彩流社作品一覧

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  • 【増補改訂】アメリカの奴隷制を生きる フレデリック・ダグラス自伝
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    奴隷として生まれ、19 世紀前半の20 年間、「人間性」を破壊する奴隷制に抗って生き、独学で読み書きを覚え、ついに逃亡に成功するまでのダグラスが「人間として生きた」苦難の道のりを描いた自伝。 今でもアメリカで多くの人々に読み継がれている名著〔初版〕に年譜を増補。年譜では19世紀の社会のうねりを確認しつつ、ダグラスの逃亡後の国外亡命・奴隷制反対運動・南北戦争下の言動など,77歳で死亡するまでの活動家としての生涯を簡潔に描き出す。 目次 訳者まえがき 序文─ウィリアム・ロイド・ギャリソン ウェンデル・フィリップス卿からの書簡─ ウェンデル・フィリップス 第1章 奴隷に生まれて 第2章 ロイド大佐のホーム・プランテーション 第3章 ロイド大佐と奴隷たち 第4章 罪に問われぬ殺人 第5章 ロイド大佐のもとを去る ――あこがれのボルティモアへ 第6章 新しい主人と港町ボルティモア 第7章 読み書きの習得――自由への手がかり 第8章 遺産の分配――奴隷制への怒り 第9章 「キリスト教徒」マスター・トマス 第10 章 抵抗―― コーヴィとの闘い・仲間との逃亡計画・造船所での闘い 第11 章 逃亡――ニューベッドフォードでの出会い 追補 二つの「キリスト教」 訳者あとがき 監修に寄せて 増補 フレデリック・ダグラス年譜〔個人年譜と黒人関係史事項) 増補版 あとがき
  • ナンシーの博士論文「ジプシーの世界」
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    プラネタ賞受賞のスペイン・亡命作家の幻の名作が甦る! フラメンコに象徴される『情熱的実体』の解明に奔走する女子大生……レヴィ=ストロースを始め文化人類学の時代の風を受け、迷信、呪術、生活習慣などに大きな関心が向いた時代に、アメリカの女子大生ナンシーがスペインのセビーリャに留学したとの設定で、アメリカの娘からすれば、スペイン社会は「ジプシーの世界(情熱的実体)」そのものであるとするナンシーの博士論文を巡って、人や社会、歴史が縦横無尽に疾走する様がユーモアあふれる筆致で描かれる、スペイン社会のもう一つの世界“ロマ社会”を表現しきった長編ロマン! 目次 第1部  アンダルシアがナンシーを発見する 手紙 I  ナンシー、セビーリャを発見する 手紙 Ⅱ  ナンシー、ジプシー世界に入る 手紙 III  ナンシーと映画館の冒険 手紙 IV  ナンシーのハイキングとカフェの集会 手紙 V  ナンシーならびにしゃべる鹿 手紙 VI  ナンシーと金色スズメ蜂 手紙 VII 中庭、ライバルそして魔法の井戸 手紙 VIII ナンシーと花 手紙 IX  ガスーレスでの通夜 手紙 X ガスーレスでの顛末 第2部  ナンシーの博士論文『ジプシーの世界』 I   方向指定の座標 II   ニューヨークからの手紙とバルデペーニャのジプシー III   バル1・2・3にて IV   移り気なナンシーとブッダ V   アカデミックでドラマチックなナンシー VI   歴史的考察 VII  ジプシーの弁証法ならびに《ホッカノ・バロ》 VIII  いくつかの適切な代理人 IX   ブレリアス、ファルッカ、グラナディーナス X   ソレアとトリアーナのジプシー XI   《毒》、ボレロとログローニョの書肆 XII   カルセレラと彷徨える魂 XIII   サエタ XIV   笑いと戦慄の幕間 XV  《大悪霊》、ベルセブブと隻眼達 XVI   カントゥエソがガンディーについて意見を言う
  • 回想鈴木邦男 日本会議と三島事件ストーリー
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    鈴木先輩は自らに課せられた使命のために多くの本を読み、言論の覚悟を持って、人と会い、執筆し、講演をし、人生を生き抜いた活動家でした。本書は、鈴木氏の言論の活動の覚悟は、日本会議と三島事件の経験から何を、そして、どこをミッションと考え行動したか、また、左右のイデオロギーを越えて多くの人と語り、それを楽しんで工夫し生きてきたタフさ、大きさとは、どこからくるのか、さらにそれを理解した人たちはどう伝えたのか、を証明したいと考え記しました。邦男先輩は「人間は誰でも自由で平等だ。だが人には話し合える人と話し合えない人がいる」「本の読み方はただ読んだのでは読んだことにならない。本を読んで考えることを、本を読んだ者の責任として、その後の生き方において本に答えなければいけない」「きみはぼくのすべてを知っている。本を書いて欲しい。何を書いてもいい」。最後の言葉は、寺山修司氏の元妻九條今日子さんが亡くなり、葬儀に出席した際の言葉でした。邦男先輩と知り合って55年、付き合って40年以上。彼は本当に優しかった。生活は質素、時間や約束を守り、「革命は実務だ」と言っていました。そして誰にでも誠実で、たとえ意見の違う人でも、子ども、学生、エライ人に対しても、「上から目線」ではなく、同じ目線、同じ態度でした。いま考えるとご両親、姉兄弟さん家族、そして、多くの理解者のサポートがあったからこそ、使命のため、言論の覚悟を持ち、無償の愛を実践、努力ができた奇跡の人生だったと思っております。鈴木邦男先輩は2023年1月11日亡くなりました。生前、私は多くの芸術鑑賞と旅にご一緒させていただきました。そして充電したエネルギーが邦男先輩の素晴らしい言語表現となり、それらの多くの活躍を見つづけてきた一人として、その感動と証拠を多くの人びとに伝える義務があると考え本書を出版いたします。 目次 第一章 鈴木邦男の学生時代 第二章 鈴木邦男と三島事件 第三章 鈴木邦男の人生ドラマと歌  第四章 日本会議、憲法、そして人生 第五章 三島事件の映画と人生
  • ベトナム反戦運動のフィクサー陸井三郎 ベトナム戦争犯罪調査と国際派知識人の軌跡
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ベトナムにおける「アメリカの戦争犯罪」調査に大きな役割を果たした陸井三郎の軌跡を今、見つめ直す! 陸井三郎(1918-2000)は、ベトナム戦争期に行われた、「アメリカの戦争犯罪」を調査する活動に長く中心人物として関わり、各国の運動を結びつけるその活躍は「フィクサー」と称された。ベトナム戦争犯罪調査の活動は、ベトナム戦争がアメリカの侵略戦争であり、ジェノサイドの性格を帯びていることを明らかにしたのである。 2025年はベトナム戦争終結から50年。半世紀を経た今も、ロシア・ウクライナ戦争、イスラエルのガザ侵攻など「終わりなき戦争」が続く。現在、陸井の人物像とその軌跡を知ることは歴史的視点からの洞察の大切さを伝え、私たちに大きな示唆を与えてくれる。 目次 第一部 ベトナム戦争犯罪調査、 ベトナム国際反戦運動と陸井三郎  一 ラッセル法廷、ベトナム戦争犯罪調査委員会と 陸井三郎の役割…藤本 博  二 同時代のベトナム戦争論――ベトナム戦争犯罪調査を とおしてベトナム戦争を考える…陸井三郎 第二部 陸井三郎とはどのような人物だったのか  一 陸井三郎の生き方と人物像――第一部と第二部二 (『陸井三郎先生に聞く』)を理解するために…河内信幸  二 『陸井三郎先生に聞く』(一九九二年三月)  三 陸井三郎 略年譜…河内信幸作成 参考文献 参考資料 「陸井三郎関係資料群」(立命館大学国際平和ミュージアム所蔵) 主要目録一覧 あとがき 略語一覧 事項索引 人名索引 他
  • 北米の小さな博物館4 「知」の世界遺産
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 大好評「知の世界遺産」シリーズ第4弾! 歴史と文化に関する大学の研究者たち30名による共同研究。どのように「生」のかたちで成果を伝えられるかを念頭におき論考を執筆。研究室を飛び出した学者たちが博物館・美術館をめぐり、「過去」と「現在」との関係を描いて、「未来」を見据え読者との対話を試みる。 目次 パート1/世界と北米の接続 「黒人奴隷解放のウィルバーハウス(ハル,UK)/イギリスとアメリカの関係」 「Greenland National Museum/グリーンランドの世界」 「ガリバルディ-メウッチ博物館(NY)/イタリアの英雄とアメリカ」 「フランスの新世界博物館( ラ・ロシェル)/フランスでの新世界の魅惑」 「ノーマン・カズンズ記念碑(広島)/核廃絶運動と広島」 「アメリカ華人博物館(NY)/チャイナタウンの会館」 パート2/北米の社会と文化 「ムター博物館(フィラデルフィア)/アメリカの医療」 「南カリフォルニア図書館/労働運動」 「ゲートウェイ・アーチ国立公園・西部開拓博物館/西部開拓」 「アボリション博物館/アメリカの奴隷制廃止運動」 「ジャドソン・メモリアル・チャーチ(NY )/ LGBTの絵画」 「アカデミー映画博物館(ロサンゼルス)/ハリウッド映画」 パート3/北米の人種・民族、ジェンダー、階級 「ヴ―ドゥー博物館(ニューオリンズ)/ヴ―ドゥー文化」 「ストーンウォール国定史跡(NY)/ゲイ解放運動」 「インディアン・プエブロセンター/インディアン」 「テネメント博物館/貧困」 「ラ・プラサ博物館/ヒスパニック」 「Martin Guitar Museum Baez /ジョーン・バエズ」 パート4/社会改革と伝道 「フリヘエ宮殿ならびにグリーンウェル・ストアと記念碑(ハワイ島コナ)/ハワイのキリスト教受容」 「フラ・ミュージアム(いわき市)/フラの受容」 「ミクロネシア/太平洋上のキリスト教受容」 「ニューヨーク児童援助協会/孤児列車」 「石の教会/内村鑑三記念堂(軽井沢)/無教会主義」 「カリフォルニアミッション/フランチェスコ会のミッション」 パート5/新しい地に生きる日系人の軌跡 「フレスノ野球の記念碑/日系人野球」 「American Writers Museum(シカゴ)/女性作家」 「バンクーバー日本語学校ならびに日系人会館(バンクーバー)/カナダの日系人」 「後藤/日系人後藤勝」 「ホイットフィールド=万次郎友好記念館/万次郎」 「天野剛至スティーブストン博物館/カナダ缶詰工場などの街」
  • ネイションの名の下に 三王国戦争とナショナリズム起源論
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    1巻3,300円 (税込)
    「ネイション(国民)」とは誰か? いつから存在するのか? ナショナリズムの起源という難題に挑む。  三王国戦争(1638~1651年)と国王の処刑という、統治をめぐる危機の時代に、誰が〈ネイション〉と名指され、〈ネイション〉の名の下に呼びかけられていたのか?イングランド・スコットランドの同時代の史料から、身分制議会への参加権を持たない民衆層をも動員しようとする新たな政治様式の広がりを明らかにし、そこで語られた〈ネイション〉概念の両義性を分析。論争が続くナショナリズム起源論に対して、「近代の産物か否か」という二項対立を超えて、新たな光を当てる試み。 目次 第一章  ナショナリズムの「始まり」? 第二章  ネイションという言葉 第三章  分析視角・先行研究・史的背景 第四章  国民契約の形成と主教戦争 第五章  軍事介入期のネイション概念 第六章  サミュエル・ラザフォードにおけるネイション概念 第七章  国王処刑前後のネイション概念 第八章  第一次内戦期ニューズブックにおけるネイション概念 第九章  急進派系ニューズブックにおけるネイション概念 第一〇章 国王処刑期王党派ニューズブックのネイション概念 第一一章 オリヴァー・クロムウェルにおけるネイションとコモンウェルス 終章   近代以前のネイション概念の近代性?
