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暗い海 深い霧 高城高全集3
スパイとして国後島に潜入し、ソ連の警備隊に拘束された男。日本に帰還した男を待っていた真実とは――「暗い海 深い霧」。海岸で女の死体が発見された。痴情のもつれが原因と思われた事件に、なぜか公安調査官の影が――「微かなる弔鐘」。ある作戦に召集された米諜報機関の日本人工作員たち。諜略の果てに彼らが見たものは――「海坊主作戦」。東西冷戦の時代、謀略の最前線となった国境の海で繰り広げられる諜報戦に運命を翻弄される者たちを、非情かつ詩情豊かに描く作品群と、荒涼たる原野から地の底の炭鉱まで、北の大地に生きる男たち女たちの事件簿。昭和30年代前半に発表された高城作品の精華13編を収録。 -
風の岬 高城高全集4
麻薬密売にからむ轢死事件を追う捜査官が、製紙工場の廃液がにおう町で見た人間模様とは――「踏切」。ススキノに生きる男たち女たちが巻き込まれた交通事故の真相に新聞記者が迫る――「飛べない天使」。嵐の中、岬へ向かう男たちを待っていた運命とは――「風の岬」。新聞記者、麻薬捜査官、国境の海の謀略に巻き込まれた男たちや、歓楽街にうごめく若者群像。そして、北へ向かう追跡者たちに、戦後の闇をひきずる男の軌跡……。1960年から1970年にかけて、北の都・札幌を舞台とした作品を中心に、北海道で繰り広げられる人間ドラマを活写した作品群! 高城高全集、第4弾。 -
凍った太陽 高城高全集2
入院中、同室となった男に、盛り場で雀荘を経営する妹の安否を確かめてほしいと頼まれた大学生の〈私〉は、戦後の焼け跡が広がる仙台の街を、彼女の影を追ってひたすらにさまよう。米兵相手の特飲街に、彼女はいた。だが、そこには危険な男たちの影がうごめいていた――。米兵が闊歩する戦後の仙台を舞台に、日本ハードボイルドの黎明を飾った「X橋付近」ほか、日本人娼婦と米兵の炎熱の夏の悲劇を乾いた筆致で活写した「ラ・クカラチャ」、北海道の原野に消えた友の追跡行を描く「淋しい草原に」、そしてひとりの〈運命の女〉を追う連作「由利」シリーズなど11作品に、エッセーも収録した、高城高、珠玉の短編集! -
フレンチ警部と毒蛇の謎
ジョージ・サリッジは英国第二の動物園で園長を務めている。申し分ない地位に就いてはいるが、博打で首は回らず、夫婦仲は崩壊寸前、ふと愛人に走る始末で、老い先短い叔母の財産に起死回生の望みを託す。その叔母がいよいよ他界し、遺言状の検認がすめば晴れて遺産は我が手に、と思いきや……。目算の狂ったジョージは、しょうことなく悪事に加担する道を選ぶ。自分たちに疑いは向けられない、万一の場合もジョージが泥をかぶることはない、と相手は言う。そう、良心の呵責を別にすれば事はうまく運んでいた。フレンチというスコットランドヤードの首席警部が横槍を入れるまでは――。 -
双頭の悪魔
娘を連れ戻してほしいのです――山間の過疎地で孤立する芸術家のコミュニティ、木更村に入ったまま戻らないマリアを案じる有馬氏。要請に応えて英都大学推理小説研究会の面々は四国へ渡る。かたくなに干渉を拒む木更村住民の態度に業を煮やし、大雨を衝いて潜入を決行。接触に成功して目的を半ば達成したかに思えた矢先、架橋が落ちて木更村は陸の孤島と化す。芸術家たちと共に進退きわまった江神・マリア、夏森村に足止めされたアリスたち――双方が殺人事件に巻き込まれ、川の両側で真相究明が始まる。読者への挑戦が三度添えられた、犯人当て(フーダニット)の限界に挑む大作。妙なる本格ミステリの香気、有栖川有栖の真髄ここにあり。 -
パーティーはいつか終わる
