てぃーもさんのレビュー一覧
レビュアー
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暁月の異常性に結女も気付き始め
土曜日の伊理戸邸にて勉強会に参加する事となった東頭と川波の二人、予め知らされる事のなかった初対面で互いに敵視し合い、水斗の背に隠れる東頭。
結女と暁月と一緒に選んだ私服かと思いきや、挿絵は制服姿って……。
今巻の半分は幼馴染コンビの南暁月と川波小暮のふたりメインのお話し。
付き合いが長過ぎるだけに、ペルソナとか理想と現実の齟齬とか上書きできない過去とか…。
今後も、水斗、結女、いさなと合わせて五人の物語になっていくんですかね?
あまりキャラクタが増え過ぎるより、メインがこの人数ぐらいの方が楽しめそうな気がするんですが、果してどうなるのでしょう…? -
中学の時の約束を思い出せるって
水斗と結女のふたり、義理の兄弟姉妹の関係になったからというよりも、恋人として取り繕わず済む関係になったからこそ、お互いの正体を晒していて、周囲からは年季の入った関係に見えるのでしょう。
タイトルは「継母の連れ子が元カノだった」となっているけど、「義父の連れ子が元カレだった」でも成り立ちそうな交互視点も面白い。
それにしてもこの二人、中学校時代の付き合う前の時点の林間学校からエピソードがあるなんて、ラブコメの王道展開になるんですかね…。
そんなところに唐突に現れる東頭いさな、水斗とは友達と言いつつ距離感のおかしな関係、後押ししようとしつつ内なる感情に気付いてしまう結女。南や川波らも横槍を入れて...続きを読む -
アンビバレンスな二人の愛憎劇?
アニメ放送当時に購入後、積読状態でしたが、もうすぐ新刊(11巻)が出そうなので、今更ですが読み始めました。
中学校卒業のタイミングで別れたばかりの水斗と結女のふたり、両親の再婚を機に同じ伊理戸姓を名乗る事となり、同じ高校に入学。
再婚したばかりの両親を悲しませない為に、過去にお付合いしていた事を隠し、良き義[きょうだい]を演じる事になるも…。[きょうだい]って、兄妹?それとも姉弟?
中学三年生の夏休み前に破局していたとしつつ、恋が冷めて憎悪を伴っても卒業まで別れなかったって、アンビバレンスな関係だったんですね。
そんな二人が、別れたつもりの日から間を置かずに同居となれば、何も起こらない事は...続きを読む -
三人なら砂上の楼閣には非ず…?
何となく20世紀、もう少し絞り込むと70~80年代を想起させるテイストと言った感じですかね…。
SNSとか、ネットワーク環境とか、その他諸々、その時代背景にしてしまうと色々と成り立たなくなってしまうんですが…。
そもそも、江間宗史は荒事が得意じゃないという設定は、終盤で何処に行ってしまったのか…?
また、舞台が芳賀峰市という海沿いの街だけ、真倉沙希未、江間宗史、篠木孝太郎、梧桐薫といった主だった面々の過去の因縁が妙に繋がり過ぎているのも、何か舞台演劇を観ているような感覚になりました。
さて、読み始めに思った事は、アルジャーノンは沙希未に成り代わってしまったのではと想像しましたが、読み進めてい...続きを読む -
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終末世界は終焉まで暫しの猶予を
完結してしまいました。
続編を期待してしまう気持ちはありますが、それは野暮な感じですね。
今巻、キャラクター総出演といった内容に、今の気持ちを書き留めたい事が溢れそうですが、文字数制限で中途半端になりそうなので大幅カットで。
(少年)モーントシャインは決して悪ではなかったんでしょうけど、自身の世界を贋物と感じざるを得なかった時点で、空虚感は耐えられないものだったのでしょうかね?
前巻まで疑問に思っていた2番浮遊島が浮遊大陸群のキモになっていて1番が無いのかについて、星船が1番浮遊島だったとは…。
この世界に存在できなくなったモーントシャインとヴィレムと一緒に、ネフレンも目的地の見えない遙か...続きを読む -
星神エルクと黄金妖精族とは…?