  • 東ティモール 独立後の暮らしと社会の現場から
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    1巻2,860円 (税込)
    1999年に独立を問う住民投票をおこない、その直後に起こったインドネシア軍による大量虐殺という大事件をなんとか持ちこたえ、2002年に独立した新生国家・東ティモールの最新事情を報告。20~40代の新世代のフィールドワーカー(NGO関係者・研究者)をメインに据えた共同研究。農と暮らし、伝統経済、儀礼、文化復興、もめごとと調停、地域言語、ナショナリズム、人の移動、歴史教育、国際協力、市場経済、難民、平和構築、フェアトレード…現代に、こんなにも面白い国があったとは!おどろきと発見の1冊! 【編者】 福武慎太郎=上智大学総合グローバル学部教授。文化人類学、東南アジア地域研究。 現地には正式独立前の2000年以降、ほぼ毎年通いつづけている。 【執筆者】 麻場美利亜(東京外国語大学大学院/文化人類学 第5章)、 阿部健一(地球研/環境人間学 第2章・第10章)、 伊藤淳子(NPO パルシック共同代表/ フェアトレード・ジェンダー 第9章)、 井上浩子(大東文化大学/国際関係論 第11章)、 上田達(摂南大学/文化人類学 第4章)、 浦善孝(聖イグナチオ学院教諭/カトリック・イエズス会司祭 第8章)、 奥田若菜(神田外語大学/文化人類学、ブラジル地域研究 第1章)、 上砂考廣(ケンブリッジ大学大学院 / 政治学 第12章)、 須藤玲(東京大学大学院/教育学 第7章)、 土屋喜生(京都大学/歴史学 第15章)、 宮澤尚里(早稲田大学/国際協力・環境 第13章)、 宮澤哲(国連/慣習法、土地問題 第6章)、 森田良成(桃山学院大学/文化人類学、インドネシア研究 第3章)、 マリアノ・フェレイラ(ラオ・ハムトゥク/ NGO 職員 第14章) 目次 序章    ワニと十字架の国を歩く Ⅰ部    アジアの果ての新しい景色 第1章   言語の複数性がつくりだす東ティモールらしさ 第2章   アジアの果ての島に生きる 第3章   国境の新しい景色 Ⅱ部    復興する文化、創造される文化 第4章   「青年の十字架」に見る東ティモール社会 第5章   精霊崇拝から見る死者と生者の関わり (コラム)ドルとスイギュウ 第6章   法のなかの結婚、文化のなかの結婚 Ⅲ部    教育と開発の現場から 第7章   言語は誰のものか (コラム)バハサを話せます 第8章   聖イグナチオ学院中学校高等学校 第9章   希望は若者たち 第10章  国づくりと人づくりエゴ・レモスの挑戦 Ⅳ部    歴史のなかのネイションと政治 第11章  現代東ティモールのナショナリズムと国家制度の運用 (コラム)女性のエンパワメントとジェンダー秩序の変容 第12章  二つの植民地経験と二つのナショナリズム 第13章  友人の物語から東ティモールをみる 第14章  ティモール・レステの真の解放に向けて 第15章  ナショナル・ヒストリーをこえて
  • ブルガリア・日本交流史 バルカンのバラとサクラの巡り会い
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ブルガリアといえばヨーグルトを思い浮かべる人が多いが、かつてブルガリア人は「バルカンの日本人」と言われたほど日本人と気質が似ているという。今年は、ブルガリアと公式関係開始(1909年)から115年、外交関係樹立(1939年)からも85年、第二次世界大戦末期に中断された外交関係の回復(1959年)からは 65年に当たる三つの節目の周年に当たる。本書は、知られざる遠く離れたバルカン半島の錯綜する地域の国との深い繋がりの交流史を描いた初めての書である! 目次 日本の皆さまへ 第1章 交流開始前史から── 19世紀後半~20世紀初頭 第2章 外交関係樹立に向けて── 1920年代と30年代 第3章 第二次世界大戦中の外交と人びとの運命──1939年~1944年 第4章 「鉄のカーテン」による分断から新たな始まりへ──1945年~59年 第5章 冷戦時における政治的プラグマティズムと互恵協力と文化交流──1959年~1989年
  • ジョージ・エリオットのリアリズムと道徳観
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    1巻3,850円 (税込)
    ジョージ・エリオットのリアリズムの進展と作者自身の道徳観の成熟の関係を探る。ジョージ・エリオットは道徳の基礎にシンパシー(共感)を置き、彼女のリアリズムの目的は、読者の登場人物への理解とシンパシーを高めて「人類の団結」を図ることであった。本書は「リアリズム」を、「登場人物の心理や外部事実の合理的で詳細な記述があること」と「物語中の出来事の蓋然性が高いこと」という基本的要件で捉える。そして物語中のシンパシーに乏しい人間の描き方のリアリズムの進展に焦点を当て、その背後にある作者自身のシンパシーの対象が拡大していることを読み取る。作品のリアリズムの進展は作品から見て取ることができ、また作者のシンパシーの対象の広がりはシンパシーに乏しい人間の描写に顕著に表れるからである。エリオット作品のリアリズムを通時的に論じる場合、初期作品はリアリズムに沿っているが中期作品以降は「道徳的寓話」であると見なすのが、エリオット存命の時代から20世紀半ばまでの定説であった。1948年に発表されたF・R・リーヴィス『偉大なる伝統』以降は、エリオットの後期作品が19世紀イギリスのリアリズム小説の傑作と見なされるようになった。しかし作品に登場するシンパシーに乏しい人物は、相変わらず個人もしくは社会にとって一律に有害であると考えられ、彼らの被害者的心理や、個人もしくは社会に対する影響の吟味はなされなかった。本書は従来の見方とは異なり、シンパシーに乏しい人物が、家族や社会にとって有害で追放されるか改悛させられねばならない存在から、後期作品においてシンパシーに乏しいままで家族をより大きな絶望から救うという肯定的価値をもつ存在へ、あるいはその被害者的心理も描かれる存在へと変化しているというリアリズムの進展をテキストの「描写」および「物語の時代背景」から検証する。このことは同時に、作者のシンパシーの対象の拡大を示している。 目次 第1章 エリオットの小説のリアリズム 第2章 エリオットの道徳観とシンパシーとリアリズム     ──「ジャネットの悔悟」の比喩表現を例として 第3章 語り手の心の鏡に映らないヘティ     ──『アダム・ビード』のリアリズム再考 第4章 洪水の結末とシンパセティックなトム     ──『フロス河畔の水車場』におけるリアリズムの進展 第5章 シンパシーとシンパシーの欠如の交差     ──『ミドルマーチ』における道徳観の成熟とリアリズムの進展 第6章 『ダニエル・デロンダ』におけるモダニズム的手法の採用     ──人間の根本的善性への信頼の揺らぎ
  • 日欧文化比較と国家表象 「花の国・日本」の文明化と「ゲイシャ」イメージ
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    本書は、幕末の不平等条約によって開港された港湾である条約港において、来日欧米人の間で流布した俗言「日本は、花に香り、鳥に歌、男に道義心、女に貞節のない国である」に注目し、日本女性および日本人についてのステレオタイプを拡散させたこの流言飛語の由来、そして、この俗言に内包されている欧米人の日本観の顕在化と言える「ゲイシャ」イメージの意味を考察している。これらに費やされた言説を史的に辿るにあたっては、根拠のない俗言を生み出すことになった史資料を収集検証し、客観的に「資料に語らせる」という実証的な方法を用いることとした。また「ゲイシャ」イメージの考察においては、その拡散の過程が視覚化されている図版や写真を用い、欧米人の視線を気にしながら西洋に倣い近代化を図った明治日本において、このイメージが、いかに欧米人の日本観と日本人の自国意識の相克を浮き彫りにするものであったかを明らかにした。しかしながら、史的事実の確認を辿る歴史学の方法に厳密に拘ることはせず、この俗言のような独断と偏見を含んだ、恣意的ともいえる言説や出来事について、しっかりと検証を行うことにした。それは「そのような噂や流言飛語が存在した」という事実からも、その文化総体の成立背景がより良く認められると考えたからである。一般には、こうした論を立てて行く場合、自らの使命としてキリスト教による文明化を第一に考えるヨーロッパ中心主義や帝国主義、植民地主義、そしてイングリッシュネス、ジャポニスムなどの様々な思潮との関連を考察する社会学的な視点が不可欠ではあるものの、この分野にはあえて深入りせず、開港交渉の記録、欧米使節団や外交官の報告書、日本の海外使節団や万国博覧会関係者の記録、新聞や雑誌などの定期刊行物の記事、世界漫遊家たちの残した日本見聞記、小説や演劇台本等、様々な分野における関連資料を渉猟することで、本書を民衆文化論として成り立たせるよう、より総体的にこうした事象を論じることにした。【図版多数収載】
  • 【増補新版】思想としてのファシズム 「大東亜戦争」と1968
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    1巻2,860円 (税込)
    「破壊への情熱は創造への情熱である」(バクーニン) 本書は、戦後、絶対悪として批判対象とされ、今なお、終身刑状態で思想の牢獄に幽閉されたままであるといっていい「ファシズム」について、それが何だったのか、歴史の重層性を踏まえて考察しようとしたものである。著者はこれまでエルンスト・ユンガーを通じてファシズムや現代の問題を追究してきた。そのことやユンガーの名は本書でも随所に登場するが、今回、主にとりあげているのは、日本における純正なファシズムとされる中野正剛と東方会、アジア主義としての内田良平と黒龍会、日本浪曼派と同時代に生きた蓮田善明とその感情的子弟ともいうべき三島由紀夫から、戦後の日本の新左翼、連合赤軍、アナキスト、右翼民族派などであり、極左から極右まで多岐にわたる。いずれも、既存の教科書的な理解や無難な見方とは異なる捉え方をしており、そのため同意される方と反発される方に分かれるかもしれないが、いずれにせよ、よくあるような問題の再確認や通説的納得ではなく、思考を再起動する刺激になればと考えている。久しく待たれた前書に三本の論攷を加え新版として刊行する。 目次 (1)中野正剛と東方会 (2)内田良平と黒龍会 (3)世界革命としての八紘一宇 (4)1968年の戦争と可能性 (5)連合赤軍の倫理とその時代 (6)蓮田善明・三島由紀夫と現在の系譜 (7)21世紀の革命戦争 (8)革命は電撃的に到来する (9)右も左も革命戦線異状なし (10)歴史の塹壕の中で
