楡周平のレビュー一覧

  • 猛禽の宴

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    ネタバレ

    「Cの福音」の「朝倉恭介」がニューヨークマフィアに挑むエンターテイメント作品。マシンガンやロケットランチャーだけでなく、攻撃型ヘリ「コブラ」まで出してきてしまった。処女作から5-6連作前提で恭介VS雅彦を育てていく発想と自信はみごと。次の4作目では「川瀬雅彦」をどう育ててくれるのか。

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    2012年05月12日
  • クーデター

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    ネタバレ

    処女作「Cの福音」よりかなり面白い。重武装集団が原発を狙うと同時に警視庁、米国大使館が爆破。オウムを題材にしている宗教団体によるクーデターが始まる。後半まで非常に面白い展開でふと気づく。残り40ページ程度しかない。これで終結できるのか?そこから一気にあたふたと結末に至るのは惜しく、偶然の結末に近いのが少し残念。2巻物にしてほしかった。
    主人公「川瀬雅彦」が6作目で「Cの福音」の悪のヒーロー「朝倉恭介」と対決するらしいが、この時点で1作目の「Cの福音」との関係はなく、唯一1作目で朝倉恭介が起こした事件が一行挿入。それぞれをどう育てていって対決させるのか、とても楽しみ。楡は最初から対決させる設定で

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    2012年05月12日
  • 朝倉恭介

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    全6作に及ぶシリーズ完結編。
    これまで平行線を辿って、決して交わることのなかった二人。
    朝倉恭介と川瀬雅彦がコカインを軸にいよいよ交差する。

    シリーズ最後を飾るに相応しい圧倒的スケール。
    それぞれの持ち味を出しつつ、最後の対決に至る物語は圧巻。
    日本という国での展開を忘れさせる内容はいささか行き過ぎだが、
    それでも最後まで手に汗を握って楽しむことができた。
    終わり方もこのシリーズにピッタリの内容だと思う。

    本作で終了してしまうのがやや名残惜しい。

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    2011年11月04日
  • ターゲット

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    朝倉vs川瀬シリーズ第5弾。主人公は朝倉恭介。
    生物兵器使用を企むテロに対して、朝倉がCIAにスカウトされ、その阻止に向かう。

    本シリーズは、どれも600P超のボリュームながら、
    その長さを感じさせないスピーディかつスリリングな展開が売り。
    本作も例外ではなく、面白さという点では絶対に読者の期待を裏切らない。
    しかも、続き物であるが、それぞれが独立している物語になっており、
    途中から読むことも可能なことも親切。

    しかし、最後のオチが早々に分かってしまう点はやや残念。

    次作はいよいよ朝倉と川瀬の対決。
    これまで接点のなかった二人がどう絡み、どんな結末を迎えるのか?
    今から楽しみ!

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    2011年10月26日
  • 朝倉恭介

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    スピード感溢れる作品だった。
    まだ映画化されていないのが不思議。まあ、ハリウッド版にしないと安っぽくなりそうだが。

    最後はもう、むかしに読んだ黒豹みたいだ。

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    2011年10月21日
  • 宿命(下) ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京

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    人間の権力への執着心、貪欲さなどよく描かれていると思います。引き込まれました。続編、楽しみです

    [BOOKデータベースより]
    三十年の時を経て、息子と娘の見合いの席で再会した二人。しかしそれは呪われた宿命が動き出す瞬間だった。また縁談のために崇に捨てられた宣子は、彼への復讐を決意する。野望と愛憎が交錯する二世代の男と女。現代版・華麗なる一族を壮大に描く長編小説。

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    2011年10月20日
  • 宿命(上) ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京

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    わたしは学生運動には全く興味も関心もないが、人間の野心を描ききっているためか、引き込まれた。下巻も楽しみ

    [BOOKデータベースより]
    かつて学生運動に身を投じた有川三奈は、病院を多数擁する医療法人会長として辣腕を振るう日々。有川家長男で大蔵官僚の崇に、有力代議士・白井眞一郎の娘との縁談が持ち上がる。革命の志を捨て権力中枢への野心を抱く三奈と、政治家を目指す崇にとって、それは願ってもない閨閥をもたらすはずだった…。

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    2011年10月15日
  • 異端の大義(上)

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    ネタバレ

    MBA​の過大評価、同族経営、形だけの実力主義、日本市場の特殊性、中​国の膨張、買収。企業小説は旬のものと歴史になるものがあるがこ​れは前者か。

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    2012年05月12日
  • 再生巨流

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    再生巨流 楡周平 ☆☆☆☆☆
    名言
    ①頭に汗をかけ。脳みそにきりを刺して血が吹き出るまで考えろ。
    最高傑作の経済小説。物語は運輸会社のエリート社員が左遷されることから始まる。新たなるビジネススキームを生み出すために少ないメンバーで日々孤軍奮闘する様が見事に描かれている。テーマは物流改革、ターゲットマーケティング、プロジェクトマネジメント等これでもかと感心するアイデアが次々と。代理店施策こてにはただただ脱帽。TOCで有名なゴールドラットのザゴールを彷彿させる。社主に直訴した時の言葉人々の生活をもっと豊かにするためにやるという強い意志は素晴らしい!

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    2011年11月07日
  • クレイジーボーイズ

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    楡作品の文庫最新刊!
    楡さんの本はやっぱ読んじゃいます。

    今回はハードボイルド×ビジネスが
    よい具合にmixされた作品になっています。

    水素自動車を普及させるための燃料タンクを発明したお父さんが
    何者かに殺害された。息子の主人公は、真相解明に乗り出すのだが。。
    特許権をめぐる法廷闘争あり、影でうごめく団体あり、
    お父さんのとんでもない性癖ありーので、結構お腹イッパイ。

    グリーンビジネス・特許問題・環境保護団体・オイルメジャー・ゲイ…、
    この本1冊を読めは、様々な関係者の世界を垣間見ることができます。
    ★×4.5個!!

