楡周平のレビュー一覧
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大好きな楡さんの小説かつ、
主人公が人財開発課長ってことで(私はよく、企業の人財開発部や人事部と仕事をします)、
これは読まねばと思い、読んでみました。
読んでみるまで知らなかったのですが、
人財開発課と言えども、社員の能力開発をする部署ではなく、
社員のリストラをする部署でした。。
結果的には、自分の期待とはちょっと違いましたが、
そこは天才作家・楡さん、
ちょっとコミカルな「最後は正義が勝つ!」的な
気持ちの良い終わり方をしてくれます。
何かドラマ化したら、庶民には受けそうなテーマです。
しかし、所謂、池井戸さんの半沢的な絶体絶命からの大逆転が起こる訳もなく、
またいつもの楡さん特有の綿密なリサーチからくる小説の奥深さもなく、
楡さんファンにとってはちょっと消化不良感はあります。
逆に言うと、ライトな小説が好きな人にとっては、
ライト半沢直樹的な小説として楽しめるのではないでしょうかね。 -
Posted by ブクログ
飛行機のコントロールシステムを狙ったサイバーテロを通じて、インターネット社会への警笛を鳴らす。いまやインターネットは社会インフラとして切っても切り離せないことは誰の目にも明らかであるが、本書で扱うようなリスクについてはあまり語られない。もちろん、あくまでフィクションであり、サイバーテロへの対策は万全に万全を重ねているものと信じているが、、、
昨今はSNSでの中傷など問題になっているけど、
そのうち、端末のシステム要件が法律で規制され、インターネット上での行動がAIによって監視され、裁かれるようになる時代がくるのかな?
インターネットに陵辱された天才女性プログラマーキャサリンは、インターネットを使う上でのルールがなく、勘違いされた「自由」を貪る社会を破壊し復讐することを企てる。川瀬雅彦は、ワクチン製作会社への取材をきっかけに活躍する。 -
Posted by ブクログ
スバル運輸…どう見ても佐◯急便やん!
昔は、お金欲しい時は、「佐◯急便行き!」って言われてた。めっちゃ働くけど、その分、お金は貰えるので。
(Google先生に聞いたら、合ってました)
パワハラ認定確定の主人公、数々のアイデアを出し営業成績は、抜群!
夢を追うというと聞こえが良いが自分勝手に生きて来て…左遷…(新規事業開発部、部下出来の悪いの2人)
そのからの起死回生の話。
新規事業成功の成果もそうやけど、自分自身の成長が一番の成果かも?
本文から、
『頭に汗をかけ!…」
最近、汗かいてないような…
これからの時代は、特に必要なんで、肝に銘じときます! -
Posted by ブクログ
面白かった!
久々に楡さんのスパイアクションものを読みました。
最後には驚愕のエンディング!!!
このエンディングだけでも読む価値あり(笑)
ってこのために、今までのシリーズがあったの(意味深)と思ってしまう!
ストーリとしては、
MBAホルダーで語学にも長け空手も使えるスーパー(ダーク)ヒーロー由良憲二。
米国で無期懲役の判決を受けて服役中のところ、CIAの秘密工作員任務と引き換えに出獄することに。
その任務は、日本での中国ー北朝鮮が絡むミサイルテロを阻止すること。
カジノを通した北朝鮮の高官との接触
北朝鮮の微妙な体制維持状況
中国の思惑
などなど
そんな中、テロはどうなるのか?
どうやって阻止するのか?
といった展開です。
日本、米国、中国、北朝鮮といった国際パワーバランスを本書のストーリがわかりやすく解説してくれます。
さらに、本書を通して感じられるのが執筆当時の日本政府への批判。
東日本大震災や普天間基地問題、自衛隊問題について辛辣に登場人物に語らせています。
自分自身の考えとほぼ同じ共感できます。
こうした国際情勢をベースとした物語を読むと、やはり日本の国防が心配になってしまいます。
そしてエピローグで語らられる驚愕のエンディング。
これはびっくりした。
今までいろんなエンディングを読んできましたが、こう来たか!!って感じ。
エンディングに出てくる小物が、あれ、どっかで読んだことがある(出てきた)って思ったんだけど...