前巻の疑問が一部紐解かれるお話し。
ヴィレムとネフレンとが妖精倉庫を訪ねた頃、或る特殊な任務に就いていたティアット。
貴翼帝国領に於いて開戦派と停戦派との内戦状態の中、或る砦に忍び込むイグナレオを携えたティアット。
暗殺された反戦派主要人物の唯一の生き残りにして一人娘、青鷺姫ことヴェーラ・ストリエン。
「エルピスの残光」の首魁となったマルゴと共謀し、最終決戦前に必要となる2番&5番浮遊島の直近に位置する貴翼帝国の平定を画策し…。
『遺体を残さずに殺して欲しい』と言う青鷺姫ヴェーラ嬢を装っていたのは、ジオレッタという彼女の言動等から…
ティアットが思い付くのが、英雄の捏造ってのがシュールでし...続きを読む -
正規勇者の唯一の初めての友人は
呪詛に穢された古聖剣セニオリスの修復というか、洗浄の話、改めて思い返せば完結していなかったんですね。
という事で、翠銀色の大巨人の一件で渦中の人となったエマ、リーリァの初めてのたった一人の友達なんて立場になると、悲劇的なラストしか想像できなくなってしまう「終末なにしてますか?」シリーズですが、果たして…。
古聖剣ゼルメルフィオルにより変質させられ、尚且つ人間の卑獣である堕鬼エックハルトの呪視により支配されたエマ、勇者の宿命を背負うリーリァとの関わりは、やっぱり……。
時は遡り、遠い昔の物語
醜い化け物と騎士との出会い
毒虫の姿をとる悪夢と、無数のそれを従える怪物
騎士様と共に在る事を願った...続きを読む -
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しめさば先生、ご乱心の巻か…?
著者ご自身があとがきで「こんなバカな小説を真面目に制作するという経験は」と記されている通り、なんでこんな事になって…と思いながら読み始めてみましたが、序盤で駄目かと諦念しつつ、中盤で意外と内容あるかもと感心しつつ、やっぱり駄作かと思わされながらも、最後まで読み切れば舌触りは若干不快ながらも悪くない後味が残る作品でした。
「世界のため」勇者パーティーの聖魔術師として尽くしてきたアベル。
その最中、世界を救うため勇者パーティーを脱退し、「サキュバス四十八手」を国王に勅命されるアベル。
サキュバス四十八手の儀式には、"皇子"と"巫女"が必要になり、それぞ...続きを読む -
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祖父の代からの約束とはいえ
お約束の展開とは言え、取り敢えず世代間ギャップが激しいですよね…、且つ生活レベルもあまりに雲上な…。
初対面で表面上は取り繕っても、小春に心を打ち抜かれてしまった九条冬真。
冬真の理解を超えた小春の下着嗜好に、時間どうなるのか? -
真の脅威を知らぬ者は祝宴に興じ
零番機密倉庫を逃げ出し、パニバルの前に現れた誰かさんは、ヴィレムではなく、フェオドールでもなく…。
<最初の獣>に変質した際の右目は、色のない白い塊となり<獣>の魂魄体は留守…?
ヴィレムとしての記憶は地上の滅びに立ち会った頃まで、フェオドールのしての記憶は棺の小窓から黒瑪瑙の瞳を覗き込むまで。
当然クトリの事も、ラキシュの事も覚えてはいない。
クトリとの出会いを経ていない、存在理由を得ていない、赦しを自身に与えていないヴィレムは、自身に意味を見出せない。
その頃、浮遊大陸群という巨大な結界は、5番浮遊島の隅に安置されたネフレンが精神を切り離して、浮遊大陸群を観測する事で辛うじて成り立ってい...続きを読む -
孤独な正規勇者に、世界は残酷で
リーリァが十三歳の頃の物語。
正規勇者として既に何度も卑獣らとの戦いに大陸各地を赴いていた頃。
正規勇者は理不尽でデタラメな存在…、そして孤独な存在、巨視的に最重要目的は達成できても、守りたいものは守れず…
忘失物質(ハイイロ)を多く含んでいて、後の世界で浮遊大陸群の素材となるフィスティラス大山脈、その奥深くにある古い廃神殿。
吸血鬼との戦いにて受けた呪詛で不調となったセニオリス、帝都の工房でもどうにもならず、バゼルフィドルへ出向く事に…
修復を頼む相手アデライードは顔見知りのようだが、リーリァは会いたくない相手で…
偶然なのか必然なのか、少女エマに出会うが、翠銀色の瞳は流行病の後遺症、呪...続きを読む -
形式上だけの結婚だった筈なのに
恋愛脳では無い二人にとって、淡い恋愛感情を胸に抱くぐらいが丁度良いんだろうけど、周囲がそれを許さぬ環境…
結婚の既成事実化
それを知らぬ朱音の親友・陽鞠からの、才人へのアタック
糸青ならびに叔母の異常な行動
才人&朱音ともに自信の内面と向き合い、気付き始める想い
確かな形を示して贈られた指輪を受取る気持ち、紛失の喪失感と……
何やかんで悪くない方向に進みそうかと思いきや、さらなる難関が待ち構えてるんですね。
ところで、
社交的では無いのに本人も望まぬ女性が近付いてくる才人と、何気に一途な朱音の組合せになっているけど、もし朱音に猛烈求婚してくる他の男性が現れたならif展開として有り...続きを読む -
混ざり合った雑多な想いたちが…
フェオドールに仕込まれた策謀により、英雄に祭り上げられるティアット。
大きな魔力は熾せないティアットに、モウルネンの適合条件とは?
