楡周平のレビュー一覧

  • ラストエンペラー

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    市場が様変わりする中での、大企業の意思決定及び実行を描く一冊。かなり読みやすく仕事をする中での考え方なども学べる面もあるし、物語としても面白い。

    一方で、現場での苦悩や困難を乗り越える描写は少なく、最後のシーンでの感動のようなものは今一つ。

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    2024年01月03日
  • バルス

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    『バルス』楡 周平著
    働く世界の厳しさ ☆☆☆☆☆
    将来の不安との闘い☆☆☆☆☆
    資本主義とは?  ☆☆☆☆☆
     
    主人公/大学生が派遣アルバイトを始めます。理由は、就職浪人をしたため、学費を稼ぐためです。派遣先は、グローバル通販企業の物流センターです。
    彼の派遣アルバイトという世界を通じて、読者は下記のテーマを考察する機会に出会います。
    ・厳しい就職活動。
    ・正社員と派遣社員の環境の違いと格差。
    ・資本主義とはなにか?

    【厳しい労働環境。その背景は?】
    派遣先のグローバル通販の物流センターでは、徹底したコスト管理が実行されていました。たとえば、作業員1名あたりのピッキングする点数は、1分あたりのノルマが定められています。それが常時計測され、下回ればワーニングが出る仕組みです。
    なぜ、そこまでコスト管理をするのか? それは、部流センターに発注をする個人客からの請負単価自体が安いからです。たとえば「配送料無料」というサービスを実行しても利益を出すには、徹底したコスト管理が必要となるからです。
     
    【同窓との再会。つかのまの安らぎ】
    厳しい労働で体力ならびに精神ともに消耗する毎日。そんな中で、彼は高校の同窓と会います。ミュージシャン志望だった同窓は、結局その道を断念し、彼と同様に派遣で働く生活でした。
     
    彼と同窓は、同じ派遣の現場を体験した仲間として食事をともにすることになります。
    その席で、彼は同窓にある考えを伝えたのでした。
    「もしも、グローバル通販に一矢を報いたいならば、いい考えがある。」
     
    【事件?事故?爆発が・・・。】
    その食事会からしばらくの期間が過ぎたあと、事件が起こったのでした。
    その事件がグローバル物流センターから出荷された荷物の「爆発」です。
     
    爆破した犯人の名前は「バルス」。
    アニメ「天空の城ラピュタ」で描かれた破壊の呪文の名前です。
     
    「バルス」の犯行声明に記載された要求事項はお金¥ではありません。
    派遣労働に関する法律の是正と、派遣労働者に対する権利の是正です。

    【読み終えて】
    読者側で、爆破事件/テロの動機、そしてその犯人を推察することは容易です。したがって、ミステリー小説としては、多少の消化不良を起こすかもしれません。
    この小説は、ミステリーというよりも、資本主義、正社員・派遣社員の構造、そして就職氷河期世代の迫りくる未来を考えては・・・?という示唆を与える小説となっています。

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    2023年12月08日
  • 日本ゲートウェイ

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    ピンチの中でも足掻いていけば
    都合よく展開が回っていくが
    小説なので、読んでいて楽しかった
    人との繋がりで展開が進んでいくように
    自分も繋がりを大事にしたいと思った

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    2023年11月21日
  • 衆愚の時代

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    いつも鼻息荒くなにか
    問題が起これば、

    やれ社会が悪いと宣う
    人たちがいます。

    ご自分も、その社会を
    構成する一員であると
    いうことに、

    気付いてるのかいない
    のか・・・

    いずれにしても大人の
    態度ではないし、

    いい歳して世間知らず
    の若者達と同じ論調の
    社会批判は、

    聞いている此方の方が
    恥ずかしくなります。

    冷静に現実を見据えて
    真因を叩かなければ、

    いずれ足元を掬われる
    のは自分自身。

    衆愚の群れに埋もれて
    その居心地に馴染んで
    しまった私たち。

    そろそろまどろみから
    目を覚ますときにある。

    早晩茹でガエルになる
    前に。

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    2023年10月12日
  • 日本ゲートウェイ

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    この方はいつも希望の持てる作品が多いけど、本作も窮地からの復活物語、。実際のところこんなにうまくは行かないが諦めないで信頼できる人を見つけることが大切だということは分かる。揚げ足取りせずに頑張る人の応援になります。

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    2023年09月28日
  • バルス

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    ・ビジネスの描写が綿密
    ・思考実験としても色々考えさせられる
    ・1年経ったら正社員、というのは打開策になり得ないのでは?世界の富の総量そのままに弁当箱の仕切りを動かすに過ぎない策かと
    ・ところで、株主配当VS内部留保VS労働者報酬 ってどんな力学で決まるの?

