楡周平のレビュー一覧

  • 和僑

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    【感想】
    いやー、本当に面白かった!!
    この本に出逢えて本当に良かった!!と思える1冊。
    前作の「プラチナタウン」を読んでおらず、というより途中でこの作品が続編ということに気がついたが、前作を読んでいなくても充分に楽しめた。
    小説というジャンルだけではなく、ビジネス書としても為になる1冊だった。

    「プラチナタウン」という組織を元に、現在の高齢化社会が抱える問題だけでなく、その数十年後に日本の迎えるであろう将来について書かれたテーマ。
    決してSFチックではなく、今からでも容易に想定されるレベルの問題の大きさに、読んでいて耳が痛くなるというか、絶望感に苛まれてしまう・・・
    日本にはこんな残酷な将

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    2019年04月15日
  • 異端の大義(下)

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    岩手工場の閉鎖業務に送り込まれた高見

    しかし、現場の写真と組合とひざを突き合わせ話をし、理解を得ながら、工場へ伊勢業務を

    確実にこなしていく。

    そんな中、工場の従業員が自殺をする、その対応も上層部は保身に走り、高見は、今まで全く経験もない

    営業の子会社に左遷される高見、湯下は高見を退職に追いやろうと画策する。


    そんな中、父の病気は悪化し、ついにこの世を去ることになる。

    この時期と合わせて、入社以来勤め上げた会社を去ることを決意

    そんな中、アメリカでひょんなことで出会った、ジョン・ノーマンと展示会で再開する。

    そこで、ジョン・ノーマンの会社、カイザー社への転職が決まり、単身、北

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    2018年10月28日
  • 象の墓場

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    コダックをモデルにしたメーカーがデジカメかの波に乗れずに凋落する物語。
    あまりにも図体がデカすぎる組織で、すでに完成されて収益構造の中で利益を稼いでいたが、デジカメが銀塩カメラに取って代わられることが分かっていても、しがらみにとらわれてうまく転換できず、凋落の一途を辿る話だった。組織とは何か、新しい潮流に目を向けること、そしてそれを自分のものにすること、あるいはそれを読みきる力が必要であることを感じた。でも、それって難しい。

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    2018年08月09日
  • 和僑

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    20180420


    プラチナタウンの続編。

    日本の農業、畜産業の生き残りを図る唯一の打開策を提示している。

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    2018年04月20日
  • 猛禽の宴

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    朝倉恭介シリーズ。
    ストーリーは前の方が好きかな。でも拷問のシーンはとても面白かった!!
    悪なのにヒーローな恭介がどんどん気になってる。

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    2017年12月27日
  • 介護退職

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    20170322


    社会派小説が好きで、楡さんの作品は何冊も読んできたが、本作は最高傑作だった。

    世界を股にかけての日々の激務に加え、母親の介護、さらには妻の病気と難題づくめの状況からの退職。

    胸に積まされる出来事の連続だが、まさにいつ自分の身に起きてもおかしくない事ばかりだ。

    しかし、希望があり、家族の絆、起きた事の意味を前向きに考えられるエンディングは秀逸。

    なんとも言えない気持ちの良い読後感である。

    早速、楡さんの他の作品を探してみよう。

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    2017年03月22日
  • 象の墓場

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    ソアラ(コダック)の物語。
    コダックの社員だった楡周平が 物語にするのは、
    自分の中に 大きな葛藤があったのだと思う。
    自分のやって来たことの意味が 問われるからだ。
    それでも、冷静に 客観的に とらえる努力をして
    大企業が崩壊していく過程を書いたのは、すばらしいことだと思う。

    コダックは、フィルムメーカーとしては 世界でトップ。
    エクセレントカンパニーと言われていた。
    フィルム、現像、そしてプリント。
    三つの美味しい事業で成り立っている。
    利益率は 1ドルの売上で70セントもあるという。

    そこにも、デジタル化の嵐が 巻き起こり始めた。
    物語は 1992年から始まる。
    最上は、デジタルカメ

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    2016年09月10日
  • スリーパー

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    201609/どのジャンルも面白いけど、やはりこのテのものはさすが!多少都合いい展開もあるものの、ノンストップでページをめくらさる勢いと、今後も非常に期待大なラストなので、ちょいおまけで甘めの点数で。

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    2016年09月10日
  • スリーパー

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    実は…特段に作者の名を確認せずに本作を眼に留め、タイトルと「沖縄でのテロを阻止すべく戦う」というような紹介だけで「これ!!」と入手して愉しんだのだが…この作者…最近は作品の幅を随分広げているようだが、1990年代に「不敵なダークヒーロー」が活躍する、犯罪や謀略の絡むアクションのシリーズで好評を博していた作家だ。幾つか、愉しく読んだ記憶も在る。或いは原点に戻ったのか?または、近年の様々な情勢の中、彼が創造する「不敵なダークヒーロー」の暗躍が「必要!?」とでも思ったのか?