38番浮遊島へと(ライエル市外から態々訪れて)英雄に反発する人々、護翼軍の戦いに横槍を入れる者たち。
理性とは懸け離れた行動、蹴りやすそうな背中を蹴り、事態を好転させるモノでは無く、それらの思いが渦巻けば…。
重傷で動けないマルグリットと、黄金妖精のゴシップ記事ネタを漁る自由記者…。
コードBの企てる破壊活動とは…。
塩漬けの樽の侵入者、目覚めたおばけとは?
四つん這いの黒瑪瑙?
三年前に(大賢者スウォンの幽閉場所)5番浮遊島を訪れていたオデット、封印倉庫...続きを読む -
廃神社が荒らされた件ではなく…
原因に関連していると思われる尾が七本の白猫、「鍋島の化け猫」に類似点がある事までは判っても、何故?は残ってしまいますね。
元カノのアヤとの出会いに何か関わっている様ですが、廃神社が荒らされた件を後回しにして、外堀から攻めていて時間的に大丈夫なのか不安になってしまいます。
はてさて次巻はどうなるのでしょう。 -
黄昏の光景に亡骸を遺す者たちは
赤灰色の聖剣
500年前、地神の一柱である翠釘候へ、準勇者ヘルヴァが濃密な呪詛をまとわりつかせ、黒い霧と共に無人の大地に遺された聖剣。
30年前、極秘作戦中のエルバとナサニアの二人が、互いを家族を浮遊大陸群を思う気持ちから対峙する事となり、その上の暴走で…。
現代、ラキシュを媒介(?)にしてコリナディルーチェ市に猛威を振るい…。
モウルネンって「能力を知った者を支配する」とは何か違うような気もするけど、そう捉えられる一面も持ってるんですかね?
ラキシュの現在の人格はエルバだったのは確定として、アイセアの現在の人格もナサニアである事は疑いようがないと思われ…。
エルバとナサリアとして言葉を交わ...続きを読む -
終焉の迫る世界でも思惑は錯綜し
38番浮遊島、11番浮遊島に加えて、2番浮遊島でも既に事態は進行し…
ラキシュの人格を押し退けて、ラキシュに定着した新たな人格はエルバ・アフェ・ムルスムアウレア。
3巻『少しだけ、昔の話』で登場したナサニアとエルバ、エルバが振るおうとし、ナサリアが止めようとしていたのは、モウルネン…
遺跡兵装モウルネン「絆を強く結ぶ、剣」
飛空艇バエオスポラから強奪され、ビルルバルンホムロン家の別荘大金庫に隠されたそれは…、
「モウルネンの夜」とは、<輝き綴る十四番目の獣>の支配に依る過去の惨事?
そして現在、ラキシュの魔力に呼応し、新たな…?
ラーントルクは何処に居たのか描かれてこなかったが、それは2...続きを読む -
己より相手を想う事の行く末は…
舞台は38番浮遊島のライエル市を離れ、あの『エルピス事変』の始まりの地である11番浮遊島のコリナディルーチェ市へ。
ノフトも生きていたんですね。
でも、数年前に任務で妖精倉庫を出て行ってから、ティアットも会うのが久し振りって事は、68番浮遊島には戻ってないんですかね?
ラキシュの粉末純化銀の反応が陰性、クトリと同じ症状ってこと?
成体妖精兵とは、幼体で消滅する筈だった妖精を成体になれるようにし、且つ完全な成体にはならないように鍵を調整された呪蹟により…?
