楡周平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
主人公は商社で順調にキャリアを積んでいたのだけど、とあるキッカケから退職し、生まれ育った地元の町長となる。
町長として赴任した街は、とんでもない財政難に陥っており、その建て直しのために超巨大介護施設を作ろうとするのがこの物語の核。
ただしこの小説には起伏がない。大きな山もなければ谷も無い。
ただただ順調に物事が進んでいく。
個人的には、地方の複雑な人間関係とか、事業を邪魔しようと躍起になる勢力が描写されるのかなと思ったけど、そういっためんどくさいことはほとんど起こらない。
役場には協力的で有能な同僚がいるし、街には眠っている資産が沢山あり、もともと所属していた商社はすんなりと介護事業に協力 -
Posted by ブクログ
楡周平氏の経済小説
世界有数の大手電機メーカー、東洋電機産業の高見龍平は、米国の半導体開発部門撤退という大任を
はたして帰国する。
帰国して高見が見た会社は、創業者一族支配と取り巻きによる恣意と保身の横行
同期の湯下は一族出身ということもあり、人事部のトップまで上り詰めている。
何かと高見を自分たちの世界にひきづり込もうとするが、高見は一線を置く。
そんな中、ライバルの鷹羽とのDRAM部門の本体から切り離しての新会社設立の話が進む。
4つある工場の1つをリストラと過剰設備として閉鎖することに。
岩手工場がそのターゲットとなり、恣意的に高見は、工場閉鎖業務要因で岩手に送り込まれる。 -
Posted by ブクログ
2012年、フィルム業界で世界に君臨していたコダックが破綻した。
この物語は、1992年から2004年まで、映像のデジタル化がじわじわとフィルムを浸食していき、他に追随を許さなかった大企業が崩れていく様子を描いたものだ。
写真は紙で楽しむもの。そんな常識が昔はあったわねと、デジタルの歴史はまだ浅いのに懐かしく思う。100年以上続いた常識が崩れ去るなんて誰が想像しただろうか。
でもコダックでの破綻はデジタルによる変化ではなく、その変化の波をうまく利用することができなかった経営不備のせいだと言われる。だってデジタルをいち早く開発したのはコダックだし、フィルムの時代は終わると自分たちで予言まで