楡周平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
楡周平さんは様々な業界を題材にビジネス小説を書く作家さん。今回は飲食業界、まさに「食」がテーマ。
恩義ある人から麻布の閑古鳥が鳴くような場所にあるビルを譲り受けた主人公が、飲食店を開き、どう建て直していくかを描いた物語。
飲食店だけは僕はできないなあと自分で思う。第一に舌が肥えておらず、ビジネスセンスもなく、細かいことを気にしすぎる。
この小説を読む限りでも家賃交渉から始まり、店のコンセプト、ターゲット客層を決め、メニューと価格帯、何よりも料理人の腕。内装や備品、食器類。仕入れ先を決め、客数と客単価のシュミレーション。人の採用と教育。人件費、光熱費、損益分岐点の計算。連日満員なんてありえない -
Posted by ブクログ
一流企業に勤務する部長職、同期に抜きん出て順調に出世、都内にマイホームを持ち、息子は名門中学を目指している50代のいわゆる『勝ち組サラリーマン』が主人公。
ある日突然、田舎に住む母親の介護問題(認知症・四肢の障害)がのしかかる。妻は息子の受験で頼りにならず、多忙な仕事のままでは夫婦共倒れになりかねない…悩んだ末に主人公は仕事を退職する…
親が長生きしてくれるのはありがたいが、『介護問題』は人それぞれで、どのような形でやって来るのかは予想も付かない。しかし目をつむって通り過ぎるのを待つことで、自然に解決事出来る問題ではない。
僕にとっても、8050問題ならぬ9060問題が先に控えている。現 -
Posted by ブクログ
ネタバレ命を選択する際の基準とは、、、を考えさせてくれる作品でした。
自身の職業が医療関係なだけあってとても小説とは思えなく恐怖を感じました。
実際、医療費を特に気にせず病院を地域の交流の場みたいに利用している高齢者は多くそんな人達にも税金が利用され財政が圧迫されていると背筋が凍る思いでした。
国民健康保険が小説では主題になっていましたが、他にも介護保険制度の利用も年々増加していくため現実の財源はもっと深刻な状況なのでは?と考えました。
今後益々少子高齢化が進んでいるためいつか道徳的な考えができない時が来るかもしれません。そんな時に自分は将来的にどう生きるかを考えさせられる作品でした。
楡さんの小説は