楡周平のレビュー一覧

  • 象の墓場

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    コダックか? 銀塩写真が、ほぼ、あっという間に産業として事実上消滅したわけだが、そのプロセスの渦中にいたマーケッティング担当者に仮託して、イノベーションと企業の関係をビビッドに描いている。
    販売やアライアンス、規制当局との交渉に関して、かなりリアルなエピソードがちりばめられているようだ。

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    2018年10月19日
  • ラスト ワン マイル

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    初めて楡氏の小説を手にしましたが、期待以上の面白さでした。おそらく結末はこうなっていくんだろうな、という予感はあるものの、それでもドキドキしながら読んでしまう。

    起業家としてビジネスライクに徹することは決して非難されることではなく、それが社員を抱えて利益を上げなければ存続価値がないとなればそれも経営者として当然かもしれません。
    ただ法を犯さないことと、企業として遵守すべき倫理観は違うのではないかという問題を敵対的買収という行為を通して提起しているように思いました。

    そして、時価総額1兆円という表向きはきらびやかなベールを纏っていた蚤の市が、物販の最下層として上から見ていたはずの暁星運輸に形勢を逆転される様はとても痛快でした。蚤の市の社長はIT企業の社長らしく切れ者で、決して大企業のもつポテンシャルを侮っていたわけではないようですが、切れ者であるがゆえ生じたある種の驕りが自分の計画を過信してしまい、あの結末を迎えたのだなぁという感想を待ちました。

    株価や資本家にばかりフォーカスを当てたIT企業が消費者に最も近いところ、つまりラストワンマイルを握る運送屋にどのように対抗されるかが見どころだと思います。

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    2016年03月08日
  • 羅針

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    船乗りについての描写や説明はさすが楡周平と言ったところ。文章も重すぎず軽すぎず読みやすい。
    自分自身生きていればなんとでもなると思っているので共感出来た。不自由なことによって自由になるというのもまさに自分が思っていることだった。

    話全体を通してすごく納得する部分が多かった。明日もとにかく生きていこうと思う。


    船乗りに全く興味はなかったが、一度船乗りになってみたいと思ってしまったあたり、楡周平の文章力を再認識できた。

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    2016年02月29日
  • Cの福音

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    「悪役の主人公カッコイイ!」的な。
    だけどマジで恭介はカッコイイ!!
    このシリーズ読むことにする。

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    2016年01月26日
  • 介護退職

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    ネタバレ

    2016・1・7~1・10
    介護の問題、切実だな。総務部文書管理室長の言葉、「…老人介護が社会問題として論じられるようになって久しいってのに、今に至ってもこれかね。…根本的な対策は、いつになっても実行されない。…」に同感。安心して、年寄りになれない。
    でも、この人の作品、最後は希望を持たせてくれるから、好き。

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    2016年01月10日
  • レイク・クローバー(下)

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    201512/上下巻まとめて。さすがジャンル問わず一気読み必至の楡作品、面白かった!多少都合いい展開があるものの、そこが気にならないぐらいのハラハラ感とわかりやすい人物像で楽しめた。

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    2015年12月06日
  • レイク・クローバー(上)

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    201512/上下巻まとめて。さすがジャンル問わず一気読み必至の楡作品、面白かった!多少都合いい展開があるものの、そこが気にならないぐらいのハラハラ感とわかりやすい人物像で楽しめた。

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    2015年12月06日
  • フェイク

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    あの手この手の詐欺テクニック、生きるたくましさが痛快!
    オレオレ詐欺は許せないけど これは応援する。

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    2015年09月07日
  • クレイジーボーイズ

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    面白かった!
    ハードボイルド&サスペンス作品

    本作は、基本的にはミステリーではないですが、叙述トリックに「あっ!!」と驚いて、それまで、ちょっと引っかかっていたところが、すっきりしたので、自分の中ではミステリーに分類。

    ストーリーとしては、青色発光ダイオードの特許訴訟を思わせる水素自動車関連の特許訴訟。特許権が発明者か会社かという判決に渦巻く黒い影。その謀略の結果、発明者が殺されてしまい、その息子が真相解明にのりだし、犯人を突き止めていくといったストーリ展開です。

    楡さんらしく、特許訴訟、水素自動車関連の経済的影響、背景がしっかり語られるとともに、日本の裁判制度やマスコミ、メディアの考え方なども語られていて、納得のいくところも多かったです。

    途中、グロいシーンがあります。ちょっと読んでてつらいです。後半では、犯人をどう追い詰め、どう復習を果たすのかハラハラドキドキで、あっという間に読みきってしまいました。
    とはいうものの、この息子、
    そんなに頭良かったの?とか、
    なぜ武器の取り扱いにそんなに詳しいの?とか、
    SATの動きや装備にそんなに詳しいの?とかとか、
    違和感ありましたが、まぁ、それはそれとして、最後の告白への布石と割り切ってしまえば、それでいいかなっと。

    すごく面白いエンターテイメント小説でした。
    2時間ドラマでやってほしい!
    あ、殺害シーンは放映できないか..

