ハーレクイン・ロマンス小説 - ハーレクイン作品一覧

  • 男爵の醜聞
    4.0
    キャサリンは祖父の莫大な遺産を相続したのち、父に言われるままに、好意すら抱けない男性と婚約した。相手が財産目当てなのはよくわかっているが、どのみち、今後の私にはろくな男性はよってこないだろう。ある日、人で込み合う場でキャサリンは一人の男性を見かけた。ベン・ホークスムーア。数々のスキャンダルで知られる危険な人。そして、皆がこぞって噂するような社交界の人気者だ。そのとき、人込みで気分の悪くなったキャサリンはベンに支えられ、思わずたくましい腕に身をあずけてしまった――。それが初めての恋の喜びと絶望をもたらすことになると想像もせずに。◆大人気の作家ニコラ・コーニックが描く、愛と裏切りと陰謀渦巻く読みごたえたっぷりのストーリーです。巨額の遺産を相続し、周囲からのそねみやひがみにうんざりのキャサリン。初めて心を許せる男性と出会いますが、その相手は実は……。◆
  • 夢に想うは愛しき君 ド・ウォーレン一族の系譜
    3.0
    伯爵令嬢のエレノアは物心ついたときから義兄ショーンを慕ってきた。しかし彼女が花盛りを迎える頃、彼は突然、出奔してしまった――いつか帰ると言い残して。エレノアはひたむきに待ち続けたが、彼が消息を絶って4年が過ぎ、やむなく家族の勧める縁談を受けることにした。結婚前日、迷いを振り払おうと馬で駆けていると、行く手に男が現れた。誰よりも会いたかったショーンだと気づき、エレノアは彼を抱きしめようとした。だが彼は人が変わったようにその手を拒んで言った。「明日、僕はアメリカへ発つ……もう戻らないだろう」
  • あの夏、湖面にまばゆく レイクショア・クロニクル
    3.3
    少女時代、太めで分厚い眼鏡をかけていたオリビアは冴えない思春期を送った。祖父母が経営するキャンプ場に毎夏やってくるコナーと会うのが唯一の楽しみだった。容姿端麗でなんでも器用にこなす彼に恋をしていたのだ――コナーが彼女の心を奪い、傷つけ、捨て去ったあの夏までは。時が過ぎオリビアは今、見違えるほど美しく変貌を遂げ、室内装飾家として活躍していた。老朽化したキャンプ場を改修したいという祖母の願いを叶えるため、彼女は苦い思い出の残る地へ向かう。そこに予期せぬ再会が最悪の形で待っているとも知らず……。
  • 心を捧げた侍女
    -
    1561年、フランス皇太子の夫と死別したスコットランド女王メアリー・スチュアートに付き従い、侍女のグウェニスは久々に祖国の地を踏んだ。港で一行を迎えた貴族たちの中に、ひときわ目を引くローアン・グレアム卿の姿があった。彼は忠臣ながらメアリーの手腕に懐疑的で、グウェニスは猛烈な反感を抱く。女王は珍しく激した侍女に、彼に恋してはだめよ、と意味深な忠告をした。しばらく後、ロンドンのエリザベス女王のもとへ遣わされることになったグウェニスは、メアリーの決定に動揺する。同行の護衛役がローアンだというのだ!
  • 忘れられなかった恋人
    -
    リジーは故郷テキサスを離れ、ニューヨークでの成功を目指してきた。名門一族の令嬢という肩書きを捨て、新しい自分になるためだ。だが突然の解雇に続き、同棲中の恋人にもふられてしまい、やけになってまぎれ込んだパーティである男性と出くわした。コール――父の仇敵の息子だった彼とは、十七歳のときに恋に落ちた。だが父の強固な反対にひるみ、その後彼はリジーの妹と結婚したのだ。胸が張り裂けそうだった私の気持ちも知らずに……。今でもコールを見るとときめく胸を抑え、大人の女性を演じて、リジーはその夜コールと一夜をともにすることにする――一度だけの逢瀬が、二人の運命を変えることになるとは想像もせずに。
  • 邪悪な天使 華麗なる転身 II
    -
    ルチアーノ・ダ・バレンサが釈放された……。突然の知らせに、ケリーは衝撃を受けた。彼女の父親が経営する会社の金を横領した罪で逮捕され、ルチアーノは刑に服していたのだ。五年前、洗練されたハンサムなルチアーノに見そめられ、ケリーは用心深さも常識もかなぐり捨てて恋に落ちた。ところがルチアーノは信じられない裏切りを重ね、彼女の心を粉々に打ち砕いたのだった。そして今、そのルチアーノと会わざるを得ない境遇に追い込まれ、ケリーは恐怖にも似た不安を感じていた。
  • 仮面舞踏会はあさき夢 ド・ウォーレン一族の系譜
    3.0
    リジーは長年ティレルを慕ってきた。相手は名だたる伯爵家の長男。決して実らぬ恋とわかっていた。それでもせめて美しい姿を見せたいと、伯爵邸での仮面舞踏会の夜、彼女は懸命に着飾った。舞踏室で海賊服の男性に声をかけられ、見るとそれはティレル本人だった。驚くリジーに迫り、彼は言った。「深夜12時に、西の庭で待っている」信じられない誘いに舞い上がるリジーだったが、誤ってドレスを汚してしまった姉に衣装を交換するよう頼まれ、帰宅を余儀なくされる――まさか姉がティレルとの約束の場所へ向かうなど知る由もなく。
  • 明日、天使の住む街で
    3.0
    誰もが祝祭気分に浸るクリスマスイブ、マクブライド家の幼い姉妹たちはアルコール依存症の父親に怯えていた。母親が帰宅したとたん、酒に酔った父親が銃をとりだしたのだ。そして、とりかえしのつかない悲劇が……。年月は流れ、長女モリーは神に身を捧げる修道女となり、救急治療室で働いていた。次女のレナは医師と結婚し、何不自由なく暮らす若妻に。そして三女テッサは、女優を夢見てハリウッドを目指していた。いまだ心に癒えない傷を抱えながらも、明るく懸命に生きる三人の姉妹たち――それぞれの愛と人生を描いた超大作。
  • 眠れぬ珊瑚礁
    3.0
    かつて貴族令嬢と船乗りの悲恋の舞台となった哀しくも美しい島、カリオペキー。ベスはそこで家族たちと楽しい週末を過ごすはずだった――頭蓋骨を見つけるまでは。思わぬ発見に動揺しているところへ男性が現れたため、彼女はとっさに頭蓋骨を落ち葉で隠した。キースと名乗るその男性に不審を抱きながらも、ベスは彼の魅力に心をかき乱される。だがその後、隠したはずの場所に戻ってみると、頭蓋骨はあとかたもなく消えていた。楽園に漂いはじめた不穏な空気……。真相を突きとめようと動き出したベスの身に新たな恐怖が忍び寄る。
  • 禁じられた恋心
    -
    名家の令嬢リンジーはロンドン旅行を切り上げて急遽帰国した。父親が交通事故に遭い、入院したと聞いたからだ。だが久しぶりに戻った家には知らない男性が住み込んでおり、ひと目見た瞬間に、彼女は胸が騒ぐのを感じた。なんてセクシーな男性!だけどなぜか私に軽蔑の目を向けている。その男性ミッチが新しい屋敷の管理人だと知ったリンジーは、彼が過去の結婚のせいで深い痛手を負っていることも聞かされた。そして、金持ちの令嬢にはかかわりたくないと思っていることも。そんなある夜、リンジーは彼と二人きりで夕食をとることになり、思いがけない大胆な行動に出てしまうが……。★ホットでセクシーなストーリーでおなじみのハーレクイン・アフロディーテから、新たにエクストラをお届けいたします。なかなか素直になれないヒーローとヒロインのもどかしい恋模様をお楽しみください!★
  • 一度の夏では足りなくて
    3.0
    静寂なクレセント湖畔のコテージに、ケイトはこの夏もやってきた。家族が所有する別荘はテレビも電話もインターネットもなく、まさに陸の孤島。しかも今年は幼い息子と二人きり。新聞記者の職を失った今、将来を見つめ直すいい機会になる。そんな彼女の隣のコテージに、JDという男がひっそり滞在していた。実は彼は大統領の命を偶然救い、マスコミによって国民的ヒーローに祭りあげられた話題の人。だがケイトはそれに気づかず、謎めいたJDと恋に落ちる。秘密をはらんだ二人の愛を連れ、美しい夏が早足で過ぎ去ってゆく……。
  • 戯れの代償
    -
    ジョージーナは嫉妬深い夫から逃げ出し、娘と二人で暮らし始めた。偽名を使い、不動産業者での新しい仕事も手に入れたが、ある日、家を売った相手から欠陥があったと訴えられる。相手の弁護士キャンベルと面会した彼女は思わず息をのんだ。厳しい顔に、憎々しげな表情を浮かべてこちらをにらんでいる。とてもハンサムだけれど、いまいましくてたまらないわ。だがキャンベルとの話し合いを終え、駐車場に戻った彼女は車のタイヤがなぜかパンクしているのに気づく。ぞっとしたそのとき、後ろから近づいてくる足音を聞いてジョージーナは思わず叫んでいた。「助けて、キャンベル」★今月のハーレクイン・ディザイア・エクストラからは、大人気のアン・メイジャーの長編作品をお届けいたします。過去を忘れて新たな人生を送ろうとするヒロインとその3人の友人たちの、元気の出るラブ・ストーリーです。★
  • 失われた永遠 狼たちの休息 XXI
    4.0
    テッサは、かつて誘拐事件に巻き込まれて記憶を失い、顔を整形したうえに大富豪の娘として育てられた。それから十七年がたったとき、十六歳になったテッサの愛娘が突然家出をするという事件が起きる。調査会社ダンディー・エージェンシーに捜査を依頼し、派遣されてきた調査員ダンテをひと目見てテッサははっとした。なぜだかわからないけれど、彼のことを前から知っている気がする。そして、自分でも覚えのない熱い気持ちが込み上げるけれど……。だが茫然と彼を見つめるテッサは知るよしもなかった――ダンテも彼女と同じ思いにとらわれていることを。★ハーレクイン・スポットライト・プラス・エクストラでは、大人気の作家たちの長編作品を主にお届けしていきます。今月のビバリー・バートンの好評ミニシリーズ『狼たちの休息』は、スポットライト・プラスとともに来月以降も3カ月連続で刊行予定いたします。★
  • 遙かな森の天使
    4.0
    連続殺人鬼がロンドンを震撼させていた19世紀末の英国。森のコテージで大切に育てられた孤児アリーは美しい女性に成長していた。後見人であるスターリング卿の城へ向かう途中、アリーは黒い覆面をした盗賊に襲われる。だが彼女の名前を聞いた盗賊は、なぜかアリーをそのまま解放した――彼女の心だけを奪って。城に着いたアリーは、自分に婚約者がいたことを知らされる。驚愕の事実に戸惑う一方で、心ならずも盗賊に惹かれ、葛藤するアリー。世間の喧噪から守られた穏やかな日々は終わり、激しく揺れ動く運命の扉が開かれた。
  • 誘いの森
    3.0
    ★NYタイムズをうならせた作家 ヘザー・グレアムの最新刊★「皆さん、この城のあるじ、偉大な領主を想像してみてください……」スコットランドの古城を借り、観光客向けに架空の歴史物語を上演していたアントワネットたち6人の前に突然、馬に乗った男が現れた。彼の名乗ったブルース・マクニールという名も、馬上のりりしい姿も、アントワネットが創りだした領主そのもの……。幽霊を見たかのように唖然とする彼らに、ブルースはきっぱり言い渡した。ぼくの城を貸しに出した覚えはない、今すぐ出ていけ、と。

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  • いま、心をとかす愛 レイクショア・クロニクル
    3.5
    国際的法律家のソフィーは世界平和のため家庭も顧みずに働き、離婚も経験した。だが、ある事件で命を落としかけ、家族の大切さを思い知る。キャリアを捨て、元夫が引き取った子供のいる湖畔の町に住むことにした彼女だったが、初日に雪道で事故を起こし、地元の獣医師ノアに助けられた。その後も、町に不慣れな彼女を世話してくれるノアにときめく一方、理性では分にはもう恋など無縁だとわかっていた。ところがある日、ソフィーは募る想いに屈して思わず彼にキスしてしまう。それが障壁だらけの切ない恋の始まりとも知らずに。
  • ふたりのアンと秘密の恋【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    NEW
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    記憶喪失の娘と貴公子の恋は、春の花咲く日だまりの庭で――。 「きみの名は?」名門貴族ジェームズ・オルドハーストに尋ねられ、ベッドに寝かされた娘は必死で答えた。「わたしは、アン……」嵐の夜、ずぶ濡れで行き倒れになっていたところを彼に拾われたが、彼女は名前以外のいっさいの記憶を失っていた。心身ともに弱り果て、不安ばかりが募るなか、何くれとなく世話をしてくれる優しくてたくましいジェームズに、アンはいつしか特別な想いを寄せていた。彼は誰もが結婚したいと憧れる、社交界随一の魅力的な貴公子。出自不明のわたしなんかと関わったら、彼の名誉に傷がついてしまう!密かに身を引く決意を固め、アンは屋敷からひっそりと姿を消した……。 ■ジェームズのために身を引いたアンは、本能的に親族の屋敷にたどり着いた翌朝、記憶を取り戻します。しかし今度は、ジェームズと過ごした1週間の記憶が抜け落ちているのでした。名士の令嬢として脚光を浴びるアンは、社交界でジェームズと運命の再会を……。 *本書は、ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャルから既に配信されている作品となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 路地裏をさまよった伯爵夫人
    NEW
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    〈奥様が帰宅されました〉伯爵は手渡された紙を、握り潰した―― ロンドンの路地裏の下宿屋に暮らすパーディタは、3カ月前に市場町で旅一座に拾われ、経理や衣装管理の仕事をしている。じつは彼女にはそれ以前の記憶がない。“パーディタ”も仮の名だ。ある日、仕立屋で用事を済ませ、急ぎ自宅に足を向けたつもりが、なぜか下宿屋ではなく大きな屋敷に帰り着いてしまった。「お、奥様」驚き顔の執事に中へ招き入れられ、彼女は混乱した。奥様って……? 私は何者でもない、名もなき路地裏の住人だけれど。しかし、どこか見覚えのある部屋に通されてしばらくすると、怒った男性――エピング伯爵が雷のごとく飛び込んできて言い放った!「君への要求はただ1つ。私たちの子供がどうなったかを話すことだ!」 ■伯爵の顔を見たとたん、彼が夫だとわかったパーディタこと、エピング伯爵夫人メアリー。“私たちの子供”と聞いて、自分に子供がいたのかと彼女は驚きますが、怒濤のごとく押し寄せた感情に心が乱れ……。リージェンシー・ロマンスの大スター作家による傑作!