  • アメリカ文学における終末論的想像力 アメリカ例外主義の展開とその方向性
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    米文学史は植民地時代を含め、アメリカ例外主義と絡み合い、それに立ち向かってきた。アメリカ例外主義とは、米国は神に選ばれた自由と民主主義を標榜する大洋に挟まれた例外的な近代国家であり、世界の民主化を主導する義務がある、という考え方である。それはプロテスタントの教義によって強化され、国家の根幹をなし、黙示録的な終末を演じることで米国を帝国化してきた。マサチューセッツ植民地の形成から独立戦争、メキシコ戦争、そして南北戦争と世界の終末を思わせるレトリックで政治家や説教師、ジャーナリストらが差し迫った危機を語り、国民の団結を呼びかけてきた。20世紀以降も二つの大戦に、大恐慌、ベトナム戦争、そして9・11の攻撃、イラク戦争など大きな危機に遭遇する度に、民主主義の伝播、善悪の戦い、対テロの戦いなど、多くの言説が用いられ国民を方向づけていた。現代においてこの終末論的想像力は、第三次世界大戦という用語により世界に拡散され、プロバガンダとして大いに利用され、世界的パンデミックの不安と恐怖までもが後押しする形で、国民は将来の見通しを立てることができないような強迫的な寄る辺なさに苛まれることになってしまっている。トランプ政権において露わになることとなったアメリカ例外主義への反発からは、自国優先の政策に舵を切ることを望む人々も多く出てきている。そして、トランプの支持基盤であった極右集団QAnonは、トランプを世界の終末を阻止するためにやって来た救世主として扱っているのである。今を生きる我々が、この事態、現実を、乗り越える手立てを見出すことは容易ではない。本書は、米国が体験してきた不安や恐怖、それらを克服する過程を、作家たちがいかに描いてきたかを読み解き、そうした危機的状況やそれに乗じた終末論的プロパガンダ、それと絡み合うアメリカ例外主義の展開と分裂を視野に入れ、文学作品が、いかなる意義を生成してきたのかを読み取ろうと試みるものである。 目次 寄稿「アメリカ大統領と終末論的想像力」(巽孝之・慶應義塾NY 学院長) 「〈風景〉とマニフェスト・デスティニー」(成田雅彦・専修大学教授) 「わたしたちはどう生きるか―エマソンの『自己信頼』におけるヴァルネラビリティの倫理」(生田和也・長崎県立大学准教授) 「独身女性が書く家事手引書―キャサリン・ビーチャーのベストセラー改訂版」(秋好礼子・福岡大学准教授) 「反時代的考察者としてのヘンリー・アダムズ」(砂川典子・北海道教育大学准教授) 「絶滅という思想―十九世紀アメリカにおける環境終末論」(高橋勤・九州大学名誉教授) 「『大理石の牧神』における絵画と身体」(川下剛・京都産業大学講師) 「『ハックルベリー・フィンの冒険』とその批評的冒険にみる(非)ヘーゲル的精神の冒険」(吉津京平・北九州市立大学非常勤講師) 「『船乗りビリー・バッド』における黙示録的運命」(竹内勝徳・鹿児島大学教授) 「ポストアポカリプス的想像力とデモクラシーの「未来」」(渡邉克昭・名古屋外国語大学教授) 「彼らの夢は実現したのか——トウェインとフィッツジェラルドに見る夢の迷走」(江頭理江・福岡教育大学教授) 「『怒りの葡萄』の終末描写に見るスタインベックのアメリカ像」(前田譲治・北九州市立大学教授) 「「丘の上の町」は安住の地か」(綱智子・佐賀大学・久留米大学 非常勤講師) 「「終わり」のない旅―スティーヴン・キングのダーク・タワーの先に」(宮内妃奈・福岡女学院大学教授)
  • いまは、ここがぼくたちの家 ウクライナから戦争を逃れてきた子ども
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ついこの間まで、ぼくたちはウクライナのドネツクという街に住んでいた。 「せんそう」が始まって隣国ポーランドに逃げてきた。 「やあ、野蛮人!」 「おれのママが言ってたけどさ、あんたたちって、ポーランド人ではないでしょ。難民なんでしょ」。 2014年のロシアによるクリミア半島併合の際、ウクライナ東部ドネツクからポーランドに避難し難民となった一家の実話をもとにしたポーランドの絵本。 戦争の現実と、難民となった子どもたちの学校生活を、子どもの語りで描く。 難民や外国人を学校や社会はどう受け入れるのか。日本でもぜひ参考にしてほしい。
  • 【増補新版】終戦と近衛上奏文 アジア・太平洋戦争と共産主義陰謀説
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    1巻4,290円 (税込)
    人はなぜ陰謀論に心を奪われるのか―― 近衛文麿が戦中、「共産主義陰謀説」に 傾倒していった過程を詳細に追う! 1945年、近衛文麿が天皇に上奏した文章は、第二次世界大戦の終戦を進言するとともに「陸軍の一部が共産主義化しており、日本を戦争に導き混乱に乗じて共産主義革命を起こそうとしている」とした驚くべきものだった。近衛は、日本の戦争を「共産主義者の陰謀」という物語によって説明しようとしたのである。21世紀になっても変わらず「陰謀論」は繰り返されている。有事において、陰謀説とは完全な因果関係によって世界を捉えようとする、ある意味で合理的ともいえる世界なのである。――2016年の初版を大幅に改訂し、現代の「陰謀説」についての論考を加えた新版! 目次 序 章 第一章 共産主義陰謀説のルーツ満州 第二章 新体制運動と「アカ」批判 第三章 企画院事件と尾崎・ゾルゲ事件 第四章 ソ連情報と反共主義の拡大 第五章 近衛文麿と陸軍赤化説 第六章 東條内閣打倒と陸軍赤化説 第七章 「近衛上奏文」 第八章 陸軍による赤化説批判 終 章 共産主義陰謀史観の再考 あとがき 関連年表 人名索引
  • ひきこもり時給2000円
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    ごくふつうの中流家庭に生まれた僕は、「良い高校から良い大学、そして良い会社へ」という考えの中で生きていた。しかし、就活に失敗して「順調な」人生からは転落。毎日死ぬことばかり考え、約3年ひきこもった。のちに働くようになって実感したのは、「え、これでお金もらっちゃっていいの? これで時給1000円もらえるなら、ひきこもっていた時のあのつらさは、いったいなんだったんだ?」。就職したら「あがり」、ではない。ひきこもりとは、生き方の問い直しの作業ではないだろうか。日々を生き抜くのが少しだけ楽になったいま、その体験と心象風景をふりかえり、時にセキララに、時に明るく描く。家族との関係から恋愛まで、当事者が本音で語るエッセイ。 目次 序章  勇気を持って床屋に行こう 第1章 わたしってこんな人です 第2章 「人並み」へのあこがれ 第3章 家族や支えてくれる人たちへ 第4章 ひきこもりから働くということ 第5章 つながり 第6章 この社会への違和感 第7章 この経験を伝えるということ エピローグ どうして僕はひきこもったのだろう?
  • Hair In Search of Natural Beauty
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    2021年、芽花舎刊行書『髪――あるがままの美しさを求めて』英語版! 自然のままの髪は美しい。それを壊すものは何なのか。パーマやカラー剤など、美容院が行っている本当のことを知り、その習慣をやめて傷んだ髪を美しい髪にするための手段と考え方を、40年以上美容師をし美髪再生の伝道師である著者が伝える。きれいな髪は、自身の内なる美しさの表れ。費やすお金と時間を最大限抑えるのがコツである。美容院には行かずに自宅でもできる、美髪のための指南書を「英語」版として再刊! 目次 PARTⅠ A Pitfall of Common Sense PARTⅡ Treat Your Hair Like It's Your Client PARTⅢ To the Future:The Potential of Plants Appendix References Afterward
  • 「東洲斎写楽」考証
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 写楽を謎の絵師として祭り上げてきたアカデミズムの研究者には歓迎されない内容だが、これまでの写楽研究の前提だった多くの過誤を資料をもとに徹底批判。独逸人ユリウス・クルトによる『写楽』刊行から約百年を経て、ようやく写楽の実像が白日の下に。 目次 【第1章】写楽作品検証試論 【第2章】クルト前史試論 【第3章】ユリウス・クルトの『写楽』と日本の写楽研究 【第4章】蔦屋重三郎の一考察 【第5章】浮世絵類考系写本に残る写楽の記録 【第6章】東洲斎写楽の素性 【第7章】写楽探索 【第8章】東洲斎写楽考証
  • アメリカ50年ケネディの夢は消えた?
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    1巻1,650円 (税込)
    ケネディが「より理想的な社会や世界の建設」を呼びかけてから半世紀余。その後10人の大統領(ジョンソンからオバマまで)によって、その夢はどのように実現、あるいは歪められたのかを追跡する分かりやすい現代アメリカ政治史。
  • 昭和百年おもいでの夜行列車 遠くまで、喜びの朝へ
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    1巻2,420円 (税込)
    上京や帰省、山や海、知らない地への旅…… 目覚めれば新しい世界の朝……。かつて日本国中を走り周り、人と新聞を運んだ夜行列車! 石炭を焚く力強い機関車、旧式ながら親しまれた寝台車、スマートな未来に夢をのせた豪華な列車…… 今はない、国鉄夜行列車の伝統にきらめく昭和百年のヒーロー8本の乗車ルポ!