前世(?)の人格により隠されてしまったラキシュの幼少期の人格とは何なのでしょう…
星神エルクに何か繋がっているのか…
また、『浮遊大陸群...続きを読む -
聖剣セニオリスを携えし三代の…
リーリァ、クトリ、ラキシュら、極位古聖剣セニオリスに因り得た力を振るい、因縁を宿命づけられた少女たちのサイドストーリー。
リーリァは素直な少女だった。無垢だった。聡明だった。
怪物に滅ぼされたディオネ騎士国の元姫君で、ヴィレムの妹弟子で、人間をやめる才能があり、星神エルク・ハンクステンを討伐する事を運命づけられ、讃光教会の定めた二十代目の正規勇者となった存在。
空洞だった、人間として大事なものが既に欠けてしまった存在だった。
その存在が、本音をこぼす事ができたのは、兄弟子であるところの…。
クトリは年長者としての存在を幼体の妖精たち示したいと背伸びしつつも、その行いそのものが子供だと言われ...続きを読む -
過去の繋がりは終末世界に何を…
フェオドールらを庇って意識喪失したラキシュ、単なる気絶ではなく人格が崩壊して「前世のかけら」とモザイクになったラキシュは既に異なる人格で、もう元の人格は発現しないのか…
ティアットらの事を思い出す事も無いのか…
この終末を迎える世界で未来を探る者達に、様々な思い・思惑もあり…、何とも言えず重いです。
また68番浮遊島の妖精倉庫では、成体になる際に見る夢を既に見てしまっている幼い妖精たち、調整をしなければ成体にはなれずに消滅してしまう状況…
そんな様々な状況の中、零番機密倉庫に運び込まれた『死せる黒碼瑙』、フェオドールが想像していた「月に嘆く最初の獣(シャントル)」の様相とは異なるって事と、...続きを読む -
今この平和はどれ程の犠牲の上に
20歳程度のアイセアの老後と言っては失礼だけど、戦う事が出来なくなった妖精兵の余生があったのなら、クトリにも、もしかしらと…と。
ただ、クトリとヴィレムの動きがあったから、後輩妖精兵たちが戦いを課される頻度も減ったとも言え、それに依り黄金妖精自体の生存条件が危ぶまれるなんて…
ティアットの想いは判らんでも無いが、フェオドールの抱く大義・正義・未来とは相容れないものでしょうし…。
フェオドールの許嫁であるところのマルゴ・メディシス、お互いにエルピス事変を生き抜いた事を知らずに、現在に於いて関わりを知らないところで深い傷を負わす事に。
妖精郷の門を開いてしまったリンゴ、赤く髪色が変質し意識を落と...続きを読む -
終末でも怨嗟の連鎖は続くのか…
あれから5年の月日が過ぎて、クトリもヴィレムも本当に居ない世界なんですね。
前作最終章に登場したリィエルと謎の青年、本作に繋がっている訳では今のところ無い様な…?
前作初登場時にはヴィレムを不審人物として討伐しようとしたパニバル、前作最終巻では適応する聖剣が判明したばかりだった(?)ティアット、前作最終巻で成体妖精となったラキシュ、前作の時点では幼体だった(?)コロン、彼女らが戦力化されていると言う事はラーントルクとアイセアも既に居なくなってしまってるんですかね…
この世界観の中では当然の事とは判りつつも…
11番浮遊島のコリナディルーチェ市で起きた事件、13番浮遊島と39番浮遊島でも別種...続きを読む -
脅威がなくなる事で平和は遠のき
2巻で奇跡の復活をしていたクトリだけに、4巻冒頭での遺体回収も何か奇跡のフラグではないかと思いたかったんですが、……。
浮遊島郡から魂が溢れ落ちる事は無いみたいなので…、と思いつつ読み始め…
直近の獣の脅威が遠ざかる事で平和になる筈との希望も空しく、新たな火種を抱えてしまうのはやるせないです。
その影響が、妖精倉庫の解体計画や、命を賭けて戦ってきた妖精たちの自由を更に奪い巨人兵器に縫い付けて組込む事だなんて…
この物語は完結し最悪の結末は避けられたものの、終焉の近いこの世界での日常はどうなるんでしょうね?
あと、気になるところ…
ネフレンのその後はどうなったのか?
リィエルという名の...続きを読む -
500年間、死してはなかった?