  • 薔薇のレディと醜聞【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
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    愛されないなら婚約を解消したい。でも私はもう、彼を愛している……。 愛し愛される結婚を夢見るグレースは社交シーズンのロンドンへの道中、宿屋で公爵家出身の美男子ルシアン・セントクレア卿と居合わせた。放蕩者の彼は夜遅くに、酔ってグレースの部屋に間違えて入ってきて、寝乱れた彼女を熱っぽく眺めると、いたずら心でキスを求めてきた。そしてグレースが唇を奪われたまさにそのとき、部屋の扉が開き、彼女の後見人にあられもない姿を見られて誤解されてしまう!思ってもみなかった事態に青ざめるグレースに、こうなった以上、僕たちは結婚するしかない、とルシアンが告げた。だが、人と深く関わりたくない彼には心に決めていることがあった――もちろん、妻になる女性とも他人行儀な関係を保とうと。 ■相思相愛の結婚と、他人行儀な結婚。真逆の結婚像を思い描く二人の愛なき婚約から始まるラブストーリー。故エリザベス女王も認めた英国を代表するロマンス小説家キャロル・モーティマーによる、リージェンシー・ロマンスの大ヒット作をお贈りします! *本書は、ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャルから既に配信されている作品となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 伯爵と灰かぶり花嫁の恋
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    地味で目立たぬ灰かぶり娘に、突然求婚した伯爵の真意は……? 母が突然病死したあと、サラは父に引き取られて田舎にやってきた。そこで冷ややかに迎えられ、彼女は物語を書いたり、困っている動物を助けたりして孤独を紛らわすのが習慣になった。今は父も亡くなり、まるで修道女のようにつましく暮らしていたある日、人数合わせのために呼ばれた隣家の夕食会で、黒髪に顔だちの整ったラングフォード伯爵セバスチャンと出逢う。翌日、狐を助けようと危険を冒して増水した小川を渡っていたところ、身を挺して救ってくれた彼に、サラは人生初の胸のときめきを覚えた。すると彼が驚きの言葉を告げた。「君が必要――いや、結婚してください」だがそれは、口のきけない娘の世話をしてほしいという意味で……! ■亡妻の愛人に誘拐され、心を閉ざしてしまった娘のために便宜上の結婚相手を探しているヒーロー。次に妻になる女性には愛情を持たないつもりでいる彼に恋してしまった日陰のヒロインの運命は?!それぞれ傷ついた心を抱えた登場人物が織りなす、感涙必至の物語。
  • 運命の逆転【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
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    財産も美貌もない私を見つめる彼の瞳。いったい、何が映っているの? 平凡な容姿のスザンナは4年前に婚約を破棄されたのを境に、継父に財産を奪われたあげく、行き遅れとして厄介払いされた。今、彼女はロンドンで令嬢の付き添いをして生計を立てていたが、令嬢の婚約を機にまた新たに働き口を探さなければならなかった。そんなある日、スザンナは何者かによって誘拐されてしまう!一文無しの私をさらうなんて、いったい何が目的なの?連れていかれた豪壮な屋敷で待っていたのは大富豪ベンジャミン・ウルフ。漆黒の髪に冷たい灰色の瞳の彼は、その名のとおり狼のような男性だ。先日、舞踏会で私のことをじっと見つめていた社交界の寵児だわ……。だがスザンナはまだ知らなかった――令嬢と間違われて誘拐されたとは! ■「気が変わった」と婚約者に捨てられ、転落人生を余儀なくされたヒロイン。一方、人違いで彼女をさらってきてしまったヒーロー。ヒロインの哀れな運命は、彼との出逢いによって、はたして逆転するのでしょうか? 珠玉のシンデレラ・リージェンシーをぜひ! *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • ハイランダーの花嫁の秘密
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    花嫁は“秘密”のために泣き、“秘密”のために生きる。 冷酷非情な父の決めた政略結婚から逃れるため家出をしたエヴァは、外を彷徨い歩くうち、ひどい高熱に倒れて洞窟で気を失った。目を覚ますと、暗闇の中ほのかに、たくましい男の姿が。男の顔は天使のように見えた次の瞬間、悪魔のようにも見えた。誰なの? まさか、怒った父が送り込んできた追っ手?「おれはロバート・マッキントッシュだ。あんたの婚約者でもある」政略結婚の相手とわかって驚くエヴァだったが、意識不明の間、彼が看病してくれていたと知って胸が温かくなった。だがエヴァにはどうしても彼と結婚できない“秘密”のわけがあった――それを口にしようものなら、生まれたばかりの小さな命に危険が……。 ■スコットランドを舞台に勇猛なヒーローと気丈なヒロインの恋物語が描かれて大人気のハイランダー・ロマンス。本作のヒーローは一見粗野だけれど、懐の深い傑出した人柄がなんとも魅力的です! 『ハイランダーの美しき獲物』の関連作。
  • 疎遠の妻、もしくは秘密の愛人【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    -
    遠ざかった夫を惹きつけるため、私は名もなき愛人となった―― 想いを寄せる許婚の伯爵エイドリアンと結婚したエミリー。新婚生活に期待をふくらませたのもつかの間、夫はロンドンに行ったきり戻ってこなくなった。3年の月日が流れたある日、強欲な親戚が屋敷に乗りこんできて、跡継ぎが生まれないなら爵位と所領を奪うと言われ、彼女は思わず口走った。「私のおなかには、伯爵の子がいます」かくして一刻も早く跡継ぎをもうける必要に迫られたエミリーは、歓迎されないことを承知で夫のいるロンドンへ向かった。だがそこには、ほぼ視力を失い、彼女を妻と気づかない夫がいた!愛を取り戻すため、エミリーは正体を隠したまま彼の愛人となり……。 ■華やかなりし19世紀の英国を舞台にしたリージェンシー・ロマンスを得意とするクリスティン・メリルの大ヒット作です! 大スター作家アニー・バロウズに勝るとも劣らぬ実力派で、圧巻の発想力を持つスター作家が贈る、夫に献身的な愛を捧げる妻の感動物語です。 *本書は、ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャルから既に配信されている作品となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 公爵の許嫁は孤独なメイド
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    灰かぶり娘と公爵家子息の“友情”が、永遠の愛に昇華するはずもなく―― 1771年フランス。孤児のリラはラングドック公爵家のメイドとして、12歳の頃から働いてきたが、使用人たちにいじめられてきた。つらいときに救いとなったのは、公爵の子息バスティアンの存在だった。リラはいじめられるたびにかばってくれる彼を密かに慕うも、身分違いも甚だしい恋などこの世界にはありえなかった。そんなある日、公爵の書斎に呼ばれたリラは、驚きの事実を告げられる。彼女はさる伯爵の、出生時に死んだと思われていた娘と判明したという!しかも父親同士の取り決めで、将来バスティアンと結婚するのだ、と。だが、弾みかけたリラの心に、バスティアンの冷たい言葉が突き刺さった。「君との結婚は私の計画にはない。私が結婚するのは、元使用人ではなく、非の打ちどころのない評判の高貴な女性でなくては」 ■心の拠り所だったバスティアンからの容赦ない言葉に深く傷ついたリラ。彼が国外に旅立ってしまったため、その日を最後に二人が会うことはありませんでした――4年後に、彼が公爵となって帰国するまでは。気鋭の作家パーカー・J・コールが放つ、濃厚で情感豊かな灰かぶり物語!
  • 鷹の公爵とシンデレラ【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    -
    両親も、すてきな服も、住む家も……。何もない私に、幸せは訪れるの? 後見人の母娘に疎まれ、使用人も同然の生活に耐えるジェーンは、幸せな結婚など夢のまた夢と、将来を悲観していた。ある日、屋敷でハウスパーティが開かれることになり、このうえなく優雅なスタワーブリッジ公爵が招待客としてやってきた。遠くから見つめるだけで、ジェーンの心は躍った。晩餐前のひととき、すさまじい色のドレスを着せられた彼女に公爵が興味を示したことで、事態は一変する――ジェーンは後見人から、公爵の気を引こうとしたと責められ、屋敷を追い出されてしまったのだ!困った彼女は公爵に請うた。「ロンドン行きの馬車にお乗せください」あえなく拒まれたジェーンは、ならばと密かに荷車に乗り込んだ! ■名門貴族スタワーブリッジ公爵と天涯孤独なシンデレラの身分違いの恋を描いた、キャロル・モーティマーの大ヒット・リージェンシー! ジェーンの必死の頼みを断った公爵の真意とは? *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 侯爵と疎遠だった極秘妻
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    世に知られざる疎遠な侯爵夫妻。いびつな関係が今、波瀾を呼ぶ―― これから夫と会う――8年間、一度も顔を合わせていない夫と。リリーは亡き兄の最期の願いで、兄の親友オリヴァーと結婚したが、今、侯爵位を継ぐ彼が自由に生きられるよう、離婚を申し出るのだ。この結婚は、内輪だけの挙式後、すぐに別居生活が始まった。だから終わらせるのも簡単なはず。なのに、なぜこんなに心が乱れるの?一方、爵位と領地を継ぐには既婚者でなければならないと知り、オリヴァーは困っていた。妻リリーの存在は世間に公表していないのだ。余命わずかな親友の願いを叶えるための、形ばかりの結婚だったから。そんななか折悪しく、リリーが離婚したいと言いにやってきた。どうしたものか……。妖艶になった妻を見て、彼の悩みは深まるのだった。 ■好感度・共感度の高いヒーローとヒロインの夫婦元さや物語をお贈りします! 辻褄合わせのため、今からフランスで出逢って恋に落ち、電撃結婚して帰国したことにしようと決めて、愛し合っているふりをする二人ですが……。
  • ハイランドの白き花嫁
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    無垢な花嫁につけられた、 不名誉な名前の秘密とは……。 マリアンはある日、好色な輩に絡まれていたところを助けられ、 見知らぬ救世主の魅力的な瞳が脳裏から離れなくなった。 でも、私は“ロバートソンの淫売”と呼ばれ、一族から追放された身。 誰かに恋をするなんてありえない……。 一方、美しい娘を助けたダンカンは彼女のことが気になりつつ、 同盟を結ぶためにロバートソン氏族長のもとを訪れた。 友好の印に酒がふるまわれ、不覚にも酩酊したダンカンは、 マリアンの家に行くと、彼女を胸に抱いて唇を奪い、地面に倒れ込んだ。 それを氏族長に見咎められ、二人は結婚を余儀なくされる。 だが初夜の床でダンカンは驚いた――悪名高き妻はなんと、純潔だった!
