楡周平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ命を選択する際の基準とは、、、を考えさせてくれる作品でした。
自身の職業が医療関係なだけあってとても小説とは思えなく恐怖を感じました。
実際、医療費を特に気にせず病院を地域の交流の場みたいに利用している高齢者は多くそんな人達にも税金が利用され財政が圧迫されていると背筋が凍る思いでした。
国民健康保険が小説では主題になっていましたが、他にも介護保険制度の利用も年々増加していくため現実の財源はもっと深刻な状況なのでは?と考えました。
今後益々少子高齢化が進んでいるためいつか道徳的な考えができない時が来るかもしれません。そんな時に自分は将来的にどう生きるかを考えさせられる作品でした。
楡さんの小説は -
Posted by ブクログ
先ごろこの本原作のドラマを見た。
世界的時計メーカー「セイコー」の創業者の一代記だ。
明治初期、丁稚奉公を終えた服部金太郎は、奉公先の主人の引き留めにも応じず、自分の決めた道を歩み始める。
「正確な時間を知る」ことの重要性に目をつけ、時計商になる、ことを目標に掲げ歩き出す。
今いる目の前ではなく、10歩先、100歩先を常に見据え、考えその道を切り開いていく。
服部にその才能、先見の明があったことは確かだろうし、そのための研鑽、努力のたまものであったろうと思う。
しかし思うに、何事を成しえるにも自分一人の力ではできないということだ。
その時々で出会った人、側にいてくれた人、あらゆる人たちの助けな -
Posted by ブクログ
個人的に大好きな楡周平さんの小説。
文庫になったので、ちょっとした箸休め的な気分で、
読んでみました。
楡さんお得意の重厚なビジネス小説というよりは、
ちょっとライトでコメディー要素の入った小説です。
逆玉の輿婚を成し遂げた主人公が
成金生活を送っていて、
結婚の条件の一つであった子供が生まれた途端、
トラブルに巻き込まれていくという…(以降はネタバレ)、
安っぽいドラマのような設定ですが、
楡さんらしく最後まで楽しませてくれます。
若干、展開に無理があるのと、
途中、何となくストーリーの結末は読めてしまうのですが、
それでも自分の予想を確認すべく、
最後まで読ませる楡さんの筆力はさすがと言