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-ミステリのなかで密室ものと言われる作品群がある。locked room murder がその原語で、入ることも出ることもできない密閉された空間あるいは状況において発生した殺人を扱ったものだ。ディクスン・カーは手を換え品を換えて生涯、この種の作品の提供を追求したが、他にも多くの作家がこのアイディアを試みた。本書はこうした「密室もの」短編の一端を紹介するもので、多彩な作家の手になる14編を収録している。カーはもちろんだが、クイーン、クレイグ・ライス、マクロイ、チェスタートン、ポースト、シムノンなどの「不可能犯罪」を一瞥できる。
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-冒険小説、伝奇小説でいまもなお魅力を失わないライダー・ハガードの代表作。着想の奇抜さ、読者をたちまち怪奇、幻想、戦慄の世界にひきずりこむ迫力は、この作者の独壇場だ。ソロモン王の時代から、アフリカの奥地に眠るという莫大な財宝。それをもとめてヘンリー・カーティス卿は、探検家アラン・クォーターメンとともに出発した。三世紀も昔の1枚の地図をたよりに、一行はソロモン街道にたどり着く。だが、そこで一行が目にしたのは、大虐殺の現場だった。そこを支配するのは、ソロモンの秘密を知る唯一の人間……魔法使いの老婆ガグールだった。ヘンリー・ミラーは「もっとも親近性のある尊敬すべき作家」としてハガードを高く評価している。
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-パリ、一月十三日。夜の六時半に、ボーマルシェ大通りとパ・ド・ラ・ミュール通りの角で、フェリックス・アラールという四十九歳の本屋の店員が、交通事故に遭った。小犬を革ひもで曳いて歩道を歩いていた彼が、車道に降りたとき、後ろからバスに引き倒され、文字どおり頭を押しつぶされた。小犬は奇蹟的に無事で、野良犬の収容施設に送られた。…この小さな三面記事の、刑期を終えて出所したばかりの当人は、死の二カ月前から克明な手記を綴っていた。そこには孤独な男の数奇な人生の軌跡と悲しみが記されていた。
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-ローズの青春は今、華やかに幕を開けた。魅惑的な社交生活、次々と現れる求婚者たち。しかし聡明な彼女は、華美な生活に惑わされることなく、堅実に自らの道を歩み、生涯の伴侶を見出してゆく。本書は『八人のいとこ』の続編で、ヒロイン、ローズの誠実な人生観、清らかな恋愛は、現代の若者にも限りない魅力と感動を与えると思われる。この作品には、ローズばかりでなく、幾つもの恋愛が描写されているが、それぞれの青年男女の心理や情感がきめこまかく生き生きと描かれていて、時代を超えた感動を与える。
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-13才になる虚弱な女の子ローズは早くに両親を亡くして、アレック叔父に引き取られる。だが、8人のいとこ(全部男の子)や召使のフェーブと元気に仲良く暮らすうちに、溌剌とした女の子に成長してゆく。ローズは孤児だったが、父の残した財産と誠実で知性の高い叔父の献身的な配慮、さらには自身の素直な性質のおかげで、すこやかに成長し、いとこたちの心の支えにまでなってゆく。「若草物語」の作者が描く少女の成長物語。
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-『罪と罰』『白痴』『悪霊』につづくドストエフスキーの4番目の長編小説。幼時から屈辱のうちに生い育ち、その間に自ら育んできた、ロスチャイルドになるという夢と、父ヴェルシーロフにたいする憎念と愛の渇望を抱きながら、父の招きに応じて上京した主人公アルカージイ。彼が身を投じた新しい生活環境は、さまざまな事件と陰謀と犯罪の渦巻く無秩序の世界だった。理想を見失って堕落の淵に落ちそうになりながらも懸命に踏みこたえ、一方ではカチェリーナ夫人にたいする恋と、その恋を種に企む悪党ランベルトの陰謀への加担の誘惑と闘い、異母姉アンナの、老公の財産を横領しようという企てを未然に防いで苦闘する。あげくはこれら錯綜した事件が一挙に解決したおかげで、彼はようやく押し流されようとした濁流から脱することに成功する。19世紀ロシア社会で、真の自由を求めてはげしく揺れうごく、青年アルカージイの魂の告白。
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-高1の紗季は、通学中の電車内で、同じ高校の男子生徒が発作を起こした子供を助ける姿を目撃する。彼は周囲との交流を一切絶っているクラスの嫌われ者・孝士だった。意外に思うと同時に興味が湧き、接近を試みた紗季は、彼の不器用な優しさに触れ心惹かれていく。しかし意を決して恋心を告げた夏祭りで「お前を人殺しにしたくない」と言われ――? 恋が命を蝕む病が存在する世界で、ひたむきに想い合う男女を描く恋愛小説。
