あらすじ
「本当の私」なんて探してもいません。みっともなくもがいてる日々こそが、振り返れば青春なんです――。「底辺」な生活から脱出するため家出した高校二年の春。盛り下がりまくりの地味な学祭。「下宿内恋愛禁止」の厳粛なる掟。保健室の常連たち。出席時数が足りなくて、皆から遅れた一人きりの卒業式。最注目の作家によるホロ苦青春エッセイ。
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スクールカースト
鈴木翼くんの「教室内(スクール)カースト」
http://booklive.jp/product/index/title_id/202324/vol_no/001
でも、取り上げられている、教室の端っこの世界のエッセ。
新潮の賞(R18)を学生で受賞して、華々しくってわけなく、同じ学校で、同じ年代の綿矢りささんが芥川賞を取っていたので、本当に、作家カーストでも端っこを進む異端児。
学生時代を思い出させる面白い作風です。
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おもしろかった。
リアルな女子高生の日常が書かれていた感じを多く受け、実感しました。
「あるあるネタ」って思えるところと「んなことやるわけないって」って思うところが混じり合って面白かったです。
他の作品も手に取りたいと思いました。
Posted by ブクログ
学校という場所にいる、傍若無人に振舞う「あいつら」が嫌い。人を侮る「イケてる組」を呪う(呪ってないか?)地味女子だった作者のエッセイ。
美形やお笑いでテレビや雑誌に出ている人達は、人口比率からするとわずかなので99%の普通の人は見る側になる。
なのに、高校というところは、ミニ世界なので、そこで謎のスター枠、お笑い枠、スポーツヒーローの役割が割り振られるのだ。
その枠に入らない大部分の学生は、何故か劣等感を感じさせられるのだと思う。
中学や前のクラスでは、そのスター枠にたまたま入っていたりすると、二軍落ちした時の落胆は並では無い。ただし、ほとんどのスター枠の子達は卒業したらただの人になる。社会が広くなると上には上がいるからだ。どこかのタイミングでほとんどのスター枠のひとが引退させられ、地元の中で「あの人は今」的存在になる。
だから、あとから振り返るとなんであんなに自意識過剰だったのだろう、あの頃の私に大丈夫だよなどと言ってあげようなどと思うのだ。
こんな気持ちを面白く、瑞々しく文章にしてくれてありがたかった。
Posted by ブクログ
作者の高校生時代を綴った本
題名通りの「底辺」女子高生だと思った
この時期独特の考えとか辛さとか行動とか周りの視線が気になるとか、
現役の私からすると本当に共感できる
家出して1日で捕まらずに割と満喫していたところが時代のなせるわざなのかなーって関心しました笑
意気地のない私はそんなに図太く家出できんわ
保健室仲間の友達とだったり、
先輩だったり、
そこにはそこの青春があって、
どんな思い出でもどんなことがあっても、
振り返ったらそこが青春なんだなぁと
高校生頑張ろうと思える
Posted by ブクログ
何度も再読している。豊島さんの行動力、何だかんだ周囲と違っていても自分を突き通す所、ネガティブながら妙なところがポジティブな所がすごいなと思う。
Posted by ブクログ
学生時代のあれこれなんて、のどもと過ぎればなんともない。
でも、のどもと過ぎるまでが辛いんだよね。
私は、まさしく「底辺女子高生」だったし「底辺OL」を経て今は「底辺主婦」だ。
きっと、豊島さんはこんな底辺女から「豊島さん好きです」なんて言われてもちっとも嬉しくないんだろうな。
だって私がそうだもの。
でも、豊島ミホが、私は好きだ。
Posted by ブクログ
初めて、「エッセイ」というものを読みました。
これは豊島ミホさんを知らなくても面白いと思います。
しかし…自分も割りと底辺な高校生活を送ったけど
全然違う !
すごい楽しそうだし行動力もあると思う。
もっともっと底辺な人はいっぱいいるぞ!
と思うが、平均的な学校生活を送った人ならば
どこかしら分かり合える話題もあるはず。
作者自ら描いた挿絵もよく合っていて、
さらっとめくって目についた部分だけ読んでも面白い。
時々、ふと目を通したくなります。
Posted by ブクログ
高3のとき、学校が大嫌いで受験勉強にも苦しんでいた時期に偶然出会ったのが、この作品であった。
題名のインパクトがすごくて、見たことない作家であったが、あらすじを見て即購入。
笑えて泣けて最高!