  • 窓から何が見えるか 西洋美術文化史と「窓」のイコノロジー
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    「窓」は、いかに西洋における「近代自我」の発達、そして「文化」の育成に影響を及ぼしたのか?本書は、この主題を、絵画と文学を横断して、詳細かつ具体的に批評するものであり、齢九十を過ぎた著者による集大成の書である。
  • インド太平洋地経学と米中覇権競争 国際政治における経済パワーの展開
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    1巻2,200円 (税込)
    流動する国際関係を読む新視点・地経学の成果!  ロシアのウクライナ侵攻によって冷戦後の世界秩序が一気に流動化した。軍事侵攻に対抗した西側の経済制裁は、ロシアだけでなく全世界に様々な事態を引き起こした。今や政治と経済は極めて密接に関連しており、外交、安全保障を考える場合に切り離すことは出来ない。本書は米中の覇権競争が熾烈を極めている現状を地経学の様々な概念で現状分析した貴重書。
  • ナラティヴとダイアローグの時代に読むポー
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    1巻2,420円 (税込)
    ポー作品をめぐる「結合の神秘」。 「ナラティヴ」と「ダイアローグ」を鍵概念にして、イタリア文学、仏文学、独文学、中国文学などの他領域の文学者や心理学、教育学、ジェンダー研究者といった異なる視点からポーという物語のなかに沈み込んだ「声」を照射する。「多様性の時代」に浮かび上がるポー!
  • 外交と戦略
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    1巻3,630円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日米外交史、国際関係理論、軍事・戦略論…… 第一線の研究者による多角的論集! アメリカ外交史・日米関係史を専門とする同志社大学名誉教授の故・麻田貞雄氏(2019 年逝去)を偲び、その指導を受けた研究者たちにより執筆された追悼論文集。執筆者はそれぞれ第一線で活躍する気鋭の研究者であり、研究分野は多岐にわたるものの、いずれも現下の国際情勢への示唆に富む力作。「麻田歴史学」の影響が本書全体に表れている。
  • ハワイ神話 「夢」紀行
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    1巻2,530円 (税込)
    19世紀まで原住民のポリネシアン・ハワイアンは独自の神々と文化を維持していた。 著者は、コロナ禍の中、20年前にハワイ島をドライブした時の日記を読み直し、神話、昔話の記録にまで手を伸ばして、忘れかけていた当時の様々な出来事がつい昨日のことのように思い出されると同時にハワイ文化の始原にあるものへ触れえることとなった。ハワイを訪れる人は多い。しかし神話や物語を知る人は少ない。どの民族にも共通する、神という超越的存在が自分たちの世界を守ってくれるという観念を物語形式で表したものである「神話」において、知られざるハワイの神話を紹介することで「こんな物語もあるのか」と読者に堪能していただければ幸いである。
  • ウクライナ戦争と日本有事 〝ビッグ3〟のパワーゲームの中で
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    1巻2,420円 (税込)
    米一国支配から米中二国支配か、多極化か!? 決定的勝利が望めない〝特異な戦争〟ウクライナ戦争をめぐる国際政治の動向、特にプーチン、バイデン、習近平、ゼレンスキー、そして岸田首相の動きを軸に時系列的に詳述することで見えてくる戦争の行方とそれに伴って流動化する国際政治と国際秩序の今後を展望。断絶する日露、緊迫化する日中関係のなかで日本の選択は?
  • 再考「鎌倉史」と征夷大将軍 「古代みちのく」と家持・文覚・頼朝
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    1巻2,530円 (税込)
    古代王権にとって特別な地であった「あづま・みちのく」。大伴家持・坂上田村麻呂から頼朝への征夷大将軍の流れと「平泉の黄金文化」の実相。そして「みちのく」に精通していた怪僧・文覚と源頼朝との交流による幕府創立と「頼朝・義経の兄弟相剋」の本質。 近代の「国史」が消してしまった「我が国古代史のゆがみ」を追究する。
  • 歴史との対話 今を問う思索の旅
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    1巻2,200円 (税込)
    わずか12編の語りであるが、テーマも時代も背景も地域も多岐にわたる。この実験的歴史エッセイ集は、史資料をもとに過去と今を結ぶ思索をわかりやすく展開し、その叙述過程を通して書き手個々の歴史世界を垣間見せてくれると同時に、読み手にも過去の出来事をを通して現在を考えさせてくれる試みである。 毎日膨大に流れる情報の洪水のなかで、過去の出来事、歴史と向きあい、考えることの楽しさとその実態を知ることの意味を問いかける。
  • 郵政民営化に抗した男 自伝【無私大道】
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    《無私大道》 「人生とは運命に抗して戦うことである」 長きにわたり新潟・谷浜特定郵便局長として、また全国特定郵便局長会会長として辣腕をふるった田中氏の波瀾万丈の人生。平成に「特定郵便局長」制度は廃止され、令和となって「特定郵便局」の公の魂を入れ直し、田中氏がモットーとする「人生の運命に抗して戦う」という変わり目の好機が到来した。世界に成功した郵政民営化は見当たらない。本書は、民営化が「改革」になるという外資的拝金主義的な妄言を徹底的に糾弾する田中氏の意志がこめられた自伝である。
  • 詳説「ラストボロフ事件」 日本における最大級の諜報活動の実態
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    1巻2,860円 (税込)
    ラストボロフ事件とは、旧ソ連によるスパイ事件である。「ラストボロフ失踪」についてはマスコミは様々に報じた。亡命後、彼は記者会見を開き、日本における情報収集活動の実態を暴露。1950年までにソ連のエージェントとなることを誓約した日本人約500名、その他情報提供者を含む潜在エージェントは約8000人を超えていたことが明らかになった。これらの経緯を調査した警視庁公安部の詳細なる報告書をもとに、国家による諜報活動の究明を本書では記した。
  • 無限遠点 ザ・グレート・ゲーム浸潤
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    1巻4,290円 (税込)
    不在を歴史化する。実験・哲学小説。 「言葉だけが自我を純粋に言い表すことができる」(G・W・F・ヘーゲル) 複数の殺人事件が発生。犯人追及につれ、次第に社会の闇が明らかになっていく。暴動が起こって多くの犠牲がはらわれたあげく、謎が解かれたものの、また次なる謎が現れてくる。《真っ先に犠牲になるのが「大衆」であり、最後まで犠牲になるのが「大衆」である》という緋蘭の試論は表面上的中した。琉崑は帰郷し、友人と新たな暮らしを企図。首都で身を立てる計画に勤しんだ。……アジアを舞台にした「ザ・グレート・ゲーム」。波瀾にとんだ実験的「哲学小説」の誕生!
  • 株で「1日だけ億り人」に2度なった男 一日天下人から破産まで、そして・・・
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 多くの億トレーダーが注目する、億り人になっては破産を繰り返すトレーダーの半生をマンガ化! 1章 株との出会い 2章 稼いでは溶かす無限ループ 3章 株と結婚したほうがいいよ! 4章  専業になれば勝てる! 5章 失意の退場。ちょっとだけのつもりが… 6章 動き出した億の鼓動 7章 億トレーダー誕生 8章 一日天下。そしてまたしても大切な人が… 9章 奇跡的に返り咲くも、悪夢再び 10章 GAMEOVER…どうにもならない
  • ロベール・ルパージュとケベック 舞台表象に見る国際性と地域性
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    ケベックの「文化の外交官」 という異名を持つロベール・ルパージュ! 彼はカナダ、ケベック・シティ出身の演出家であり劇作家、そして俳優である。 本書では、すべての作品を網羅するわけではないものの、年代ごとの傾向の一端を掴めることに加え、ルパージュの舞台表象とケベックとの関連を見出し、先行研究はもちろん、一般公開されていない資料やルパージュ本人及び制作者のインタビューなども参考にし、新たな視点を加えることを目指している。巻末にはルパージュへの三回に渡るインタビューを掲載。本書は、日本語で記されたものとしては初となるルパージュ作品に関する研究書である。
  • 「発想の転換」の政治 ケネディ大統領の遺言
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    1巻1,870円 (税込)
    人種差別撤廃とは…困難であれば、では?理想崇高の不可能性、努力と必死の探求。現在の理念・理想無き分断政治、戦争危機…そして願うべき平和政治。ケネディ(ジョン・F・ケネディ)の政治から現今日本政治を問い直す!
  • 古墳が語る古代史の「虚」 呪縛された歴史学
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    1巻2,420円 (税込)
    全国に散在している多くの古墳の詳しい発掘調査が行われないのはなぜか。「古墳といえば前方後円墳= 大和」というイメージの強さが、何かを見落とさせているのでは?「古墳時代」という言葉で隠された墳墓研究の史的実態に迫る。
  • 破滅の恋 ある家族の記憶
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ポルトガル文学史上これほど愛された小説はなかった、今も……。人妻との姦通事件で獄中にあったロマン派最大の作家カミーロが、禁じられた恋に“死”を賭した若き男女の生き様を描くポルトガル古典文学の代表作!
  • 歌いながら人生を アマリア・ロドリゲス詩集
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「アマリアの詩人の魂は大衆の歌 〈ファド〉」を芸術に高めた」(岩波ホール総支配人・高野悦子)。「暗いはしけ」を歌って、世界的名声を博したポルトガル・ファドの女王アマリアの魅力をあますところなく伝える全詩集!