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    2015年08月29日
  • 羅針

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    高度成長期。クジラを追う話。まさに「昭和の男」
    とてもよく書かれている。
    作者の取材力の高さがうかがえる作品。

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    2015年05月16日
  • 陪審法廷

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    陪審員制度を取り入れている米国は、民意を反映した裁判の手本のように言われるが、実態はこの著書にあるとおり。州によって多少異なるものの、基本は量刑ありきの「有罪 or 無罪?」を問うだけの裁判ゲーム。そういう意味では、法のプロが審議し、量刑も吟味される日本の裁判を、比較論で良否判断することはできない。日本も裁判員制度が導入されて久しいが、米国を反面教師にせよ、というメッセージが込められているのかもしれない。

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    2015年05月09日
  • 陪審法廷

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    久々に面白い小説でした。
    「12人の怒れる男」という映画が重なりました。
    さまざまな人種のいるアメリカという国では明確に線の引けない曖昧な基準では社会が成り立たないのでしょうかね。

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    2015年04月03日
  • フェイク

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    ネタバレ

     ハードボイルド系ミステリー小説?? になるんですかね。
     舞台はクラブで、若くして栄光を掴んだホステスのママによって、犯罪に巻き込まれていくクラブのボーイが主人公。
     彼は、三流大学の出で、普通の就職もできなくて、なんとかクラブのボーイとしての正社員の口を見つけたのだけれど、当然、女の人とは比べ物にならないくらいの安月給で、日々の生活をやっていくのがなんとか、という状態。
     そこに現れたのが、とんでもない儲け話で、一にも二にもなくその話に飛びついてしまう。
     けれど、一旦うまくいくと思った儲け話が、いろんな人がいろんなことを「自分のために」やろうとしていくうちに、どんどん歯車が狂ってくる。
     ただ、その相手に復讐しようと考えた時に、再び巨額のお金が入ってくることになったけれど……という。

     完全に裏世界の話なんですけど、裏には裏があって、その裏には更に裏があるんだよ……ということが、とてもよくわかる話でした。

     こんな世界では生きてはいけないけれど、面白かったのはとっても面白かったです。

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    2015年03月08日
  • 「いいね!」が社会を破壊する

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    「いいね」なのでフェイスブック系本かと思ったら、便利を追求してきたことで今の社会が出来、便利になったがその側面では雇用など色々社会を破滅させてきたという話。便利なもの、安いもの、タダなものに飛びつくのは人のサガとして全くその通りなので、逆に社会が今後もさらに便利を追求していく過程のなかで、自分としてどう接していくか今後のことを考えるきかっけになれたような本でした。

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    2015年02月21日
  • 再生巨流

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    抜群の成績を残してきた吉野は、
    新規事業とは名ばかりの閑職に異動させられる。
    自身の再生を果たすべく、新規ビジネスの構築に乗り出す。

    アスクルのビジネススキームを参考にしながらも、
    その更に上を行く新しいビジネスプラン。
    本当に実現できるのでは?という可能性を感じさせてくれるレベル感。

    社内政治に巻き込まれながらも、自身を貫く姿も爽快。
    経済小説として一級の作品に仕上がっている。

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    2015年02月20日
  • 虚空の冠(下)―覇者たちの電子書籍戦争―(新潮文庫)

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    日本におけるメディアの成長要因をビジネス視点で体感できる良作。
    テレビを普及させるにあたり、政治的な動きはもちろんあるのだが、将来を見据え出版をも巻き込み、コンテンツのマルチユースを考えていたとなると、当時の人たちって本当に頭がよかったのだなぁ。

    未だに日本においては新聞の電子化は十分に進んでいるわけではない。
    折り込みチラシに変わるものが見出だせず、電子版は広告収入モデルではなくなっているので、その絵が描ける人材がいないのかもしれないし、短期的な視点で販売店を如何に守るかと言うことにまだまだ囚われている気がする。

    近未来と思ってたことがどんどん実現されてくる世の中。
    そのまた先を予測して、新たな価値を産み出すことが出来れば面白い。

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    2015年01月25日
  • 虚空の冠(上)―覇者たちの電子書籍戦争―(新潮文庫)

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    電子書籍戦争という言葉に惹きつけられ手にしました。
    予想を裏切り冒頭は終戦直後のGHQ支配下における日本が舞台。
    その後時代を経て現代へ。
    新規ビジネスモデルをアメリカより輸入し展開しようとする男たち。
    孫さんがモデルとも思える電子書籍端末を無料でばら撒いてでも採算が取れるという絵を描く。

    実際には日本においてまだまだ普及しているとは言い難い状況ではあるが、新聞購読者が激減している、ハードディスクレコーダーの普及によりCM飛ばしが横行してTVもビジネスとしては厳しい状況になっているなど旧来のビジネスモデルでは通用しなくなってきているので、書かれているような世界はすぐそこに来ているのかもしれない。

    それを打破して新たな価値を創造すればいいと思うが、それにより既得権益を失う人がたくさんいる場合はどうなんだろうと思ってしまう。
    特に新聞については各社が電子版に取り組むも有料化出来ず、且つ販売店を息永らえさせないといけないと英断できず今に至る。

    フィルムの例があったがわかりやすい。
    確かにDPEなどはニーズが激減した。
    しかし何とか新しいモデルを見つけようと取り組んでいる。
    それなのに書籍の再販制度なども含め、文化を平等に手にできる環境をなどという国家レベルでの考えなどもあり電子書籍は広まってこない。

    身近な題材なので非常に面白い。
    早く下巻を読み進めよう。

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    2015年01月21日
  • 介護退職

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    解っているつもりでも、普段は避けて考えないようにしているからね~。本当は真剣に向き合わなければならないことだが…。

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    2014年12月30日
  • 宿命(上) ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京

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    ・あらすじ
    どろどろ。政治家とその周辺の話
    ・かんそう
    楡周平が書くドロドロ劇。面白かった。女の恨みってこわい。

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    2014年12月11日
  • 朝倉恭介

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    ・あらすじ
    俺なら出来る!俺なら出来る!くそー!
    ・かんそう
    なんか残念。朝倉恭介っぽくないよね。
    シリーズとして扱ったら5点。

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    2014年12月09日