かなり共感できる部分が多く、ラストの一人卒業式は泣けた。
Posted by ブクログ
やっぱり豊島さん、好きだなぁー。
著者の高校時代を振り返った青春エッセィ。
「他のどっかに
キラキラした青春の日々があるわけじゃないんです。
そのみっともなくもがいてる日々こそが、
振り返れば青春なんです。」
共感できて笑える。
だけど、思春期の落ちてく感じもあって。
振り返れば、
もう何年も前なんだけど
今でも漠然と思い出せるし
何年も経ってるのに
変わってない部分が多々あったり。
『「不健康」と「読書」がどれだけ危険な相性だか、
みなさんおわかりかと思う。
強烈に惹かれ合いつつ、結ばれると落ちていくしかない、
そんなアブない二者なのだ。』
『そうです。
「居場所探し」もしくは「自分探し」です。
魔の。
探すのが「居場所」でも「自分」でもどっちでもいいんです、
要するに現状否定なんだから。』
文化祭、球技大会、部活、家出、授業、テスト、
ほろ苦くて可愛い女子高生のお話。
こんな季節が私にもあったなぁ。
Posted by ブクログ
まさに現役の女子高生なので、共感できるとこが多々ありました。
一章ごと、出だしは笑い話みたいな感じなのに、しめは心にグッとくる言葉が多く、なんか読みながら泣きそうになりましたぁ。
いつか、今の自分に大丈夫、って優しく言える日が来てほしいなー
Posted by ブクログ
すごく共感できる。
別に何か特別な事があったんじゃない
いじめられてるってわけでもない
だからって毎日が満たされてるわけでもない
そんな多感な時期を細かく書いている
エッセイでした。
10代のうちに読んでおいてよかった。
Posted by ブクログ
学生時代スクールカーストというものの底辺あたりにいた人は皆、共感できると思う
わけもなく世界が憎くて何かしたいのにスクールカーストのしがらみに邪魔されたり、ね。
そんな中でもいろいろやっていた著者は偉いと思う。世の中を憎むだけで終わる人もいるのだから。
最後の卒業式がよかった。
私たちはまだ子供で、たくさんのものに守られていた。
Posted by ブクログ
高校時代我慢してたことをココで熱弁してる感じがします。
自分大好きなのはわかるよ。
みんなが理解してくれないのもわかるよ。
高校生らしい調子ののりっぷりも良し。
フツーのことを、おもしろく&悲しく 書くのが上手。
底辺を味わってきたからかな?
Posted by ブクログ
豊島みほがまだ作家だった頃の作品。
もう作家活動はしないのかな。
この作品は底辺の女子高生の人を見下す感じがよく書かれている、
いま流行りの「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」に通じる精神の先取りだったと思う。
家出が上手くいかないと書いてあるけど、高校生にしてはきちんと貯金してるし、何よりこの子は一応早稲田入ってるし、しっかり底辺生活満喫してます。
Posted by ブクログ
豊島さんの高校時代を綴った実話。
勉強ができ 進学校と言われる高校に
すすんだけど 保健室登校、家出、
同級生から遅れての 1人卒業式。
いろんなエピソード満載で おもしろかったです。
高校時代に読んでたら もっと共感できたんだろうなぁ。
Posted by ブクログ
ネガティブスイッチ入り過ぎの感じが笑えもするし、共感もできる。
高校時代の何とも言えない、モラトリアムとか焦燥感とか思い出した。
読んでると何だか元気出た。
Posted by ブクログ
豊島ミホさんの高校時代をつづったエッセイ。
キュンキュンきらきらな高校生活のお話を描いている人なので、自分の実体験なのかと思いきや意外な高校生活だったんだな、と。
でも共感する部分がとても多くて、卒業式の下りで一緒に泣いてしまった。
私も「生きなきゃなぁ」と改めて実感してしまいました。
Posted by ブクログ
面白かったです。私は秋田県民で作中の高校についても知っていたのでとても共感できました。
下宿や家出など、底辺というよりある意味すごく楽しそうな高校生活だと思います。
Posted by ブクログ
豊島ミホの高校時代の
自伝的な作品です。
卑屈で陰キャで
笑えました 笑
あとがきの引用だけど
檸檬のころがあくまでも
高校時代のキラキラを
すくいだしたものなのに対し
底辺女子高生は
高校時代のドロドロを
純正抽出って感じ。
因みに私事ですが
この小説について書いた
小論文で高校合格しましたw
Posted by ブクログ