  • ケネディ兄弟の光と影
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    1巻1,980円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ニューフロンティア──平和共存、宇宙開発、経済の発展、貧困と病気の撲滅、人種差別の撤廃──に賭け、公正な社会を目指して60年代の世界に新風を吹き込み、凶弾に斃れた悲劇の兄弟。その生き様と見果てぬ夢を弟ロバートから描く。
  • アヘン戦争からの明治維新 最凶国イギリスの暗躍
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    1巻1,870円 (税込)
    慶喜の大政奉還同日の岩倉具視が主導した討幕の密勅という偽勅が薩摩と長州に下され、大義なき戊辰戦争、薩長による大砲と戦争の時代が進められてゆく。戊辰戦争から始まった日本の近代77年間は、戦争に次ぐ戦争により310万人の犠牲者を出す未曾有の大敗となって終焉を迎えることとなったのだ。本書は、その愚なる戦いの顚末を、在野の歴史家が詳らかにし、その真相を剔抉する書となる。
  • 編集の思考 本で伝えた在日、琉球、戦争の記憶
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    1巻2,200円 (税込)
    人権尊重を基本理念とする社会系出版社・明石書店の編集部長を務めた著者の初めての著書。フェミニズム、戦争・植民地の歴史などの社会問題を伝え、深く考えさせる本を数多く作ってきた著者が、時代とともに生きた印象深い人びとを振り返り紹介する。時代を敏感に感じ取り伝えるために、本づくりの現場はどのように人や歴史と向き合っていくのか。「本離れ」や「編集者不要論」が言われるいま、編集の役割を再考する。
  • 主権国家体系・民族自決論を超えて ポスト・ソブリン主義の国際政治学
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    1巻2,420円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 冷戦終結後30年余、世界秩序が揺れている。格差の拡大、ウクライナ戦争、パレスチナ・イスラエル戦争、など、これらの現象は従来の主権国家体系や民族自決論の矛盾の結果でもある。従って、これを克服するには新たな国際政治学理論が必要となるのであり、その一つの理論、ポスト・ソブリン主義 post-sovereigntism(主権主義・以後)を提唱する本書は、著者の鋭い現状認識と展望を示すものである。
  • 新たな経験からの出発 1967-1969奈良高校生徒会活動の記録
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    60年代末の時代の転換期に生徒会活動に関わった人々を中心に、当時の文化祭や体育祭、音楽祭などでの体験の意味が深く捉え直され、それがその後の人生に大きな影響を与えたことが見えて来る。また、本書がエッセイ、座談会、活動ドキュメントにより立体的に構成されることで、自分との出会い直しを求める多くの人々にとっても重要な手掛りとなり、さらには60年代後半の時代の姿がそこに浮かび上ってくる。
  • 都市に映える大リーグ野球 LAドジャーズから読み解く都市の文化史
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    MLBのスーパースター大谷選手やNPBを代表する山本投手らが入団して大きな話題となっているロサンゼルス・ドジャーズを手がかりとして、大リーグにおける都市と球団との濃密な繋がりから北米球界の全体像を知ることができるファン必読の本。 第1章 ドジャーズとライバル球団 第2章 サンフランシスコ都市圏 第3章 東海岸大都市圏 第4章 春と夏の祭典 他
  • 会社は社員を犠牲にしない 「まともな企業」であり続けるために
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    マーケティング・リサーチ業界のトップに昇りつめた経営者が紡ぎだした心に響くメッセージ集! 「その波乱万丈の中で形作られた田下さんの経営哲学のエッセンスは、『まとも』という言葉にあると思われる。生命がけの組合活動、新規事業立上げの苦難、上場企業の経営判断といった現実社会との激しいせめぎ合いの中で、青年期の理想を磨き続け、残ったコンセプトが『まとも』だったのではないだろうか」(渡邊隆史)
  • クァーキーな女たちの伝統 米文学者による日本女性作家論
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    1巻2,860円 (税込)
    家父長的文化のなか、長く周縁に置かれてきた日本の女性作家たちは、独自の自己表現を求め苦闘し、社会に対しラディカルな問いかけをしてきた。近年の英語圏での日本の女性作家人気、現在のフェミニズムの状況を踏まえ、長年、日本女性文学の研究を続けてきた米文学者ならではの「読み」を提供する。大正~現代の日本女性作家のほか、在日・韓国文学も取り上げる。
  • ジャーナリズム・リテラシー 疑う力と創る力
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    1巻2,200円 (税込)
    長年日本のジャーナリズムを牽引してきたはずの新聞やテレビが衰退している。背景にはマスコミ業界がジャーナリズムの使命を軽視してきたことが大きい。そうした近年の動きをテレビなど大手メディアで活躍してきた著者が批判的に振り返り、これからはジャーナリズムの主体が市民に移っていくだろうと予測する。市民ジャーナリズムに必要となる思考や志、技術を「ジャーナリズム・リテラシー」と呼び、その本質を教示する。
  • 恋人であれ ラブレター代筆屋が詠む短歌
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    誰かに伝えたい想いを誰かに成り代わって書く……ラブレター代筆屋が詠んだ短歌集。 ラブレターの代筆。そんな特異な仕事を10年にわたって続け、200通以上ものラブレターを手がけてきた著者。その仕事の性質上、活動内容が公にされることは少ないが、ラブレター代筆屋としての活動や日常、請け負ってきた依頼者の想いを三十一文字にのせた著者の第一歌集。
  • ICT教育の現実と未来 学校現場での実践と課題
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    1巻2,200円 (税込)
    コロナ禍以降急速に広まったGIGAスクール構想をはじめとするICT(情報通信技術)教育。そのメリット・デメリットとは? 本書の主な執筆メンバーを現場の先生にこだわったのは、この「人と場」が実際にどうなっているかを明らかにしたいからです。徹底的に学校の現場にこだわって、教育の日常から決して目を背けずに、「ICT教育の現実と未来」を考察することにしました。(「はじめに」より)
  • 勇猛と正直  佐藤幸徳中将手記
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    最も拙劣で無責任な作戦として名高い「インパール作戦」の師団長・佐藤幸徳中将が後世に残していた歴史の真実。そして「抗命事件」の真相とは? 本書は、太平洋戦争のあいだの「インパール作戦」に参加した第31師団・烈師団を指揮した師団長・佐藤幸徳中将が書き残した手記と、彼が戦後に発表した二篇の論文を収録し、そして大甥にあたる歴史家・佐藤彰一氏が大伯父の人となりについて記した論攷で構成されている。
  • 手仕事の世界 伝承工芸職人紀行
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    有吉玉青がめぐる伝承工芸の工房 本書は2018年8月~2021年9月まで「日刊工業新聞」に連載された有吉氏と黒澤氏による職人さんの仕事場への取材記事をもとにまとめたものである。江戸小紋、鼈甲細工、雛人形、木彫、漆芸、江戸切子、江戸指物、加賀毛針、江戸すだれ、籐細工、江戸刷毛、水引、江戸組紐、七宝、つまみかんざし等、38件の職人さんの工房を訪ね、その技芸の「粋」に迫る。
  • D・H・ロレンスの絵画 『チャタレー夫人の恋人』の作家が描いた「裸体画」を読む
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 D・H・ロレンスは、水彩画、油彩画、ペン画、鉛筆画等を含め190点以上の絵画を残している。その大半は小説執筆と併せて描かれている。彼の絵画を論じる場合、小説家、詩人、画家というように分断せず、一連の仕事を有機的な〈全一〉として見ることで、とてつもない生命力が出現することを裸体画が教えてくれるだろう。【口絵 カラー絵画】多数収載!
  • ハムレット異説ガートルードの恋
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    1巻1,870円 (税込)
    原作以上におぞましい悲劇! 世界文学の「モナリザ」と言われるシェイクスピア「ハムレット」を翻案/パロディ化した異色の創作。実は、若き日の母ガートルードと義弟クローディアスは恋仲にあったのだ、とする仮定の妙。原作を超えるような抜き差しならぬ「夫殺し」と「父殺し」の交錯。数多の小説や戯曲がある中、本書は、作品ハムレットの本質にもっとも根源的に迫らんとする小説と言えよう。
  • アメリカの対外政策史 (上) 植民地時代から第一次世界大戦
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 独立以降、約150年間のアメリカ対外政策史を詳述! ケンタッキー州立大学名誉教授の歴史家ジョージ・C・ヘリング(1936-2022)による最新のアメリカ外交史の概説書“Years of Peril and Ambition” (2017) の全訳。アメリカ外交における特徴を、膨大な研究成果を踏まえ縦横無尽に、そして詳細に論じる。弱小な共和国として出発し、国際政治の荒波や南北戦争という国家分断の危機を乗り越え海洋帝国に上り詰め、国力を伸ばしていったアメリカの対外政策史を評価する。
  • ジョージア中世の教会建築ガイド もう一つのキリスト教建築
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 今も遺る中世教会堂の建築形式の変容と変遷! 東トルコからカフカースへと至る地域。多様な民族が行き交い災禍に翻弄された地域。そこはまた西欧とは異なるキリスト教建築が各地に遺されており、栄華の残照として野辺に留まっている、或いは依然として篤い信仰を集めている地域である。本書は、こうした教会建築を4世紀の初期から遡り、多数の図版を用い類型化した形で、主要な遺構の解説を行っている。
  • 朗読のレッスン 聞き手も読み手も楽しめる
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    著者・松浦氏は朗読とともに歩んでから40年を超える。本書の核心は、「どう読むか」より、作品にこめられたメッセージを「どう読み取るか」に軸足をおく。作者、登場人物、聞き手、朗読者自身との「対話」という切り口で、松浦氏が作品を読み込んでいくプロセスを、その体験をもとに記した。急がず丁寧に「読み取る」行為に意識をむければ、作品のなかの言葉と朗読者の体験をつなぐきかっけになると力説する。
  • 『鬼滅の刃』論 鬼舞辻無惨と十二鬼月のための哀悼碑
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    1巻1,650円 (税込)
    滅殺される悪鬼たちのために、「哀悼碑」を捧げたい― 悪鬼は人を食い、残虐な血鬼術を自由自在に使って鬼殺隊を殺そうとするが、原作には、悪鬼たちが人であった頃の悲しみや鬼としての虚しさも描かれており、読者・視聴者はそんな鬼たちの人としての悲しい過去を思い憐れむ。本書は、悪鬼たちを追うことでヒーロー・ヒロインたちの姿をより深く浮き彫りにし、これまで気づかなかった『鬼滅の刃』の魅力を再発見する。
  • ホロコーストと〈愛〉の物語 The Holocaust and Love Stories
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    1巻2,420円 (税込)
    執筆者(9名)の異なる視点からホロコースト下で繰り広げられる人間ドラマの分析! 本書の狙いは、ホロコーストを背景に持つ物語が、男女の愛情、関係に多くの描写を取っていることに着目し、「ホロコースト」という極限の状況下で、愛の果たす役割とその絆が、いかに描かれているかを吟味することである。一人でも多くの人に、積極的でたくましいホロコーストの新たな側面を感じ取っていただければ幸甚である。
  • モルトケからシュリーフェンへ 近現代ドイツ軍事思想論集
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    1巻3,850円 (税込)
    モルトケ以降、なぜドイツ軍は最終的な軍事的勝利を手にすることができなくなったのか。またシュリーフェンは実際に勝利の栄冠を手に入れたわけではないにもかかわらず、その対仏作戦計画は天才的と称され、後世の軍人たちから高い評価を受けるようになったのは何故なのか。クラウゼヴィッツとルーデンドルフの間に位置するモルトケとシュリーフェンの軍事思想を比較検討することで、疑問に対する解答の一助を求めることにした。