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-【5分でゾッとする、本当にあったコワい話!】 おつかいの途中、気づいたら霊界に迷い込んでいた!? おばけの学校、病院、神社、ホテル……ようこそ恐怖のツアーへ!! 小学5年生の春休み。お父さんにおつかいをたのまれてコンビニに向かう途中、幽霊の女の子「レイちゃん」につかまって、連れてこられた先はなんと“霊界”。 「遊ぼうよ」というレイちゃんに連れまわされて、おばけの学校、病院、神社、ホテルなど、背筋がこおるコワい場所をめぐります。 レイちゃんはなぜ、私の名前を知っているんだろう? どうして私を霊界に連れてきたの? コワいけど楽しい霊界ツアーの始まりです。 SNS総フォロワー50万人超の大人気怪談系YouTuber【ナナフシギ】がおくる、実話をもとにした5分で読める怪談を24編収録。朝読書にも最適な一冊です
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-赤楚衛二主演 「野心」と「復讐心」が入り乱れた 「欲望」だらけのリベンジサスペンス! フジテレビ系木曜10時ドラマ、 『Re:リベンジ -欲望の果てに-』を完全ノベライズ! 日本屈指の巨大病院「天堂記念病院」理事長の息子・天堂海斗。海斗は父親と仲たがいし、医師にはならず、週刊誌記者として働いていた。プライベートでは恋人へプロポーズをしようとしていたが、その直前に父親が事件に巻き込まれたと聞き、疎遠になっていた「天堂記念病院」へ足を運ぶことに。その事件から父親の真意を知った海斗は、過去に父親と交わした大切な約束を思い出す。一方、父親が残した巨大病院にはさまざまな問題が隠されていた。父親が築き上げてきた大切なモノを取り返すため、愛する人を守るため、海斗は巨大病院と闘うことを決意するが――。
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-オカルト女子厳選 激こわ心霊スポット 「#心霊スポットで踊ってみた」でSNSを沸かせたホラーインフルエンサーCocoが厳選する日本全国の怖い場所 ――オカルト女子がアガるスポットに行ってみた! 全国心スポ500箇所制覇 ホラープランナーCocoが激ヤバスポットを厳選! 戦慄の伝承や体験談を披露 青木ヶ原樹海に佇む女幽霊の姿(山梨) 永楽ダムの闇から聞こえる金属音(大阪) 相坂トンネルの壁から顔が浮き出る(兵庫) 田原坂公園での生配信中に霊が…(熊本) 蘇我入鹿の霊が出る!?旧鹿路トンネル(奈良) 死者が谷底へ引きずり込む八木山橋(宮城) 夜中の小笠山で謎の老婆と遭遇(静岡) サラという謎の外国人が憑依する廃墟(島根)
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-「なーんの面白味もない人生やったなあ」――病床にある祖父の言葉が頭から離れないコンビニ店員の修司・26歳は、ある日、借りのある同僚から『ヒーローはキミだ!』という胡散臭い求人広告のアルバイトを持ちかけられた。しぶしぶ指定された場所へ向かうとあったのは、今にも崩れ落ちそうな雑居ビル。そこの会社にいたのは、初老の紳士、ホストのようなチャラ男、そしてよくわからない話をする恰幅の良い社長。いきなり任された仕事は、今をときめく人気漫画家の“お守り”? 読んだ後はきっと元気になれる、著者会心の人生応援ストーリー第2弾!全4巻の合本版で登場! ※本電子書籍は、『ヒーローズ(株)!!!』全4巻を1冊にまとめた合本版です。
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-ようこそ、物語のカーニヴァルへ。 本書では、ごく短い物語を、数多く集めました。 寄稿者各氏には、短いこととは別に、もうひとつお願いをしました。 「本について、または本のある場所についての物語を書いてください」 そして、二十七名の作家による短い物語が、この一本の本棚に収まりました。あなたが今いるのは、その不思議な本棚の前なのです。 どうぞごゆっくりお楽しみください。 (1行アキ) 第二回『幻想と怪奇』ショートショート・コンテスト入選作品を収録。全編書き下ろしの別冊『幻想と怪奇』を、ここに再び。 【収録作家(五十音順)】 相川英輔/朝松健/芦辺拓/飛鳥部勝則/荒居蘭/石神茉莉/石原三日月/井上雅彦/植草昌実/江坂遊/織守きょうや/粕谷知世/勝山海百合/菊地秀行/北原尚彦/坂崎かおる/澤村伊智/斜線堂有紀/高井信/高野史緒/立原透耶/西崎憲/西聖/深田亨/三津田信三/木犀あこ/森青花
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-サメに救われた少年には奇跡の力が宿りはじめる。これは真実か、ただのイカサマか? ハワイで生まれ育った注目の作家によるデビュー長編! はじまりは1995年。ハワイ島に暮らすフローレス家は、「豊かな」生活を求めて、オアフ島を目指す。そのさなか、息子のナイノアが海に落ち、サメによって助けだされる。サメに救われた少年には、奇跡の力が宿りはじめる。これは真実か、あるいはただのイカサマか? こうして家族の未来は大きなうねりに巻きこまれる。時を2000年以後に移して、描きだされるのは、楽園ではないハワイ。それは現代の豊かさをめぐるアメリカの矛盾、世界の矛盾を映しだす場だ。ほんとうの「豊かさ」とは何か━━。 ハワイとアメリカ本土(メインランド)を舞台に、ある一家の波乱にみちた運命がつづられる。