  • 公爵に恋した身代わり花嫁
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    愛が深まるほど、言えなくなる―― 本当の私は、貧しい孤児だということを。 ロージーは早くに両親を亡くして貧するしかない身だったところを、 資産家の娘で親友のアラベラに救われ、居候させてもらっていた。 今、アラベラが意に反して結婚させられそうになっていると知り、 恩返しをしようと、ロージーは身代わりになることを決意する。 “アラベラ”に扮した彼女が花婿候補の公爵アレグザンダーに会い、 奇行を演じて嫌われることで、縁談を台なしにする計画だ。 だが、強欲で鼻持ちならないはずの公爵は実際、ハンサムで高潔だった。 心ならずも惹かれ、彼につい唇を許してしまったロージーはしかし、 自分が本当はアラベラではないことを言い出せなかった。 しかも、元婚約者に騙された経験のある公爵は、嘘が何より嫌いで……。
  • 伯爵夫人の出自【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
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    煙突のすすのようなモノクロの世界に、伯爵との出逢いが色彩をもたらした。 漆黒の髪、黒の上着とスカートに、黒いブーツ。煙突掃除人の娘ジェマイマは伝統的な盛装で、貴族の結婚式の余興に出た。上流階級の人々に気後れしていたところ、一人の男性が声をかけてきた。見目麗しきその男性は、第15代セルボーン伯爵ロブ。結婚式に煙突掃除人とキスをすると幸せになれる――そんな言い伝えに則って彼に口づけされ、ジェマイマの胸はときめいた。一方ロブは、亡き父と祖母の奇妙な遺言に頭を痛めていた。伯爵領と莫大な資産を継ぐ条件として、父からは4週間以内の結婚を、祖母からは100日間の禁欲を命じられたが、適した相手がいないのだ。いや、待てよ。この煙突掃除人の娘を、名ばかりの妻にしたら……? ■透き通る白い肌と青紫の輝く瞳、そして教養と機知に富んだジェマイマこそ、完璧な伯爵夫人候補だ――煙突掃除人の娘でさえなければ。迷うロブでしたが、出逢った数日後に彼女の家を訪れ、便宜結婚を申し込みます。「結婚しても君は君、僕は僕で暮らそう」と。 *本書は、mirabooksから既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 侯爵と雨の淑女と秘密の子
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    結ばれぬ運命と思っていたのに、まさか、この身に二人の秘密が宿るとは……。 エリザは家を飛び出し、土砂降りの中、あてどなく彷徨っていた。借金のかたに年寄り貴族に嫁がされそうになっていた彼女を救い、結婚してくれた幼なじみの夫から、同性の想い人がいると告白されたのだ。私は一生夫婦の喜びを経験できないし、子供も持てないんだわ……。すると、そこを通りかかった馬上のたくましき青年ネイトに拾われ、ずぶ濡れのエリザは雨宿りをするうち、彼に身の上を吐露していた。そして、せめてこの瞬間だけはと夢のような一夜を過ごし、互いに名前しか知らぬまま、翌朝、それぞれ元の人生へ戻っていった。7年後、事故で夫を失ったエリザは、ロンドンで思わぬ再会を果たす――あの雨夜に授かった愛娘の父親、今や侯爵となったネイトと! ■7年間想い続けてきた男性ネイトとの再会に舞い上がるエリザでしたが、侯爵位を受け継いだ彼はどうやら別のレディと婚約間近らしいと聞かされます。そのお相手というのが、かつてエリザが借金のかたに嫁がされそうになった年寄り貴族の娘で……。
  • 鷲の男爵と修道院の乙女
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    愛する夫がよそよそしい。夜だけはそうじゃないのに……。 21歳のジェネヴラは、10年間入れられていた修道院から呼び戻された。たとえ母が貴族でも父を知らぬ婚外子では縁談などないと思っていたが、このたび、急に結婚させられることが決まったのだ。夫となる人物が老人であろうが醜かろうが受け入れるしかない――そう覚悟したジェネヴラだったが、いざ会ってみると、相手は金髪の男爵で鷲を思わせる勇壮な騎士セント・オーバン卿だった。彼が唇に笑みを浮かべた瞬間、純情なジェネヴラは恋に落ちた。この人のために生涯を捧げたい。あの微笑みを何度でも見たい。しかし結婚生活が始まると、セント・オーバン卿は新妻を避け続けた。すばらしいのは夜だけと知って、ジェネヴラは当惑するしかなかった……。 ■会ったこともない相手との縁談に怯えていたものの、セント・オーバン卿の忘れ得ぬ微笑みに出合い、この人と幸せになりたいと強く思ったジェネヴラ。そんな彼女とは相反するように、新妻に対して抑制的な態度をとるセント・オーバン卿には、暗い秘密があり……。
  • 子爵の身代わり花嫁は羊飼いの娘
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    子爵の花嫁のふりをする私――ベールを脱げば、ただの灰かぶり。 マーサは幼い頃、上流階級にのし上がりたい父方の祖父から“不義の子”の烙印を押され、邪魔とばかりに屋敷を追い出された。今は農場でかいがいしく羊の世話をする毎日を送っている。そんなある日、祖父の手元に残された異母妹が、さる子爵と政略結婚させられそうになっていることを知る。だが妹には別に恋人がいて、子どもまで身ごもっているらしい。姉妹は外見がそっくりなので、婚約披露の舞踏会から結婚式までの1週間、マーサに時間稼ぎをしてもらっている間に駆け落ちしたいと妹は言う。妹の幸せを願い、マーサは身代わり花嫁として祖父の屋敷へ向かった――新郎の子爵ザカリーと会い、一目で激しく心を揺さぶられるとも思わずに。 ■姉妹の違いは髪の色だけ。赤毛のマーサは妹と同じ濃い褐色に髪を染めると、妹のメイドを伴って一路祖父の屋敷へ。婚約者ザカリーはまるでヴァイキングのようにたくましく聡明な男性でした。こんなにすてきな人がなぜ、評判のよくない成り上がり者の孫娘などと結婚しようとしているのか不思議に思うマーサでしたが……。
  • 裏切られたレディ【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
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    恋の喜びが一転して、愛の苦しみになるなんて……。 外科医の娘カサンドラは馬車に乗っていたある朝、不穏な銃声を聞いた。見ると、整った鼻筋と官能的な唇を持つ優美な男性が倒れていた。痛みに顔を歪めながらカーロウ伯爵と名乗った彼に、応急処置を施す。カーロウ伯爵といえば、傲慢で、ロンドン中の美女との噂がある男性だ。とても魅力的だけれど、私とは住む世界の違う人だわ……。しかしその後、カサンドラの妹がカーロウ伯爵のいとこと駆け落ちし、彼女は伯爵と一緒に、いなくなった二人を追いかけることになった。しだいに惹かれ合い、カサンドラは生まれて初めての恋をした――伯爵が彼女を誘惑できるか友人と賭けをしていると、偶然立ち聞きしてしまうことになるとも知らずに……。 ■明るく華やかな英国摂政期を舞台に繰り広げられる恋を描くリージェンシー・ロマンス。なかでも実力派ヘレン・ディクソンが生むヒロインはとてもけなげで好感度が高くて人気です。本作のヒロイン、カサンドラも正義感が強くて賢く、好きになること請け合いです! *本書は、ハーレクイン・ヒストリカルから既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 伯爵を愛しすぎた家なき家政婦
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    愛する人の愛人にはなりたくない。でも、せめてつかの間だけでも愛されたい。 両親に家を追い出されて以来、イギリス中をさまよったケイトは、半年前にとうとう無一文になってしまった。運よく、湖水地方にある主人不在の伯爵邸で家政婦の仕事を得て、ほかの使用人と屋敷の切り盛りをしながら平和に暮らしていた。だがある日、主人である伯爵ヘンダーソン卿が突然イタリアから帰国。2人の妻を妊娠と出産で亡くした過去を持つ彼は、不幸な思い出の残る屋敷を売り払うために帰ってきたのだ。ケイトは思いとどまらせるため、伯爵を楽しませようと心を砕くうち、いつしか密かな恋心を抱くようになっていった。そうとも知らず、彼はケイトにひとときの愛人契約を持ちかけて……。 ■伯爵に想いを寄せるケイトは、愛人になるのを一度は断りながら、彼が滞在している間だけでも愛されたいと思い直して応じることにしますが……。それぞれ悲しい過去を背負うヒーローとヒロインの心情を繊細に丁寧に描いた、ローラ・マーティンの日本デビュー作!
  • ふさわしき妻は【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
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    妻にはぜひ慎ましい女性を選ぼう――まさに彼女とは正反対の。 しおれた花束を手に、クラリサはメイドのお古を着て広場に立っていた。舞踏会の夜、不良貴族に臆病者呼ばわりされて黙っていられず、花売り娘になれるか否かという賭けに応じてしまったのだ。レディが一人で夜の暗がりに立つなど危険すぎることも忘れて。案の定、通りがかりの粗暴な大男に路地裏へ引きずり込まれ、絶体絶命と思われたそのとき、長身の救世主が颯爽と現れた。彼の正体は、訳あって花嫁探しをしている不機嫌な子爵、シンジン!先ほどの舞踏会でクラリサに向かって、妻に求める条件を満たさない――慎みがなく、率直さも、節度もないと言い放った男性だ。ああ! こんな惨めな姿を、誰よりも見られたくなかった相手なのに……。 ■華やかなリージェンシーの旗手、ジュリア・ジャスティスの名作をお届けいたします。顔を合わせるたび、クラリサはシンジンに背を向けられてきました。けれども暴漢から救われたのを機に、ほかの貴族とは異なる彼に強く惹かれ始めている自分に気づいて……。 *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 隠れ公爵がくれた愛の果実
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    もしもこの子を奪われたら、どうやって生きていけばいいかわからない。 母亡き幼いトビーを我が子のように大切に育てているリリー。そろそろ高い教育を受けさせてやりたいと考えていたとき、異国から戻ってきたばかりのハンサムなレオ・デヴェローと知り合う。レオがトビーの家庭教師をしてくれることになったのを機に、リリーは彼に友情を、いや、それ以上の好意を抱き始めた。一方、レオには秘密があった――7年前、美しい女性と恋に落ち、父には言わずに結婚したが、すぐに引き裂かれて異国へ追いやられた。そして最近になって、じつは息子が生まれていたことを知ったのだ!トビーが本当に我が子かどうかを確かめるために、レオはテイン公爵という身分を隠して、ここへやってきたのだった……。 ■共感できるヒロインが魅力のシンデレラ・リージェンシーを描く、話題の作家サラ・マロリー! レオはトビーが我が子とわかった時点で、リリーに荷造りを命じます。しかし、愛しいトビーを奪われては生きていけないと、彼女は夜陰に紛れて逃亡し……。
  • 修道院の花嫁
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    あなたの笑顔に、眼差しに、声に、もう触れられなくなるなんて……。 3年前、逆境にいたところを、さる伯爵に救われて以来、伯爵夫妻が主のグレイストーン城に身を寄せている19歳のキャサリン。そこに集まったうら若き令嬢たちを前に、彼女は気後れしていた。伯爵の弟で、キャサリンが唯一心を許せる幼なじみのジェフリーが今、6人の花嫁候補と会うために、この城へ向かっているという。令嬢たちのように着飾ってもいないし、気の利いた会話もできない彼女は居たたまれず、以前いた修道院に今すぐ戻りたいとさえ願った。でも、もう少し耐えよう。ジェフリーの顔を最後にもう一度見るまでは。彼が結婚したら、キャサリンは修道誓願を立てるつもりだった――大好きなジェフリーの笑顔も、もう見納め。私は修道女になる……。 ■1年ぶりに会うジェフリーが花嫁候補たちと踊る姿を廊下から見つめるキャサリン。しかし、さらに彼女を苦しめたのは、ジェフリーからのお願いでした。「だれを妻にしたらいいか、きみに相談にのってほしい」大人気作家が描く、甘酸っぱくて切ない珠玉の名作!
  • 完璧な公爵は嫉妬と愛をもてあます
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    そう、私はただの居候。愛しの公爵の眼中にさえない……。 エレノアは14歳のとき、父の遺言で指名された後見人である、ケンダル公爵ヒューに引き取られ、公爵邸で暮らしてきた。年上の彼に密かな恋心を抱き、いつしか憧れは愛へと変わっていった。それなのに今、ヒューはエレノアを早く“片づける”と口にして、社交界デビューさせるという。結婚させて厄介払いしたいのだろう。「私はおまえに手を出すほど恥知らずではない。おまえの純潔を守るのが、わが務めだ」彼にそう告げられ、エレノアはとっさに挑発的に反論した。すると、ヒューは彼女を机に押し倒して唇を奪い、冷徹に言い放った!「まるで食指が動かず、始める気にもならない」 ■エレノアにキスし、凍てつくような冷たい言葉で彼女を突き放したヒューは、翌日、社交界で評判の伯爵未亡人との婚約を決め……。エレノアの長年の想いは、実らぬまま枯れてしまうのでしょうか?『公爵の無垢な花嫁はまだ愛を知らない』(PHS-296)の関連作。
  • 男装のレディと秘密の恋
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    男装をして強がってみせたところで、きみはもう、大人の女性だ……。 今しがた求婚者を得意の剣術で負かしたレディ・ニコラは、次に手合わせを願い出てきた相手に驚いた――ファーガス!初めてファーガスと会ったのは、ニコラが11歳のとき。親が決めた許婚である年上の美少年の彼に憧れていたのに、彼は垢抜けない彼女に見向きもせず、幼い恋心を踏みにじったのだった。12年ぶりの再会。いかにも尊大なファーガスはたくましく、輪郭もシャープになり、片耳に耳飾りをして野性味にあふれている。余裕でニコラを負かした彼はしかし、誤って彼女の胸を傷つけてしまう。すると、すかさず彼女を抱き上げてベッドまで運び、宣言した!「傷も含め、何もかもすべて、きみはぼくのものとなる」 ■かつて純粋な想いを傷つけられたニコラは、ファーガスとは結婚しないと心に決めていました。一方、美しく成長したニコラを目にしたとたん、ファーガスは絶対に彼女と結婚することを心に誓うのでした。大きくすれ違う二人の思惑。さて、この恋の行方は何処へ?