  • リフレクションズ JAZZでスナップショット
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    1巻2,420円 (税込)
    ジャズの、かつて聴いたものについて、書く! アルバムごとに何かを記したあとには、じぶんの住んでいた東京のジャズ環境、とでもいったものをすこしまとめてみることにした。なんとなく目に、耳にはいってくる、この列島のジャズ・ミュージシャンが、アルバムを中心に記していることを、べつのところから補ったらいい、というおもいから。
  • 戦争政治家東條英機と近衛文麿 15歳少年飛行兵が94歳で言い遺すこと
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    終戦による価値観の正反対への転換! それは少年にとって独自に自らの価値観の形成を強いるものだった。そして到達したものが平和国家の建設である。戦後80年弱、戦火を交えることなく歩んだ日本が国際情勢の変化という名目で、他国への攻撃能力を持とうとしている。かつて過ちを犯した指導者たちの姿を描き、軍人の矜持とは何かを現在に問うメッセージ!合わせてルソーへの思いと様々な“差別” 問題へのアプローチを展開する。
  • 続昭和街場のはやり歌 戦後日本の希みと躓きと祈りと災いと
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    1巻2,090円 (税込)
    『朝日新聞』書評に掲載され(23年11月4日)反響を呼んだ前著『昭和 街場のはやり歌 戦後日本の希みと躓きと祈りと災いと』に続く第2弾! 『朝日新聞』の書評氏・保阪正康氏は「本書は歌謡社会学の創出の感さえしてくる」と評し、「情報屋台」の高成田亨氏は「本書は情況を鋭く抉った『日本歌謡の資本論』です」と発信した。本書は「昭和歌謡百年」に向けた一般庶民の精神を支えた「はやり歌」の一断面図である。
  • わたつみ 附青木磨崖梵字群──実録・新宿ゴールデン街
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    1巻2,090円 (税込)
    1997年、日本海の島から湘南へ。 2006年、戦時下の生と謎に包まれた八丈島の海へ。 2011年、思い出の地で遭遇する“悲劇”の三陸の海。 大らかな海が秘めた青く小さい涙の粒…… 女たち。「悲しみの海」の物語。 附 青木磨崖梵字群──実録 ・ 新宿ゴールデン街 新宿ゴールデン街で有名だった文壇バー「まえだ」のママ前田孝子さんと作家の中山あい子さん、脚本家の大野靖子さん三人の奇しき関係を描く。
  • 自由を求めて アメリカ南部人種統合と黒人学校の行方
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 公教育における人種統合の「光と影」を活写した名著! 本書は、黒人学校の閉鎖および黒人教員解雇問題、さらには学校の発展と共に何世代にもわたって築き上げてきた自分たちの文化が失われる不運を見過ごさなかった黒人住民たちの動きに注目する。アメリカ社会で人種問題が複雑化する昨今の実態、さらには世界で起きている様々な痛ましい状況についてもわたしたちが改めて考える糸口を与えてくれるだろう。
  • ジョージ・エリオット書簡集【抄訳】
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    語りかける書簡からは肉声のような雰囲気が行間から立ちあがる。 1851~62年に書かれた手紙と日記を時期ごとに五章に分け、夫々の期間中に交わされた書簡、記録されたジャーナルを時系列的に訳し、解説を施す。 「私は敬愛という心情が本当に好きだが、それと同じくらい嫌悪するのは強い好奇心だ。しかし、長年の体験から実感するのは、残念ながら、人間一般には好奇心の方が敬愛よりはるかに顕著だということだ」(Letters Ⅲ376)
  • 日本文化論序説 知れば得する!日本の「芸能」と「物語」
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    これだけは知っておきたい!日本の芸能・日本の物語! 日本人は海外の文化を巧みに取り入れ、独特の文化を作り出した。外国の文化をいち早く吸収し新しい文化を生み出した日本人。天皇や和服や和式便所で日本を語るのではなく、豊かな四季のある国の生活から得た「日本らしさ」や「伝統」などこそ文化であるとしたい。そんな日本の文化を「芸能」と「物語」を軸に「通史」として考える。
  • 異教徒暮らしのアラビア 隆盛のサウジアラビア、相克のイスラエル・パレスチナの歴史をたどる
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    いま中東の政治・経済で注目度が急上昇しているサウジアラビア。著者が首都リヤドに駐在中(2001年から3年間)、9・11 アメリカ同時多発テロが起こり、隣国ではイラク戦争が引き続き、国内でも襲撃テロが頻発していた。本書は、その時期に、イスラム教の戒律が最も厳しい国として知られるサウジアラビアで暮らした、混乱の日常を描いている。
  • 漂泊者の身体 ポール・リクールで読み解く西行・芭蕉・放哉
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    漂泊者は家や故郷を捨て、妻子とも別れ風狂の声に誘われる。「ここは私の生きる場所ではない」とする彼らの意志的なものは、どこまで自由で、どこまで不自由なのか。リクールの主著『意志的なものと非意志的なもの』を手掛かりに漂泊者文学の実像とその時代的な意味とを検証する。
  • 千無のまなび 小沼丹氏にふれて
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    1巻2,530円 (税込)
    『村のエトランジェ』『小さな手袋』等で知られる「第三の新人」作家・小沼丹との交流を軸に早稲田で薫陶をうけた学生時代のこと、その後教授に、そして自己のルーツ会津への想い……、つれづれなる身辺雑記。人は生れては死ぬ。死ぬとわかっていながら生れてみれば嬉しいことも辛いこともあろう。それもこれもがいずれも等しくひとときの光芒を放つ間もはかなく果ては闇に消えゆく。かつてさんざめいた日々。
  • 韓流映画・ドラマのトリセツ
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    韓流映画・ドラマを深く知るための実用書! 本書は、著者独自の切り取りにより、作品の時代背景や制作の裏側が分かることで、日本のみなさんが何気なく観る韓流ドラマ・映画が、コリアの社会と歴史を踏まえたものとなり、視聴、鑑賞に深みが増し、より隣国が身近になるのではないか。観る前の予備知識として、あるいはご覧になった後に、韓流ドラマ・映画と共に耽読しうる本。
  • 老年書生かくありき 同世代との微妙な距離感のなかで
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    『もの言える老人のための条件』『新・老年書生の境地』『老年書生のこだわり』に続く「老年書生」シリーズ第4弾。 団塊の世代として生まれた男がこれまで生きてきて培ってきた物事に関する考え方や持論、過去の追憶、ノウハウなどについて紹介していく。
  • 風の盆おわら一代記 松永由太郎変転の人生
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    長谷川伸の名作『一本刀土俵入』のモデルと言われる松永由太郎。不遇の青春時代、縁あって博徒としての裏街道の人生を歩み、疎開で八尾に戻るも博打稼業はつづく。だが、暴力事件を機に足を洗った松永は、天賦の才の三味線とともに、かつて”荒ぶる風神の心を鎮め、楽しませる“男踊りを考案していた「おわら」への思いを胸に、郷土への愛の後半生を生きることとなった。
  • クララ カタツムリはカタツムリであることを知らない
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    スペイン大衆小説の登場! この小説を読もうと思ったら他の計画を立ててはならない。読み始めると、笑いこけ、泣きじゃくり、時には笑いこけながら泣いてしまうから、という理由だが、時には喉も詰まらせられる、とスペインの書評氏 テレサ は言う!主人公クララは35歳。離婚して、幼稚園児と小学生の二人の男の子を一人で育てている。仕事はテレビのプロダクション会社勤務。………やがてクララは誰の子か分からない子どもを生む。
  • 遠別・里山の写真家泊和幸
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    初めて泊の写真を見たときには驚いた。どうすればこんな写真が撮れるのか。この写真家はどういう状況で撮影しているのか。まったく想像がつかない。泊が撮影した野生動物たちの最高の一瞬をとらえた写真は驚きの連続だった。 写真の専門的なことは一切分からないが、そこに作品としてあるものはいいものかどうかは素人の目にも分かる。それはいつまでも印象に残るかどうかだ。写真家/泊和幸という人物に迫る書。
  • 「人種か、階級か」を超えて 大恐慌期アラバマにおけるコミュニストの闘い
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    “警察の残虐行為”も“インターセクショナリティ”も、理解の鍵は歴史にある! 1930年代アメリカ南部アラバマにおける黒人と白人、労働者と農民、男性と女性……。さまざまな二分法が錯綜するなかで、それぞれの社会的位置から運動を組織化したコミュニストたちの軌跡を描いた労作。労働史や黒人史の分野で「古典」の地位を確立した本書(原書名『Hammer and Hoe』)は、オリジナル版刊行後30年以上経った今、いっそう輝きを増している!
  • アジアの独裁と「建国の父」 英雄像の形成とゆらぎ
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    1巻2,640円 (税込)
    毛沢東、金日成、ホー・チ・ミン、アウンサン、シハヌーク、ジンナー、ナザルバエフ、カリモフ、ニヤゾフ、李承晩、蒋介石、スカルノ── 独立や革命を達成したアジア諸国では、独立闘争や革命の時期に指導者であった人物を「建国の父」として讃え支配の正統性シンボルに活用した。こうした「建国の父」像は、どのように継承され、変容していったのだろうか。本書は、それらを解いていったアジア近現代史、比較政治研究の書である。
  • 幽霊のはなし
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    「何かが近くにいるのがおわかりでしょう、キャプテン・ベイン」 アメリカ保守運動の「ゴッドファーザー」ラッセル・カークは〈闇が立ちこめた世界にふさわしいゴシック調の物語〉のベストセラー作家でもあった!荒廃した街に、古びた屋敷のなかに、不気味な幽鬼があらわれる。おびえる女、たたかう男。恐怖とロマンが織りなす傑作6編を、澤村修治の名で多くの文芸書・学術書の著者でもある横手拓治が初邦訳。
  • 世界を救うための教訓
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    地球温暖化、気候変動、医療過誤、幼児虐待、セックスレス、性的倒錯、コンピューターゲーム中毒、薬物乱用、内戦、爆弾テロなど、あらゆる問題が取り込まれた長編小説『Instrucciones para salvar el mundo』!発表当時、近未来的と取られた内容は15年後の現在では、まさに現代的問題となってそれが立ち現れる。
  • どちら様も、お先でございます
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    好楽師匠に、わたしがこれからの人生で大切な事柄について質問して、答えて貰うという形で原稿にしたいのですがと恐る恐る話すと「半七捕物帳だね」と、師匠は笑った。好楽師匠に会うといつもにこやかに今がとても楽しいんだというように挨拶される。楽しい話題で常にその場にいるみんなを気持ち良く、楽しく、明るい気分にさせてくれる。肩書きも仕事もなくなった元新聞記者としては、ぜひその秘密も探ってみたかった。
  • 続々黒潮文明論 グローバリズムに抗する
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    1巻3,630円 (税込)
    憂国の情を秘め、各地のタブノキと友人を訪ね、日本列島の基層文化と現代の諸問題、世界の中の日本を考える 異色のエッセイ第3弾!黒潮の民の澪標であるタブノキの巨樹を訪ねながら、博覧強記の知識と鋭い観察眼で剔る日本的なものと新自由主義の負の現状、そして激変する世界情勢と世界八大文明のひとつ黒潮文明の日本の立つべき位置を語る。
  • 隠された日本古代史Ⅲ 存在の故郷を求めて
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    1巻2,750円 (税込)
    「朝鮮半島からの加羅系と百済系の新旧二つの渡来集団による国家建設」を真実とする本書は、その時代の王・大王を示す七つの金石文を物的証拠に古代東アジアの歴史を明らかにする。七つの金石とは①武寧王陵墓誌、②稲荷山鉄剣銘文、③船氏王後墓誌、④好太王碑、⑤多賀城碑、⑥石上神宮七支刀、⑦隅田八幡人物画像鏡銘文である。著者単行本「はじめに」と「あとがき」を集成した書、パートⅢ!