【創作大賞2025 双葉社文芸出版部賞 恋愛小説部門 受賞作】 実家の寺の跡継ぎ問題に悩み中の潮田朱莉、人生初の恋愛! お相手は……会社の同僚兼、覆面DJ !? 将来、実家の寺の跡を継ぐことを条件に、それまで東京で生活することを許されていた潮田朱莉は四十歳を迎え、地元に帰ることになる。退職が決まった潮田だが、同僚の男性・青羽から用件不明のお誘いが。何もわからぬままに訪れた待ち合わせ場所のナイトクラブでは、ミラーボール型のヘルメットを被り、タトゥーにまみれた上半身を曝け出す謎のDJがターンテーブルを回し倒していた。なんだこの空間は……と戸惑う潮田の前に立つミラーボール。そのヘルメットを取り外し現れたのは、会社では人畜無害、まるで亀みたいな存在だった青羽だった。 奇想天外な人間模様と、無垢な恋愛感情が交差する、愛おしさに満ちた物語! -
海辺のエール
江ノ電の小さな駅、十六夜駅。鎌倉駅からほど近く、閑静な住宅街にあるその駅には、一人の駅員と一羽の九官鳥「ハッチ」がいた。乗客たちの声を聞き、また別の乗客にその言葉を放つハッチは駅の人気者だ。 十六夜駅には、日々、様々な挫折や苦悩を抱えた人々が訪れる。人生の折り返し地点で将来に不安を抱くフリーランスの男性、恋人との手痛い失恋に打ちひしがれる女性、怪我で休みを余儀なくされたバスケットボール選手、50代の今も現役でストリップの舞台に立つ踊り子、周囲に馴染めずピアノが生きるよりどころとなっている女子高校生……。そんな彼らに届くハッチの“言葉”は、誰がどんな想いで発したのか分からないまま、前を向くきっかけをくれる。 生きづらさを抱えたすべての人にエールを贈る、感動の物語! -
真田の具足師
真田信繁を日の本一の兵(つわもの)にしたのは、戦装束を誂える具足師たちだった――。本作の主人公である奈良の具足師・岩井与左衛門は、「ズク(不良品)を打った」と言われて廃嫡されるが、その才能を惜しんだのが徳川家康。徳川軍が信濃の国衆・真田との戦いに惨敗した理由は、真田兵が着用する具足にあり、と考えた家康は、「不死身の具足」の謎を探るべく、与左衛門に真田潜入を命じる。甲賀の忍びの女と夫婦を装い、上田城下に入った与左衛門だったが、そこで出逢ったのは……。真田vs徳川の闘いを職人の目から描く傑作長編。「人が死なない具足を作りたい」と願う与左衛門の矜持と葛藤、そして師弟愛に胸が熱くなる戦国エンタテインメント。 ※本書は、2023年10月に刊行された『真田の具足師』を文庫化したものです。 -
そして因果は巡る ロンドン警視庁国家要人警護特別任務
莫大な富が集う街で暗転する巨額取引、煌びやかな夜の終わりを告げる殺人事件―― 英国警察、史上最大の窮地! 〈ウィリアム・ウォーウィック〉シリーズ第7話。 警視長昇任を控えたウィリアム・ウォーウィックは、政府との交渉のため来英したサウジアラビア王族の警護を任される。だがその息子のアフメド王子は黒い噂がつきまとい、先日サウジで起きた殺人事件にも一枚噛んでいるらしい。英国の交渉人が罪を着せられ現地で投獄されるなか、ウィリアムらは無実を証明できる唯一の証人の警護に奔走するが、敵は監視の目をくぐり抜け――。ロンドン警視庁、最大の窮地! -
ジェニンの朝
パレスチナの一家四世代を描くベストセラー。 「占領と抑圧のなか、パレスチナの家族が世代を超えて生き抜いてきた日常が、息づかいが、鮮明に迫ってくる。」 ーー坂本美雨さん(ミュージシャン)推薦! 「私は、物語は世界を変えると信じている。」(本作序文より) 「世界がこんなこと続けさせておくわけがない。こんな破壊は正気の沙汰じゃない。」(本文より) 平穏な時代から1948年のナクバ(大災厄)、そして2002年のジェニン虐殺事件まで。 パレスチナに生きたアブルヘジャ一家、その三きょうだいーーレジスタンスに加わる長男ユーセフ、ナクバの混乱のなかユダヤ人にさらわれた次男イスマイル、アメリカに渡った長女アーマールーーを軸に、約60年間に渡る四世代の愛と苦難、悲痛な叫びを描いた傑作ファミリーサーガ。 30カ国以上で読み継がれ続けた世界的ベストセラー、待望の邦訳。 -
