楡周平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
(上下巻合わせてのレビューです。)
楡さんの文庫最新刊を年末に読みました。
今回は、エリート官僚・大物政治家・病院の会長たちが、
婚姻や大金を用いて、日本の中枢にまで上り詰めるべく画策するドラマ。
(予想できると思いますが、)かなりドロドロです。
エリート官僚と政治家の娘の結婚を巡り、
昔の女がでしゃばって邪魔をしたり、
政治家と病院の会長の若かりし頃の過去がクローズアップされたりと、
盛り沢山の内容です。
ちょっと関係者の繋がりがあり過ぎて、現実味はないのですが、
そこはまぁフィクションの小説なので仕方ないでしょう。
その部分を差し引いても、
先の展開が気になって -
Posted by ブクログ
少しずつ読んでいる楡さんの小説。
今回のストーリーは、
人工授精を利用したビジネスを企む悪の枢軸企業と
立ち向かう一人の日本人の物語。
彼らの対決に複雑に絡み合うのが、
過去、彼の子どもを身篭りながらも、
両親の意思により中絶された女性や
フィリピンで働く彼の同僚たちの物語。
人工授精の技術はあくまでフィクションだと思われるが、
筆者の圧倒的な筆力によって、どこまでがフィクションで、
どこからがノンフィクションなのかさっぱりわからず。
もしかしたら、僕たちの知らない世界で、
こんな怖いことが起こっているのかもしれない。。
やっぱり楡周平はスゴイと思わされた一冊。 -
Posted by ブクログ
(上下巻合わせてのレビューです。)
仮想三国志を思わせるような物語。
小学生のころ難しい漢字の人名だらけの三国志に挫折して以来、
中国の歴史小説は敬遠していたけれど、
そんな自分でもあっという間にのめり込んでしまうお話でした。
間違いなく楡さんの最高傑作の一つになりそう。
楽天という5つの国の中では最小・最弱に生まれた主人公が、
純粋なまでに国(皇帝)のために命を捧げようと奮闘する物語。
どんな困難・ひどい仕打ちに遭遇しても清く美しい心を忘れず、
ただ純粋に国のために働く姿はちょっとわざとらしいけれど、
それでもいやらしくなく思わず「負けるなー!」と応援してしまう。 -
Posted by ブクログ
楡さんの「朝倉恭介VS川端雅彦」シリーズ第4弾。
今回は川端雅彦が主人公のパート。
制御不能となった飛行機、
世界中にばら撒かれたコンピューターウイルス、、
この先どうなっていくんだろうとどんどんのめり込んでいってしまいました。
700ページもの超大作ですが、
あっという間に読めてしまいます。
コンピューター社会に対する警笛とも受け取れる本作品ですが、
あんまり難しいことは考えずに楽しむのが正解かと(笑)
しかし、本編主人公の川端さんは、
あんまり大したことしてないのに大事件を解決しちゃうんだなー。
目のつけどころがいいというか、運がいいというか。。
次回はもう -
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実は「コミックバンチ」に連載していたマンガを読んで初めて知り、あまりの面白さにコミックスを揃えてしまった、という作品。
ただ私のその評価が世間の標準とは若干異なっていたようで、物語半ばのうちに連載打ち切りになってしまった、というのは余談である。
それから原作も当然のように読んでみたくなり、探していたものの長らく増刷が止まって絶版状態になっており、このたび数年越しでようやく手にすることができた。
今改めて楡周平の「青狼記」を読んでみると、マンガと比べていささかシンプルではあるものの、やっぱりメチャクチャ面白い。
ここまできたら最早バカとしか言いようがないほど純粋過ぎる趙浚だが、二昔ほど前の連続 -
Posted by ブクログ
実は「コミックバンチ」に連載していたマンガを読んで初めて知り、あまりの面白さにコミックスを揃えてしまった、という作品。
ただ私のその評価が世間の標準とは若干異なっていたようで、物語半ばのうちに連載打ち切りになってしまった、というのは余談である。
それから原作も当然のように読んでみたくなり、探していたものの長らく増刷が止まって絶版状態になっており、このたび数年越しでようやく手にすることができた。
今改めて楡周平の「青狼記」を読んでみると、マンガと比べていささかシンプルではあるものの、やっぱりメチャクチャ面白い。
ここまできたら最早バカとしか言いようがないほど純粋過ぎる趙浚だが、二昔ほど前の連続