宮城谷昌光の作品一覧
「宮城谷昌光」の「公孫龍」「呉越春秋 湖底の城」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「宮城谷昌光」の「公孫龍」「呉越春秋 湖底の城」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
早稲田大学第一文学部英文学科卒。『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で第105回直木賞を受賞。その他作品に『孟夏の太陽』、『楚漢名臣列伝』、『風は山河より』、『新三河物語』などがある。趣味のカメラで雑誌『日本カメラ』の年度賞で1981年に8位に入賞したこともある。
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Posted by ブクログ
ああ、項羽と劉邦を読んだなぁと思い出した。受験の漢文対策で読み、クラスメイトに貸したのだったが、難しくて読めないとかなんとか言ってついに帰って来なかったっけ。また読みたいなと思った。
張良は20歳までの3年間、倉海君のもとで剣術や学問を習う。帰国の翌日、韓の公子非が秦へ赴く。韓非について秦にいく方士ふたりに秦の動向を教えてもらうよう手配する。
公子成、横陽君が張良に挨拶に来る。
張良はいつか天下を補佐すると言われていたが、それを聞いた秦王の補佐李斯は張良暗殺を白生に指示する。
白生は張良のもとを訪れる。一見して秦から逃げてきたようだ。韓非子は秦の牢内で殺された。それを知った張良はいずれ秦に攻められると考えて軍事訓練である狩りをしようとするが、そこを暗殺者に狙われる。調査したが誰が内通者かわからない。
秦が韓を攻めてくることになったが、韓の対策はゆるい。60日で韓都に秦がなだれ込んできた。弟の子叔、家令の桐了、秋成戦死。張良は逃げ延びる。倉海君の世話になる。韓王は秦に囚われた。荊軻は秦王の暗殺未遂を起こす。燕と楚が秦に滅ばされる。斉も平定されて始皇帝となる。
馳道が作られる。始皇帝が泰山に参る時に暗殺を企てる。力士に鉄槌を投げさせるが失敗した。張良は橋のところで老人から太公望の兵法の書を授かる。張良は項伯を助ける。焚書坑儒が行われる。巡行の最中に始皇帝没す。
二世皇帝は胡亥となる。叛乱が起きる。張良は劉邦に会い、臣下として支えると告げる。劉邦の元には蕭何、曹参、夏侯嬰、樊噲がいた。秦軍と戦って負ける。すぐさま碭を攻める。項梁も台頭してくる。友人の項伯と項梁は兄弟で、生き残ったのは二人だけらしい。兵を借りるのに手を貸してくれた。借りた将兵は無傷で返した。楚王を立てて武信君とする。
項梁が公子成、横陽君を探し出してくれた。横陽君は武信君に謁見する。韓王と認められる。張良は韓軍の補佐役になる。長社、新鄭を落とす。兵を東と西に分けて落としながら進む。項梁が死んだ。武信君も横陽君も狼狽えて逃げた。張良は病だ。やがて劉邦が横陽君を連れて合流した。韓信に会う。張良の臣下となる。
Posted by ブクログ
さて、下巻です。
危険を避けるために、ついに国外へ亡命することになった重耳さん一行。これからの旅路が、彼らの本当の試練となります。
彼らはこれからいろいろな国を巡りますが、冷遇する国、厚遇する国,様々なんですね。面白いのが、器の大きい君主ほど、彼らを厚遇します。特に覇を称える斉の桓公は最上級のおもてなしです。重耳さんはあまりに嬉しく、斉で暮らしたいと思うようになります。こういう素直な重耳さんはいいですね。最初は自分もそのまま斉に住めばいいのにと思ってました。ですが、英雄の周りには同じくらい、もしくはそれ以上の器量の人が集まるのでしょう。彼らは重耳さんが必ず晋に帰って、覇を唱えると信じています。そのため、主を騙して連れ出そうとします。中々やりますよね。
そうして、みんなの想いを再確認した重耳さんはいよいよ、晋に帰り覇を唱える志を立てます。
ちなみにそのまま斉に残っていたら、おそらく後継争いに巻き込まれて、散々な思いをしていたことでしょう。仲間ってほんとに大切です。
さて一方の晋国では、重耳さんの弟が即位してましたが、彼は悪辣で、約束を平気で破る悪君でした。晋の国民は重耳さんの帰国を願うようになります。
ここに及んで、重耳さんは、もし弟に先んじて君主になっていたら、弟の立場と逆転していたかもしれないと考えます。あの時、安易に即位を望まず、国を出て旅をしてよかったと思います。確かに重耳さんは、この旅で器量を大いに高めたと言えるでしょう。
これは宮城谷先生の思いもあるんじゃないかと思いますが、先生の作品にはこうした運命の錯綜のようなものがよく出てくる気がします。「太公望」の望と彪のように。ちょっとの選択で立場が変わる、そうした人生の厳しさを教えてくれる気がします。が、一方、誰を信じるか、何を目指すかが大事とも教えてくれている気もします。
また、この作品、重耳さんたち主要キャラもさることながら、閻楚という暗殺者と介子推という棒術の達人のやり取りが面白いです。
介子推は、また別で主役の作品がありますが、達人よろしく、生き様もかっこいいです。「咎めてもってこれに倣うは罪甚し」座右の銘としたいです(中々しっかりと守れませんが…)
宮城谷先生の作品は勉強になります。
さて、器量を高めた重耳さんとその仲間、はたまた彼を厚遇した君主や冷遇した人にも、色々なエピソードがあり、春秋の物語とそこに生きる人々の思想を満喫できる作品だと思います。何度も読めるいい本だと思います。