楡周平のレビュー一覧
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実は「コミックバンチ」に連載していたマンガを読んで初めて知り、あまりの面白さにコミックスを揃えてしまった、という作品。
ただ私のその評価が世間の標準とは若干異なっていたようで、物語半ばのうちに連載打ち切りになってしまった、というのは余談である。
それから原作も当然のように読んでみたくなり、探していたものの長らく増刷が止まって絶版状態になっており、このたび数年越しでようやく手にすることができた。
今改めて楡周平の「青狼記」を読んでみると、マンガと比べていささかシンプルではあるものの、やっぱりメチャクチャ面白い。
ここまできたら最早バカとしか言いようがないほど純粋過ぎる趙浚だが、二昔ほど前の連続 -
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すばらしい爆笑本。だいだい「衆愚」という言葉。まったく今どき…と苦笑せざるを得ない。2ちゃんねるの書き込みにも怒ってたりするのだが、その時点でチラ裏本だし。「昔は良かった」「最近の若者は…」「私がアメリカ勤務の時は」「こう言うと叱られるかもしれないが…」と嘆く、嘆く。
強気を挫き弱者を助けることが正しいなんてオカシイ!と叫びつつ、自分は、しがない物書きみたいなスタンスのヘタレっぷり。正社員になりたくない人が多いから、消費者が安いものを求めるから、派遣労働は当たり前・派遣切りもまた当然と言いながら、株や投資はケシカランという。お金を少しでも儲けたい人がいるんだから投資だって当然なんじゃない!? -
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日本の医学界に失望し渡米した内科医である父をもつ牧田研一。
一方、グアテマラ出身で幼い頃両親を亡くしストリートチルドレン
を経て孤児院の生い立ちという不幸から抜け出そうと夢を描き
4千八百キロの旅の果てに米国に不法入国し、
縁あって外科医に看護師という裕福なクロフォード夫妻の
養女となったパメラ。
隣同士で家族ぐるみの付き合いという研一にとっては、
実の親と同様に接してきたクロフォードの
裏に潜む男の本性を知ることとなる。
それは・・・
養父・クロフォードから長年にわたり性的虐待が行われ殺意
が芽生えてきているとパメラから打ち明けられたからである。
パメラとはクラスメートでもあり同じマイノリテ -
Posted by ブクログ
米国在住の日本人少年が犯した殺人の罪状の有無を陪審制で問う、というものですが
重たいテーマでありながらも、集中して一気に読んでしまうほど、考えさせられる作品です。
陪審制で判決が下される米国の地で、
日本人が殺人を犯し、米国の法に基づき裁かれ、
一方で(米国籍ではあるが)日系人が陪審員に選出されるので、
色々考えるきっかけが沢山散りばめられています。
白黒しか存在しない(ここで言う有罪か無罪か)という米国と
グレーゾーンが存在する日本との文化や国民性の違い、
認識・見解の違い、そして個人の考え方の違い、と
様々な背景が読み手に与えられるので、すごくエネルギーを使います。
この作品の世界 -
Posted by ブクログ
一代でSEIKOを創業、成功に導いた服部金太郎のほぼノンフィクション作品。
この時代の成功者は、誰しもが国家天下のためと言うことを信念に持ち、目先の美味しい話に飛びつかず、将来のことを見据えた事業展開をしているなぁと思えた。
住友財閥や三菱財閥の話も読んだが、事業で得られた利益を社会に還元し、顧客の信頼を得るというのが共通した考え、振る舞いだったのを知ると、今も昔も行き着くところは人との関わり合いなんだろうなと感じた。
一番印象にのこった台詞は、322ページ。
「入りたての職工はもちろん、学校出の技術書だって、精工舎に入ってはじめて時計の製造に携わる。人間にたとえれば赤子なんですよね。