バラク・オバマのベストブックリスト(2020年版)にも選ばれた、ハワイで生まれ育った作家による渾身のデビュー長編。 明かされる真実へと、ぐいぐい引きこまれろ。ウォッシュバーンはとてつもなく優れた新時代の書き手だ。この長大な家族の物語は、サメの牙のようにするどい。ページははじけて火花を散らす、そして、君をすっかり変えてしまう。 ━━━━━トミー・オレンジ(『ゼアゼア』) 【目次】 第一部 救われる 第二部 昇る 第三部 壊れる 第四部 よみがえる 謝辞 訳者あとがき 【著者】 カワイ・ストロング・ウォッシュバーン ハワイ島のハマクアコーストに生まれ育つ。2020年出版の『サメと救世主』により、PEN/Hemingway Award for Debut NovelとMinnesota Book Awardを2021年に受賞。現在は、ミネアポリス在住。 日野原慶 大東文化大学にてアメリカ文学を教えている。共訳書にモナ・アワド『ファットガールをめぐる13 の物語』、共著に『現代アメリカ文学ポップコーン大盛』(ともに書肆侃侃房)。
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-俺はただ家に帰りたいだけなのに、それがそんなにおかしいか? ポルトガルの作家が移民の置かれた立場の悲哀を不条理かつユーモラスに描く傑作長編。 郵便配達をしていた俺は故郷の「くに」から逃げてきた。妻のカルラと幼い息子とともに「島」で不法滞在している。買い物をした帰りに乗っていた地下鉄が故障で止まってしまい、右も左もわからない場所で降ろされてしまった一家。なんとか家にたどり着こうとあれこれ画策するが、やることなすことすべてが裏目に出て━━。周囲から存在を認められず、無視され続ける移民の親子は、果たしてどうなるのか? 【目次】 ツキを呼び込む やりすぎだよ コソボチームのシャツ むしゃぶりつきたくなる 神さまの大間違い 偽りの思い出 幻ってやつは 自分で自分を刺す 好きで自分勝手になったわけじゃない 俺たちの四十キロ 訳者あとがき 【著者】 リカルド・アドルフォ 1974年にアンゴラに生まれるが、アンゴラの独立により幼少時にポルトガルに帰国。2003年に短編集『すべてのチョリソーは焼くためにある』でデビュー。初長編『ミゼー』はポルトガルでベストセラーとなる。『東京は地球より遠く』では日本で働く外国人のサラリーマンの目から見たおかしな日本の日常を描いた。同書からは2019年刊の『ポルトガル短篇小説傑作選 よみがえるルーススの声』に3篇が収録されている。ドラマや映画の脚本の執筆や絵本も発表するほか、広告界でも国際的に活躍している。2012年より東京に在住。 木下眞穂 上智大学ポルトガル語学科卒。ポルトガル語翻訳家。訳書に『ブリーダ』(パウロ・コエーリョ)、『忘却についての一般論』(ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ)、『エルサレム』(ゴンサロ・M・タヴァレス)、『象の旅』(ジョゼ・サラマーゴ)など。『ガルヴェイアスの犬』(ジョゼ・ルイス・ペイショット)で2019年に第5回日本翻訳大賞を受賞。
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-詩集とはある世界観の具現であった 詩集とはある世界観の具現であった ロシア文学におとずれた興隆期「銀の時代」(1890~1920年代)。 ロシアの古書店で著者がたまたま見つけた詩集を手がかりにして、100年前の忘れられた15人の女性詩人たちのことばを一つずつ拾い上げる。 「web侃づめ」の好評連載が書き下ろしを加えて書籍化! 『女の子たちと公的機関』が増刷を重ねる著者による珠玉のエッセイ集。 「鮮烈である。もう埋もれさせはしない。忘れ去られ、あるいは神秘化された女性詩人たちの生き様と詩作を掬い出すかのようなこの本は、そんな祈りにも思える。」━━━━━水上文さん 【登場する詩人】 アンナ・アフマートワ/リジヤ・ジノヴィエワ=アンニバル/ジナイーダ・ギッピウス/チェルビナ・デ・ガブリアック/ソフィア・パルノーク 【目次】 【目次】 まえがき 1 遠い異国を見つめて アデリーナ・アダーリス 2 もっとも忘れられた詩人 マリア・モラフスカヤ 3 戦争と詩を書くこと アンナ・アフマートワ 4 詩は私の祈りである ジナイーダ・ギッピウス 5 二つの魂を生きて チェルビナ・デ・ガブリアック 6 私の身体は私のもの マリア・シカプスカヤ 7 誰も見ぬ涙を詩にして リュボーフィ・コプィローワ 8 風そよぐ音にも世界は宿り エレーナ・グロー 9 「女の言語」を創出せよ ナデージュダ・ブロムレイ 10 昼の太陽と幸福と、そして夜の闇と テフィ 11 すべての詩は啓示となる アデライーダ・ゲルツィク 12 わが歌は私が死んでも朝焼けに響く ガリーナ・ガーリナ 13 テクストの彼岸にいる私 リジヤ・ジノヴィエワ=アンニバル 14 ロシアのサッフォーと呼ばれて ソフィア・パルノーク 15 私は最期のときも詩人である マリーナ・ツヴェターエワ 「銀の時代」主要人物 参考文献 あとがき 【著者】 高柳聡子 1967年福岡県生まれ。ロシア文学者、翻訳者。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。おもにロシア語圏の女性文学とフェミニズム史を研究中。著書に『ロシアの女性誌━━時代を映す女たち』、訳書にイリヤ・チラーキ『集中治療室の手紙』、ローラ・ベロイワン「濃縮闇━━コンデンス」など。2023年にロシアのフェミニスト詩人で反戦活動家のダリア・セレンコ『女の子たちと公的機関 ロシアのフェミニストが目覚めるとき』の翻訳を刊行。