この驚きは共有してもらいたいので、これ以上記載しません。
ということで、楡周平ファンの方には、すごーくお勧め! -
Posted by ブクログ
主人公は銀座のクラブの新米ボーイ。月給15万円で長時間労働にうんざりしていたが、新しい雇われママがやってきたことから状況は変わる。
とある理由でママの送迎をすることになり、その分がママのポケットマネーでアドオンされるようになり暮らし向きはかなりマシになる。
さらにママからあることに協力してほしいと頼まれる。良心と倫理観の間で揺れ動くが、さらに副収入が増えることに負けて手伝うことに。
それをきっかけに事態は急変。親友の借金、片思いの相手のママへ裏切りなど、あちこちに振り回されスレスレのこともやる羽目になるが、最後はある意味、大円団。
夜の世界やギャンブルをうまく使ったエンターテイメント小説。
読後感は良い。何も考えずに楽しめる。
親友がどうしようもなかったり、片思いの相手がそこそこの人でなしだったりするが、みんな自分の欲を満たすのに必死なんだなという感じ。
もう少し夜の世界を深掘りした話かと思っていたが、表面だけさらっと撫でた程度なのがちょっと残念。 -
Posted by ブクログ
【感想】
感染パニック小説という点だけ見れば、今の世界とかなりちょっとばかりリンクしているのかも。
まあ、こっちは致死率100%というとんでもない感染病ですが(笑)
感染をくい止める事が出来ず、人々がパニックになっていく様は、かなりリアルに描かれていますね。
ただ、これは楡周平の小説の悪いところなんですが、如何せん難しく書きすぎてて読み辛い・・・・
特に潜水艦の乗組員同士のミッション中のシーンなどは、ちょっとばかし専門用語が多すぎて、読み物としてはかなり読み辛く、大局にもそれほど影響なさそうなので全部読み飛ばしました・・・
この本に限らず、楡周平の悪いところは、どうせもイイ箇所ですら詳しく書きすぎるところなのかも。
挙句、何らかの分野の専門性に特化しすぎてしまい、読者からすると何を書いてあるのかチンプンカンプンになってしまうんです。
読者を置いてけぼりにして筆者が突っ走ることなく、もう少し分かりやすく書いて欲しいですね。
まぁ、「お前がバカだから」と言われればそれまでですが、ただの自慰小説は少しばかり勘弁願いたい。。。
とりあえず下巻もあるということなので、どのようなエピローグを迎えるのかを読んでいきたいと思います!
【あらすじ】
水道も電気も来ていないミャンマーの僻地で米国最大手のコングロマリットが極秘に行なっていた天然ガス探査。
それは企業群全体に莫大な利益をもたらし、米国そのものにとっても対中国戦略の切り札となるはずだった。
発症からわずか六時間で死をもたらし、しかも致死率百パーセントの寄生虫が発生するまでは。
【メモ】
レイク・クローバー
p66
優秀といわれる科学者の中でも、飛び切りの天才的頭脳を集めたのがNASAならば、医学・保健衛生分野の最高頭脳が結集しているのがCDC(疫病予防管理センター)だ。
p151
「つまり、どれほど恐ろしい特性を持つウイルスだろうが未知の寄生虫だろうが、感染者を隔離すれば感染の拡大は収まる。それ以外に対処する手段などない」
p273
「私はいいわ。水分の補給は重要だけど、すぐに汗になって出ちゃうから」
「よく平気でいられるね」
「アトランタにいる時は、仕事が立て込まない限り週二回、一回二時間エアロビで汗を流してる。お陰で、あなたほど汗もかかなくて済んでるし」
アメリカ人が健康維持に寄せる関心は他国の人間と比べて高いが、カリフォルニアの人間は別格なんてもんじゃない。狂信的といってもいい。
健康にいいという運動、食べ物。ムーブメントなるものは、カリフォルニアを起源とするものが実に多いのが証だ。 -
Posted by ブクログ
【感想】
久しぶりの楡周平作品。
現実でもIR誘致が目前となっている今日この頃、そういった意味でも非常にリアリティ溢れる作品でした。
(誘致場所は大阪になるのかな?)
