楡周平のレビュー一覧

  • 終の盟約

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    有吉佐和子の「恍惚の人」を読んだときの衝撃に再びさらされた感じ。
    登場人物皆いさぎよい(おそらく作者の死生観?)
    わたしは認知症になったら殺してくれ、とは思えない。命にしがみついてしまう。……でも、子供とか大事な人たちができたらまた気持ちも変わってゆくのかも。

    テーマは重いんだけど、登場人物の心情に非常に共感しやすく一緒に悩んだり考えたりしながら読み進められた。

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    2023年04月27日
  • サリエルの命題

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    突然発生した新型インフルエンザで、離島の住民が瞬く間に全員死亡。そしてとうとう本州にも感染者が。頼みの治療薬も全国民にはとうてい行き渡らず…。

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    2023年04月20日
  • TEN 下

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    月岡光隆社長の下、小柴俊太は次々に実績を挙げる。さらに球団買収の難題を解決、本社の取締役に抜擢。そんなある日、重大な不祥事が発覚し、会社は上場廃止の危機に陥ってしまい…。

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    2023年04月20日
  • TEN 上

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    戦後ドヤ街で当たり屋稼業をしていた「テン」こと小柴俊太は、ムーンヒルホテルの月岡光隆に見出され、彼の運転手を務める。やがて月岡の会社に就職した俊太は、次々と実績を挙げ…。

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    2023年04月20日
  • フェイク

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    少なからず本のタイトルというのは内容に影響を及ぼすが、本作はその意味が最後に効いてくるのが見事な回収。起承転結がしっかりとしていて面白い。

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    2023年04月12日
  • 日本ゲートウェイ

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    コロナ禍苦境に立つ日本橋の老舗デパート。社長と社長の妹で副社長の妻は全くの別のアプローチを取ろうとする。

    デパートが今までの業態ではダメなんだろうと思う。出て来るアイデアは、まさにこれだっと思えるアイデアだった。タイトルにも表紙に写っている文字にも意味があった。

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    2023年03月29日
  • フェイク

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    テンポよく話が進む。持てる者に対する嫉妬と裏切られたことが原理となって様々なフェイク=詐欺が行われる。ストーリーがしっかりしているので、フェイクもさもありなんと思わせるのが上手。

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    2023年03月26日
  • 和僑

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    プラチナタウンができた後、町を何十年も存続させるために山崎は、緑原の食材を使った世界への輸出を考える。

    アメリカから一時帰ってきた時田と、ビジネスの芽を探る。

    一方で町長を脅かす存在がプラチナタウンからの町議だった。

    果たして緑原の今後は?町長選の行方は!?真にビジネスに迫っており楽しく一気読み

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    2023年03月03日
  • プラチナタウン

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    商社で出世の道を歩んでいた四井商事の山崎は、些細なことがキッカケで出世の道を断たれる。

    山崎は地元の財政破綻寸前の町の町長になることになり、町の再建を託される。

    彼が考えた再建構想は、老人を集めた町造りだった。

    町議会議員のカマタケがもう少し強敵になるかと思ったが、大きな波はなく、堅実にプラチナタウンが建った。実地に沿っていて結構面白かった。

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    2023年03月03日
  • 東京カジノパラダイス(新潮文庫)

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    日本にカジノ事業を実施するにあたって、アシスタントマネージャーになった杉田が奮闘する話。

    日本ならではの独自色を打ち出そうと丁半博打に目をつけたが、事なかれ主義の官僚達をどう言い含めるか闘いが始まる。

    官僚の説得の仕方や考えそうなことにリアリティがあって面白かった。

    小説ではうまくいっていたが、実態では官僚の中途半端なチャチャのせいでうまくいかなそう。

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    2023年02月11日
  • プラチナタウン

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    ビジネスと公共事業の違いがおもしろかった。
    ビジネスは、利益を追い求め、公共事業は利益は後回しになりがち。
    寂れた田舎が大型介護施設によって人の波を取り戻す様が、おもしろい。
    ただちょっととんとんでいったなという印象。

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    2023年01月13日
  • 青狼記(下)

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    今月2冊目。
    ★★★★
    おもしれー、素晴らしき歴史小説。
    欲まみれの帝、家臣は忠誠を誓うがこのバランスが崩れて新しい時代が。

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    2022年11月14日
  • 終の盟約

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    認知症になったら生き続けたいか…その一方で家族はどう思うのか…
    いつもの経済小説とはまた違った切り口で大きな社会問題と向き合う1作。
    高齢社会となった日本でもうすぐ自分も直面する問題だと思うと恐ろしい。
    今こそ自分の人生の終わりについて考えるタイミングなのかもしれない。

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    2022年11月10日
  • 終の盟約

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    前半は、終末期医療を考え
    後半は、持つ者と持たざる者の格差を思い知る。

    読み終えて、重いため息をつく。

    途中で、読み進むのはやめたい、と思う自分もいたが
    そこは楡周平、読ませるのだ、やめられない。

    人権派弁護士の真也が、自分の病気を知った時
    妻昭恵に、出来るだけ多くのカネを残してやりたい
    と、医者である兄に懇願する。
    あれだけ妻のことで愚痴を言っていたのに
    あれだけ背を向けていた妻に
    「いいとこもあるんだよ」と。

    決して、いい関係の夫婦だとは思えなかったけど
    長い年月を共にすれば
    二人にしかわからない大事にしたいことが
    あるんだと気づく。

    それは、
    ひとつの救いかも知れない、、

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    2022年11月06日
  • ラスト ワン マイル

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    相変わらず楡さんの本はページを捲る手が止まらない。
    ただ単に一物流会社として今の立ち位置に甘んじるのではなく、新規ビジネスに打ち込んでいくところがカッコ良い。
    主人公がビジネスと全然関係ない場でアイディアを思いつくところも、そのアイディアがいろんな人と話すうちにブラッシュアップされていくところも、最終的に上層部や他会社にも認められていくところも、爽快感があっていい。

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    2022年10月22日
  • 介護退職

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    ネタバレ

    タイトルからして内容は想像していたがまさに今後このような問題を抱える人が増えると思われる。今回は危機的状況になりながらもラストは明るい未来を予期させられたので救われた思いだ。
    現実はもっと悲惨な介護問題を抱えているケースも多々あるに違いない。老老介護や若年による介護、高齢化が進めば色んな問題が出てくる。自分が介護される側になる頃には制度がすすみ、長生きして疎まれるような社会でなくなっていますように。

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    2022年09月27日
  • 終の盟約

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    202208/自分も自身に対しては安楽死・尊厳死を望むけど…。重く難しいテーマでの長編、楡周平ならではの見事な筆運びですいすい読めたし、弟嫁のキャラ描写がうますぎてこわいぐらいだった。

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    2022年09月14日
  • Cの福音

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    なかなかハラハラされられた。
    ちょっとグロいシーンもあったし、結末は若干読めたけど、話の展開や表現が分かりやすく、一気に読むことができた。

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    2022年08月28日
  • 鉄の楽園(新潮文庫)

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    面白かったけど、途中、同じことの繰り返し感があって、少し中弛みした気がした。
    頑張ろうって気にさせてくれたのがよかった

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    2022年08月13日
  • 介護退職

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    万事において、身に降りかかる出来事は運命と受け入れ、前に進むしかないのだという覚悟をすることです。今の私がなすべきことは、過去を悔やむことではありません。どんなことがあっても家族を守る。それ以外にないということです。

    唐木栄太郎は、垣谷美雨さんの小説の登場人物とは格が違う…

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    2022年07月10日