  • 伯爵と踊れない壁の花
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    誰からも哀れに思われている私が、危険な伯爵に恋をするのは高望みなの? 大事な社交界デビューを前にして、ハティは恐ろしくてたまらなかった。事故で脚に大怪我をした私は、一生不格好にしか歩けない。世間からは、花嫁としての価値が下がった女、と同情されている。ところが、ボーフォート伯爵ジャスパーだけは違った。ハティの兄の親友は世間では手のつけられない放蕩者として有名だが、とても男らしくて優しく、彼女は幼いころからずっと憧れていた。おどおどと赤面してばかりで、ろくに口をきいたことはなくても。そのジャスパーが私に、ワルツを踊ってほしいと言ってくれた。しかし当日、伯爵が現れることはなく、ハティはみじめな壁の花として踊る男女を見つめるしかなかった……。 ■社交界デビューが悲惨な結果に終わったヒロインは、その後とんでもないことを知ります。なんと、ヒーローには愛人との間に子供がいるというのです。母親を亡くした女の子の父親になると決めた彼を、ヒロインはかいがいしく手伝います。恋心は胸に秘めたまま。
  • 黄金の公爵と名もなき乙女
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    記憶をなくした麗しのレディと金の王と呼ばれた公爵の、秘密。 洒落者の公爵ブラントは事業にも成功し、満ち足りた日々を送っていた。頭の回転が速く、スポーツ万能で、神秘的な雰囲気の彼は学生時代、“金の王”と呼ばれていた――数字に強くてカードの才能があり、彼が手にした賭金の金貨同様、黄金に輝く髪がその名の由来だ。そんなブラントにとってただ一つの不安は、ある秘密をあばかれること。どれだけ努力しても、文字が理解できないのだ。この秘密がある限り、愛する女性とも、結婚とも無縁だと考えていた。ところがある日、彼は林に倒れている娘を発見する。じつに美しい!その娘はブラントの顔を見ると、さもしおらしげな様子で囁いた。「わたし……自分の名前がわからないわ」 ■19世紀初頭の英国が舞台の、ロマンティックなシンデレラ・ストーリーをお贈りします。名前すらわからないというので、持っていたハンカチーフに記されていた“コリンシア”と呼ばれることになったヒロイン。けれど、彼女もまた大きな秘密を抱えていて……。
  • 売り渡された誇り高き娘
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    おまえは言葉を話せないはずでは……。偽りの代償を払わせる――愛の床で。 うら若き娘エンヤは、訳あって老女に身をやつして暮らしている。数年前、唯一の肉親だった兄によって奴隷商人に売り飛ばされ、たまたま市場を通りかかった北欧の戦士ウルフリックの目にとまった。エンヤは買われずにすむよう、口がきけないふりをしたが、ウルフリックはかまわず彼女を手に入れて家へ連れ帰った。その後、彼なりの方法でかわいがられはしたけれど、彼女は隙をついて主人を短剣で切りつけ、逃げ出したのだった。だが、ある町を訪れたとき、エンヤは突然現れた男を見て絶句する。目の前に立ちはだかった大男は、ウルフリック!彼女のつけた傷痕が今なお残る顔で、主人がこちらを睨みつけていた……。 ■HQロマンスで大活躍中のケイトリン・クルーズが放つ、情熱的なヒストリカル第2弾! 『さらわれた亜麻色の花嫁』(PHS-276)の関連作です。勇猛果敢なウルフリックと気高い魂を持つエンヤ――二人で一つの完全体となる、究極の愛が描かれる渾身作!
  • 麗しの男装の姫君
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    暗闇に颯爽と駆けつけた騎手――兜をぬいだその人は、麗しの姫君だった。 亡き父に代わり、男装して城を守っているジュリアナは、身も心も男になりきるために純潔を守り、修道女のように暮らしてきた。美しい貴婦人のガウンに袖も通さず、ささやかなレディの嗜みといえば、母が遺してくれた香りのよい石鹸をそっと使うことだけ……。ある夜、彼女は、何者かに襲われて深手を負った騎士を森で発見する。顔面蒼白で意識を失ったその男性を城に連れ帰り、寝ずの看病をするうち、ジュリアナは今まで感じたことのない、感じてはいけない興奮を覚えた。私が女であると強く思わせる、彼のたくましい体、ハンサムな容貌。いいえ、そんなことを考えちゃだめよ! 彼は敵かもしれないのに!だが、目を覚ました彼の青く美しい瞳に、ジュリアナは心を奪われた―― ■父亡きジュリアナに残された道は、宮廷に出仕するか、会ったこともない相手との政略結婚か、“男”として城を守り続けるか。男装して城主の地位を継ぐことを選んだ清廉潔白な彼女が、美しき手負いの騎士と出逢い、恋する恍惚感と一抹の不安の狭間におかれ……。
  • お忍びの子爵と孝行娘
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    親孝行なシンデレラは、犠牲を強いられ、追いつめられて……。 ベッツィーは丘の上に立つオークの木の下で、人知れず泣いていた。人生でたった一度の社交シーズンに失敗したあと、野心家の母に命じられた、恥ずべき玉の輿作戦にも失敗した。さる貴族にキスを迫ろうとしたところ、相手が既婚だとわかったのだ。親孝行と思って、望まぬことも頑張ってきたけれど、もう限界……。地べたに座りこんで涙を流す彼女に、声をかける者があった。隣の伯爵領を代理で管理しに来たという、たくましくハンサムな執事だ。そのジェームズに小作農の娘と間違えられ、ベッツィーはむっとするが、なぜか彼とは気安く話せて、いつしか涙は乾いていた。本当は、ジェームズは執事などではなく、由緒正しき子爵とも知らず―― ■HQヒストリカル・スペシャルの刊行300冊目となる記念号! 『伯爵と片恋の婚礼』(PHS-286)の関連作である本作は、前作ヒロイン、デイジーの長兄ジェームズが執事になりすました“お忍び子爵”として大活躍。先の読めない恋物語です!
  • 放蕩貴族と未練の乙女
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    かつて愛の道標だった彼が今、わたしを愛の迷い子にする―― 19人目の求婚者を断り、ポリーは憂鬱な気分に沈んでいた。 5年前、社交界で注目の的だったヘンリー卿に熱烈に求愛され、彼女自身も魅力的な彼への想いに胸を焦がしていた。 しかし放蕩者で通る彼は、ポリーの親からすれば“要注意人物”。 まだ若すぎた彼女は親の言いなりで逆らうこともできず、ヘンリー卿からの駆け落ちの誘いを泣く泣く拒んだのだった。 あのとき、もしも彼の胸に飛び込む勇気があったら……。 その後のヘンリー卿はといえば、さらに放蕩に拍車がかかった様子だ。 ある夜、舞踏会で誤って飲酒したポリーは酔った勢いのままにヘンリー卿との過去を清算しようとして、逆に彼にキスされてしまう! ■リージェンシーの旗手ニコラ・コーニックが19世紀初頭のロンドン社交界を生き生きと描いた名作をお贈りします。悪名高き貴族ヘンリー卿への恋心は色褪せることなく、ポリーは心密かに未練を募らせてきました。彼の不意のキスの意味とは?
  • 修道院から来た身代わり花嫁
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    花嫁を醜いほうの娘にすり替えるとは、我が氏族を侮辱するつもりか! 女子修道院に暮らすイリサは突然、非情な父の命令により連れ戻された。 「お前は結婚することになった。相手には花嫁が、私には同盟が必要だ」 政略結婚の相手はマクミラン氏族の支族長、ロス・マクミラン。 視界を遮るようなベールをかぶせられ、式に臨んだイリサが知ったのは、相手方からは、花婿本人ではなく代理人しか現れなかったこと。 そして、本当はイリサの姉が花嫁になる約束だったが、どういうわけか日陰の妹である自分が代わりに差し出されるという事実だった! 修道女のような私に、美しい姉の代わりなんて務まらないのに……。 一方のロスは、醜いと噂のイリサをあてがわれたと知って憤慨した。 やがて、目の前に連れてこられた花嫁がベールを脱いだとき、ロスと氏族の者は一斉に息をのんだ――花嫁の、その無垢な美しさに! ■じつは左腕が不自由なイリサは、冷酷無慈悲な父からお荷物扱いされて修道院に送られていたのでした。それなのに、今度は都合よく連れ戻され、騙し討ちのようにマクミラン氏族の花嫁にさせられた真相は? そして夫となったロスの、妻に対する意外すぎる反応は?
  • 寂しき婚礼【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    3.0
    結婚が苦しみしかもたらさないのなら、一生、夫を拒み続ければいい……。 エレナは親の決めた意に染まぬ結婚相手から逃れるため、出会った当初から惹かれていたキットと駆け落ち同然で結ばれた。 式を挙げた直後に、彼が行方をくらましてしまうとも思わずに。 ぽつんと独り屋敷に取り残されたエレナを、社交界の口さがない人々は、“捨てられた花嫁”と呼んだ。 世間の陰口なんて気にしなければいいとは思っても、夫がヨーロッパでオペラ歌手と恋仲になっているという噂には傷ついた。 そして失踪から5カ月後、突然、キットが姿を現す。 しかしエレナは夫に打ち明けられない“秘密”を思い、切なくなった。 彼がいない間に、お腹に宿っていた小さな命を失ったのだ……。 ■リージェンシーの旗手ニコラ・コーニックの名作をお贈りします。幸せになるはずだった新妻に訪れる試練と愛の再生を描いた本作。再会後の、じれったくてもどかしい夫婦生活の紆余曲折のあとには、感動の涙が待っています! *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 公爵の無垢な花嫁はまだ愛を知らない
    -
    青い瞳の公爵に抱き止められた瞬間、運命の歯車が回りだした! 過保護で過干渉な兄のもとで育った、喘息の持病があるベアトリス。 年頃を過ぎても社交界デビューはおろか、結婚も出産も諦めているが、空想好きな彼女はある日、女性を愛せない友人との便宜結婚を思いつく。 友人とのスキャンダルを偽装して、大勢の人に目撃されれば…… 結婚以外に選択肢はない。だが約束の日、現れたのはまったくの別人―― ハンサムだが放蕩で悪名高い公爵ブリッグスだった。 ベアトリスはパニックに陥った。転びかけ、公爵のたくましい腕に抱き止められた、まさにその瞬間――兄が大勢の客を引き連れて現れる。 なんと公爵は、いきり立った兄に妹の貞操を奪ったかどで、決闘を申し込まれてしまった! すると公爵は言った。 「決闘はしない――結婚する」 ■NYタイムズのベストセラー作家で、HQロマンスでも大人気のメイシー・イエーツが別名義で綴るヒストリカル・ロマンス。濡れぎぬなのに、ヒロインとの結婚を宣言した公爵ヒーローの思惑は?ずっと籠の鳥だった孤独なヒロインが愛と情熱を知る感動作です。
  • 貴婦人の条件【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
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    きみはもうこの館にいられなくなった。 住む家が欲しいなら、ぼくの妻になってくれ。 亡き伯爵の遺言状が、今まさに読み上げられようとしている。 後継者のジャックは、12年前に勘当されて行方知れず。 莫大な遺産は、いったいだれが受け継ぐのか? ざわめく人々を、伯爵の養女キャスは部屋の片隅でそっと眺めていた。 “スクラップ”――厄介者と親類に呼ばれる彼女は、今日で屋敷を追われる運命なのだ。 そのとき、ひとりの男が現れて、全員が息をのんだ。 ジャック……放蕩息子は生きていた。遺産も爵位も彼のものとなる。 ところが、驚きはそれだけでは終わらなかった―― 新伯爵はいきなり、キャスに結婚を申し込んだのだ! *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 子爵が愛したかりそめの妻
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    継母に虐げられる不遇な灰かぶりに、 人嫌い子爵が求婚したわけは――? 意地悪な継母と異母妹たちの冷酷な仕打ちに耐えるカレンザ。 継母に1ペニーもドレスの仕立て代をもらえず、年頃になっても 社交界デビューもせず、病弱な父を支えてひっそり暮らしている。 ある日、オースターフィールド子爵が屋敷に滞在することになり、 現れた子爵の並外れた容貌に、邸内は色めき立つ。 妹たちは着飾って子爵の気を引こうと必死だ。 カレンザは古びた服で庭のばらを摘み、子爵に色目を使ったと 継母と妹たちに心ない言葉を浴びせられてもなんとかこらえた。 それを子爵に見られたのは、少し悲しかったけれど……。 翌朝、散歩をしているとオースターフィールド子爵が小道に現れた。 「僕と結婚してほしいんです。あなたを子爵夫人にしたい」
  • 闇夜の男爵と星のシンデレラ
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    夜を彷徨う孤独な男爵が仮面を外したとき、乙女は―― 貧しくも心やさしい娘アンジェラのもとへある日、隣の伯爵家の跡継ぎダヴェントリ卿が訪ねてきた。 かつて英国一の美男子と謳われたこともある彼は、 戦場で醜い傷を負ってからというもの、仮面で顔を覆い隠していた。 そうやって隠遁生活を送る彼を、村人は“悪魔卿”と呼んで恐れた。 そのダヴェントリ卿が、私にいったいなんの用かしら? アンジェラが恐る恐る尋ねると、彼は重い口を開いた。 「妻になってくれとは言わない。わたしの婚約者になってほしい」 彼の余命幾ばくもない祖父を喜ばせるための、偽りの婚約。 アンジェラは承諾した――心を閉ざした彼に恋してしまうとも知らず。
  • がちょうの乙女の忍ぶ恋
    3.0
    クリスマスに私の愛する子爵が帰ってきた! でも頼まれたのは、彼のための花嫁選び。 アンナ・リーゼははっきり言って、幸せではなかった。 初めは母、続いて父も亡くし、継母と継妹にうとまれながらの日々。 話し相手になってくれるのは、仲良しのがちょうだけ。 そこへ、20年近く離れ離れだった幼なじみ、ピーターが帰ってきた。 片想いの相手は、ハンサムで魅力的なクリバートン子爵へと成長していた。 アンナ・リーゼはうれしかったけれど、自分の服を見て涙をこらえた。 こんなみすぼらしい格好とあかぎれの手で、ピーターには会えない。 子爵はクリスマスに舞踏会を開き、そこで花嫁選びをするのだという。 継母と継妹は興奮するが、アンナ・リーゼは愛する人の選択が悲しかった。 私はピーターにとって永遠に幼なじみ。彼の花嫁にはなれないのね……。
  • 聖なる夜に【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
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    リージェンシー・ロマンスの名手たちが贈る、愛の奇跡がきらめくクリスマス短篇集! ■時は19世紀初頭。“リージェンシー”――英国摂政期と呼ばれる、上流社会のファッションや文化が華々しく開花した時代が舞台の、甘くて幸せなシンデレラ・クリスマス短篇集をお贈りします。 *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 黒伯爵と罪深きワルツを
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    悪い伯爵のままでいて。 叶わぬ恋に落ちてしまうから。 「君はそうとう変わった小娘だ。自覚はあるのかい?」 伯爵に見つめられ、オリビアは逃げ出したい衝動を懸命にこらえた。 物憂げな黒い瞳と漆黒の髪。危険な魅力にあふれた強烈な存在感。 彼がシンフル・シンクレア――罪深きシンクレア伯爵と呼ばれるのは、 名字の語呂合わせと黒い噂のせいだけではないらしい。 オリビアは勇気をかき集め、ある私的な調査に行きづまったこと、 その調査で先代伯爵の汚名を晴らせる可能性があることを説明した。 一笑に付されながらも必死に協力を仰ぐオリビアだったが、 ふいに伯爵は身をかがめ、彼女の柔らかな唇に指をすべらせた。 「帰ってくれ。夜の楽しみを台無しにした償いをさせたくなる前に」 ■おびえて逃げるように帰ったオリビアに、後日伯爵は協力を申し出ます。ともに謎を追ううちに冷酷非情なはずの彼の優しさに触れ、心ならずも強く惹かれていくオリビアでしたが……。人気作家L・テンプルの真骨頂、愛と癒やしのノンストップ・リージェンシー!