作中にも書いていたように、本場アメリカやマカオ、シンガポールなどに既にカジノは存在している中で、日本にカジノが出来たところでそれほど経済効果があるのかな?と思うのは事実。
結局エンターテイメント性が高くない事には、すぐに客離れしちゃって廃墟と化しそうな気もしますよね・・・・
この小説は、そんなリスクを加味した上で、どのように日本初のカジノを成功させるのか?といった物語。
日本に特化した遊びとして、「丁半」を取り入れるというのは非常に良い着眼点だなーと読んでいて思いました。
と、エンタメ小説としてはまぁまぁ面白かったのですが、同筆者の他作品と比較するとやや盛り上がりに欠けた作品だったなぁというのが正直な感想ですね。
設定は面白かったのですが、やっぱりこのテの作品は、キャラクターが大切ですね。
残念ながら本作には魅力的な登場人物がいなかったので、読み終わった後に余韻に浸れなかった気がします。。。
【あらすじ】
カジノ計画が動き出した東京。元商社マンの杉田義英は、その運営権を獲得したカイザー社に転職。
プロジェクトマネージャーのオリバーが、ジャパニーズカジノ成功の秘策は「飲む・打つ・買う」と確信、遊び好きの彼を見込んだのだ。
杉田は、世界の超VIPが金を落とす夢のカジノを実現すべく、切れ者でミステリアスな美女・柏木とともに掟破りの作戦に奔走する!
【メモ】
東京カジノパラダイス
p36
「あいにく、我々には高邁な理想なんてものはないんだよ」オリバーは口元を歪ませる。
「スリルと興奮に毒されて、大金を湯水のように使う。違法行為で稼ぎまくったカネを表に出すために、カジノを使う。どれも人間の屑のやることだ。
そして、そこにつけこみ、いかにして尻の毛まで毟り取るか。それを考えるのが俺たちの仕事だ」
p242
答えるよりも先に、ヤンが口を開いた。
「お台場、いや日本は、我々ジャンケットにとってもラストフロンティアなんだ。
シンガポール、マカオ、いや世界中のどこを見渡しても、これほどのハイクオリティが三拍子(飲む・打つ・買う)揃ってる国は日本以外にはない。
この市場をモノにできるかどうかに、俺たちのビジネスの将来がかかってんだ」
p304
「日本人って、異文化を融合させるのが凄く上手なのね。伝統文化の良いところは残した上で、異文化の優れているところは素直に受け入れる。それも、さらに工夫して磨きをかける」
GGはつくづく感心した様子で言った。
「確かにそうした一面があるのは否定しないけど、日本人は基本的に保守的でね。前例がないことには、物凄く慎重になる一面があることも事実」
「アメリカよりマシよ。移民の国、人種の坩堝(るつぼ)っていってもさ、人種ごとにコミュニティを造って暮らしてて、それぞれの文化が融合するなんてことはありませんからね。坩堝どころか色違いのタイルを貼り合わせただけ。それがアメリカの実態よ。つまり、調和とは程遠い国ってこと」 -
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面白かった
昭和の時代を生きた船乗りの男の物語
主人公、関本源蔵の考え方に共感できるところが多かったです。自分も昭和の男に近いということでしょうか?
しかし、本書の設定は、昭和37年の高度経済成長の時代の物語です。
ストーリとしては、
遠洋漁業・捕鯨での航海をベースに、一等機関士の関本源蔵の生き様を家族、親子、仕事に対する考え方を中心に描いたものです。
とりわけ、一度航海に出たら長期間戻ってこれない状態で、子供の成長とのかかわり、そして仕事への取組みというところがポイント。
特に、遠洋漁業ということで、嵐の中での漁の過酷さ、その中での船員同士の絆の強さ、さらに、一丸となって成果を求める姿に熱いものを感じます。
そして、山場は後半!
長男と関係をこじらせてしまった中、自らがあっせんした新人船員とともに南氷洋での捕鯨航海へ出航。
その航海の中で、新人船員とのかかわりが、疑似親子体験となっていき、その新人船員の成長と源蔵の関係がより深まっていきます。
そして、時化の中、トラブルが発生...
二人は無事日本に帰ることができるのか?
といった展開です。
昭和の海の男
高度経済成長を支えた時代の男の生き様
よかったです。
#嵐の中で船が遭難してしまう仕組み、二次遭難の可能性というのが理解できました。そういったディテールが楡さんの小説のもう一つのポイントだと思います。
お勧め!