楡周平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2012年、フィルム業界で世界に君臨していたコダックが破綻した。
この物語は、1992年から2004年まで、映像のデジタル化がじわじわとフィルムを浸食していき、他に追随を許さなかった大企業が崩れていく様子を描いたものだ。
写真は紙で楽しむもの。そんな常識が昔はあったわねと、デジタルの歴史はまだ浅いのに懐かしく思う。100年以上続いた常識が崩れ去るなんて誰が想像しただろうか。
でもコダックでの破綻はデジタルによる変化ではなく、その変化の波をうまく利用することができなかった経営不備のせいだと言われる。だってデジタルをいち早く開発したのはコダックだし、フィルムの時代は終わると自分たちで予言まで -
Posted by ブクログ
ネタバレ牧田研一はジュニアハイスクールの卒業式の翌日、ダンスパーティーの夜に隣人のクレイトンを射殺する。
グアテマラから必死にアメリカを目指し、養女となってようやく安寧の日々を手に入れたパネラを守るために。
養父であるクレイトンは、妻に隠れてパメラに3年間も性的虐待を続けてきた。
養父を殺害しようと決意しているパメラに代わり、研一はクレイトンに向けて銃を放ったのだ。
法廷での検察側と弁護側の攻防。
緊張感にあふれ、一進一退のまま最終弁論を迎える。
すべては12人の陪審員の判断に委ねられ、いよいよ評決の話し合いが開始された。
面倒なことは少しでも早く済ませて日常の生活に戻りたい者。
15歳の少年の人生 -
Posted by ブクログ
面白かった( ´ ▽ ` )ノ
ニレーといったら、はるか昔に「Cの福音」とか「クーデター」とか読んだきりだったから、てっきり本作もああいう国際陰謀を描いた社会派ピカレスクか?、と思ったけど、ぜんぜん違かった( ´ ▽ ` )ノ
ニレー、こういうサラッとした風俗小説も書くんだ( ´ ▽ ` )ノ
闇金、ギャンブル依存症、連帯保証、詐欺、企業恐喝、性病……善男善女の心胆を寒からしめる現代日本のダークマターてんこ盛りなのに、語り口が軽いからあんまり怖くない( ´ ▽ ` )ノ
あくまで他人事だから、笑って読める( ´ ▽ ` )ノ
まあ、各種描かれるコンゲーム、正直「そんなうまいこと行くもんかよ -
Posted by ブクログ
20161218
500ページを超える大作。写真がフイルムからデジタルへと変わり、大企業コダックが破綻して行くまでの、社内での詳細なやり取りを再現した長編小説。
実際に作者の楡氏がコダックの社員だったため、リアル過ぎる社内での社員同士の会話がほとんどなうえ、特に面白い事件や出来事も無いため、読み進めるのに珍しく時間が掛かった。
エンターテインメント性に欠ける分、面白味は少なかったが、リアルさは十分にあった。
解説では、デジタルの技術革新により、同様に廃れて行くビジネスとして、新聞、雑誌、テレビ、そしてAIの進化により自動運転に取って変わられる運転手が挙げられている。
いわゆる衰退産