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-選考会で激賞された第5回ことばと新人賞受賞作「フルトラッキング・プリンセサイザ」ほか、一年後をつづった「メンブレン・プロンプタ」、うつヰの学生時代を描いた「チェンジインボイス」を収録。 VRにAI、最新のテクノロジーを題材としながら、読後には人肌のような温みが残る。 読者はきっと、作中人物たちに対して抱く自分の優しさに驚くだろう。それは視点やナラティブがつくり出す仮想現実的な効果であり、それこそが作者が小説に持ち込んだテクノロジーなのだ。(滝口悠生) 情報と身体、科学と物語がますます複雑に交差し、いま「感覚の大気」が変動している。行方がわからないその変動を、この小説家は、現時点で生け捕りにしているかのようだ。(千葉雅也) 映像や3DCGを扱う制作プロダクションに勤めるうつヰの一日は長い。今夜バスタオルで体を拭くのを忘れないようメモするアプリケーションには何が最適か。部長の言うユーキューは「有給」なのか「有休」なのか?仕事を終えると「プリンセサイザ」にログインする。京王線沿線の各駅に配置された王女たちと、仮想空間システムを渡り歩けるソーシャルVRの中で交流するのだ。選考会で激賞された第5回ことばと新人賞受賞作「フルトラッキング・プリンセサイザ」ほか、一年後をつづった「メンブレン・プロンプタ」、うつヰの学生時代を描いた「チェンジインボイス」を収録。 【目次】 もくじ フルトラッキング・プリンセサイザ チェンジインボイス メンブレン・プロンプタ 【著者】 池谷和浩 1979年6月生まれ。栃木県立宇都宮高等学校卒。筑波大学日本語・日本文化学類卒。東京都在住、会社員。現職はデジタルハリウッド株式会社の執行役員として大学事業を統括。「フルトラッキング・プリンセサイザ」で第5回ことばと新人賞を受賞。
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-森達也氏推薦! 少数者に対して無慈悲な国家と冷酷な集団。 ここに描かれるのはまさしく現在のこの国のメタファーだ。 話題必至、超近未来ディストピア小説――この馬鹿馬鹿しくも空恐ろしい物語は、どのような結末を迎えるのか? あなたの国家観が試される?! 東京オリンピックが2020年に何事もなく成功裏に幕を閉じた後、日本とロシアは国境の領有を指相撲の勝敗で決める平和の祭典を開催した。8年後、今また韓国と日本の間で平和の祭典が開催される。 戦うのはアスリートではない。韓国の代表選手に選ばれたのは、幼少期に共和国へ渡った在日コリアンで、後に脱北した朴光雄。日本代表選手は、両親が中部アフリカからの難民である、日本生まれの吉田ユニス。 それぞれに事情を抱え、国家に翻弄される難民であり移民でもある二つの家族が、押し寄せる現実の荒波の先に見たものとは? 本書の映画化も当然期待できる。
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-ヴァージニア・ウルフと小津にある人間不在の空間とモノへのこだわり、 三島の小説が見せる日常的事物の異貌...。さらに日常性はベケットやマキューアンが示唆するように核の脅威などの20世紀以降の災厄と裏腹でもあるらしい。 独自の視角から日常の「存在論」を試みる。 【主要目次】 断想(序に代えて) 第一部 日常的事物と映画的知覚 第一章 ヴァージニア・ウルフと日常的事物の存在論的知覚 1『ダロウェイ夫人』における死の恐怖と事物への一体化/2日常的事物の存在の生々しさ/3人間不在の空間/4映画的知覚/5結び 第二章 小津安二郎における映画的知覚と日常性 1「枕ショット」における物の前景化と人間不在/2〈現実的なもの〉/〈潜在的なもの〉と映画カメラの本性/3反出来事性・反物語性と日常性/4反出来事性・反物語性と「随筆映画」/5.結び――再びヴァージニア・ウルフの方へ 第二部 三島由紀夫と日常性の問題 概論 三島由紀夫における日常的事物 第一章 「スタア」と現実の転位 1「現実の転位」/2演技と現実/3「スタア」における現実と虚構/結び 第二章 『鏡子の家』論――戦後の虚無と日常性 1 序/2清一郎における日常性の逆説/3収、峻吉、夏雄と日常性/4日常性から日常的事物へ/5結び 第三章 『美しい星』論――核戦争の脅威と日常性 1核と宇宙人――大衆文化史的背景/2核と日常性(一)/3世界の不統一感の問題(一)/4核と日常性(二)/5世界の不統一感の問題(二)/6結び 第三部 破局・トラウマ・日常性 第一章 サミュエル・ベケットの演劇における日常生活と破局 1『勝負の終わり』と核戦争/2『しあわせな日々』とホロコースト/付論 タル・ベーラ『ニーチェの馬』とベケット 第二章 イアン・マキューアン『土曜日』における日常性とテロの記憶 1マキューアンにおける日常性の描写の特質/2『土曜日』における日常と非日常/3.結び――日常性とトラウマ あとがき