中学から始めたラッパを吹奏楽以外で試してみたいというのと、毎日昼休みにお姉さん達から勧誘されたこともあり、ジャズバンドクラブに入部、これが3年間の高校生活の思い出の大部分かもしれない。演奏もさることながら、良い意味でもそうでない意味でも高校生らしい人間関係が思い出される。
「底辺女子高生」では、想像していた高校生活と実際に過ごしていった高校生活を比較したり、振り返ったり、恨んだり、逃げ出したりした著者の人生の切り取りだ。なんとなくよくあるような気もするが、意外となめらかな文章の中に著者自身の想いが込められている。この滑らかさが本書を「面白い」と思わせているのではないか。
こんな女の子いたのかなと自分の高校生活を振り返ることで、もうかなり年を重ねてしまったことに改めて思いが至ってしまった。
Posted by ブクログ
秋田の高校時代のことを書いたエッセイなのですが、これがすんごく良かった。地味女子だった自分と通じるところがあって、底辺女子高生の気持ちに何度もうなづいていた。家出、保健室通い、赤点とネガティブだった当時の気持ちがが赤裸裸に描かれる。あの頃もがいていた自分を思い出す。並の高校生のこころをリアルにきめ細かく書いていて主人公が好きになる。球技大会や下宿の話は面白い。なにひとつ大きな事件は起こらなかった美術部の話もいい。その自由な時間と空間が高校時代にしか得られない宝物のように思える。思い出と重なりそうで感傷的になった。この作者はやはり美しい文章を書きます。卒業前、作者が階段を上りながらふっと思った場面、友達と見上げたこわいくらい美しい星空をみた場面。「檸檬のころ」しか読んでいなかったけれど、この作者の作品を次も読んでみようと思わされた。後半は、じたばたしていた底辺女子高生の成長に青春を感じきゅんとした。
Posted by ブクログ
「檸檬のころ」を単独で読んでも素晴らしかったけど、こんな高校生活が背景にあったことを知り、もう一度読み直したくなった。すべての豊島ファンにお勧めしたい。
Posted by ブクログ
自分の高校生活を記憶を必死に掘り起こして思い返してみれば、たしかにこういう女の子がクラスにひとりふたりいたよなぁ、と頁を繰りながらひどく懐かしく感じた。
派手できらびやかで近寄りがたい女の子たちと同様、こういう3年間で男子と話したのは3回だけでそのどのシチュエーションも明確に細部まで記憶している、という地味目な女の子の考えていることもわれわれ男子には永久にわからないんだよねぇ・・・・。謎だ。
その謎が、少しだけ、なんとなくわかるようなわからないような、そんな気分になる一冊でした。
それにしても絵、上手いなぁ・・・・。
Posted by ブクログ
著者の暗黒時代とも言うべき、高校生活を描いた自伝的エッセイ。誰にでもある、あったはずの思春期の日常が赤裸々に描かれていて、自分の過去を思い出しながら読める一冊。
Posted by ブクログ
作家・豊島ミホさんのエッセイです。
私はこれが初豊島ミホ。小説は読んだことないです。
底辺にいた女子高生時代のお話。
私もまぁまぁ底辺だったので、すごく共感しました。
特に、体育の「みんなの足引っ張り系競技」がいやだという所。私も極度の運動音痴で、体育が嫌で嫌でたまらなかったんです。
でもご自分で「底辺」なんて言ってますが、家出したり下宿したりそこまで底辺な感じはしなかったです。
普通は家出しないと思います^^;
家出なんてかなりの行動力と勇気がいると思いますけどね。
Posted by ブクログ
家出する行動力がすごい!よく無事に帰ってこれたなあ。私もバレーとかグループでやる競技嫌いだったわ。共感する。卓球じゃなくて友達同士でするバトミントンが楽しかった!あの時は悩んでいても今ではいい思い出。イラストがいいね!
Posted by ブクログ
「こいつに何をしたっていいのだ、と思われていること自体が耐えられなかった」。否定された思い出の数々。トラウマを克服しきれていないまま書かれているので生々しい。生きにくさの原因は概ね自分で作り出している。穿って見ると、この人の場合も選別意識が仄見える。
Posted by ブクログ
評判が良かったので手にとってみた、“【底辺】女子高生”。底辺、という自負はあまり好きではないけれど、カースト制度的にいえばわりと、や、かなりの身分の低さに思わず失笑。当時の豊島さんからしたらものすごく苦悩したのだろうなというのが読み取れる。真っ直ぐすぎて、一生懸命すぎたために歪んでいる感じがうまく描けてて好きです。