  • 灰かぶりは伯爵の愛し子を抱く
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    娘を見るたび、まぶたに浮かぶ彼の姿。ある日、本当に彼を目にするとは――! 乗馬中にぶつかった男性が顔を上げた瞬間、メリッサは息をのんだ。シルバーグレーの瞳。傲慢そうな顎。間違いない。ローレンスだわ。この20カ月、かたときも頭を離れなかった男性――ファーストネームしか知らなかった娘の父親が、目の前にいる。「メリッサじゃないか! その子はいったい──」「ローレンス……」腕のなかの娘を強く抱きしめ、一歩後ずさる。都会に憧れる世間知らずの男爵令嬢が、使用人の姿で訪れたロンドンで素性の知れない男と恋におち、身ごもった。家名に泥を塗ったと激怒する両親の反対を押し切って、メリッサは娘を産み育ててきた――。「とても美しい子だね。君の夫は幸せ者だ」「夫はいないわ」その言葉に“ウィンチカム伯爵”は顔色を変えた。 ■メリッサが自分の子を産み育ててきたことに責任を感じてローレンスは、彼女に求婚。彼が裕福な伯爵と知って大喜びする両親をよそに、メリッサは哀しみに沈みます。彼が欲しいのは私ではなく娘だけだから……。リージェンシーの切ないシークレットベビー物語!
  • 悩める伯爵【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
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    私を鳥籠に閉じ込めた張本人に、ふたたび心を奪われるなんて。 かつて憧れだった10歳年上のドラムが、伯爵となって帰ってくる。レベッカはその知らせに動揺した。今や彼は誰より憎らしい相手。7年前、出征を明日に控えたドラムが別れを告げに来たとき、無断で彼の愛馬を駆ったレベッカはひどく叱られ、お仕置きされた。そして彼の提案によって、牢獄のような寄宿学校へやられたのだった。いよいよ再会の瞬間、昔とは違う熱いまなざしを向けられて戸惑うが、あの時の仕打ちを忘れられず、レベッカはよそよそしくふるまった。ところが後日、親代わりの祖父が旅で不在にすることになり、ドラムの後見のもと、伯爵邸での同居を余儀なくされる!レベッカは震えた。大嫌いな彼にまた惹かれてしまうのが怖くて……。 ■子供の頃、兄と慕うドラムにお尻を叩かれたことを根に持っているレベッカ。大好きの裏返しで、ドラムなんて大嫌いと意地を張りますが、彼に魅了されるのも時間の問題で――。元気いっぱいで天真爛漫なヒロイン像に定評のあるアン・アシュリーの名作です! *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 伯爵と片恋の婚礼
    3.0
    あの夏、淡い想いを踏みにじった彼となりゆきで結婚することになるなんて……。 長いあいだ兄弟たちの悪ふざけに悩まされてきたデイジーは、男性不信のため社交界デビューにも失敗し、両親に失望されていた。そんな折、デイジーは兄とその友人たちの信じがたい会話を聞いてしまう。兄が「君たちの誰でもいいから妹と結婚してほしい」と頼み、友人たちは「氷柱を抱いて寝るほうがよっぽどましだ」と答えたのだ!何より傷ついたのは、その中に初恋の伯爵ベンがいたことだった。夜になり、デイジーが湖上の小島でひとときの安息を得ていると、舟で湖に繰り出した友人たちが悪戯で半裸のベンを小島に置き去りにした。心優しいデイジーがベンを説得して自分の舟で岸に連れ帰ったとたん、あらぬ誤解を呼んで家族中に激怒され、ふたりは結婚を強いられて……。 ■初恋の人ベンとの愛なき新婚生活に夜ごと枕を濡らすデイジー。ベンも嫌われていると思い込み、徹底的に新妻を避けます。やがて気持ちは通じ合いますが、めくるめく幸せも束の間、過酷な運命がふたりを引き裂いて……。A・バロウズのもどかしすぎる純愛物語!
  • 眠れる美女【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    5.0
    “眠れる美女”との結婚が許される条件は――真実の愛。 時は1852年。イングランドの北の果て、ノーサンバーランドに、 美貌と気品と富を兼ねそなえた“眠れる美女”が隠れ住むという。 ロンドンで放蕩三昧に明け暮れる伊達男アダムは興味を持ち、 その娘レディ・ヘレナ・ラスフォードに求婚しようと思い立った。 ところが行ってみると、ラスフォード邸は暗く荒れ果てた屋敷で、 当の“眠れる美女”はやせたみすぼらしい娘だった。 はじめは使用人と見間違えたが、よく見ると美しく不思議な魅力がある。求婚は彼女の父に受け入れられたが、結婚に条件がつけられた――娘を放っておかず、やさしく接し、子を作るべく夫婦の契りを結ぶこと。アダムは確信が持てぬまま、気づけば答えていた。「約束します」 ■昔のヘレナの肖像画を見つけたアダムは、その完璧に美しい姿に胸を打たれます。彼女が使用人のような格好をして、美しさを巧妙に覆い隠している理由とはいったいなんなのでしょうか?  *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 道ばたのシンデレラ
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    花嫁の条件を列挙する子爵に すべてを忘れさせた、純真な村娘。 危ない! 村娘のソフィーは馬車に轢かれそうな男の子をかばって、 馬とぶつかった勢いで溝に転げ落ち、泥まみれになってしまった。 どうにか立ち上がると、馬車から降りてきた男性を鋭くにらんだ。 社交界の寵児ヘルフォード子爵は、あわや轢きかけた村娘に駆け寄った。 娘はみすぼらしくかなり不格好な灰色のドレスを着ている。 ところがどうだ。美しい瞳、ほんのり赤く染まった頬が、至極魅力的だ! 愛や恋など決して信じないはずの子爵の心が、にわかにざわめいた。 だがそれは、彼と婚約間近の伯爵令嬢が子爵邸に到着する直前のこと……。
  • 子爵家の見習い家政婦
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    夢の中でキスをした。 手の届かない、雲の上の人と。 ロンドンで社交界デビューを果たした直後に父が破産し、 グレーフォード子爵の館で家政婦として働きはじめたエマ。 若すぎる彼女は従僕やメイドに見下され、忍耐の日々が続いた。 そんなある日、見目麗しい新子爵ジェームズが帰還する―― 運悪く、悪臭を放つ漬物液で玄関ホールが水浸しになっているところへ。 その後も失敗続きだったが解雇は免れ、エマは胸を撫でおろした。 ところが翌日の真夜中、ジェームズが傷を負って帰宅する。 とっさに私室で手当てするうち、思いがけず親密な空気が漂って……。 そのときのエマは知るよしもなかった。 自分が身のほど知らずの恋に落ちてしまうことを。
  • かぐわしき天使【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
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    私は家政婦。舞踏会やオペラなど、夢のまた夢。 天涯孤独のケイトは名家に生まれながら困窮を極め、働きに出るよりほか、もう生きるすべはなかった。ある日、亡き母の名づけ親だという年老いた伯爵夫人が訪ねてきて、みすぼらしいケイトを見るや、孫息子ジャックの邸へ連れていった。社交界一の美貌を誇るジャックは戦傷を負い、今は隠遁生活を送っている。私が連れてこられた理由はわからない。でもここで仕事が見つかれば……。そう願ってケイトが床を磨いていると、そこにジャックが現れた。「ふざけるんじゃない! 勝手に私の屋敷の床を磨くとは、何事だ!」怒りの声をあげたジャックは彼女の手をつかみ、じっと見つめた。ブラシの赤い跡がついた掌を恥じ、ケイトは思わず手を引いたが―― ■「半年間ここで賃金なしに、家政婦として働きなさい」伯爵夫人の指示に従うことにしたケイト。半年の勤めを終えたら、伯爵夫人は彼女を社交界デビューさせてやるつもりでしたが、家政婦など不要とジャックは反対で……。心身に傷を抱えた二人の感動ロマンス! *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 英国貴族と落ちこぼれの淑女
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    落ちこぼれの私では貴族の妻になれない。どんなにあなたを愛していても。 ダンスは壊滅的に下手、流行のドレスや装飾品には興味なし、お茶会で気のきいた会話もできない――レティは母の悩みの種だった。そんな彼女は、誰にも言えない秘密の二重生活を送っている。男性に扮し、医師として村の人々の命を日々救っていたのだ。そんなレティのもとに、診てほしい妊婦がいるという手紙が届いた。患者の兄は、レティの初恋の人アンソニー卿だった。医師を続けたいなら、淑女の私を知る彼に会うのは危険すぎる。男装を見破られたら、家族までとんでもない醜聞に巻き込んでしまう。でも、苦しむアンソニー卿の妹を見捨てるわけにはいかない。それに何より、彼に会いたい気持ちを抑えておけなくて……。 ■エレノア・ウェブスターの邦訳デビュー作をご紹介します! 男装してまで医師として人々に尽くすヒロイン。戦争で体と心に深い傷を負うヒーロー。二人は不器用ながらも距離を縮めていきますが、村の名医が実は彼女だったと知られた瞬間、すべては壊れ――。
  • 花嫁の身の代金【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
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    彼はわたしに罰を与えた――突き放せないほど優しいキスで。 16歳のデボラは宮廷で、ド・ヴィア侯爵ニコラスと出会った。フランス貴族の彼はイギリス国王の覚えがめでたい一方、海賊も同然の行為を働いていると囁かれ、“悪魔”と呼ばれている。たった一瞥で女性を落とせると言われる瞳はたしかに魅力的だが、デボラは不埒者の彼に誘惑されても、応えるつもりはなかった。彼女はスペインの名門コルテス家の子息との婚約を控えているのだ。だが3週間後、仮面舞踏会で再会し、デボラの未来の嫁ぎ先を知ると、ニコラスは目に炎を燃やしながら、高らかに宣言した!「警告しておこう。わたしはコルテス家のものであるならなんでも奪い取る――花嫁も例外ではない」 ■「あなたのことなど、なんとも思っていないわ」ニコラスの妖しい魅力にからめとられまいと、デボラは心とは裏腹の気持ちを彼に伝えます。すると彼は、それが嘘であることを証明すると言って彼女の体を引き寄せ、燃えるような激しい瞳で見つめると、唇を……。 *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 伯爵の知らない妻
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    つかのま“伯爵夫人”でいることを、どうか、ゆるしてください。 アラベラは今、ウェストレイ伯爵夫人になりすましていた。新婚早々、夫が亡くなり、その不審な死の真相を突き止めるには、正体を隠して関係者に近づく必要がどうしてもあったのだ。最近、爵位を継いだ新伯爵は海外にいるというから問題ないはずよ。6年ぶりに祖国イギリスの地を踏んだ新伯爵ランドルフは、領地を訪れたとき、使用人の言葉に耳を疑った。「奥様がお留守で……」奥様だと? 未婚のぼくに、妻などいるはずがないが?いぶかしんだ彼は、“伯爵夫人”が出かけたという館を訪れ、華やかなドレスに身を包んだ見知らぬ美女アラベラを見つけ―― ■「ご主人があなたを捜しに来たわよ」そう言われ、振り返ったアラベラが目にしたのは、獲物を捕らえたかのような喜びの笑みを浮かべたウェストレイ伯爵でした。あまりに予想外の展開に、彼女は気を失ってその場に倒れ込み……。『子爵に恋した壁の花』の関連作。