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-写真がその成立に大きな役割はたしている文学作品――写真文学――とは何かを探求する。ローデンバック『死の都ブリュージュ』、ブルトン『ナジャ』、モディアノ『ドラ・ブリュデール』、デュラス『愛人』、ゼーバルト『アウステルリッツ』などの主要作品からその核心に迫る冒険の書。 【主要目次】 はじめに 序章 写真文学とは何か 1 小説の危機と写真文学の誕生 2 顔の物語 3 言葉のイメージと写真イメージの交点――風景としての人間 4 顔の消滅、顔の出現――写真文学の世界へ 第Ⅰ部 顔、風景、ドキュメント――写真の中の見えないもの 第1章 風景写真の使用法――ジョルジュ・ローデンバック『死の都ブリュージュ』(一八九二) 1 無人の街路――風景写真の使用法 2 写真都市ブリュージュ 3 絵葉書とは何か 4 出現のモチーフ 第2章 肖像写真の使用法――アンドレ・ブルトン『ナジャ』(一九二八、一九六三) 1 肖像写真の使用法Ⅰ――ヒロインの顔を示さないこと 2 「取り乱した証人」 3 肖像写真の使用法Ⅱ――男たちの写真 4 風景写真の使用法――凡庸さの外観、扉としての写真 第3章 ドキュメント写真の使用法――谷崎潤一郎『吉野葛』(一九三一、一九三七) 1 「初音の鼓」――『吉野葛』における写真の使用法 2 虚構の手紙の写真 3 手帳の写真――W・G・ゼーバルト「アンブロース・アーデルヴァルト」をめぐって 4 写真は実物に似ているのか 第Ⅱ部 空白のスクリーン、不在の写真 第4章 戦争の記憶、空白のスクリーン――ジョルジュ・ペレック『Wあるいは子供の頃の思い出』(一九七五)、パトリック・モディアノ『ドラ・ブリュデール』(一九九七) 1 子供の写真――空白の部屋(ペレック『Wあるいは子供の頃の思い出』Ⅰ) 2 偽りの記憶――批評的自伝(ペレック『Wあるいは子供の頃の思い出』Ⅱ) 3 透かし模様のスクリーン(モディアノ『ドラ・ブリュデール』Ⅰ) 4 ドラの顔(モディアノ『ドラ・ブリュデール』Ⅱ) 第5章 不在の写真――マルグリット・デュラス『愛人』(一九八四)、アニー・エルノー『娘の回想』(二〇一六) 1 「絶対の写真」――行為としての写真(デュラス『愛人』Ⅰ) 2 「絶望の写真」――イメージの場所(デュラス『愛人』Ⅱ) 3 撮られなかった写真――エルノーの場合(『娘の回想』) 4 写真が作り出す現実――アニー・エルノー『写真の使用法』 第6章 記憶の想起と写真――W・G・ゼーバルト『アウステルリッツ』(二〇〇一) 1 迷子の写真――主人公の肖像写真 2 リヴァプール・ストリート駅の情景――見えない写真 3 『アウステルリッツ』と『失われた時を求めて』――見出された時と写真の使用法 4 母親の肖像 第Ⅲ部 日常生活と写真 第7章 日常礼讃――ロラン・バルト『ロラン・バルトによるロラン・バルト』(一九七五) 1 伝記素――私的な生活 2 写真と俳句 3 「存在の増幅器」としての写真――ジル・モラ/クロード・ノリ『写真宣言』(一九八二) 4 肖像写真に写らないもの
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-本書で取りあげるのはナラティブの方法、つまりプロットを物語としてうまく語る技術である。作者は目的にかなった視点と焦点を慎重に選び、読者や観衆を物語の世界にひきこむ必要がある。たとえば、語り手は読者との距離をどうとるべきか、語り手を一人称にするか、あるいは二人称、三人称にするのかの選択の条件は何か、ナラティブ・モードとは何か、など創作はもちろん物語の読解にも役に立つ情報が満載されている。
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-北陸の小藩・御辻藩(みつじはん)の藩士、佐々木景久(ささきかげひさ)。人並外れた力を持つ彼は、自分が人に害をなすことを恐れるあまり、世に背を向けて生きていた。だが、あるとき竹馬の友、池尾彦三郎(いけのおひこさぶろう)が窮地に陥る。父の代から確執がある後藤左馬之助(ごとうさまのすけ)が、彼との決闘を望んだのだ。左馬之助は一流の剣客。一方、彦三郎は剣の腕がからきしで、立ち合えば命はない。景久は友を救うべく、己の生きざまを捨て、決闘に割って入ることにした。勝算はある。彼は生来の剛力だけでなく、師から秘剣・梅明かりを授けられており――
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-与党議員の政治的スキャンダルを立て続けに暴き、「国会のトマホーク」の異名を持つ衆議院議員・荒岩光輝に憧れた真野正司は、荒岩の私設秘書となる。ある日、地元選挙区に向かう新幹線の喫煙室で、荒岩が若い男とともに死亡。荒岩はロシア諜報機関に協力して情報を集めていたが、ウクライナ侵攻を批判する発言が元で暗殺されたのではないかという噂が広がり、疑問を抱いた真野が調査を進める。すると、新興宗教教団からの怪しい寄付金や総務省が絡む政治資金の不正還付など、さまざまな疑惑が持ち上がる。真野は、学生アルバイトの樽見、ロシア人貿易商イワンと協力して真相に近づいていく。新幹線内での殺人に隠された意外なトリックとは?