  • 越境する作家たち
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    1巻2,860円 (税込)
    「越境」をテーマとして5人の作家たち(リービ英雄、多和田葉子、アーサー・ビナード、カズオ・イシグロ、村上春樹)を論じた批評集。 「言語=文化=人種=国籍」というイデオロギーを超え出ていく文学作品とはいかなるものか。また、それらはいかにして生まれるのか。母語と外国語とを往還する作品をとおして、「間」や「境」をいかに「見」て、いかに「描写」するのか。その表現、創作の「根源」を探る。
  • 日大全共闘運動の源流と今 経済学部学生会の知られざる記録
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    大学という名の虚像と実像…独裁者と闘った日大闘争から半世紀、当事者が初めて綴った「自由」を求めた日々の記録を通し、今日の日大問題の根源に迫る。 第1章 日本大学の古田会頭体制と時代背景 第2章 一九六六年当時の経済学部の教育環境と学生会活動  第3章 闘いの初代 古賀学生会執行部誕生・民主化活動と「芝進闘争」 第4章 闘いの二代目 藤原学生会執行部と弾圧部隊だった「田中理事長」他
  • 対訳富士古文書 徐福が記録した日本の古代
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 弥生時代の日本列島に秦から渡来したと伝えられる徐福は、日本全国に多くの伝承が遺されているものの、正史からは抹殺されている。本書は、その徐福一族が遺したと言われている富士古文書(宮下文書)を原文との対訳とともに紹介し、神奈川の徐福伝説についても触れ、もうひとつの古代史の姿を探るものである。
  • [増補新版]評伝 服部良一 日本ジャズ&ポップス史
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    日本のジャズ、ポップス史を知るために! 明治から戦前・戦後にかけて、多くの名曲を世におくった、古関裕而、古賀政男と並ぶ国民的作曲家 服部良一評伝! 2013年刊『評伝 服部良一』(彩流社)に増補を加えた新版。NHK朝の連続ドラマ「ブギウギ」の主人公・笠置シヅ子との関係を書き下ろしで増補。
  • 大相撲昭和42年春場所後の番付削減 6力士の足跡をたどって
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    1場所での大がかりな「番付削減」の背景には、いったい何があったのか?! 小学生のころから大相撲に興味を持っていたという著者。そんなおり昭和42年の春場所後、大きな事件が起こった。著者お気に入りの6力士(大豪、若天龍、扇山、若鳴門、若乃洲、大文字)が番付削減に伴い幕内から十両へ陥落したのである。本書では、当時の相撲界の状況をふまえ、6力士のその後を徹底的に追跡する。
  • シャーロット・ブロンテ 過去から現在へ
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    新しいシャーロット・ブロンテ像を問う好著! シャーロットの作品と人生の関わりを読者に分かり易く伝える。本書は入門書ながら、最近の文学理論や批評を踏まえて独自の分析を行い、特に力関係──家族内、社会階層間、男女間──に重点をおいて議論を進め、作家の奥深さを剔っている。
  • アルハンブラ宮殿物語 グラナダの奇跡と王たち
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    1巻2,860円 (税込)
    幻想的で緻密な宮殿と、その王国の歴史を描く。 スペイン・アンダルシア地方に悠然とたたずむアルハンブラ宮殿。グラナダ王国は雄大で堅固で豪奢な宮殿を、キリスト教国との熾烈な戦争の時代にどのように建設を進めていたのか。そして、彼の地の諸王たちはどのように暮らし、何を夢見て目指していたのか。混沌の時代を駆け抜けた王国の運命を描く。図版・写真多数掲載。
  • 共同体なき死 いずれ死にゆく生者たちへ
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    ─遺体の安置施設や処置施設が、徹底的に排除される社会─ 現代における死の諸相を、広範な文献や記事、映画やドキュメンタリーのほか、取材などで得た現場の人々の声や知見などに基づいて解き明かす。死生観の空洞化、誰にも弔われない死、死後の世界/臨死体験といった「来世」の思考の根源、恐怖管理理論、カニバリズム的な社会、自殺の概念から、孤独死、粉骨サービス、葬儀の現場まで
  • もう木を伐らないで 玉川上水の生物多様性のために
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    1巻2,090円 (税込)
    東京・玉川上水沿線(小金井市)で、ある日ケヤキが皆伐された!理由は、小金井桜を育てるために他の樹木は邪魔になるため、だった。木を伐ると、何が起きるのか、都会の自然にはどういう意味があるのか、生物多様性の保護はなぜ大事なのか―。「神宮外苑1000 本の樹木を切らないで」運動など、一連の木を伐らないでという市民の懇願の動きが盛り上がっているいま、読んでおきたい一冊。スケッチイラスト、写真、図表など多数!
  • キューバ二都物語
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    1巻2,530円 (税込)
    著者渾身の瞠目の書き下ろし小説ついに刊行! 日本人学者は、ハバナの宿でアフロ宗教サンテリアの司祭ババラウォに出会い、通過儀礼「オルーラの手」を受ける。黒人宗教に関心を持つ「彼」に、サンテリアの儀式に連れて行ったり、いろいろと教えてくれる親切な白人女性エレーナ。彼は白人女性の家と黒人ババラウォの家を行きつ戻りつしながら、己の身の処し方を思案するのだった。
  • 中国朝鮮族の移動と東アジア 元日本留学生の軌跡を辿る
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    1巻2,420円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 中国朝鮮族の元日本留学生と越境的な東アジアの社会空間に関する共同研究。彼らの留学をめぐる日中間の制度・政策、来日の経緯、留学後の活動、次世代教育の現状などに迫った論考から、当事者のライフヒストリーまでを網羅! 第Ⅰ章:東北アジアの視角からみた朝鮮族移民史――研究現況と今後の課題(孫春日著、谷川雄一郎訳) 第Ⅱ章:中国朝鮮族の移動と東アジア――元日本留学生の軌跡を辿る研究序説(権香淑・呉泰成・金雪)他
  • 《増補新版》 移動する朝鮮族 エスニック・マイノリティの自己統治
    -
    1巻3,300円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 歴史的に日本と関係が深い東北アジアの朝鮮族の移動と関係網を、実地調査を元に壮大な規模で検証。そのネットワーク形成のダイナミズムから、平和構築に不可欠な要件を提示する。2010年初版に「「在日」する朝鮮族」を増補。 まえがき―延辺、東北三省、そして東北アジアへ 序章 朝鮮族という研究対象と問題の構成 第1章 朝鮮族社会の編成―〈グローバル・アプローチ〉からの考察に向けて 第2章 重層的な生活実態の一断面―定量的データから
  • ミドルマーチ(上)
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    十九世紀後半、イギリス地方都市を舞台に展開する人間模様、キリスト教と科学がせめぎあう時代相を凝視する女流作家の魂の軌跡!エリオットの文体が成熟期に達したと言われる作品、上巻。 結婚生活で夫と妻がお互いの要求を認め合い、折り合う妥協点をいかに見出してゆくか、それがいかに困難な挑戦なのか、読者は読んでゆくうちに、身につまされる。
  • スクリーン横断の旅
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    《聖なるもの》を経験する旅に、終わりなどない。 「現実」はつねすでに動いている。 「可能性の思考」を得ることができないなら 学ぶことになんの意味があるだろう。 悲嘆するだけでは「不幸」を変えることはできない。 どうすればよいか徹底的に考えるべきなのだ。 自己との対話を追求するため、 人は映画から「何」かを見出すのである。 【目次】 第一章 宿命の旅 『東京物語』『七人の侍』 『十三人の刺客』『真夜中の刑事』 『冬の猿』『丘』『荒馬と女』『恋』 『忘れられた人々』『マドモアゼル』 『ルシアンの青春』 第二章 追憶の旅 『デルス・ウザーラ』『シェーン』 『一人息子』『野菊の如き君なりき』 『突撃』『ジョニーは戦場へ行った』 『ザ・トレンチ』『勝利者』 『アンボンで何が裁かれたか』 『さらば、わが愛』『真昼の決闘』 第三章 幻影の旅 『雨月物語』『蜘蛛巣城』『めまい』 『パリの灯は遠く』『黄金狂時代』 『英国万歳!』『ウィンター・バトル』 『デッドゾーン』『陸軍』 第四章 決断の旅 『氷壁の女』『ジャガーノート』 『ジャッカルの日』『ヒロシマナガサキ』 『エスター・カーン』『ピショット』 『ペレ』『ヘンリー五世』『大反撃』 第五章 再生の旅 『罪と罰』『破戒』『バラバ』 『二〇〇一年宇宙の旅』『ジャック・サマースビー』 『終身犯』『ネバダ・スミス』 『地下の民』 『道中の点検』『リユニオン 再会』 『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』 第六章 希望の旅 『ローマの休日』『汚れなき悪戯』 『アラビアのロレンス』『裁かるゝジャンヌ』 『ロビン・フッド』『グッドウィル・ハンティング/旅立ち』 『インドへの道』 『眺めのいい部屋』 『海の沈黙』『ブレイブハート』 あとがき/『慕情』と自分との約束
  • J−POP文化論
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    1巻1,650円 (税込)
    「社会背景がJ-POPに影響をもたらす」。独自の調査法を用いてJ-POPが産業によってつくられる商品であることを踏まえて「ポピュラー音楽」を検証。平成という時代と共に歩んだ大衆歌謡J-POPを「平成歌謡」と位置づける。 【目次】 (序)J - POPを再考する (1章)J -POPをめぐる諸相 (2章)工業製品としてのJ - POP (3章)ジャンル概念の混乱 (4章)J - POPの存在価値 (5章)アイデンティティの行方 (6章)J - POPの立ち位置 (7章)「J」が意味するもの (8章)「平成歌謡」J - POP