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    2023年08月17日
  • 和僑

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    プラチナタウンの続編。プラチナタウンの成功により町長として2期目を努める山崎。老人が中期的には減少に向かう中、プラチナタウン頼りよ政策ではない若年層を呼び込む政策が必要と考える。農産物、畜産物を世界に販売することを産業の柱とする為、町長を後任に託し自らは事業を立ち上げる。目先の利益に捉われず長期的な目線で政治を考える。政治家とはかくあるべきだ。

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    2023年07月22日
  • フェイク

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    主人公たちが馬鹿だなぁと思いながら、感情移入してしまう。
    色んな話が繋がり、身代金回収方法はなかなかのもの。

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    2023年07月06日
  • 日本ゲートウェイ

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    8階くらいまであるとすると、他のフロアの集客はどうなんだろう。あと、全国のセレクトショップは内容が重要。

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    2023年06月30日
  • ぷろぼの 人材開発課長代理 大岡の憂鬱

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    ★★★★
    今月13冊目
    人事部のリストラを言い渡すところにいる主人公。部長からは鬼のように追い詰められてもクビ切り。自殺者も出る始末。
    部長を引き摺り落とすべくボランティア団体に依頼する爽快な話。
    楡周平ぽくはないけど良かった

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    2023年06月26日
  • 衆愚の時代

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    テレビのコメンテーターや司会者の発言を聞いていると頻繁に頭の中がハテナマークだらけになる。確かに自分の知らないウイルスや海外のニュースの内容なら、へぇなるほどと感じる事もあるが、何でもかんでも騒ぎ立てるだけのコメンテーターを見ていると見るに耐えず、怒りすら覚える。つい先日までは擁護する様なコメントを偉そうに話していたのに、世論が逆方向の批判に転じるや否や、あたかも自分は初めから反対していたの如く、徹底的に真逆のことを主張し始める。つい数日前と逆ですが、一体貴方の本当の考えは何なの?と問いかけたくなる。単なる世論を面白半分に騒ぎ立てるだけならいっそ、いない方が害はない。まぁ、それ位なら我慢すればいいしその番組その局を避ければ良いだけ。怖かったのは災害発生時の緊急避難にも関連する様な内容で、司会者がこんな時はどうすれば良いの?とウェブミーティング越しに専門家に質問した際の回答だ。私でも一瞬「違うよ」と声が出てしまったが、どちらに逃げたら良いかの判断を明らかに間違えさせる回答を即答していた。恐らく見栄えだけで呼んだのかと思う様な、綺麗な方で、恐らくは医師という難しい職業とのギャップを狙った、あたかもバラエティ番組の様なキャスティング、更には司会者の質問に躊躇なく科学的にも真逆の回答。質問された側のプライドもあってか一か八かの即答には驚いた。コマーシャル明けに、番組キャスターが逆だった事を簡単に謝って済ませていたが、もしコマーシャル前で番組を回してしまった人が居たら、もし今後それが真実だと信じたまま、災害現場で逆の行動を取ってしまったら。そこまで考えの及ばないのか、単に無かった事で済ませようとしてるのか、局の品位を激しく疑う。
    そんな事もあってか、私も筆者同様言いたい事は山ほどあるから、えらくすんなり読み終わる。こうしたレビューの機会がなければ、そうした日常のストレスな出来事を敢えて表明する事もないので、そのちょうど良い機会になった(万が一このレビューを読む様な方居たらごめんなさい)。
    まぁ、出るわ出るわ、世の中こんなにも不条理といい加減、取り繕いに溢れている。筆者は政治やメディアや国民意識に対しても、相当の憤りを感じているだろう。いや、そう感じながらも普段は冷静に対処する術を知り自身の中で処理できていると思うが。筆者もせっかくのこの様な執筆機会を得て、世の中に溜まった汚れや澱みについて次々と吐き出してくれる。見ている方は、そうだよな、よくぞ言ってくれました、やっぱり本質的にはそこか、といった相槌を打ちながら読むパターンになる(1番ストレス解消になる)。
    教育にしても、雇用にしても、社会政策にしても、簡単に職を転々とする若者(若者全部が悪いとは言わないが、社会の勉強は明らかに必要だ)にしても、時代・世界が変わったとか、技術が変わったとかではなく、本来人が備えていなければならない、考える、我慢する、義務を果たしてから権利を主張するなど、生きていく中で当然持ち合わせる考え方や力が落ちてきた事を危惧している。同感だ。
    また、今月も辞めていく20代後半の社員がいた。彼は次は決めてないという。何をやりたいか自分探しをするという。自立できていないのか。30歳目前で自分探しも良いが、いい加減見つけたほうが良いだろう。これまで何を目指していたのか、成人して10年過ぎてまだ探すのも良いが、これでも生きていけるのだから、世の中甘い。