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-日本各地には、海にまつわる民話が数多く残されています。 それぞれの地域で長く語られてきた教訓や警鐘、 口伝という方法で親から子へと継承してきた「海ノ民話」。 この本を片手に、あなたのまちの「海ノ民話」に触れ、 その物語が伝えようとしていることに、思いを馳せてみてはいかがでしょう。 【目次より】 「海ノ民話のまちプロジェクト」主なアニメーション作品紹介 特別インタビュー Aマッソ加納(お笑い芸人) ようこそ、海ノ民話の世界へ。 第1章 なぜ、いま改めて「海ノ民話」なのか? 民話は何を継承してきたか インタビュー 永井紗耶子(作家) インタビュー 久保華誉(口承文学研究者) シンポジウム 海にまつわる物語をアニメで継承 広がり続ける「海ノ民話」の可能性 民俗学で読み解く「海ノ民話」 飯倉義之(國學院大學教授) 第2章 新しい「海ノ民話」をつくるという視点 インタビュー 福永壮志(映画監督) モノローグ 青柳碧人(作家) 第3章 「海ノ民話」をどのような媒体で表現で伝えていくか 「海ノ民話」をアニメに その実証的手法とは ~口承に代わる伝承~「海ノ民話のまちプロジェクト」 沼田心之介(アニメ監督・プロデューサー) インタビュー 樋口雅一(アニメ監督) インタビュー ふくだるな(アニメクリエイター) インタビュー 沼田心之介(アニメ監督) 特別寄稿 津堅信之(アニメーション研究者) 第4章 「海ノ民話」を次世代に伝えるために 各界有識者が語る「伝承の在り方」現在と未来 インタビュー 里 浩彰(お茶の水女子大学特任教授) 特別寄稿 石村 智(研究者) など
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-桜のぞみ。彼女の名前はネームプレートに書いてあるから知ってるだけで知り合いでも何でもない。最寄りのコンビニでバイトしてるギャル店員だ。いつもミニスカートを履いていてエロくてついつい目で追ってしまう。そんなある日、深夜のコンビニでそのギャル店員に声をかけられる。「お兄さん、今 万引きしたでしょ?」そしてなぜか事務室に連れていかれ身体検査が始まる。耳舐め、言葉責め、手コキプレイ、乳首責め、密着騎乗位――。深夜のコンビニで二人きり、ギャルの責めに逆らえないまま弄ばれて…。大ヒットメーカーの漫画家クリムゾンが贈るカラーイラスト入り書き下ろし快感ノベル。
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-第3回笹井宏之賞永井祐賞受賞! みんなして写真のなかで吸う紙のたばこ 爆発前のSupreme 第3回笹井宏之賞永井祐賞受賞! これ、新感覚です。友達の日記を覗き見してるようでクセになります。━━━SUSHIBOYS(ラッパー) 短歌で生きた音を響かせるには、文体を一から自分でつかみ直すしかない。そう感じさせる一冊である。━━━永井祐(歌人) 【収録歌より】 業務用コーンフレーク買って食べ切れなかったの良かったなって ファイナンスのテーマソングを子どもたちが歌ってる bpmがすこし高い 汚れたしそろそろで洗うコンバース六月はすぐ乾くから夏 肉まんが去年より小ぶりになってる…答えてくれる人たちにtel 清原が薬をやめ続けることを励みに今朝をする人がいる 【栞】 永井祐「僕のバイブスになっていく」 山田航「配られたカードで」 伊舎堂仁「【にせんにじゅう/にせんにじゅうに/にせんにじゅう/ご にせんにじゅうご/にせんにじゅうご】と読むと「ご」のあと首を振れて楽しい」 【目次】 もくじ I 六月の火 Ⅱ キックアウト 退屈とバイブス ベースボール選手 ふみふみ Ⅲ こち亀は警察の職場 続きが見たい 再現映像 撤退戦 Ⅳ 描いてある星座 更新作業 捺印 少しの待ち時間 Ⅴ 陸路 美術(夏) Ⅵ 百合の花募金 ゴシック体 あとがき 【著者】 川村有史 1989年青森県青森市生まれ。群馬県在住。2012年頃より作歌をはじめる。2015年頃まで歌誌「かばん」に所属。2020年、「退屈とバイブス」で第3回笹井宏之賞永井祐賞受賞。2022年、第10回現代短歌社賞佳作。
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-一年前、人を殺した“私”は、ホームレスから名前を買い、車で生活を続けている。神の声に従い、夢の中で再び人を殺した“私”。気づくとそばには見知らぬ女が。女は“私”の元恋人で、“私”の名は三沢文也だと言う。“私”は一体誰なのか? でも大丈夫。 第六感覚を持つ“私”には、神の万能の眼を通して何でも見えるのだから。頭の中で子供の声が「殺せ」と言う。新たな殺人。目の前には赤い残像と、錆びたブルー……。幻惑と驚愕に包まれた異色の長篇ミステリ。 ●浅暮三文(あさぐれ・みつふみ) 小説家。第8回日本ファンタジーノベル大賞最終候補を経て、1998年第8回メフィスト賞『ダブ(エ)ストン街道』でデビュウ。2003年第56回日本推理作家協会賞を『石の中の蜘蛛』で受賞。他作品に『実験小説ぬ』『ぽんこつ喜劇』、エッセイ『おつまミステリー』など多数。著作はイタリア、韓国で翻訳され、中学校教科書に採用された。日本文芸家協会、日本推理作家協会会員。
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-気が付くと病院のベッドの上だった。植物人間となり指一つ動かせない身だが、看護婦たちの会話から、昨夜暴漢に襲われ、後頭部を強打されて気を失っていたとわかる。だが、瞼は閉じているのに外の風景が見える。なぜだか、眼窩から飛び出した左眼と、視覚だけがつながっているらしい。偶然か運命か、荷物に紛れ込み、野良猫に運ばれ、あちこち移動するうちに左眼が行き着いた摩訶不思議な真相とは……。「視覚」をテーマにした異色の長篇ミステリ。 ●浅暮三文(あさぐれ・みつふみ) 小説家。第8回日本ファンタジーノベル大賞最終候補を経て、1998年第8回メフィスト賞『ダブ(エ)ストン街道』でデビュウ。2003年第56回日本推理作家協会賞を『石の中の蜘蛛』で受賞。他作品に『実験小説ぬ』『ぽんこつ喜劇』、エッセイ『おつまミステリー』など多数。著作はイタリア、韓国で翻訳され、中学校教科書に採用された。日本文芸家協会、日本推理作家協会会員。