  • 監督ばか
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    「不良性感度」濃厚な東映プログラムピクチャー、そしてB級映画は時代を大いに反映する。カルト映画『番格ロック』から最新作『酒中日記』まで内藤誠監督の活動を一冊に凝縮。よ~い、スタートっ! 【目次】 はじめに [1]佐田啓二と「貨幣論」の教授(一九五九年) [2]浅草東映からカチンコまで [3]東京と京都の振り分け [4]瀬川さんの『素晴らしき哉 映画人生!』 [5]島津保次郎父子のこと [6]自衛隊駐屯地での『弾丸大将』と安保とジャズ(一九六〇年) [7]『故郷は緑なりき』の頃(一九六一年) [8]『誇り高き挑戦』と鶴田浩二(一九六二年) [9]『網走番外地』と高倉健(一九六五年) [10]『非行少女ヨーコ』と緑魔子たち(一九六六年) [11]『これがベトナム戦争だ』(一九六八年) [12]十年目で監督デビュー(一九六九年) [13]帰ってきた不良番長まつり [14]井上梅次監督とチェン・ペイペイ [15]オートバイと女優さん(一九七〇年) [16]パトカーで連行 [17]野球の監督と映画の監督 [18]カルーセル麻紀とピーターのこと [19]宮城千賀子、笠置シヅ子、松尾和子(一九七一年) [20]藤純子の引退と『夜のならず者』(一九七二年) [21]由利徹と丹波哲郎の友情出演 [22]「任侠路線」から「実録路線」へ [23]三上寛のレコードを映画化(一九七三年) [24]新人女優探しとジャズマンたち [25]『番格ロック』とキャロル [26]撮影所の外で(一九七四年) [27]清順さんと通済さん [28]志穂美悦子と梶原一騎(一九七五年) [29]テレビの演出と児童文学(一九七六年) [30]ビューティ・ペア、内藤やす子、寺山修司のこと(一九七七年) [31]ビデオ撮影の勉強(一九七八年) [32]若山富三郎の企画した二本の合作映画 [33]サローヤンと岸田今日子と常盤新平 [34]東映セントラルで(一九七九年) [35]わが思い出の脇役たち [36]『日本の黒幕』の後日談 [37]初めての自主映画『時の娘』(一九八〇年) [38]南伸坊のデザインとものまね出演(一九八二~八九年) [39]「映画誕生百年」前後(一九九五年) [40]3・11と映画(二〇一一年) [41]下町とジャズ(二〇一三年) あとがきにかえて/ハンブルク、手作りの映画祭
  • 改訂新版 通信制高校のすべて
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    1巻2,090円 (税込)
    2017年初版以来のロングセラー書、最新版! 今や、高校生の12 人にひとりは通信制高校生だ!多様化する社会のなかで、希望とカオスの学校像に各世代、各ジャンルの専門家が迫る、類書のない通信制高校読本!高校生、保護者、先生をはじめ、教育に関心のあるすべての方に読んで頂きたい、「いつでも、どこでも、だれでも」学べる通信制高校の真実の姿! 【目次】 改訂新版に寄せて………………………………………………手島 純 はじめに………………………………………………………………手島 純 第1章  なぜ通信制高校なのか…………………………松本幸広 第2章  通信制高校の基礎知識…………………………手島 純 第3章  高校教育における通信制高校の役            ……………………井上恭宏 手島 純 第4章  公立通信制高校…………………………………井上恭宏 第5章  私立通信制高校…………………………………神崎真実 第6章  株式会社立通信制高校       …………………………神崎真実 土岐玲奈 手島 純 第7章  サポート校………………………………………内田康弘 第8章  広域通信制高校と「サテライト施設」……阿久澤麻理子 第9章  通信制のシステムで学ぶとは………………土岐玲奈 第10章 通信制高校の歴史………………………………石原朗子 第11章 通信教育をめぐる思想…………………………古壕典洋 第12章 座談会「通信制高校のすべて」……………………全員 第13章 通信制高校に関する書籍・論文の紹介…………全員 おわりに………………………………………………………………手島 純 増補版に寄せて……………………………………………………手島 純
  • ためらいつつ歩む
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    1巻1,650円 (税込)
    自らの喪失体験=心の変遷史を通して語りかける〝支え〟の書! 本書は「伴侶を失った方々の支えに少しでもなればと思い書き綴って」いたものが、いつの間にか「自分の心の奥底に潜む様々な影」を検証する行為ともなり、さらには「自分の心を静める」鎮魂の試みにもなっていった、という心の変遷が描かれ、著者自ら認める、喪失体験の闇の中からの“ 安らぎ” を求め続けた軌跡が綴られることとなった。それゆえ、何らかの理由でパートナーや愛する人を亡くし、深い悲しみと悔恨の念に襲われて深淵を彷徨う人たちにとっては大きな福音となる書といえるものである。 【目次】 発刊に寄せて……日本グリーフ・ケア・センター代表 長田光展 1.生きるということ 2.語ること 語らぬこと 3.哀しみと向きあう 4.「立ち直ること」「遊ぶこと」 5.不安なあなたへ――あるつぶやき 6.先生からの手紙 7.喪失から生まれるもの 8.曖昧に耐えて生きる 9.コップの水 10.ときには無茶苦茶な嘆きを 11.ときには振り返ることも――母のこと 12 こぼれおちる「とき」 13.あのとき 14.宙ぶらりんの心 15.誰か想いを継いでくれたら 16.「頼む」ということ 「頼る」ということ 17.二度の別れ――喪の作業 18.遺されること 悼むこと 19.振り返り、孤独、自己との対話 20.自由と鎮魂 21.運命? それとも…… 22.ある老婦人のこと 23.記憶から追憶へ――「愛」 24.こんな映画を観ました 25.わりきれぬ想い――自ら命を絶った伴侶 26.心に残る言葉――「過去」からの声 あとがき
  • 貧困と平和についての農民への手紙
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    「戦争」に向かっている国家に歯止めをかけることができるのは農民しかいないとジオノは考えた。 ジオノは暮らしていたマノスクという町の周辺で暮らしている農民のことをよく知っていた。自分で判断して行動するようにと何度も念入りにジオノは注意している。あるラーメン屋が美味しいとマスコミが騒げば、たちまち自称「食通」たちが押しかけ長蛇の列を作る。高級と言われているブランド品をみんなが競ってあさる。大型娯楽商業施設に無数の人々が参集する。軽井沢や嵐山近辺が見どころだと観光業界が宣伝すると、すぐそれに乗せられる人々が後を絶たない。政府の高官が、さあ今こそ反撃を開始しようとタイミングよく声をかければ、まるで羊の群れのように人々は「さあ、戦争だ!」と叫ぶかもしれない。私たちは自分が旨いと思うものを食べ、自分の楽しみは自力で発見したいものだ。桜が美しいのは桜の名所だけではない。道端に枝ぶりのいい桜が咲いていたりするのである。ジオノが指摘しているように、「戦争」に反対することは大変な勇気を必要とする。政府やマスコミに簡単に操られることだけは何としても避けたい。どうしたらいいのか、ジオノの著作は貴重なヒントを与えてくれるはずである。
  • アリスのいた映画史
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    世界初の「フィクション映画」を作った女性、それがアリス・ギイ(1873 ~ 1968)であった。 ギイは世界初の女性映画監督であるほか、映画史上数々の「世界初」の実績を持つのだが、リュミエール兄弟やエジソンが世界中の人びとに知られていることに比べると彼女はほぼ無名だった。日本で出版された初期映画研究書にもアリスの名はない。2018年、『Be Natural』(邦題「映画はアリスから始まった」)という映画がカンヌ映画祭で公開されたが、新型コロナ禍のため一般公開が遅れ、ようやく2022年に日本で公開される。これに触発されて、日本の映画研究者で、ようやく、アリス・ギイ研究に手を付け始める人が出てくることとなった。本書は、アリスの一生を生い立ちからたどり、彼女の生い立ちと映画監督として活動した時期を中心に、彼女が生まれ育った19世紀末のフランス、世紀末から20世紀初頭にかけての映画史をなぞりながら、アリスの視点から見た「映画史」をたどってゆく。数少ない資料をベースにした事実をトレースしながら、知り得ない部分についてはフィクションで補った物語的評伝となるものである。今こそ、知られざる映画人アリスを、日本に紹介したい、との思いから本書は成立した。
  • ネクスト・デモクラシーの構想
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    1巻1,650円 (税込)
    よりよき社会のための「民主政体」へ向けて 本書の示す主たる目的は以下の2点。 (1)現在の自由民主主義政体に代わるべき、新たな民主政体の思想とビジョンを示すこと (2)同時に、それがよりよき社会・経済を作るための拠点にもなりうることを示すこと (第1部)政体の歴史から考えるでは、ハンナ・アレントの政体変革論を紹介し、次に国民国家の問題点と自由民主主義政体の来歴を述べる。 (第2部)ネクスト・デモクラシーの思想と構想では、アレント評議会制論の政治思想を解説し、新たな政体の基礎となる政治概念を示し、結合すべきローカル・デモクラシー、差異の政治(民族差別などの問題)、経済の民主化などの諸側面を論じる。 (第3部)新しい民主政体のビジョンでは、第2部の考察をもとにして作り上げた、あるべき民主政体の具体的なビジョンを提示する。その政体の基本法となる「憲法試案」をも記す。 【目次】 第1部 政体の歴史から考える 第1章 国民国家がもたらしたもの 第2章 自由民主主義政体の来歴 第2部 ネクスト・デモクラシーの思想と構想 第1章 アレント評議会制論の政治思想 第2章 新政体構想のための基本方針 第3章 民主政治の基本理念 第4章 ローカル・デモクラシーとの結合 第5章 市の政体と参加民主主義 第6章 共生の社会にするために 第7章 人間的な経済にするために 第8章 政策集団制と政権交代の制度 第9章 「国家」という観念を消滅させる 第3部 新たな民主政体のビジョン 第1章 市の政体と地区の政体 第2章 地方の政体 第3章 中央の政体 第4章 新政体の憲法試案

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