豊島ミホのレビュー一覧

  • 檸檬のころ

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    ネタバレ

    新しくできた友達の本棚を見て、本がたくさんあったから本を借りたいとお願いしたら快よく頷いて選んでくれた。「人に本を貸すのって、告白みたいで緊張するな〜」と悩みながら選んでくれて、「かわいい話だよ」とお墨付きで教えてくれた。私は保健室登校になった卑屈であぶれものの女子で、本を貸してくれた友達は容姿端麗の美人だと思った。容姿についてみんながバカにしてると思うことは、私の容姿では通過儀礼のようなもので絶対に起こることだった。容姿端麗の美人は、そんなこと気にしなけりゃいいじゃんと思う。書いてあったことに、作者側と同じ感想を美人に対して抱いてるんだな私は、と思った。

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    2021年02月26日
  • 檸檬のころ

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    当たり前の高校生活中にも、色々なドラマがある、と思わされた。恋愛経験がそんなにない頃の恋愛って、「この関係がずっと続く」と(高校生ならなおさらその可能性は低いのに)思ってしまうんだよなあ…。お互い一緒にいること、ただそれだけに価値がある、というような。野球部の子の話が二つとも切なかったですが、特に「ルパンとレモン」がよかったです。

    あと、くるりの「東京」が話に出てきたのも良かった。

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    2021年01月10日
  • 神田川デイズ

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    6つの章にそれぞれ主人公的な学生を置いて、それぞれのキャラが微妙にかかわり合いながら、作者の言うところの「めくるめかない」学生生活を切々と描くちょっと風変わりな青春もの。

    なんちゅうか、それぞれの章の主人公をつとめるキャラクターがまさに文字通り「青春のどん詰まり」で、周りのクラスメートと馴染めず疎外感を感じ、どうにもならないコンプレックスを強く抱いているという一癖も二癖もある連中で、なんとも自分の学生時代を思い出して切なくなるほど愛おしくなるような人物たちなんだなぁ。

    あの、なんかみんな仲良さそうで、本当に楽しそうに見えて、楽しくないのは自分だけ?面白くなさそうな顔しているのは自分だけ?

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    2020年09月24日
  • 夜の朝顔

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    ところどころ涙が出た
    小学生って子供だけどしっかり考えること考えてるし、バカにできないよなって思った
    センリが自己肯定感の低い子に育ちそうで心配、だけどきっとこんな子たくさんいるんだろうな

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    2020年09月15日
  • 夏が僕を抱く

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    幼なじみほしい〜〜〜〜〜〜ってなった
    遠回りもまだ途中の「今手を伸ばして、真面目な顔して呼んだら、岬はたぶんあたしを抱きしめてくれるだろう」って文がすごくよかった
    あとセックスしたくなった!!!好きな人と
    Twitterとかでも文書くとき、喋るみたいにリズム良く読めるように、でも誤解のないように意識して書こうとすると助詞とか句点が抜けるの、この前友達にちょっと読みづらいって言われてから気になってる、なんのはなし???

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    2020年10月01日
  • 檸檬のころ

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    最近短編オムニバス小説しか読んでないな、好きだからしゃーない
    高校生の純粋な恋愛って強いのに弱くて尊い
    自分の出身が田舎の自称進学校の北高だからちょっと親近感〜〜
    最後の話、遠距離恋愛が始まるやつ、めちゃくちゃ切なかった、続かないだろうけど好きって気持ちとか、なんかいろいろ思い出してちょっと泣けた、よかった

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    2020年08月15日
  • 檸檬のころ

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    自分が高校生だったときのことを思い出しながら読んでいた。
    クラスの中心で、いつもみんなの笑いを起こしていたような男の子、飽きることなくずっと話し続けた女友達、嫌なことがあって学校に行くことがめんどくさかった日も通った通勤電車、あの頃抱えてたたくさんの葛藤…。
    今となっては全てが過去のことだけれど、この短編を読むと、いろいろあった私の青春時代もこんなふうにきらきら輝いていた日常だったんだなあと、過去が煌めいて見えた。
    それはつまり、自分の今の生活もきらきら輝く日常だということ。あの頃があったから今の自分がある。今自分のまわりにいる人たち、日常を形作ってくれているものたちに感謝の気持ちがわいた。

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    2020年07月19日
  • 檸檬のころ

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    取り立てて特別なこともない、高校生活の短編集。

    短編ではあるけれど、すべての作品がつながっているので
    それぞれの人物の日常を楽しめます。


    んー…、あまずっぱーーーーーーーーい!!
    まさしく檸檬の日々ですね。


    個人的には「ルパンとレモン」にキュンときた。
    最後の作品では思いがけず涙ぐんでしまいました。

    淡い恋をしたくなる、そんな一冊です。

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    2020年05月13日
  • 大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル

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    スクールカーストに苦しんだ人が大人になってもそれを引きずり、かりそめの成功を掴んでも苦しみ続け、そしてある意味解脱して楽に生きていけるようになった過程を綴ってくれた本。今苦しんでいる人は、少々長いが、是非読んで、生きていく糧としてほしいと思う。「そのままでいんだよ」「悪いのはあなたじゃないよ」の言葉が心にしみる。

