを織り交ぜたり、ピーター少年のクリスティーのサインを持っている発言などから、おそらく著者自身がノッてる時期に書かれたのだろうと想像されます。
例えば、ユーモアのセンスが節々で冴えているのですが、スラック警部に対する皮肉はもちろん、セント・メアリ・ミード村を「すごい田舎だそうですね」と言わせてみたり、本に登場するロンドン警視庁はたいてい「大バカ者」と揶揄してみたりと、ミステリなのにクスりと笑えるところがあって楽しいです。トドメは、マープルに向かって「黙ってろ、このババア」ですからね。ヤバすぎますw
と、推理と関係ないことを書いてきましたが、推理はお手上げでした。よくこんな事を思いつくなと感心しましたね。ところで、まだマープルは3冊目ですが、女学生にぴしりと言う場面が、終始おっとりしているイメージがあったので意外。クリスティーは、読むたびに発見があって飽きさせないですね。
正誤(11刷)
※間違いと言うか、P119の遺言のくだりが辻褄が合わず、理解できなかったです。原文はどう書かれているか気になるところ。 -
Posted by ブクログ
ミス・マープルシリーズ長編2作目。
1942年の作品。
ミス・マープルの友人、バントリー夫妻の館の書斎で見知らぬ若い女の死体が発見された。
その女性は、セントメアリミード村から少し離れたデーンマスのマジェスティックホテルで働いていたダンサー、ルビーキーンだということがわかった。
警察のメルチェット大佐とスラック警部が捜査を進めるうち、ルビーキーンを可愛がっていたマジェスティックホテルに滞在していた大富豪、コンウェイジェファーソンの遺産問題が動機ではないかと推理する。メルチェット大佐はミスマープルの力を借り、犯人をつきとめるーー
愛おしい田舎のセントメアリミード村で起こった事件。
甥のレイモンドは出て来ませんが、バントリー夫妻、メルチェット大佐、スラック警部、サーヘンリー、村の牧師のレナードクレメントや妻のグリゼルダも出て来て、セントメアリミード村オールスターという感じでとても楽しい。
殺された女性の死体はなぜ関係のないバントリー夫妻の館に置いてあったのか?
そこの謎解きが楽しく見事です。
一見関係なさそうな2つの殺人がつながっていくところも。
こういう、体が不自由でクセが強い大富豪の老人というのがよくクリスティ作品には出て来ますね。