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-※本書は以下3タイトルを収録した電子書籍合本版です。 <収録タイトル> ・響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章 前編 ・響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章 後編 ・響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話 マーチングバンドの演奏を見て以来憧れだった立華高校吹奏楽部に入部した佐々木梓は、さっそく強豪校ならではの洗礼を受ける。厳しい練習に、先輩たちからの叱責。努力家で完璧主義の梓は、早く先輩たちに追いつけるよう練習に打ち込むが、楽器を演奏しながら動くことの難しさを痛感する。そんななか、コンクールに向けてオーディションが行われることになり……。アニメ化話題作に新シリーズ登場! ※この物語はフィクションです。作中に同一の名称があった場合でも、実在する人物、団体とは一切関係ありません。
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-※本書は『響け! ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ 前編』 『響け! ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ 後編』を収録した電子書籍合本版です。 マーチングバンドの演奏を見て以来憧れだった立華高校吹奏楽部に入部した佐々木梓は、さっそく強豪校ならではの洗礼を受ける。厳しい練習に、先輩たちからの叱責。努力家で完璧主義の梓は、早く先輩たちに追いつけるよう練習に打ち込むが、楽器を演奏しながら動くことの難しさを痛感する。そんななか、コンクールに向けてオーディションが行われることになり……。アニメ化話題作に新シリーズ登場! ※この物語はフィクションです。作中に同一の名称があった場合でも、実在する人物、団体とは一切関係ありません。
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-初の啄木と牧水を主人公とした書き下ろし小説。 評伝小説の快作 詩人・歌人として天才の名をほしいままにするも、自由勝手な行動で周囲を翻弄する啄木。家族の軋轢、極限の貧困、そして不治の病により死が迫っている。いっぽう、旅と酒を愛し、時代を画する歌人となりながら、思いもかけぬ恋の行方に懊悩する牧水。「歌」に寄せて二人の間に生まれた深い友情も、まもなく消え去るのか…。明治末期、大逆事件など騒然とした社会状況の下、二人をめぐり、漱石、鴎外、鉄幹、晶子、白秋ら多くの文学者が交錯する。 ★ 「若山君、僕はどうしても死にたくない。僕はまだ助かる命を金のないために自ら殺すのだ…。見たまえ、そこにある薬が二、三日来絶えているが、この薬を買う金さえあったら…、僕はすぐ元気を恢復する。だがうちにはもう二六銭しか金がないんだよ。しかも、もうどこからも金の入ってくる見込みはない…」「死ぬんだよ、いなくなるんだ。この石川啄木が。許せるかい、そんなことが…。まだ君と同じ二六なんだよ」死の五日前、混乱して必死に訴える啄木。だが、牧水にも金はない。(本文より)
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-玉砕を強いられた「騰越守備隊」の真実。 ――遺族に戦場の実態を伝えるのは、生き残った者の義務だ……肉親が戦死した戦場の様子を知りたい気持がなくなってしまうことなどはあり得ないのだ、その気持に応えるために、とにかく精一杯戦場を語り続けなければならないのだ、と一政は自分に言い聞かせた。―― 日中戦争末期、旧ビルマに近い雲南の地で、約6万対2800という圧倒的不利な戦いを強いられた騰越守備隊。上官も仲間も次々と斃れるなか、落合一政と白石芳太郎は奇跡的に生き残った。 仲間たちがどのように戦い、どのように死んでいったのかを遺族たちに伝えるため、一政は長い年月をかけて『雲南戦記』を出版し、芳太郎も手記をまとめている。そこへ、収容所で亡くなった戦友の妹の消息がわかったとの報を受け、二人は東京まで訪ねていくが――。 仲間の命を奪い、郷里を焼け野原にしてしまった戦争は、何を残したのか。南方戦線を経験した著者ならではの、魂の一冊。
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-男女の愛欲と旅をテーマにした短篇集。 全財産を盗られたという、パリ旅行中の美しい日本人女性・原田和子。友人の頼みで、出版社の特派員・大木が一日アテンドすることに。やがて和子は、盗難にあったのは嘘だったことを打ち明けるが、大木は少女のようでいて家庭的なところもある和子に心を動かされ――。 表題作「愛にはじまる」のほか、若い恋人・尚二と別れようとしている銀座の店主・扶紀子が、まだ揺れ動く心を祭りの喧騒とともに描く「巴里祭」、タイプの異なる二人の男性と付き合いながら、そのいずれとも結婚するのをかたくなまでに拒否する「春の弔い」など、男女の愛欲と旅をテーマにした著者ならではの短篇集。