死の際には肉体も消滅する黄金妖精だったのに、原形を留めない程に損傷しつつも遺体を残したクトリ。
妖精ではなくなっていたとナイグラートに診察されていたとはいえ、他に何か要因があったのかもと…?
クトリが地下で出会った氷棺姫が何者だったのか?
当初本巻を読み始めた際には、『悪魔による夢の中』というヴィレムの仮定が間違いで、クトリの魂と共にタイムリープしたのかとも想像していましたが、違いました。
アニメ版では描かれなかったパートなので、話の繋がりに少し混乱してしまい…
『ノフトが選ばれた聖剣・デスペラティオ』と『穿ち貫く二番目の獣(アウローラ)』
『緋色の髪の少女』と『地下で出会った氷棺姫』...続きを読む -
「気づいちゃった」で納得は……
粉末純化銀の反応が陰性となったクトリ、黄金妖精ではなくなった可能性が高く、遺跡兵装である聖剣に直接触れることを止められる状況となり…
妖精兵として立場を失いながらも…、己の人格と記憶を徐々に失いながらも…、(愛人嫌疑の掛かる)秘書官として地上への救出作戦にヴィレムと同行することになるクトリ。
武勲を立てたい指揮官の不用意な行動で起こる危機、少なくない犠牲を払いながら『六番目の獣』を振り切り上昇しようとするプランタギネスタ、そんな中で地上に落ちていくネフレン・ヴィレム・クトリ達は…
地下で出会った氷棺姫がクトリに与えた影響は何だったのか…?
人格を失ったクトリはどうなるのか…?
アルマリアって...続きを読む -
課せられた戦に正義も存命も無く
出撃したクトリ達を妖精倉庫で待つヴィレム。
帰る側から待つ側に変わって遣り切れない気持ちで…、そんな中を職務で訪れる事となった場所で偶然にも「敗北」の一報を断片的に聞く事になるヴィレム。
15番浮遊島を失うも、クトリ、アイセア、ネフレンの3人は戻って来れた事に一先ずは安堵しつつ、500年前からの出来事に触れる事になるヴィレム。
既に戦う理由を見出せないヴィレムにとって、旧知の者達から提言は受入れられる訳も無く。
そんな中でのクトリの人格破壊の報、受け止めきれない想いの先に… -
9年前に発刊の本作を今更初めて
何年か前にアニメをイッキ見した後に、マトメ買いしたまま読めていなかった本作。
世に公表されてから大分経ってからの読了ですが、読んでみた感想を…
物語序盤、ヴィレムは500年前の事を思い出せないのかと勘違い読み進めましたが、敢えて思い出さない様に行動していたんですね。
リーリァ、スウォン、エミ、師匠、アルマリアとは?
今後回想で出て来るのか気になりつつ、石化から解放された余生も長く有る様に思えず、クトリ達との関係性の方が重要になるんでしょうかね?
道具として使い捨てられる事が前提のクトリら黄金妖精族、徴用されている(武器扱いだから表現が違うのか…)数名は成体になっているとの事ですが、彼女らが...続きを読む -
一番成長したのは沙優だったのか
「自分の思い描いた人生を掴み取る事」と「他人の人生に影響を与えない様に生きる事」とは両立する事が困難な状況も多々有る筈なのに、吉田も後藤も何だか自分の中で描いた理想に自ら縛られてて、不自由な生き方しか出来ない二人を最後に後押ししたのは子供扱いしていた沙優だったのはシュールだったのかな…
思い返せば吉田の失恋から始まった物語、そこに特異点として現れた沙優、様々な騒動で変化していく人間関係、沙優の恋心が成就して欲しい感もありましたが、沙優は吉田と後藤とを結ぶ傷だらけのキューピットだったのかもと…
あとがきでしめさば先生が書かれている様にひげひろの物語はこれにて完結になりそうですが、沙優とあさみが...続きを読む -
後藤も吉田も面倒臭い二人だね…
柚葉編がほぼ完全に後日譚だったので、同時期の後藤視点かと思って読み始めたら、後藤の高校・大学時代から振返っての視点となるとは…
前巻で神田と一緒に柚葉と吉田を二人きりにした事に、あんな裏話があったなんて。
また、少し強引な神田の後押しで京都旅行を決行するも、後藤だけで無く吉田もやっぱり面倒臭い男だったと。
そんな二人だからこそ惹かれあったのかも知れないけど、その上で平行線で交わらない可能性があった二人にとっての特異点、沙優との関係は決着を点けない訳にはいかないのかな…
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