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    2011年08月21日
  • 猛禽の宴

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    楡さんの「朝倉恭介VS川端雅彦」シリーズ第3弾。

    今回は、主人公が朝倉恭介に戻り、
    アメリカでのマフィアの抗争がテーマ。
    相変わらず手に汗握る展開が進みます。

    こういうシリーズモノって
    後になればなるほどつまらなくなっていくものなのに、
    楡さんの作品はそういう心配も無用。
    安心して楽しめます。

    エゲつないシーンもちょこちょこ出てきますが、
    そこは物語がリアルに進むためには必要だったのかも。
    (ただ、僕は苦手です。。汗)

    残りのシリーズも早く読み切ってしまいたいという気持ち半分、
    楽しみはいつもでも取っておきたいという気持ち半分。
    複雑です。。

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    2011年08月21日
  • クーデター

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    「Cの福音」に続く第2弾。
    今回は、オウム真理教をモデル(?)とする宗教団体の
    クーデターを取り扱った小説。

    普段、平和な日本にいる僕たちには
    考えもよらないようなテロが金沢・東京で勃発。
    国・自衛隊・警察は後手後手の対応しか取れない中、
    一人のカメラマンが立ち上がる。。

    結末が偶然の幸福からなるところが、
    ちょっと残念ですが、それでも面白くて家に篭ってしまった。
    楡さんの麻薬症状からは、当分解放されそうにはありません。

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    2011年08月21日
  • 宿命(上) ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京

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    ネタバレ

    第2弾「血戦」まで一気読み。さわやかな青春小説「船に乗れ!」を読み終えた後だったので、あまりにドロドロした見栄と欲望にまみれた人間の汚さを見せられて、気分が悪ーくなったけど、さすがは楡先生。読み進むうちに今度は目が離せなくなってくる。
    特に「血戦」で同じ選挙区内で対立政党から出馬し、親子で選挙戦を繰り広げるシーンは見ものです。比例代表と小選挙区の違いもよくわかっていないんで、も少し勉強すればもっとこの小説を楽しめたと思う。
    それにしても登場人物は金持ちのくせして男も女のみんな欲望のかたまり。頂点目指すって、総理大臣の椅子が最終ゴールイメージなんですよ。別に医者や弁護士やってるんだからそれでいい

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    2011年07月28日
  • クーデター

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    ネタバレ

    朝倉恭平VS川瀬雅彦シリーズ 第2弾
    オウム真理教を基に書かれたであろう宗教団体によるクーデターが起きたという想定で物語が進みます。解決の仕方はややご都合主義的な感じがありましたが、リアリティがあり面白いです。
    もう少しまとめてくれると更に良い。

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    2011年04月24日
  • クレイジーボーイズ

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    父親の知的所有権(特許)を巡って、
    息子と目に見えない敵との戦いを描いたサスペンス。

    登場人物も少なく、文章も読みやすいので、
    サクサクと読み進められる作品。
    楡氏が得意とする経済ネタや株ネタなども絡んでくるが、
    そこはキチンと解説されているので、それらを苦手とする方でも
    嫌悪感なく読むことができるでしょう。

    クライマックスでは若干時代の古さを感じてしまうのだが、
    久しぶりにまったくオチが読めなかった・・・。

    時を忘れて没頭してしまうような作品ではないけれど、
    軽い気持ちで読むには適したエンターテインメント小説です。

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    2011年02月28日
  • 衆愚の時代

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    ネタバレ

    楡氏の小説はすべて読破しているが。この手の本をお出しになって少々驚いた。直感的に概ね共感できるが少々エキセントリックでは?と思うところもあれば穏当すぎるところもあり。ゆえに★4つ。この手の書物にトライなさるのであればある程度刺激的な趣旨は必要。石原慎太郎氏を見習うべき(笑)中途半端な部分はある意味不必要だと個人的に思う。しかし、なんとなく楡氏の創作の根源を見れた気がした。今後も読み続けよう。

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    2011年01月07日
  • 宿命(下) ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京

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    上巻からの続き。

    面白いんだけど、後半急ぎ過ぎかなぁと思った。上巻をもうちょっと削って後半を厚くして!って感じる。

    この続編があるっぽいんだけど、文庫本になるまで待つかなぁ。それとも買ってしまおうか。もう、タイトルからして「血戦」ってところが期待してしまう。

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    2010年11月28日
  • 宿命(下) ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京

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    下巻に入り読むスピードはますます速まる。三奈が薬を使って尚子を中絶させる場面はぞっとしましたね。そこまでやるかと。まあ、楡周平ならやるか(笑)最後もう一山あり、続きがあるなと思わせる内容。

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    2010年10月27日
  • 猛禽の宴

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    朝倉恭介シリーズ。恭介が父親のように慕うマフィアボスを追い落とした、
    卑劣なマフィア(コジモ)に対する復讐。ラストのコブラをも使った襲撃シーンは圧巻。

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    2010年10月01日
  • マリア・プロジェクト

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    医療の進歩によって、今までだったらこの世に生まれていない命や、助からなかった命が救われるようになったが、どこまでが許される範囲なのか?
    不妊治療や代理母といった、今となっては特別なことではなくなっているものから、技術的には可能だが、現段階で倫理的に許されるのかが微妙な医療行為もある。
    もう10年、20年すれば、金で買えない命は無いなどと宣う先端医療ビジネスをやる社長が出たりするかも。

    ただ、せっかくの重いテーマと、徐々に伏線がつながっていく上手さがあったのに最後は映画化を意識したのか?戦闘シーンになってしまい、残念。

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    2010年09月29日