楡周平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前半は、終末期医療を考え
後半は、持つ者と持たざる者の格差を思い知る。
読み終えて、重いため息をつく。
途中で、読み進むのはやめたい、と思う自分もいたが
そこは楡周平、読ませるのだ、やめられない。
人権派弁護士の真也が、自分の病気を知った時
妻昭恵に、出来るだけ多くのカネを残してやりたい
と、医者である兄に懇願する。
あれだけ妻のことで愚痴を言っていたのに
あれだけ背を向けていた妻に
「いいとこもあるんだよ」と。
決して、いい関係の夫婦だとは思えなかったけど
長い年月を共にすれば
二人にしかわからない大事にしたいことが
あるんだと気づく。
それは、
ひとつの救いかも知れない、、