放課後死体クラブ(仮題)
【おすすめポイント】 ・選考委員絶賛! 講談社児童文学新人賞大賞受賞作! 期待の大新人デビュー作! ・死体役を目指す孤高の中学生女子二人が「自由」を求めるユーモアたっぷり青春小説! ・話題沸騰のため、早くもコミカライズ決定! ・「青春!でありました! 面白かったです! 」(「小説現代」編集長) ・「児童書の編集長として読み始めたはずなのに、完全に自分自身がハマっていました。」(講談社児童図書出版部 編集長) ・あさのあつこさん、驚嘆! 「見て! わたしたちは、こんなにも図太く脆弱で、狡くて、しなやかで逞しい。 だから、わたしたちをちゃんと見て! 少女たちの叫びが行間からほとばしる。 由木とひより。完璧な死体役を夢見る二人の少女の生を描きながら、見事な群像劇ともなっている。 ヘタレな自分を大人を世界を蹴飛ばして、少女たちは叫び続ける。何と鮮烈な物語であることか」 ・宮下恵茉さん、絶賛! ひりつく思いを抱え、作り笑いをしているあなたへ。大丈夫。ひなたきなの物語があ れば、明日も生きていける。 【内容紹介】 ・死んだ「ふり」をしたとき、私たちは初めて自由になれた。 中学二年生の内海ひよりにとって、学校とは「透明人間」でいるための場所だった。 ある出来事がきっかけで、孤立した過去を持つひよりは、二度と同じ過ちを繰り返さないよう、 スクールカースト上位のグループで顔色をうかがい、「いい子」の仮面を貼り付けて生きていた。 そんな彼女の日常に入り込んできた異物、それがクラスの嫌われ者・由木だった。 背中まで伸びた長い髪、絶えない生傷、そして愛読書はオカルト本。 周囲から「キモい」「呪われる」と蔑まれる由木だが、ひよりは彼女とある秘密を共有することになる。 それは、二人とも熱狂的な「ホラー映画オタク」であること。 由木の夢は、敬愛するホラー映画監督の作品で、観客の脳裏に焼き付くような「完璧な死体役」を演じること。ひよりは由木に演技の感情表現を教え、由木はひよりに「死体としての呼吸法」や「痛くない倒れ方」を伝授する。放課後、誰にも内緒で結成された「死体クラブ」が誕生する──!!! 【担当編集者が魅了されたシーン】 これは、自分の輪郭を見失いかけているすべての人に捧ぐ物語。生きづらいこの世界をサバイブするために、彼女たちは今日も「死体」になる。型破りな少女たちの成長物語。 痛みと爽快感が同居するラストシーンを見逃さないでほしいです!! -
すべてふるえる拳たち
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 第70回メフィスト賞受賞作にして 新星・十野康真、堂々たるデビュー作 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 人が神に似るならば、 神にも拳があるはずだ── 「結末の読めない命が燃えるような試合がしたいじゃないですか」 「ボクシングを馬鹿にせえへんでください。俺の、全部なんです。」 「ボックスすればわかるって言ってんだろ。あたしは人生懸けてんだよ」 「あなたは正真正銘のボクサーだと思います」 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 冬の夜、ひとりの男の頭蓋骨が粉砕された。 捜査本部が立ち上がり、被害者が属する反社会勢力の内輪揉めという線を追う。一方で、巡査部長の宮藤大誠は、警部補・相馬汰運に指名を受け、別動班として動くことになる。二人が独自に追う線は、ボクシングの名門「金剛ジム」。容疑者は、数週間後に世界戦を控える三人の王者。連続撲殺事件の真相は──!! 何のために拳を揮(ふる)うか。そのとき、お前の拳は震えているか。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