椹木野衣のレビュー一覧
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ネタバレ読書途中。20人の講師による。一人90分の講演会の収録である。一気に読めるはずもなく、じわじわと読んだ。
姜尚中の講演のなかで、夏目漱石が奥さんをなぐっていたエピソードがあった。ノイローゼであったらしい。私は夏目漱石になれないけど、夏目漱石よりましだなと少し思った。考えかたとしてまちがっているのかな?どんな偉い人もほんとうにいろいろな苦しみにもがいていきているのだと思い直した。
20名全て役に立つわけでないが、中には、気に入る人もいるかもしれないとのことだろうか?3.11後の話など考えさせられたり。光触媒の話は興味を覚えた。文学、美術に関心を持った。宇宙論や素粒子の話は、わからないので、もうい -
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神が死んだ後のアート
ミニマルアート
ドナルド・ジャッド
ロバート・ラウシェンバーグ
表面と枠
ジャスパー・ジョーンズ
フランク・ステラ ブラックペインティング
郊外 サイト、エントロピー
ロバート・スミッソン
アンディ・ウォーホール
人格と作品の逆転
第二次世界大戦→バウハウス×表現→アメリカ 抽象表現主義
YBA
西海岸アート
チャールズ・マンソン 呪術的
マイク・ケリー、ポール・マッカーシー、クリス・バーデン、ジム・シャウ(スリフト・ストア・ペインティング)
もの派 端的にそこに物があり、それ以上でもそれ以下でもない
フォーマリズムという批評
民藝 柳宗悦 直観を重 -
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この本を読んだきっかけは忘れましたが、大きな衝撃を受けた一冊です。
序盤は今までのアートの流れに触れ、後半で椹木さんの主張が述べられています。
アートの流れをほとんど分かっていなかった私にちょっとだけその世界をのぞくきっかけを与えてくれました。
印象的だったのはお金とアートの近接性を述べた部分です。
赤瀬川原平の偽札などの事例をあげながら述べており、新しい見方をえることができたと思います。
また、終盤のアートの未来に対する希望を述べた部分でハイデガーが紹介されていたことがきっかけでハイデガーについてちょっと勉強しました。
しかし、ハイデガー関連の本を何冊か読みましたが、なんとなくは理解で -
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近代絵画と貨幣
マーク・シェル「芸術と貨幣」
非物資的価値を運ぶ器
1=2という論理的矛盾
キリスト教におけるパンとワイン
ハイデガー
真理ーアレーティア(隠れ・なさ)
ものが、ないのでなく、存在する、根源的驚き
水墨画の
滲みぼかしによる偶有的な自然現象の利用などにみられるような
[あらわれと消え去り]の重要性
絵画という器自体も変形させてしまう、
(あるジャンル)「の、ようなもの」としてのアートの可能性
白紙賛、4・33、未知、空
人が無と向き合うことで有(未知)が生じるー「趣」
自他合一の変容
民藝
かたちに込められた心の記憶=手・仕事
ー集合的に受け継がれる
美術史的な偉大な個 -
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美術館に行くことが多いのだが、
自分の受け止め方、鑑賞の仕方はこれでいいのだろうか、と自問することがある。
これは美術を愛好する人ならば、誰しも思うことなのではないだろうか。
よく言われることに、「感性を磨く」という言葉がある。
本書の著者は、岡本太郎の言葉を引いて、これを厳しく否定している。
見ることによって得られる体験は、あくまで見る側によるべきものであり、
それを作家側に委ねるべきではないと。
考えさせられることも多い書だった。
確かに最近、絵を観るのも惰性になっているなと思うところもあり。
でも、全般的には賛成はできないなとも思う。
美術作品の全部が全部、何かを感じさせるものでも -
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ネタバレ読書することは新たな視点を獲得することだ。
他人(著者)の視点を借りることができる体験なのだ。
そう改めて感じた1冊だった。
美術批評家の著者に芸術に関してのエッセイ。
芸術への接し方から、読書の際の本の選び方、著者の地元への想いや子育て観まで内容は多岐に渡る 。
個人的には芸術への接し方についての考察(見解)が目から鱗だった。
感性は磨くものではなく、うちに備わるものであり、芸術は作者の事情や付随する情報に捕らわれているうちは自由な見方を奪われた状態であるということ。
「感動」という便利で安易な言葉で片付けず、そのありかを探るのが批評であるということ。
そういう視点で見ると、自分に響く -
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「アートってなんだろう」と思って読む本。絵とか彫刻とかのアートね。
たまに美術館に行ってみるのを楽しみにしてる俺は、まさに「アートってなんだろう」と考えるのにいい距離だったのだろう。美術史の勉強をしたこともなければ、美術の本を購読してる訳でもない。そこまでするほどではないが、それでもアートってなんだろうという疑問は持つ。美術史を学びたいのではなく、アートって何か知りたいという純粋な疑問に全力で応えてくれようとした本って感じだ。
正直そこまで「アートってなんだろう」という疑問に応えてほしいと思ってそういう本を捜し求めてたわけではないが、表紙の絵と、「反」で始まり「入門」終わるタイトルに惹かれ