楡周平のレビュー一覧
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シリーズ第4作、川瀬雅彦編としては2作目に当たるが、川瀬編の前作「クーデター」とは比にならない完成度の高さ。
「クーデター」ではあまり効果的とはいえなかった、場所を基点にカットバックして物語を進めていく方式が今回はだいぶ奏功しているし、文章構成や表現そのものも高度に練られているから、長さも気にならない。
なにより、ストーリーの骨子がしっかりとしていて、読者をハラハラさせ、この先どうなるんだろう? と興味を抱かせるという点において、まさに王道を行く作品。
福井晴敏氏の一連の作品を彷彿とさせる要素もある。
この小説が最初に発刊された年代(1998年)を慮れば、コンピューターに関して一般の人々にとってはやや難しい内容が書き込んであったような気もするが、その分、今読んでもそれほど時代遅れ感を抱くことはないし、素直に「へえ~」と思うことができる。
ただ、いかにも伏線になりそうな登場人物の錯誤が実は本筋とはまったく関係なかった、という風な無意味な描写もいくつかあり、それは少し邪魔かも。 -
Posted by ブクログ
2009/3/19 ジュンク堂三宮駅前店にて購入。
2012/4/17~4/19
グアテマラからアメリカに密入国し、医師と看護師夫婦の養女となったパメラ。幸せそうに暮らしているように見えたパメラであったが、隣家の日本人同級生研一に養父からレイプされていることを告白する。密かに彼女に恋していた研一は、彼女を救うため、養父を殺してしまう。アメリカの陪審員裁判を受けることになった研一に果たして陪審員たちはいかなる判決を下すのか?
日本でも裁判員制度が導入され、しろうとが人を裁くことの是非が問われているが、少し制度は違うとはいえ、その難しさが良くわかる。自分ならこのケース、どういう風に判定するだろうか。 -
Posted by ブクログ
楡周平『ショート・セール』光文社文庫。
日本の自動車メーカーを巡るマネーゲームを描いた経済小説。
アメリカや中国といった大国の経済界のフィクサーたちは汚い手を使い、日本企業を食い物にしている。アメリカは自国ファーストを掲げるアタマのおかしな大統領が扇動し、日本企業に不利な条件を突き付けている。中国は日本の不動産を買い漁り、日本企業にも食指を伸ばしている。
主人公の投資ファンドの女性副社長である樋熊令が自分の父親を罠にはめた海外の悪質なプロの経営者に復讐を果たすというストーリーなのだが、リアリティが無く、爽快感も無かった。
楡周平は岩手県一関市の藤沢が出身というだけに作中には一時騒がれた岩手県のリニアコライダーの話題も描かれていた。
牛島と共に投資ファンドを経営する樋熊令の父親はかつて悪質なプロの経営者にはめられ、心を病み、入院していた。
そんな中、彼らが再び暗躍を始める。日本の自動車メーカーにプロ経営者を送り込み、EVへのシフトを口実にリストラ、工場閉鎖による遊休地を売却して株価の釣り上げを目論み、勝ち逃げを狙っていたのだ。
樋熊令は信頼する仲間と共に、世界経済の矛盾を利用した一世一代の経済ゲリラ戦を仕掛ける。
こういうTOBやM&Aなど自分が働いている会社には関係無いと思っていたが、それがいきなり降り掛かって来たのだから非常に驚いたという話を書いておく。
自分が働いている会社はニッチな分野でありながら、固有技術を武器に長年に亘り、世界シェア1位を維持している。数年前に持ち株制度が始まり、自分も毎月少額を投じて自社株を購入していた。毎月の購入額の他に奨励金や株の配当金などもあり、知らぬ間にかなりの株を保有していたようだ。
そんな中、突然、中華系企業がTOBを仕掛けて来て、それを阻止しようとホワイトナイトとして名乗りを上げた日本の有名部品メーカーとの間で忽ち株価の釣り上げ合戦が始まったのだ。
両企業の闘いは半年余り続き、最後に信じられない程、株価を釣り上げた中華系企業が勝利した。自分は5年間で奨励金や配当金を含めて僅か40万円程しか投資していなかったのだが、それが200万円になり、人生で初めての確定申告を行った。
現在では、中華系企業が親会社となった影響がじわじわと見え始め、会社は利益至上主義に変貌し、英語も必須となりつつある。元々、地元の高卒が多いのだが、上からの利益追求型のパワハラまがいの顧客無視の指示やら様々な制約や強制で退社する社員が増えている。
恐らくこの調子では、会社は後5年でダメになるものと思われるが、自分は後1年程で退職するのでまあ仕方が無いかと諦めている。
本体価格1,060円
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Posted by ブクログ
うーん…まぁまぁかな笑
ラノベが好きな人に刺さりそう
スラスラ読めるし軽いテンポでサクサク物語が進みます
好都合すぎるくらい順風満帆です
フィクションなので別に良いのですが、あまりにもご都合主義過ぎるというか…ヒロインが美人じゃなかったら絶対違う結末になったでしょ笑
テーマは良かったです
コロナ禍における空き家問題についてスポットライトが当てられていて社会派な側面のある作品でした
でもこれ主軸が恋愛小説でした
明るく健全な大人の恋愛小説です
そういうのが好きな人なら楽しめるかも
登場人物たちがみんな善人です
読後感も良い
ラノベの主人公が中年になったようなお話でした