    この種の作品…暗躍するテロ実行犯を倒すような辺りが爽快である他方、一定程度の事実を交えて綴られる“世界情勢”や「日本の様子」

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    2016年09月07日
  • 虚空の冠(上)―覇者たちの電子書籍戦争―(新潮文庫)

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    今の問題意識にぴったりの本である。

    新聞がはじめにあり、そして ラジオ、テレビ。
    新聞は 確かにクオリティペーパーである必要があるが
    しかし、読む人のニーズにあわせなければならない。

    ラジオ、テレビが 戦後やって来る。
    それを 財界が中心になって ラジオ局をつくる。
    さらに テレビ局も。
    その野望を もつ 若杉。
    それをサポートする 澁沢。
    アメリカのドラマを 日本にもってくる。

    東京帝大、海軍経理学校という経歴を持つ澁沢。
    アメリカの船にぶつけられた船に乗っていて 生きのびる。
    『活かされているのではないか?』
    という事で、新聞記者として スター記者になる。
    極東新聞が 大きく飛躍して

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    2016年07月04日
  • 再生巨流

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    ふーむ。面白かった。
    『吉野』は いいなぁ。
    がむしゃら。走った後はぺんぺん草もはえない。
    こういうオトコが 主人公の物語は、
    実に 気持ちがいい。
    それいけどんどん。
    24時間闘えますか。という ビジネス戦士。
    部下に対しても 鉄拳をふるう。
    アサップ。ASAP;as soon as possible!
    そして、アイデア 発想力。ひらめく瞬間が面白い。
    それを事業にまで落とし込める企画力、突破力、実行力
    ちょっと、フライング気味が いいなぁ。憎めない。

    インベントリーコントロール。ジャストインタイム。
    PHS。それが、キーワード。
    そして、コンセプチュアルデザイン。

    お母さん、そして娘。

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    2016年05月12日
  • ラスト ワン マイル

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    IT産業のきらびやかさ
    『蚤の市』がわずかな期間に ネット販売の勝ち組となった。
    物流業者の 暁星運輸の横沢は、蚤の市のスタートから、協力した。
    しかし、物流費のバックマージンを要求された。
    額にして 8億円近い。そのことは、利益を吐き出すことになる。
    基本的には 拒絶、そして 取引停止になる。

    その前には コンビニが 値下げ要求してきた。
    大きな要因は ゆうパックが 進出してきたからだ。
    コストは 明らかに違い コンビニも撤退しなければならない。

    物流業者は どう展開したらいいのか?
    それを 宮城の妻の実家の トウモロコシとトマトを
    食べたことで、新しいビジネスモデルを思いついた。

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    2016年05月09日
  • 「いいね!」が社会を破壊する

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    人間の欲求・便利が果ては自分たちに「負」の事柄が押し寄せてきて、皆が気付いたころには取り返しのつかないとんでもない事になってしまうのではないか?
    「自由資本主義」もういいのではないでしょうか?

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    2015年11月10日
  • 再生巨流

    購入済み

    痛快

    さすが、最後に社主の言葉に全てが表れてある。全てをお見通し物語を終え、見事な顛末。読み終えて久々の充実感を覚えた。

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    2015年05月07日
  • フェイク

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    彼女もおらず、職もない22歳の若者が、性病を患い病院でぞんざいな扱いを受けるところから話は始まる。最終的には詐欺的な手口で大金を仕留めるべく動くが、その展開がスリリングで面白い。その手口も非常に意外性がある。「モテない主役の男」になりきって読んでみたが、最後まで自分の軸が崩れなかったのがよかった。

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    2013年09月15日
  • 朝倉恭介

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    フー 脳みそが硬直する様なラストおもしろい もう一度【Cの福音】から読み直そう!!

    個人的には朝倉は死なずにいて欲しかった

    完璧な人が些細な失敗をしてしまう場面かなりドキドキした

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    2013年08月27日
  • 再生巨流

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    一人の人間のパワーやアイデアが、周りの人間を”再生”していく。そんなことをひしひしと感じさせてくれる作品。

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    2013年07月14日
  • ラスト ワン マイル

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    「ラストワンマイル」を握るものがビジネスの肝を握るという話が印象的。ビジネスのボトルネックを見つけ、そこにチャンスを見出すというやり方。
    巨大な仮想敵と、それに立ち向かう主人公達。視点が交互に変わって描かれていたのが面白かった。

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    2013年06月23日
  • 虚空の冠(下)―覇者たちの電子書籍戦争―(新潮文庫)

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    個人的には最期まで渋沢を嫌いになることはなかった。
    しかし、紙媒体から離れられない人間にはいろいろと考えさせられる。

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    2013年06月03日
  • 再生巨流

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    ―――組織というものを甘く見ていたのかも知れない…。
    抜群の営業成績を上げながら、スバル運輸の営業部次長・吉野公啓は左遷された。だが、打ちのめされた吉野は、同じように挫折を味わっている男たちとともに、画期的な物流システムの実現に、自らの再生を賭ける。


    だいすけからのオススメ
    経済小説というものを初めて読んだけど
    脳汁の出具合がハンパじゃない

    物語の舞台となる運送会社の内部事情も分かりつつ
    巨大なプロジェクトを成功させるために、登ってくる課題を次々に叩き伏せていく過程が面白い

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    2012年12月30日