  • 道化師は恋の語りべ【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
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    “下っ端の少年”に扮した娘は、切ない恋心までは隠しきれなくて……。 荘園の娘エリザベスは独り、必死に宮廷を目指していた。父の急死につけこんで結婚を迫る不気味な婚約者から逃れるには、名付け親である女王陛下に助けを求めるしかないのだ。その途中、彼女は宮廷道化師のタールトンと巡りあった。まさに水も滴るいい男といった風情の彼は、美しい歌声に、陽気な性格、そして鋭い頭脳を持つ魅力あふれる人物だった。心細かったエリザベスが思わず宮廷までの護衛を頼むと、彼は追っ手の目をくらますため、弟子になりすますよう彼女に提案した。戸惑うエリザベスだったが、美しい金髪を切り捨て、少年を装った――厳しくも優しいタールトンを、愛してしまうことになるとも知らず。 ■男性的、そして人間的魅力を放つヒーローが印象深い伝説的名作! いかにも世事に通じた不埒者の雰囲気を醸すヒーローに対し、慣れない男装から始まり、初めてづくしの旅路に健気に耐えるヒロイン。読みどころ満載の本作は、最後の最後まで飽きさせない展開です。 *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • ひとりぼっちの壁の花
    4.0
    男性が怖い。肌を重ねずにすむならと受け入れた婚約だったけれど……。 時は1813年。“壁の花”“氷のレディ”と陰口をたたかれている伯爵の娘レジーナは、許婚との結婚式に臨もうとしていた。男性恐怖症に悩まされる彼女が、親の決めたこの婚約を受け入れたのは、当面は形だけの結婚で床入りの必要はないと許婚に言われたからだ。ところが式の当日、祭壇の前に許婚は姿を現さなかった。置き去りにされた花嫁として世間の白い目に耐える覚悟をしかけたとき、彼女の前に現れたのは、ハンサムなキャムフォード子爵ダルトン――7年前に一度だけ会ったことがある、許婚の親友だった。彼は驚きざわめく参列者たちを尻目にレジーナを連れ出すと、言った。「私と結婚してほしい。でも、君を誘惑しないという約束はできない」 ■端整な顔立ちで頼りがいのある子爵と、かつては天真爛漫だったのに今は壁の花と化した伯爵令嬢の切なくも美しい恋物語。開くことをやめてしまったつぼみのようなヒロインの心を、子爵はどう溶かすのでしょうか? 日本デビュー作『領主様の家庭教師』の関連作。
  • 富豪伯爵に解かれた封印
    -
    君はなぜ、隠していたんだ?これほどまでに美しいことを。 英国屈指の富豪で有力者でもあるボウリュー伯爵は、弟が田舎で銃の暴発事故に遭って瀕死と聞き、急いで駆けつけた。見ると、ベッドに力なく横たわる弟のそばに、不格好な茶色のドレスに頭巾といういでたちの老婆がいた。なんでも、この村に暮らしている薬草医だという。今は夜で、目深にかぶった頭巾の陰になって顔がよく見えないが、こんな老婆にだいじな弟の命をまかせられるものか!苛立ちを募らせるボウリュー伯爵はしかし、朝の訪れとともに、思いがけない光景を目にした――陽の光を浴びた“老婆”は、なんと若く美しい知性に富んだ顔の淑女だったのだ! ■ヒロイン、ローラが身をやつして、ひっそりと暮らしているのは、以前の不幸せな人生から逃げ出してきたからでした。それを誰にも知られないようにしてきたのに、“謎解き名人”としても知られるヒーローは、何やら秘密を抱えている様子の彼女に興味深々で……。【旧タイトル:解かれた封印】
  • さらわれた亜麻色の花嫁
    -
    勇猛な男が乙女に施したのは、驚くほどやさしい愛の導きだった。 両親を亡くし天涯孤独となった王女エルフィンは、非情な叔父に故郷を追い出され、修道院へ向かっていた。道中、突然目の前に筋骨たくましい長身の男が立ちはだかる。「その女をいただきに来た」男は高らかに宣言し、彼女を連れ去った。ソールブランドという名の彼は王女を遠くへさらい、無垢な彼女を妻にするつもりだった。だが、無理やり純潔を奪うつもりはない。ゆっくり教え込むのだ……。一方、エルフィンはソールブランドの考えなど露知らず、自分は彼の奴隷になったものと思い込む。しかし、心は乱れていた。私をかごの鳥にした彼を嫌ってもいいはずなのに、胸が甘く疼いて……。 ■ハーレクイン・ロマンスの大人気作家にしてUSAトゥデイのベストセラー作家、ケイトリン・クルーズが満を持してヒストリカルに初登場! 若きヒロインに心を奪われるつもりはなかったヒーローが、純真な彼女を溺愛せずにいられなくなる様子が巧みに描かれます。
  • サタンの花嫁【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    -
    侯爵様がたとえ★悪魔/サタン/でもかまわない。わたしはサタンの花嫁になりたい。 質素を好む厳格な叔父に育てられ、その教えを忠実に守るアネリス。ある日、彼女にはセントジョン侯爵という後見人がいるとわかり、住み慣れた村からロンドンに出て、レディ教育を受けることになった。屋敷に着き、現れた侯爵を見て、アネリスは息をのんだ。村で偶然知り合って、つい心を奪われた王党派の人。世にも美しい瞳のあの方が、わたしの後見人だったなんて!叔父によれば、贅沢を好む王党派は皆、悪魔――サタンの弟子だという。そんな考えも、アネリスの恋心を消し去ることはできなかった。やがて魅惑的なレディに変身した彼女は華やかな宮廷生活に飛び込む。しかし国王たちの注目を引くも、愛する侯爵だけは彼女に厳しくて……。 ■清貧であれと育てられたアネリスは華やかな社交界に戸惑いつつも、まるでシンデレラのようにレディとして花開きます。それなのに侯爵は彼女に厳しいだけでなく、彼には美しく洗練されたフランス人女性の恋人までいることがわかり……。アネリスの初恋の行方は? *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 男装の天使と憂いの伯爵
    4.0
    土埃だらけの服の下には、隠しきれない玉の肌と、美しい曲線。 海軍で輝かしい戦果を残した後に負傷して帰郷した、第10代ライブンホール伯爵マックスは、世を儚んでいた。ある日、領地を馬で駆けていると、奇妙なものが目に入った。男物のズボンに包まれた尻がもぞもぞ動き、しきりに何かを掘っている。何やつ、盗賊か? 鋭い声で呼び咎めると、男ははっと顔を上げた。眼鏡越しに見開いた大きな丸い目、麻のシャツの開いた胸元――女か?「伯爵さま、どうか怒らないで。古代遺物を発掘したいだけなんです」エフィは近くに住む天涯孤独の若い女性で、歴史が好きなのだと言う。失せろと命じたが、彼女は夜中にこっそり領地に入ってきているようだ。女性が夜に一人では危険だ! マックスはつい手を差し伸べてしまい――。 ■新作家ヴァージニア・ヒースの登場です。傷ついた心身を持て余し隠遁する伯爵ヒーローと男装のヒロイン。女性として見られたことがないエフィにとって、恋愛や結婚は夢物語でした。でも伯爵は、彼女のズボン姿を好ましくさえ思っているようで……?
  • 麗しの貴婦人と介添えの娘
    -
    目の見えないあなたに、純潔を捧げた。かつてあなたの許嫁でしたと言えぬまま。 エリザベスは夜会で魅力的なサー・リチャードに再会し、言葉を失った。親に決められて、少女の頃から密かに憧れる彼の許嫁となったが、16歳のとき、彼に愛されていないことを知って結婚を断ったのだ。今、麗しい淑女に変身したエリザベスに、彼は目を奪われている。けれど、彼女の心は喜びよりも、不安でいっぱいだった。じつは1年前、軍人の看護をしていたとき、偶然彼と出会っていた。傷ついて一時的に視力を失ったリチャードに素性を隠したまま尽くし、救いを求める彼の腕を拒めず枕を交わしたのだった――ああ、どうか今あなたの目の前にいる私が、あの愚かな看護師“メアリー”だと、気づかないでください……。 ■引っ込み思案で冴えない少女だったエリザベスは、かつてリチャードが自分よりも美しい姉のほうに惹かれているのを知って傷つき、身を引いたのでした。それでも彼への愛は消えず、誰に知られることなく想いを遂げたはずが……まさか再会する運命だったとは! *本書は、既に配信されている『貴婦人の秘密』の改題作品となります。ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 公爵への二度目の初恋
    3.0
    忘れられなかった初恋の人に、妻をあてがう立場となって再会し―― 結婚仲介人として生計を立てるアメリアは、新しい顧客である美しい令嬢を連れて、舞踏会に出席した。そこで彼女は独身主義者と悪名高いストーン公爵と再会する。社交界デビューの年、アメリアは彼にひと目で惹かれたが、ひどく冷たくあしらわれ、初恋は無様に砕け散ったのだった。あの公爵も、ついに花嫁を探すことにしたということ?アメリアが顧客の令嬢を紹介すると、意外にも彼はとても優しく、その紳士的な態度はお目付役のアメリアに対しても同様だった。公爵は令嬢を気に入っているようだわ……。喜ぶべきことなのに、なぜか彼と目が合うたび、その熱いまなざしに心がざわめき――。 ■アメリアがストーン公爵に手ひどい失恋をしてから数年。再会時、公爵は彼女を覚えてすらいませんでした。顧客の幸せを願い、公爵との結婚を後押ししようとするアメリアですが、それが実現しそうになったとき、まだ自分が公爵を愛していることに気づくのです。
  • 遅れ咲きの幼な妻
    -
    美しい、じつに美しい。伯爵は思った。それが我が妻とも気づかずに……。 「叔父さん、ぼくを猿と結婚させるなんてひどいよ!」紅顔の美少年が口にしたその言葉が、幼き花嫁ベスの心をえぐった。訳もわからず父に手を引かれて祭壇に連れてこられただけなのに……。少年の名はドルー。将来、高貴な伯爵家の跡を継ぐ、若き花婿だ。ベスは泣きながら結婚したくないと訴えたが、結局儀式は行われた。しかし、まもなくしてドルーは妻を置いて去っていった。歳月が過ぎ、ベスは外出先でばったり再会した――10年ぶりに、夫と。誰もが振り返るその美貌は以前と変わらず、すぐに彼とわかった。だがドルーのほうは、目の前にいるのが妻のベスとはわからぬ様子で、彼女のうなじに唇を寄せ、囁いた。「美しい妖精さん、きみの名は?」 ■かつて幼な妻を猿と吐き捨てた夫のドルーと再会したベス。花盛りを迎えた彼女を妻と思わず名を尋ねる夫に、彼女は「お教えするつもりはありません。ご自分で探し出してください」と、その場を去ります。ドルーは名残惜しさに思わず後をつけようとさえして……。【旧タイトル: 十年目の蜜月】
  • 子爵が見初めた蕾
    3.0
    子爵が乙女の唇に残した永遠に消えない、キスの刻印。 18歳のルーシーは、遠方の父親から思いも寄らぬ手紙を受け取った。なんと彼女を結婚させるというのだ。ずっと年上の、中年男と!婚約を社交界公認のものにするため、彼女は無理やり盛装させられ、婚約者となる男とともに、華やかな舞踏会に連れていかれた。と、二人の間に割って入ったハンサムな男性がいた。ロックリー子爵だ。彼はルーシーを静かな庭園に連れ出すと、優しく慰めた。「君は無垢で、若すぎる」そう言いながらも、甘いくちづけをして……。ルーシーは、子爵こそ私の愛する人と悟ったが、このキスによって婚約は破談になり、ルーシー自身も欧州に身を隠すことになる。1年後、美しい淑女となって戻った彼女に、ロックリー子爵は―― ■ヒストリカル・ロマンスのベテラン作家ヘレン・ディクソンによるみずみずしい初恋の物語をお贈りします。美しい大人の女性となり再び子爵とめぐり会ったルーシーですが、実は彼と元婚約者との間には因縁があることがわかり……。波瀾万丈なロマンスの行方は?
