楡周平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読んだきっかけ:同僚に借りた。
かかった時間:4/29-5/3(5日くらい)
内容:かなり珍しく、企業モノ。初めてということはないと思うけど(思い出せない)、なじみのないジャンルです。でも、昔から興味はあったんですよね。もちろん、楡周平さん、は初めてです。
物語は、運送会社がコンビニやネットモール大手を相手に、一方的な値下げ強制に反発して奮闘する話です。(ちょっとニュアンスおかしいかもです)
とても面白く、すぐに読み終わりました。
導入部、とてもいいです。ぐっと引き込まれます。
その後、大手コンビニから引導をわたされ……。
主人公とともに、手に汗握る展開です。
この後 -
Posted by ブクログ
電子書籍をめぐる巨大メディアグループと業界3位の通信事業会社の争い。前者の会長は、参考文献からみると、読売のナベツネさんと鹿内さんがモデルか。となると後者の社長は孫正義さんと三木谷さんの合わせ技だろうか。
のちにメディアの帝王となる新聞記者・渋沢が政治の世界とつながっていくエピソードから始まる。そして、日本で電子書籍を使った新規ビジネスを起こして独占し、旨い汁を吸い続けようとするベンチャーから成り上がった携帯電話の会社。上巻の方はなかなかスリリングな滑り出しである。
余談だが、こんなテーマなので電子書籍で読もうとしたが、値段が単行本が基準の設定(やや安い)で、文庫本となると電子書籍の方が高い。 -
Posted by ブクログ
高見が 転職を図ろうとする。
経歴も 実績も 十分であるが・・・・
『会社が 危機に陥いろうとしているときに なぜ転職しなかったのか?』
という 質問が浴びせられる。
そして、 経営者の側に立つとしたら
『判断力がない』と ヘッドハンティングの会社の担当者から指摘される。
経営の資質に あげられるのは 判断力である。
確かに理由はあった。
父親が がんで 死期が迫っていた。
岩手の工場の リストラによって 再雇用が決まっていなかった。
日本では 通用しない理由かもしれない。
結局は 会社に甘えていたと 反省する。
湯下は 権限は 自分の届く 範囲内で 行使をする。
なぜ 不毛な取締役を -
Posted by ブクログ
飛行機 オタクには お勧めのような気がする。
専門用語が ふんだんに出てくるし
その操作に関する 詳しい 状況が なんともいえない感じがする。
まさに 飛行機で 動いている。
クローズドシステム であることは わかっていても
基本システムが 改ざんされれば
3つのコンピュータがあってもどうしようもないのだ。
ニンゲンの誤解が生み出す 狂気。
善人が 悪人になる 瞬間。
これが 描ければ 小説としては いうことがない。
二つの絡み合った 嫉妬が 大きな事件を巻き起こす。
げに オンナ は こわいなぁ。
川瀬雅彦が キーマンになりそうで、キーマンにならないところが
もどかしいところで ト -
Posted by ブクログ
「宿命」から8年、捨て殺しにされた義父、勝ち誇る妹に対し壮絶な骨肉の「血の戦い」に挑む。
筋はベタで捻りなしだが、権力欲・金・愛憎のみで人物を描いてみせる楡版「華麗なる一族」。なかなか楽しめた。
「宿命」上下巻の続編ではなく「血戦」でセット。続編3も必ずあるだろう。
ただ、頂点を狙う「崇」が、母「三奈」義父「眞一郎」に比べ弱すぎるので、そのためにはもっと大きく非情に成長させないといけない。
その時、楡版ハードボイルドなら、頂点に上り詰めた後でどん底に落ちて人間性に気づいて完という甘い形ではなく、権力に向かいすべてを打ち捨てて、吐き気を催すような「ここまで描くか、これじゃ読者が救われない」とい