横山秀夫の作品一覧
「横山秀夫」の「半落ち」「合本 64(ロクヨン)【文春e-Books】」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「横山秀夫」の「半落ち」「合本 64(ロクヨン)【文春e-Books】」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
国際商科大学(現在の東京国際大学)商学部卒。1998年『陰の季節』で小説家デビュー。同作は第5回松本清張賞を受賞。代表作 『半落ち』、『クライマーズ・ハイ』、『出口のない海』などは映画化もされている。他に『臨場』、『64』など多数の作品を手がける。
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Posted by ブクログ
冒頭から、「15年前の女教師の自殺事案につき他殺の疑い濃厚と有力情報あり
至急、帰署されたし。」と署長に連絡があり察官が動いた。
あれは殺しだと署に情報が入ったのだ。
教え子の男子生徒三人が犯人だと…
「殺しだったとしても、明日いっぱいで時効が完成するそうです」
―時効まで二十四時間ってわけか―
時効を取り扱った著書は、何冊か読んだ記憶がありますが、特に本書は読み進めるうちに熱が入っていき、現場の臨場感と緊迫感がダイナミックに表現され読者を飽きさせない。横山秀夫さんの本を、数多く読んでいませんが、傑作でした。そして、戦後最大の強奪事件に紐つけるなんて…。
被疑者逮捕だけでは事件は終結しない時間との戦い!終盤までの息詰まる攻防が圧巻で、読者も焦燥してきます。
◆終盤まで一抹の疑問が残っていました。
15年も前の事件です。いったい誰が何のために有力情報をタレコミしたのか?
どんでん返しの巧妙さと、トリックの面白さや、締めのエピソードも素晴らしい作品でした。
読書は楽しい
Posted by ブクログ
上巻からの緊迫感はそのままに、広報室のメンバーや記者との関係性も深堀され、わだかまりが解消されるシーンには目頭が熱くなりました。三上広報官、松岡捜査一課長 参事官の関係性がとにかく良いのよ。「この人の下で働きたい」。そんな上司に出会いたいし、一生に一度は言われてみたい言葉でもありますよね。
刑事部、警務部、本庁、記者、遺族とそれぞれの思惑がひしめき、誰がどの情報を知ってるのかを考えだすとわけがわからなくなってきますが、それが綺麗に収束するのがとても爽快でした。序盤色々あった問題は結局のところ何一つ解決していないのにこの爽快感は何だろう。三上が積み重ねていった「自分の立場で何が正しいのか」を追求する姿勢。仲間を大事にする姿勢。これが響いたからかもしれません。誤解や対立があった人同士が、少しだけ理解し合う瞬間に強く心が動かされたのも無関係ではなさそうです。
物語の最後では秘密を多く抱える者が生き残る、漏らせば足元をすくわれる的なことが書かれていました。隠蔽を肯定するわけではないが、秘密を明かすことの美徳、明かさないことの美徳の両面を見た気がしました。学校教育を振り返ってみても、児童書を読んでも、秘密を秘密のままにすることの美徳など目にした記憶はありません。悪いことをしたら罰せられる。勧善懲悪のみが美とされている。ただこの三上さんらは保身の為に秘密を守っているのではなく大切な人を守るために秘密を守っている。しかも自分の落ち度ではないのにもし破られれば自分が矢面に立つ覚悟ものぞかせている。あゆみのことだってそう。あゆみのことを第一に考えているから、むやみに真実を追ったり、誰かを問い詰めたりしない。どんな理不尽に追い込まれようとも社会人としての矜持、人間としての矜持を忘れず職務を全うする。生き方の手本となる作品でした。