楡周平のレビュー一覧
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好きな小説家である楡周平さんが社会問題に言及した一冊。
う〜〜ん、ちょっと無理があるかなぁって感じな一冊。述べていることは確かに同意できる一面はあるんだけど、具体策が伴わないなぁって感じ。
ただ、八方美人な政治の進め方にはイラッって来ていて、国民の意見なんてその場でコロコロ変わるので、あんまり気にすること無く大局的な検知で仕事してもらえればいいかなぁと感じている。
好きな漫画の一つである「沈黙の艦隊」にてアメリカ大統領であるベネットが「50年後の世界も明日のことと同じように語れる」と述べるシーンがあるけど、そのような政治家が居るんだろうか。 -
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政権交代後、メディアをつうじて「弱者の目線、弱者の立場」という言葉が今まで以上に頻繁に言われている。確かに世の中には子供や障害者、病人、老人、予期せざる出来事で困窮生活を送ることを余儀なくされている方々がおられるし、国としてそうした方々に救いの手を差し伸べる、あるいは再起の機会を設けることがもちろん必要であることに、疑いの余地は無い。「弱者の目線、立場」と言われれば正面きって反対しづらい。しかし、ことさら弱者という言葉を強調してモノを論じ政策を実行するのは問題が多すぎる。それは、衆愚という間違った方向に国を進めているのではないか?というのが著者の基本的な主張。
「派遣切りは正しい。派遣を求め -
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“C”とは“スノー”=“コカイン”の意味。
マリファナでも覚醒剤でもないコカインをテーマに、アメリカ企業に詳しい著者が書き上げた「悪の帝王朝倉恭介シリーズ第一弾」です。
親友の死がきっかけで、親友の父親でマフィアのボスのもと、日本で通関システムの盲点をつき麻薬密輸を行う「朝倉恭介」。中毒者にした売り子たちをアメリカから日本に帰し、彼等からの発注をネットワークで受けて取引を行います。しかし、その麻薬売買のネットワークの一端が露見したため、秘密を守るために今までの客を惜しげもなく殺害します。
この作品は1996年に発刊されたものです。
15年程前からこういう問題があったというのに、相変わらず薬 -
Posted by ブクログ
街の一角で倒れていた知り合いを助けた事によって世界が一変した少女。
愛する人の子供を妊娠した事によって、堕胎を迫られた娘。
そしてその恋人。
巡り巡ってそれらが交わった時、始まりで終わりでした。
全員の関係性、背後にあるもの、年月。
それらが合わさって事件が明るみになるまでは
一応平和な生活? でした。
しかしこのプロジェクトすごいです。
人を人とも思っていない、というより、利益優先?
どう言えばいいのか分かりませんが、価値観の違い、というには
すごすぎるものでした。
が、すべてにおいて上から目線なのは分かりました。
自分達が一番上等ですから…。 -
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恥ずべきプータローをフリーターと言ってその立場を守ろうとマスコミが言うのはいかがなものか。昔花形の商売も30年もすれば変わる。夢と言うなのまやかしで妥協できないと言ってプーとなるより、どこかで妥協してでも正規雇用を勝ち取ることが大事なのではないか。働くことの意味は今も昔も不変、生きるために日銭を稼ぐために働くのだ。
著者の入社面接や社内異動に関する話は笑って納得。
昔は給食がなくお昼のお弁当の具で家庭の貧富の差が明確になった。貧しいことを恥ずかしいと思い、贅沢をしていると思うことで謙虚さが生まれ、社会を知るきっかけとなった。今は自由の意味を履き違えて自己主張だけする子供がいる。全てが平等である