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    2023年06月25日
  • ドッグファイト

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    なかなか面白い企業小説だった。

    スイフトは常に事業の拡大を目指し、実にビジネスの弱肉強食を思わせる姿勢だが、対するコンゴウ陸送は社会に目を向け、事業拡大によって職を失う人が出ることを危惧し、地域に寄り添ったビジネスを展開した。

    実際にこんなに上手くいくものか…と思ってしまった気持ちは少々あるが、小説の中でぐらい社会を想う企業のどんでん返しがあっても良いなとも思う。

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    2023年06月15日
  • 日本ゲートウェイ

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    コロナ禍で老舗百貨店が倒産危機に。また飲食業うめもりも苦況に喘いでいた。意外なところで四井商事時代の同期らが繋がり、想定外の展開に…知慧と徳はリーダーに必須だ。

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    2023年06月02日
  • 食王

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    ★★★★
    今月3冊目
    面白かったわー。楡周平天才。
    外食チェーンオーナーが個人資産で麻布のビルを買う。が、そこは駅からも遠く何をやっても続かない土地。
    どのようにして盛り上げていくのか

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    2023年06月01日
  • 日本ゲートウェイ

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    企業小説ながら楽に読み切れる作品だった
    読み進めながら自身の仕事の事とオーバーラップしてしまうのはよく無いか。笑
    成功と失敗は表裏一体

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    2023年05月07日
  • サリエルの命題

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    新型インフルエンザにからめて、日本の健康保険制度の問題点を提議していて、考えさせられたし、勉強になった。

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    2023年05月04日
  • Cの福音

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    会話シーンがやたらと多いのもどうかと思うけど、やたらと説明ばかりなのもなかなか。しかもどこぞのブランドの服を着るだのいっては、いちいちブランド名を並べ立てて、でもお手入れも大事なのよ、っていうトリビアまで仕込んで、いやこれは完全にバブルの香りですよ。主人公の成金っぷりというか、できる自分に酔いしれる俺すごい感が、バブル期の調子に乗ったオッサンそのもの。いやバブルはやっぱりスゴイわ。
    後はニフティサーブのセキュリティに対する信頼感がすごいよ!ここまで慎重なのに、ニフティサーブに甘すぎないか。と思ったけど、しかしこれもまた時代であろう。

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    2023年05月03日
  • 終の盟約

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    有吉佐和子の「恍惚の人」を読んだときの衝撃に再びさらされた感じ。
    登場人物皆いさぎよい(おそらく作者の死生観?)
    わたしは認知症になったら殺してくれ、とは思えない。命にしがみついてしまう。……でも、子供とか大事な人たちができたらまた気持ちも変わってゆくのかも。

    テーマは重いんだけど、登場人物の心情に非常に共感しやすく一緒に悩んだり考えたりしながら読み進められた。

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    2023年04月27日
  • サリエルの命題

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    突然発生した新型インフルエンザで、離島の住民が瞬く間に全員死亡。そしてとうとう本州にも感染者が。頼みの治療薬も全国民にはとうてい行き渡らず…。

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    2023年04月20日
  • TEN 下

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    月岡光隆社長の下、小柴俊太は次々に実績を挙げる。さらに球団買収の難題を解決、本社の取締役に抜擢。そんなある日、重大な不祥事が発覚し、会社は上場廃止の危機に陥ってしまい…。

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    2023年04月20日