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    2018年11月12日
  • 花が咲く頃いた君と

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    ひまわり、秋桜、椿、桜、四季を彩る季節の花をモチーフに、人の心の結びつきを温かく描く短編集。
    豊島作品に対する私のイメージは瑞々しさ。本作品は正にその印象を各編に感じた。恋愛や友情、家族関係など全ての人間関係に別れは必至である。その切ない出来事に、季節の花を添えた設定の巧さに感服する。

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    2018年04月15日
  • リテイク・シックスティーン

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    久しぶりの豊島さん。
    少々SF的設定ですが、それはあくまで背景で、本筋は豊島さん得意の青春物語。主人公が勉強ができる上にグラビアアイドル並の容姿での女子高校生と言うのは、今までとちょっと違うかもしれないけれど、生き生きとして、悩み多き青春は如何にも豊島さんという作品です。
    ちょっと中盤がダレている感じがしたけれど、終盤は爽やかに盛り上がり、終わってみれば心地良く。。。
    まあ、私のようなおじさんが読む本ではないかもしれませんが、すごく楽しめました。

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    2017年11月30日
  • エバーグリーン

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    ネタバレ

    アヤコは漫画家を、シンはミュージシャンをそれぞれ目指していた。
    中学の卒業式の日、二人は10年後の再会を約束する。
    それまでにお互いの夢を叶えると誓って。
    10年の月日が流れ、二人は…。

    甘酸っぱい!!
    設定、序盤、鼻の奥がつん、となる。
    でも、帯にある通り、描かれているのは、甘酸っぱい“思春期”の“終焉”だった。

    特に接点のなかった、アヤコとシン。
    物語はアヤコの一方的な片想いから始まる。
    片想い…とは言っても、恋、とは似て非なるもの…なのかな。

    -この人じゃなかったら誰が、私の心をかっさらい続けるんだろう。

    これだけ強く想える対象に出会えるって、すばらしい。
    終盤にかけても、このア

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    2017年08月04日
  • リテイク・シックスティーン

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    未来からやって来たと言う高校生の同級生。
    彼女が話す事は真実なのか?
    SFちっくな話かと期待したのだが、良い意味で裏切られた。

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    2017年06月30日
  • 夏が僕を抱く

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    幼馴染をテーマにした短篇集。気取らない天性の読みやすさと、鈍感ゆえ感性が追い付かないのになぜか引き込まれる物語はさすが。しかし幼馴染というのはかくも特権的なものなのか……。

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    2016年10月01日
  • リテイク・シックスティーン

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    地方在住高校生の青春を描かせたら右に出るものはいない豊島ミホさん。輝きと切なさと愛しさが滲み出る、そして大切な何かを思い起こさせる青春小説。
    未来の自分が何者かが判っていれば、高校生活は変わるのかというテーマ。ただし、未来から来たのは友人の孝子で、主人公は自分に自信を持てない沙織である。この配役が、設定に嘘っぽさがなくなって、ストーリーにリアル感を持たせている。あの日あの時こうしていれば…って、後悔する青春を送った全ての人に読んでほしい。

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    2016年04月18日
  • 青空チェリー

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    3話収録されていて、賞をとったタイトル作よりも
    他のほうがよかったかも

    「ハニィ、空が灼けているよ」は
    ”戦争”と”都会人が田舎で暮らすこと”の共通点である
    『非日常』の描き方がうまいと思った
    本当の世界でも遠い国で起こる紛争はどこか現実味を欠く

    あと、どこかに出てきた、過去のいい思い出だけをマッチに例えて、
    「1本マッチをすると、その瞬間だけ温かい気持ちになる」
    と表現していたところにすごく納得した

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    2016年01月30日
  • 大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル

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    語り口調だから、すいすい読めて、そのまま流しちゃって、読み終った今はまだ消化出来てない感じ。
    自分の実感や、これからにどう活かしていこうとかがまだ見えないという意味で。

    「豊島ミホ」の小説もエッセイも大好きだし、どんな形であれこうやってまた本が出たことが私は嬉しい。

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    2015年06月07日
  • 夜の朝顔

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    女の子が1~6年まで成長していく場面を描いた連作短編。

    豊島ミホらしい風景描写と心理描写。
    特に心情表現は、幼いゆえに感情がむき出し。
    子供の残酷なところも、無邪気さも、意外とませたところもリアル。

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    2015年02月03日
  • 底辺女子高生

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    高校時代我慢してたことをココで熱弁してる感じがします。
    自分大好きなのはわかるよ。
    みんなが理解してくれないのもわかるよ。

    高校生らしい調子ののりっぷりも良し。

    フツーのことを、おもしろく&悲しく 書くのが上手。
    底辺を味わってきたからかな?

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    2015年01月11日
  • 初恋素描帖

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    中学二年生の恋を描いた短編。純粋でまっすぐで懐かしい気持ちにしてくれました。席替えで好きな人の隣になると嬉しかったり少しでも会話することができたら幸せな気持ちになれたり青春いいなあー。

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    2014年10月22日