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-27歳の春、わたしは双子を身籠もった。 以来、寝床に横たわるたびにある思いがわたしを記憶の森へ誘い、木漏れ日の揺れる小径を辿るうちにわたしは目を伏せて立ち止まる。 子供のころ迷いもなく歩いた小径は不意に閉ざされ、振り返れば幾筋もの光が折り重なって目が眩む。 思わず瞳を閉じると緑の余色が瞼に滲み、背後で獣道が赤い口を開けている。 わたしは森の奥に迷い込み、底なしの沼に引き摺り込まれそうな不安に駆られる。 遠い日に葬り去った悍ましい出来事。 その記憶が脳裏を掠めると聴診器のプローブを二個引き寄せてお腹に当てる。 胎児の二つの心音を聞きながら気を紛らわせ、わたしは獣道の入口でうとうとしていた。 だが、お腹の二人が最後の疾走を始める前に穢れた沼の面を覗かなくてならない。 わたしの奥底に潜む罪過が二人の魂に刻印されないことを祈りながら……。 【目次】 I 心 音 II 約 束 III 従 弟 IV 没 落 V 嫉 妬 VI 終 章 【著者】 古池正数(こいけ・まさかず) 愛知県在住。広告代理店勤務を経て、現在自由業。 著書『グラフィティー2015』など。
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-JR北海道・JR東日本・JR東海・JR西日本・JR四国・JR九州の各地を舞台に十津川警部の活躍を描いた傑作6篇! 根室発釧路行きの快速ノサップ号が、厚岸を過ぎたところで脱線転覆した。 前方に強烈な閃光が走り、眼のくらんだ運転士が急ブレーキをかけたことが原因だった。 事故か、犯罪か? そして一カ月後、全く同じ脱線事故が再び起こる。今回は東京のルポライター杉浦重夫が死亡。 JR北海道に脅迫状が届き、十津川警部が捜査に乗り出した。 が、容疑者として浮上した男には完璧なアリバイが…!? JR北海道、東日本、東海、西日本、四国、九州を舞台とした傑作6篇! 第1話 北の果ての殺意 第2話 北への列車は殺意を乗せて 第3話 イベント列車を狙え 第4話 日曜日には走らない 第5話 恋と復讐の徳島線 第6話 神話の国の殺人
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-◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ ◆第十三句集 ころがしておけ冬瓜とこのオレと 七〇歳で大学を退職した私は、時折、リスボンの靴屋の裏へ行き、気ままに過ごしてきた。その気ままな気分がもしかしたらこの句集にあるかも。リスボンの空は今日も青い。 (あとがきより) ◆作者のある日の自選十句 柿くえばパウル・クレーと友だちに 水ぬるむカバにはカバが寄り添って ついさっきホタルブクロを出た人か しっぽまで赤くて人参身がもたん ねじ花が最寄りの駅という日和 あんパンと連れ立つ秋の奈良あたり ころがってアリストテレスと冬瓜と 桜咲くくすんと蝶がうんこして リスボンの靴屋の窓かヒヤシンス 緑陰で大工さんとか呼ばれたい
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「来てくれてありがとう。握手してもらえるかな?」N君はパンの詰まった紙袋を左手に持ち替え、そっと右手を出した。「ごめん、ごめんね」お母さんは、声を小さく震わせ、N君の掌を両手で包んだ。とても華奢な手だった。その手を涙が濡らした。N君は、どうしていいかわからなかった。1981年、大学のキャンパスで出会った三人。永遠だった筈の友情は、雪乃の唐突な失踪により崩れてしまう。それから三十余年が経ち、彼女から届いた一通の手紙。そこに書かれていたこととは……。封印されていたあの頃が蘇り、托された想いを道標に、初老を迎えた「若者たち」が再会へと動き出す。切ないほどに純粋な約束が三人の心を繋ぎ、其々の人生を温かく包む感動作。
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-海洋軍事スリラーの巨匠 クライブ・カッスラー 驚異的な最新鋭兵器による陰謀! 背後に遺伝子操作された傭兵団が… ファン・カブリーヨ――彼こそは、貨物船に見せかけたハイテク機能満載の〈オレゴン号〉に乗り組み、優秀なチームとともに幾度となく世界を救ってきた現代の騎士である。 今回カブリーヨは、厳寒のタジキスタン山岳部へ潜入、危険な作戦に身を投じていた。 決死の脱出に成功し、生還したのもつかの間、カブリーヨに新たな指令がもたらされる。 イスラエル公安当局が使っていた男が消息を絶ったため、元モサド諜報員に協力して彼の行方を探せというのだ。 これが、世界的悪夢の発端になろうとは!
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-明治、大正、昭和という激動の時代を生き抜いた文学者が、満蒙旅行を経験することでいかなる中国とのかかわりが生まれたのか。数多くの文化人が訪れ、表象された「満蒙」と向きあい、歌人として、評論家として自らの言葉を発信しつづけた与謝野晶子と日中戦争をめぐる時代像を描きだす。 【主要目次】 はじめに 第一部 表象された満蒙 第一章 満蒙という物語と与謝野晶子 第二章 想像力の投影先としての満蒙 第三章 晶子の風景、杢太郎の眼鏡 第二部 記録された「事実」 第四章 将軍夫人との劇的な出会い 第五章 張作霖爆殺事件の後 第六章 晶子が見たもの、見えなかったもの 第七章 満蒙という物語の続き 第三部 行き違いの響きあい 第八章 海を越えた詩心――「小詩」誕生のきっかけ 第九章 貞操論と文化誤読 第一〇章 女性評論の翻訳と紹介 第一一章 時事批評の射程――魂のリトマス紙になった言論 おわりに
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