感情タグBEST3
Posted by ブクログ
今の問題意識にぴったりの本である。
新聞がはじめにあり、そして ラジオ、テレビ。
新聞は 確かにクオリティペーパーである必要があるが
しかし、読む人のニーズにあわせなければならない。
ラジオ、テレビが 戦後やって来る。
それを 財界が中心になって ラジオ局をつくる。
さらに テレビ局も。
その野望を もつ 若杉。
それをサポートする 澁沢。
アメリカのドラマを 日本にもってくる。
東京帝大、海軍経理学校という経歴を持つ澁沢。
アメリカの船にぶつけられた船に乗っていて 生きのびる。
『活かされているのではないか?』
という事で、新聞記者として スター記者になる。
極東新聞が 大きく飛躍していく。
一方で、携帯電話の急成長をしている会社 芦野と亮輔。
電子書籍をめぐって、新しいビジネス
プラットフォームをとろうとする。
そのために リーダーを無料で100万台 配布することで
携帯のシェアーも拡げようとする。
プラットフォームをめぐる 争奪戦。
Posted by ブクログ
電子書籍戦争という言葉に惹きつけられ手にしました。
予想を裏切り冒頭は終戦直後のGHQ支配下における日本が舞台。
その後時代を経て現代へ。
新規ビジネスモデルをアメリカより輸入し展開しようとする男たち。
孫さんがモデルとも思える電子書籍端末を無料でばら撒いてでも採算が取れるという絵を描く。
実際には日本においてまだまだ普及しているとは言い難い状況ではあるが、新聞購読者が激減している、ハードディスクレコーダーの普及によりCM飛ばしが横行してTVもビジネスとしては厳しい状況になっているなど旧来のビジネスモデルでは通用しなくなってきているので、書かれているような世界はすぐそこに来ているのかもしれない。
それを打破して新たな価値を創造すればいいと思うが、それにより既得権益を失う人がたくさんいる場合はどうなんだろうと思ってしまう。
特に新聞については各社が電子版に取り組むも有料化出来ず、且つ販売店を息永らえさせないといけないと英断できず今に至る。
フィルムの例があったがわかりやすい。
確かにDPEなどはニーズが激減した。
しかし何とか新しいモデルを見つけようと取り組んでいる。
それなのに書籍の再販制度なども含め、文化を平等に手にできる環境をなどという国家レベルでの考えなどもあり電子書籍は広まってこない。
身近な題材なので非常に面白い。
早く下巻を読み進めよう。
Posted by ブクログ
面白かった!!
今度は電子書籍でのビジネスについての物語です。
楡さんのビジネス系の小説にははずれがありませんね!!
でも、いきなり、戦後のGHQ管理下の時代から話が始まります。このときの海難事故の秘密を引き換えに後のメディア王となる渋沢の出世の物語?
っと思いきや、一気に現代の情報通信企業での電子書籍ビジネスの話に話が振られます。
昭和の時代からの新聞、ラジオ、テレビの総合メディアが立ち上がるまでの話しと、現代IT企業が電子書籍ビジネスを立ち上げていこうとする話がうまくリンクしていきます。
あっという間に上巻をよみきってしまいます。
上巻では、電子書籍ビジネスを牛耳るのはプラットフォームを握った会社。リーダ端末を無料で配ったとしても回線使用料でビジネスをもくろむIT企業側の強みを生かしたビジネスモデルが光ります。
そして下巻では...下巻のほうにコメントします。
Posted by ブクログ
副題に「電子書籍戦争」とあるが、いきなり戦後の話。
電子書籍を思わせるのは第2章のみ。
一体どういうストーリー展開になるのか。
続きは下巻の感想で。
一粒で二度おいしい!?小説なのだ。
Posted by ブクログ
上下合わせて、タイトルの帯にあるとおり、電子書籍マーケットの動向を上手にトレースしている。登場人物は架空といいながら、どこかで聞いたことがあるような‥。
Posted by ブクログ
電子書籍をめぐる巨大メディアグループと業界3位の通信事業会社の争い。前者の会長は、参考文献からみると、読売のナベツネさんと鹿内さんがモデルか。となると後者の社長は孫正義さんと三木谷さんの合わせ技だろうか。
のちにメディアの帝王となる新聞記者・渋沢が政治の世界とつながっていくエピソードから始まる。そして、日本で電子書籍を使った新規ビジネスを起こして独占し、旨い汁を吸い続けようとするベンチャーから成り上がった携帯電話の会社。上巻の方はなかなかスリリングな滑り出しである。
余談だが、こんなテーマなので電子書籍で読もうとしたが、値段が単行本が基準の設定(やや安い)で、文庫本となると電子書籍の方が高い。で、やむなく文庫本で読むことにした。
Posted by ブクログ
★★★
今月3冊目
楡周平。新聞社から財界への成り上がりの人物の過去と、ベンチャーでこれから電子書籍を展開していく人間の話。
やはりこれも孫さんとか実話ベース