  • めぐりあう日まで
    -
    ああ、神さま、おゆるしください!轟くようなこの胸の鼓動は、罪の証……。 シスターになって、一生、修道院で穏やかに暮らしたい。ベスの敬虔な願いは、娘の財産を使いこんだ母によって断たれ、彼女は侍女として、さる伯爵家に仕えることになった。ある日、ベスが早朝に城の礼拝堂で祈りを捧げていると、男らしい低い声が響いた。「神が天使を遣わしたとみえる」青い瞳と尊大な態度のその男性は、次期国王の親族グリフィスだった。だがベスは相手が誰かを知らず、彼に湯浴みの世話を望まれたとき、恥じらいと背徳の念をおぼえ、すかさず断ってその場を去ろうとした。「それなら仕置きをせねば!」グリフィスの顔色が変わり、彼は立ちすくんだベスの唇を、うむを言わさず奪った……。 ■ひたむきなヒロイン像に定評のあるヒストリカル作家、バーバラ・リーの名作をお届けします。神に生涯を捧げるつもりだったベスが、ハンサムな王族の青年に見初められ、これまで経験したことのない感情に揺さぶられながら、身分違いの恋に身を投じる純愛物語。
  • 伯爵と古城の乙女【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    5.0
    中世さながらの古風な乙女は、伯爵に導かれ、華麗なロンドン社交界へ―― マデリンは筋金入りの中世研究者である父のもと、すべてが中世のまま時が止まったような生活をしてきた。だが父が亡くなり、要塞のような城に一人きりになった彼女には、父が生前に計画していた政略結婚の道だけが残された。相手は、ジャック・ランサム。第五代ダーシントン伯爵だ。荒野を越えて花嫁を迎えに来た彼は、さながら黒馬の騎士――年老いた偏屈な父親しか知らなかったマデリンにとって、初めて出会う、若く、たくましく、ハンサムな生身の男性だった。怖れとときめきに思わず目を伏せた彼女に、冷たい声が降ってきた。「あいにく僕は、時代錯誤な変人の娘と結婚するつもりはない」 ■マデリンの父親が用意した周到かつ狡猾な計画により、結婚せざるを得なくなった二人ですが、一匹狼の伯爵ジャックと浮世離れした無垢な乙女マデリンは、ロンドン社交界でも噂の的に。最新流行のドレスに身を包み、華麗な変身を遂げた妻の姿に、ジャックは――。
  • 帰ってきた侯爵夫人【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    -
    私はまるで籠に閉じ込められた小鳥。夫への愛を伝えることさえ許されず……。 9年ぶりにロンドンの自宅に戻ったジェニファーは決心していた。夫であるロクサム侯爵と正式に離婚し、自分の道を歩むと。あの日、彼のもとを去ったのは、あらぬ不貞を疑われたから。面会を求めても、手紙を書いても、夫は頑なに彼女をはねつけた。以後、遠い地へ逃げてから侯爵の子を身ごもっていることに気づき、人の助けを借りて男児を産むと、貧しいが幸せな日々を得た。一方、ロクサム侯爵は不信と感慨、そして嫉妬に駆られていた。彼が酒にひたって放蕩の日々を過ごしているうちに、幼かった妻は、美しく自信あふれるレディに変身して帰ってきた!秘密めいたその瞳に、いったいどんな過去を隠しているんだ? ■かわいらしいながらも芯の強いヒロイン像が共感を呼ぶ、A・アシュリーの珠玉作! 無実の罪を疑われたことで関係がこじれ、もつれ、元に戻らなくなってしまった侯爵夫妻の再会物語。ロンドン社交界の好奇の目にさらされ、二人の運命はどこへ向かうのでしょうか? *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 放蕩子爵と置き去りの天使
    -
    あの夜の記憶を失ったあなたに、娘がいるなんて、言えない――。 18歳のとき、エレノアは兄の親友の子爵、ニコラスに夢中だった。だが彼女が純潔を捧げた次の日、ニコラスは忽然と姿を消し、以来6年間、彼を見た者はない。兄たちの必死の捜索も無駄に終わった。悲嘆に暮れるエレノアにとってただひとつの喜びは、娘の存在――ニコラスに生き写しの娘の瞳に、彼女は希望を託し続けた。そんなある夜、彼女が兄と暮らす屋敷に、突然ニコラスが帰還する。傷を負い、変わり果てた姿の彼は、エレノアを覚えてすらいなかった。ハンサムでたまらなく魅力的な放蕩子爵はどこへ行ってしまったの?元のあなたに戻って……娘のために。エレノアはおずおずと切り出した。「私に、あなたの記憶を取り戻すお手伝いをさせてください」 ■実力派作家の日本デビュー作です! 子爵は莫大な財産を狙われ、恐ろしい事件に巻き込まれていました。記憶を取り戻すため、かつて共に訪れたロンドンのカフェや美術館を巡る二人。6年前、初めてキスをした書店の暗がりで、奇跡が起きます。
  • 騎士と女盗賊【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    5.0
    男装の女盗賊の正体が、まさか“姫”とはつゆ知らず……。 「動くな。武器を捨てろ。あなたたちは包囲されている!」さる領地へ向かう途中、伯爵家の騎士サイモンに命令する者があった。暗がりに目を凝らすと、声の主はどうやら少年盗賊らしい。百戦錬磨のサイモンは生意気な相手を黙らせようと剣を抜いたが、不意をつかれて馬上から地面へ落とされ、揉み合いになった。たかが少年に手こずるとは屈辱的だと腹を立てながら、サイモンは一撃で急所を仕留めるため、相手の下腹部に手をやった――ない……あるはずのものが! 戸惑った瞬間、頭に石を打ちつけられ、遠のいていく意識のなか、サイモンは驚きの光景を見た。目の前にいるのは少年ではなく、はしばみ色の瞳の美しい女だった。 ■気を失って囚われの身となったサイモンは、“女盗賊”ビーシアへの怒りをあらわにし、自由になった暁には彼女を奴隷にしてやると心に誓いますが……。本作は初版時、HQヒストリカルの100号記念作に選ばれました。活発で聡明なヒロインが印象的な秀作です! *本書は、ハーレクイン・ヒストリカルから既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 伯爵と一夜の恋のから騒ぎ
    -
    人違いの誘拐劇――その顛末は、傲慢伯爵との結婚? ドロシーは家庭教師として働くため、遠いエジンバラに向かっていた。両親亡きあと4人の弟妹を養っていくには、それしか方法がないのだ。道中立ち寄った宿で、彼女は駆け落ち途中の若いカップルに出会う。体調を崩した女性を介抱してやると、相手の若者は何度も礼を言った――ドロシーの手を握りしめて。怒りの形相で男が乱入したのはそのときだ。「伯爵家を継ぐ、僕の被後見人をたぶらかした女は君だな!」彼はいきなりドロシーを肩に担ぎ上げたかと思うと、馬車に放り込んだ。公衆の面前で醜態をさらされ、エジンバラ行きも逃したドロシーに、翌朝やっと勘違いに気づいた男性は、すべての責任を取ると言った。「僕はワースレイ伯爵、トビアス・スペンロウだ。君を妻に迎える」 ■ヒストリカルの人気作家アニー・バロウズが、またも舞台喜劇を彷彿とさせるような傑作を描きました! ハンサムだが頑固で不器用なヒーローと、弟妹の世話に明け暮れ、結婚を諦めていたヒロイン。そんな二人の結婚生活は、もちろん順風満帆にはいかず……?
  • 領主様の家庭教師
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    恋人はおろか、愛人にもなれない。ましてや、彼の妻になど。 家庭教師のフランシスは自らを戒めていた。彼に惹かれてはいけない。初仕事として派遣されたのは、遠く離れたスコットランドの領主の館。主であるラクランに、ロンドン社交界の作法を教えることだった。伯爵令嬢の婚約者がいながら、貴族のしきたりには無関心な彼を、ダンスや求愛のレッスンを通して完璧な紳士に仕立てあげるのだ。若い女教師の指図などおとなしく聞くはずもない傲慢な領主は、フランシスと踊りながらも投げやりで、誘惑的な冗談でからかってくる。野性的な美貌を持つこの男性に、軟弱なワルツなど似合わない――彼には、情熱的な愛こそふさわしい。握られた手を強く意識しながら、フランシスの胸は疼いた。それを私が知ることは、決してないけれど。 ■ミシェル・ウィリンガムのすばらしいデビュー作をお届けします! 悲しい過去を乗り越えるため、男爵の娘ながら家庭教師として身を立てる健気なヒロインと、氏族のために伯爵令嬢を妻に迎えることが決まっている領主の許されぬ愛。圧巻の読み応えをお約束します。
  • ベネチアの幻【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    -
    いったいどちらが幻なの……?私の愛しい人と、私が憎む悪魔と。 18世紀ベネチア。街じゅうが祭り気分に浮かれるこの地に、母を捨てた父を捜しにやってきた17歳のキアラ。手持ちの金が乏しくなり、やむなく得意の占いで小銭を稼いでいると、怪しげな男たちにつかまって賭博の館へと連れ去られてしまった。そこで奴隷として扱われ、占いのみならず夜伽まで強いられそうになり、キアラは絶体絶命の窮地に陥った。彼女が館から逃げようとしたとき、一人のベネチア貴族が目に留まった――彼は、妹を手籠めにした悪魔!しかし、抗いがたい魅力で人を虜にするその美男ルカは光にあふれ、なぜかその背後に見える黒い幻に邪悪なオーラが取り巻いて見える。ルカが言った。「ぼくがその娘を買おう。美しい女の奴隷を」 ■水の都ベネチアを舞台に描かれた、敵か味方かもわからぬ謎の貴族に買われた不遇のヒロインの物語をお届けします。妹を傷つけた悪魔に瓜二つのヒーローを警戒しながらも、しだいに彼に心を奪われていき……。堕天使ルシフェルを思わせる彼の正体やいかに!? *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • ささやかな背徳【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    -
    育ちのいい、“気の毒”な女性――伯爵は狙いを定め、花嫁を探した。 カロラインは亡き父の借金を清算して生計を立てるべく、自宅を売りに出し、書店員として働きに出ていた。そんな彼女のもとに、ある日、結婚話が舞い込む。傲慢で悪名高きラザフォード伯爵が、花嫁を探しているというのだ。聞けば、彼は余命幾ばくもなく、すぐに跡継ぎが欲しいらしい。たとえ相手が稀代の放蕩者であっても、結核に苦しむ幼い弟のために、どんなひどい扱いも我慢するつもりで、カロラインは面接の場に赴いた。初めて会う伯爵の見事な美貌と、心の奥底に悪魔を隠した雰囲気、そしてあからさまな視線と質問に、彼女は思わず頬を赤らめた。「立ち入ったことに触れるが……きみは安産型の腰をしているか?」 ■面接に合格し、伯爵夫人となるカロラインですが、陰がありながらも男らしい夫にどんどん惹かれていきます。これは跡継ぎを作るための愛なき結婚であり、何よりも、彼の余命はたった1年しかないというのに……。切なすぎるシンデレラ・リージェンシーの名作! *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 完璧な公爵の理想の花嫁探し
    4.0
    社交界の落ちこぼれ娘が惹かれたのは、どこまでも完璧な、公爵の御曹司。 リバティは、妹の社交界デビューのためロンドンに出てきた。もっかの悩みは、ある貴族の影響で妹に悪い評判が立ちそうなこと。ここは姉として抗議しなければ、と件の人物の屋敷へ向かうが、悲しいかな、田舎娘の彼女は貴族の顔に疎く、相手を間違えてしまう。そこにいたドミニクは、英国随一の家柄を誇り、ハンサムで品行方正、社交界でいま最も理想的な結婚相手と目される公爵家の御曹司だった。「君の訪問や見当違いな抗議はレディの作法にもとる」と切り捨てられ、リバティは落ち込むが、彼はそんな彼女の評判まで気にかけてくれた。まるで貴族の鑑のような紳士だわ――思いがけずリバティの胸が疼く。彼が妻に求めるのは、きっと完璧なレディでしょう……私とは正反対の。 ■『隠れ公爵と清らな花』の関連作です。妹のために奔走する健気なリバティが惹かれたのは真に模範的な貴族ドミニクでした。ですが完璧な“未来の公爵夫人”を見つけることを使命とする彼にとって、彼女は候補にすらなりえず――。せつない身分差ロマンスです。
  • 伯爵を待ちわびた壁の花
    3.0
    拒まれた乙女の初恋は、 あの夜に置き去りにされたまま。社交界デビューの夜、バイオレットの夢は砕け散った。 幼なじみのセスと最初のダンスを約束していたのに、 彼女のドレス姿を見たとたん、彼は何も言わずに背を向け、 そのまま別れの言葉もなく戦地へ行ってしまったのだ。 わたしが美しくないから、きっとセスは幻滅したんだわ……。 それからの月日は絶望のうちに過ぎ、6年が経った。 夫を見つけられないなら出て行けと父に叱られたバイオレットの前に、 戦地から帰還したセスが現れる。罪深いほどすてきな男性になって。 兄亡き後ダルトン伯爵の称号を継いだ彼は、近く妻を迎えるという。 そして、彼はバイオレットにきいたのだ。「なぜ君はまだ独身なんだ?」
  • 公爵の憂鬱【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    -
    たいした価値もない娘など無用。 それが、上流社会の不文律だが――病でもう長くない母を安心させるため、社交界にデビューしたボニー。 田舎育ちで持参金もない彼女に、夫を選ぶという贅沢はできないので、 最初に申し込んできた人と結婚するしかないことは覚悟していた。 そんなある夜、ラドクリフ公爵とワルツを踊り、恋におちてしまう。 公爵ほどの人が、地位も何もない娘に興味を持つはずがないのに……。 恋心を戒めるものの、翌日の夜会でも気づけば彼の姿を捜していた。 しかし、ラドクリフ公爵を見つけて胸を弾ませたのもつかのま、 母の容体が危ういとの報せがもたらされ、ボニーは激しく動揺した。 すると驚いたことに、公爵が馬車でボニーを実家まで送り届けると、 病床の母にこう告げた! 「お嬢さんとの結婚を認めてください」 *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • シャーロットの冒険
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    いくら願っても、焦がれても、身分の壁は越えられない……。 「伯爵様が貧しい牧師の娘のあなたと結婚するはずがないでしょう」姉の厳しい言葉に、17歳のシャーロットの夢は打ち砕かれた。新しい領主としてロンドンからやってきたウィクリフ伯爵は、非常に頭がよく、有能で、厳格な方だと噂されていたが、実際に会った伯爵は驚くほどハンサムで、小さな子供にも優しかった。心を奪われたシャーロットは、彼の妻になれたらと願ったのだった。でもシャーロットには、叶わぬ夢を見ている時間はなかった。家族を養うため、社交界でそれなりの夫を見つけなければならないのだ。ところが、シャーロットの社交界での後見役を、伯爵が買って出たことで、彼女のあきらめかけていた恋心が複雑に揺れ動いて……。 ■伯爵の力添えもあって、たちまち社交界の華となるシャーロット。しかし、次々に現れる求婚者が彼女に近づくたび、伯爵が止めに入り……。天真爛漫で聡明なヒロインに、世慣れた大人のヒーローがあれよあれよという間に魅了される、シンデレラ・リージェンシー!
  • 伯爵夫人の片想い
    3.0
    憐れみや施しはいらないと言ったのに、それならば僕を受け取れ、ですって? エリーをただ働きの家政婦扱いしかしなかった冷淡な継兄が、紳士クラブで起きた諍いの流れ弾を受けて死亡した。その訃報を伝えに来たのは、ヘインフォード伯爵ブレイク――社交界随一の富と美しい容貌を持つ、エリーが密かに憧れる男性だ。銃弾が、本来彼を狙ったものだったことに責任を感じ、急いで駆けつけたのだろう。髪は乱れ、シャツも破れたままだった。天涯孤独の身となったが、彼からの憐れみだけは受けたくない……。私のことを“不美人で脚の悪い女”と呼んでいたから。だが、継兄がエリーの財産を使い果たしていたことを知るや、ブレイクは支援を拒む彼女を突っぱね、こう言った。「僕と結婚しろ」 ■人気実力派作家ルイーズ・アレン。伯爵との便宜結婚ものをお贈りします。エリーはなかば強制されるように伯爵の妻となりますが、彼に愛がないのは自明。でも、過去の事件による男性不信、不自由な脚――それらをすべて受け入れてくれる夫への片想いは夜毎せつなく募り……。
  • 麗しの料理番
    4.0
    二人に未来はないとわかっていながら、料理番は、貴族の誘惑に身を捧げた。 ナンシーはマサートン伯爵の娘だが、それは誰も知らないことだった。冷酷な父親に虐げられて育った彼女は家も名も捨て、料理で身を立てた。平民でかまわない――レディの身分に未練などないから。それなのに、ナンシーは貴族のガブリエル・レイヴンショーに恋をしてしまった。大怪我をして雑木林に倒れていた彼を見つけ、寝ずの看病をし、滋養のある食事を作り続けた。会話ができるほど回復した頃には、ガブリエルはナンシーにとって、ただ一人の愛する男性になっていた。活力を取り戻した彼に「身分差など関係ない」と熱く求められ、ナンシーは無垢な身を捧げたが、このときまだ、彼女は知らなかった。ガブリエルと、彼女の秘密の生家マサートン伯爵家との関係を。 ■ガブリエルが大怪我をして倒れていた理由と、マサートン伯爵家との関係が明らかになっていきます。ナンシーは彼の助けになりたい一心で危険な生家に戻ることを決意し――。一途なヒロインの健気な愛と献身に胸が熱くなる、サラ・マロリーの感動作!
  • 売り渡された娘【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
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    美しき略奪者に売り渡されたことを、清らかな乙女はまだ知らない……。 16歳の孤児マリアンは後見人のカーステアズから、今後は彼の知り合いの貴族のもとで暮らすようにと告げられる。親切な老紳士だろうと思って屋敷を訪れると、彼女を迎え入れたデズモンド卿は、若く野性的な美男だった。じつは、デズモンド卿にポーカーで負けたカーステアズが、持ち金がないため、代わりに“被後見人”を譲ると言ったのだ。だが、デズモンド卿はそれを誤って娼婦と解釈しており、大人っぽいドレスを着て現れたマリアンを、寝室へといざなった。何も知らない無垢な彼女は、思わぬ展開に呆然とした。なぜ、こんなことに……! 彼の腕の中で、マリアンは運命を呪った。 ■迎えの御者に連れられ辿り着いたのは、ポピーやダリアが色鮮やかに咲き乱れる荘園屋敷。まるでおとぎ話のような景色に胸弾ませるマリアンでしたが、その夜に起きたとんだ事態に思わず涙をこぼします。そこで過ちに気づいたデズモンドは……? 感動の名作です。 *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 恋に落ちた騎士【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    4.0
    結婚の“無効”を望む夫を、愛してはいけないでしょうか……。 アンは珍しい色の瞳をした美しき騎士リースに王宮で声をかけられ、見知らぬ男性とはいえ、その魅力に抗えず言葉を交わした。すると、それを見咎めたアンの異母兄がリースを負傷させてしまう。事態を収めようと国王が命じたのはなんと、アンとリースの結婚。会ったばかりで夫婦になるなんて! でも、王に逆らうことはできない。それに、アンにとっては暴君の異母兄から逃れられるだけでなく、超然として堂々たるリースの妻になると思うと、胸が高鳴るのだった。ところが、そんなアンの乙女心を知ってか知らずか、二人きりになると、リースが思いがけない策を打ち明けた。「結婚したあとでも、床入りしなければ、結婚を無効にできる」 ■ヒストリカル・ロマンスの大御所マーガレット・ムーアの秀作をお贈りします! 花嫁に提案した秘策を、弟たちや友人にも説明したリースですが、いざアンとの結婚生活が始まると、みずからが思いついた計画と欲望とのあいだで板挟みになり……。 *本書は、ハーレクイン・ヒストリカルから既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 略奪された淑女
    4.0
    ハイランドに、優しい愛などない。愛は、乙女を一瞬で焼き尽くす野火。 破産寸前の没落貴族を父に持つペニーは、将来を悲嘆していた。いずれ私は、金持ちで好色な老人と結婚させられるのだろう、と。事実、父は娘を借金の形に売ったが、相手は意外な人物だった。ラクラン――海運業で莫大な富を築いたというハイランドの氏族長は、恐ろしく背が高く、屈強で非情な目をした無口な男だった。ペニーは怯えながら彼を見上げ、はっとした。この人を知っている!幼い頃、ただ一人心を許し、慕っていた年上の優しい少年。突然消えてしまった彼が戻ってくるなんて……私を妻にするために?だが、夫となったラクランに、少年の面影や優しさは微塵もなかった。彼はまるで復讐するかのように、夜ごと激しい情熱をペニーにぶつけ……。 ■HQロマンスとヒストリカル・スペシャル、二足のわらじで活躍する話題の覆面作家ミリー・アダムズがお贈りするのは、ワイルドなハイランダーとの愛なき結婚ロマンス。情熱的な筆致で綴られる感動作を、どうぞお見逃しなく!
  • 消えた子爵夫人【ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版】
    -
    人形を抱えた16歳の新妻には、夫も知らない、壮絶な過去が……。 子爵のドミニクは亡き父が作った借金を清算するため、裕福な商人の娘レイチェルを、ほぼ面識のないまま花嫁に迎えた。結婚後は、不器量で幼い妻を田舎に置いて、彼は上京したが、妻はそのあいだに忽然と姿を消してしまった。6年たった今も、レイチェルの消息はいっこうにわからないが、跡継ぎが欲しいドミニクは、妻の生死を確認し、夫婦のよりを戻すなり、別の女性と結婚するなりしたいと思っていた。そんな折、ドミニクは叔母の紹介で謎めいたレディと知り合い、見目麗しく、知的な会話のできる彼女の魅力にとらわれていく。まさか夢にも思わなかった――そのレディこそが、失踪中の妻だとは! ■リージェンシーの旗手A・アシュリーの珠玉作をリバイバル! 行方知れずの妻の件に決着をつけるまでは、再婚することもできないドミニク。けれども、魅惑のレディに恋してしまった彼は、たまらず彼女に求愛することにしますが、けんもほろろに拒絶されて……。 *本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 恋馬車に拾われたシンデレラ
    3.0
    ただのメイドにすぎない私が、高貴な方と、二人きりで馬車の旅なんて! 8歳で父親を亡くしてから、ジェーンと母は長く貧困に苦しんだが、いまは優しい伯爵夫人のメイドとして、穏やかな日々を送っている。ある日、ケンダル氏という見目麗しい殿方が屋敷を訪れた。客人にお茶を出しながら、ジェーンはつい、彼を盗み見てしまった。いかにも裕福な身なり。深みのある声。なんて魅力的なのかしら。彼は、ヨークシャーのたいへんな資産家である大叔父から、ある女性を捜し、連れてきてほしいと依頼を受けたと言う。伯爵夫人がそれは誰かときくと、ケンダル氏は困惑ぎみにこたえた。「ご存じでしょうか……ジェーン・ベイリーという名のご婦人を」わ、私? 驚きのあまり、ジェーンはお盆をひっくり返してしまい――。 ■RITA賞受賞作家C・ティンリーの話題作『伯爵と日陰のシンデレラ』の関連作をお贈りします。ジェーンはケンダル氏とともに、5日かけてヨークシャーへ向かうことに。身分違いの恋が募るせつない旅の終わりに、大叔父が明かした意外な秘密とは……?
  • 伯爵が愛した灰かぶり
    -
    伯爵の目に飛び込んできたのは、王女のドレスをまとった、清貧の乙女。 両親亡き後、エレナーは老婦人の付添人としてつましく働いていたが、ある日突然、婦人の親戚ラヴェナム伯爵からプロポーズされる。ハンサムでやさしい彼を密かに慕ってはいたけれど、話が合う君となら、ベッドで飽きてからも穏やかに暮らせるだろうから、などという理由で結婚なんて。ショックで逃げ出したエレナーは、ひょんなことから、さる公爵未亡人の町屋敷で世話になることに。事の顛末を聞いた公爵未亡人は面白がり、伯爵の追跡をかわすため、エレナーを豪華なドレスと宝石で飾り、架空の国の王女に仕立て上げた。変装の成果を試したい夫人に、あらゆる夜会や舞踏会に連れ出されるが、そこには必ず、怒りにたぎるまなざしのラヴェナム伯爵がいるのだった。 ■ヒストリカルのベテラン人気作家アニー・バロウズが贈る『公爵の秘密の願い』の関連作です。伯爵は、エレナーの変装も、彼を欺くことになり自己嫌悪に陥っている彼女の心もお見通し。公爵未亡人の前では調子を合わせながらも、ある夜ついにしびれを切らし――
  • レディに剣を
    -
    許嫁を宿敵サクソン人に殺され、以来八年独身を通してきたマズランは、弟の妻にうとまれ、意に染まぬ結婚を押しつけられそうになっていた。助けを求めにノルマンディーから、わざわざ海をわたってイングランドに住む従兄に会いに来たのに、彼はすべてを保留にしたまま戦地に赴いた。ただ一つ、辺境の地にいる身重の貴婦人の世話をしろと言い残して。しかも、マズランの警護を命じられたのが、憎きサクソン人の戦士。長い金髪、ほっそりした厳しい顔、たくましい長身の体―エドウィンは確かに魅力的だが、態度は傲慢このうえない。不愉快なのは、その敵とも言える相手に惹かれていることだった。大胆にも彼は率直にマズランを求めた。エドウィンはわたしを守ってくれる…でもエドウィンから、誰がわたしを守ってくれるの。
  • 強引な求婚者
    -
    ■好きなだけ逃げるがいい。ぼくは必ずきみを見つけ出す。■マリエッタは十八歳になっても結婚する気がなく、次々に現れる求婚者をことごとく断ってきた。継母のレディ・アリスは、そんなマリエッタにさじを投げ、十五歳になった実の娘エメリーンを先に結婚させようと考える。折しも、新しく獲得した荘園の隣に理想の結婚相手が……!ソースゲルド城の城主アラン卿の出現に、エメリーンとレディ・アリスは色めき立った。ところが、アラン卿が目をつけたのは、ほかならぬマリエッタだった。アラン卿は一目会ったそのときから、花嫁は彼女しかいないと直感したのだ。その直感に従って、彼は少々強引とも言えるやりかたで逃げるマリエッタに求婚しようとした。
  • 春を待つ騎士
    4.5
    ■長い冬のあいだ春を待ち続けた今、きみを可憐な桜草で飾ろう■十四世紀なかばのイングランド――二年前に老齢の領主であった夫を亡くしたアレッタは、忠実な使用人たちの協力のもと、女手一つで荘園を管理していた。十五歳で嫁いで以来七年間、暴虐な夫から虐待を受けた彼女にとって、大変ではあっても、夢のように平和な日々といえた。その平安を打ち破るかのように、春の嵐が巻き起こる。長く不在だったという隣の荘園の領主、ジェロントが帰ってきたのだ。彼は初めて顔を合わせた瞬間から、アレッタを嘲り、挑発した。最初はアレッタの土地に、次いで荘園邸にも侵入し、彼女の心の中にまで横暴に踏み込んでくる。ジェロントがささいな弱みを突いて偽りの婚約を迫ってきたとき、アレッタは動揺を隠すことができなかった。わたしが過去の結婚に感じていた恐怖は、彼にはわからない。なぜ、ほうっておいてくれないの!
  • 戦火に燃えて
    4.0
    一八一五年、ベルギー郊外で戦争の火ぶたは切って落とされた。世に言うワーテルローの戦いである。皇帝ナポレオン率いるヨーロッパの最強部隊を迎え撃つのはウェリントン公き麾か下のイギリス軍だ。ジェンナは戦場にいた。負傷した兵士の看病にあたるためだ。不意に見覚えのある青年将校の姿が目に入った。アンソニーだわ!熱い過去の記憶が呼び覚まされ、彼女は転がるように彼のもとへ駆け出した。★ゴールデン・ハート賞受賞作家ジュリア・ジャスティスの作品をお届けします。『馬上の密会』(HS-204)でヒーローをつとめたティーガン・フィッツウィリアムズも登場しています。★
  • 生きかえった花嫁
    4.0
    彼女は闇の世界から光が見えるほうへ這いあがろうとした。とたんに焼けつくような痛みが全身を貫いた。もう耐えられない。いっそ、目を閉じて死に神にこの身を任せようか。そのほうがどんなに楽だろう。「生きろ!」男の力強い声が聞こえた。誰が励ましてくれるのか、彼女は声のしたほうに耳をそばだてた。朦朧として、重いまぶたを開ける。「闘うんだ」光が射し、男の顔がぼんやりと視界に入った。まるで命綱のように、彼の声が彼女を生者の世界へと引き上げた。★HS-227『女伯爵の名誉』の関連作品です。前作でイングランド王子ジョンの部下だったウィリアム・デセヴェリンが、今回のヒーローです。★

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