豊島ミホのレビュー一覧

  • 大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル

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    スクールカーストに苦しんだ人が大人になってもそれを引きずり、かりそめの成功を掴んでも苦しみ続け、そしてある意味解脱して楽に生きていけるようになった過程を綴ってくれた本。今苦しんでいる人は、少々長いが、是非読んで、生きていく糧としてほしいと思う。「そのままでいんだよ」「悪いのはあなたじゃないよ」の言葉が心にしみる。

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    2018年11月12日
  • 花が咲く頃いた君と

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    ひまわり、秋桜、椿、桜、四季を彩る季節の花をモチーフに、人の心の結びつきを温かく描く短編集。
    豊島作品に対する私のイメージは瑞々しさ。本作品は正にその印象を各編に感じた。恋愛や友情、家族関係など全ての人間関係に別れは必至である。その切ない出来事に、季節の花を添えた設定の巧さに感服する。

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    2018年04月15日
  • リテイク・シックスティーン

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    久しぶりの豊島さん。
    少々SF的設定ですが、それはあくまで背景で、本筋は豊島さん得意の青春物語。主人公が勉強ができる上にグラビアアイドル並の容姿での女子高校生と言うのは、今までとちょっと違うかもしれないけれど、生き生きとして、悩み多き青春は如何にも豊島さんという作品です。
    ちょっと中盤がダレている感じがしたけれど、終盤は爽やかに盛り上がり、終わってみれば心地良く。。。
    まあ、私のようなおじさんが読む本ではないかもしれませんが、すごく楽しめました。

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    2017年11月30日
  • エバーグリーン

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    ネタバレ

    アヤコは漫画家を、シンはミュージシャンをそれぞれ目指していた。
    中学の卒業式の日、二人は10年後の再会を約束する。
    それまでにお互いの夢を叶えると誓って。
    10年の月日が流れ、二人は…。

    甘酸っぱい!!
    設定、序盤、鼻の奥がつん、となる。
    でも、帯にある通り、描かれているのは、甘酸っぱい“思春期”の“終焉”だった。

    特に接点のなかった、アヤコとシン。
    物語はアヤコの一方的な片想いから始まる。
    片想い…とは言っても、恋、とは似て非なるもの…なのかな。

    -この人じゃなかったら誰が、私の心をかっさらい続けるんだろう。

    これだけ強く想える対象に出会えるって、すばらしい。
    終盤にかけても、このアヤコのシンへの想いは恋心というものではなく、もっと大きな力を持った、大げさに言うと畏敬にも似たもののように感じられる。

    対して、シンはアヤコのテンションとはまた全然違う。
    当時、どちらかというと、自分よりも“下に見”ていたのだ。
    シンにとって思春期の自分は“高慢”であり、その象徴的な台詞が、バンド仲間へぶつけたもので、物語が進む中で度々登場し、後に自分への問いかけにもなる、

    クソ田舎で一生埋もれて暮らせ!

    なんだろうなって。
    この台詞はたまたま耳にしてしまったアヤコへも突き刺さっていたわけで…ストレートにどーんと、遅れて自分にも突き刺さるという。

    再会の時が近づき、それぞれ状況は違えど、焦燥、不安、期待…色んなものが渦巻く。
    そして、再会間近にして、自分自身が変わらなければならない瞬間がやってくる。
    アヤコは自分の見ていた“きらきら”を違うかたちで見ることができることに気づく。
    シンも現在の自分にしか得ることのできない、“高い空”を見上げている。
    夢を叶えることよりもそれを変わらず追い続けていくことの方が難しいのかもしれない。
    甘酸っぱいだけでは一生を過ごすことはできない。
    けれど、あの日あの時があったから前へ進める、生きていくことができる。
    そう思える瞬間が、アヤコとシンにとっては卒業式の日だったんだろうなと思う。
    小さくって芯の強い、ひたすらシンに信頼と憧れを寄せるアヤコに、“想う”力の強さ-そして脆さも-を見せつけられた。

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    2017年08月04日
  • リテイク・シックスティーン

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    未来からやって来たと言う高校生の同級生。
    彼女が話す事は真実なのか?
    SFちっくな話かと期待したのだが、良い意味で裏切られた。

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    2017年06月30日
  • 夏が僕を抱く

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    幼馴染をテーマにした短篇集。気取らない天性の読みやすさと、鈍感ゆえ感性が追い付かないのになぜか引き込まれる物語はさすが。しかし幼馴染というのはかくも特権的なものなのか……。

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    2016年10月01日
  • リテイク・シックスティーン

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    地方在住高校生の青春を描かせたら右に出るものはいない豊島ミホさん。輝きと切なさと愛しさが滲み出る、そして大切な何かを思い起こさせる青春小説。
    未来の自分が何者かが判っていれば、高校生活は変わるのかというテーマ。ただし、未来から来たのは友人の孝子で、主人公は自分に自信を持てない沙織である。この配役が、設定に嘘っぽさがなくなって、ストーリーにリアル感を持たせている。あの日あの時こうしていれば…って、後悔する青春を送った全ての人に読んでほしい。

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    2016年04月18日
  • 青空チェリー

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    3話収録されていて、賞をとったタイトル作よりも
    他のほうがよかったかも

    「ハニィ、空が灼けているよ」は
    ”戦争”と”都会人が田舎で暮らすこと”の共通点である
    『非日常』の描き方がうまいと思った
    本当の世界でも遠い国で起こる紛争はどこか現実味を欠く

    あと、どこかに出てきた、過去のいい思い出だけをマッチに例えて、
    「1本マッチをすると、その瞬間だけ温かい気持ちになる」
    と表現していたところにすごく納得した

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    2016年01月30日
  • 大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル

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    語り口調だから、すいすい読めて、そのまま流しちゃって、読み終った今はまだ消化出来てない感じ。
    自分の実感や、これからにどう活かしていこうとかがまだ見えないという意味で。

    「豊島ミホ」の小説もエッセイも大好きだし、どんな形であれこうやってまた本が出たことが私は嬉しい。

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    2015年06月07日
  • リテイク・シックスティーン

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    豊島ミホさんは、二冊目。
    随分前に『陽の子雨の子』を読んでレビューも書かずにいるけれど、湿気を含んだような二人の感じが拭えずに今もある。

    この『リテイク・シックスティーン』は、ある本で紹介されていて手に取った。
    二十七歳の孝子が、シックスティーンをリテイクするという不思議な設定の話。

    じゃあ孝子がやり直した高校生活をどう感じるかが主軸なのかと言うと、視点である沙織、そして大海と村山くん、それぞれの生が描かれていて、楽しめる。

    しかし、ずっと残るのは二十七歳という中途半端な年齢で、どうしてリテイクしようと考えたんだろう。
    もちろん、ああ、やり直したいなあーと考えることは単なる願望として、ある。でも、やり直したって、今以上の良きものになる自信も、ないのだ。

    永遠に回っていればいい、という沙織の言葉の投げかけは、生きていることの意味を見出せない孝子には凶器だっただろう。

    ただ、リテイクしたいという執念だけで超越してしまう孝子の闇は、なかなかに凄まじいものがあるのだと思う。

    作品では、そんなハードな面はほとんどと言っていいほど描かれない。だから、謎は謎として私の中にぐしぐしと残ってしまう。

    沙織の視点から見ると、丸く収まる青春小説。
    けれど、孝子の視点から見ると、そこにまったく別の怖さが佇んでいる。
    裏リテイク・シックスティーンとして、この前提をひっくり返すようなもう一冊が出て欲しい。

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    2015年05月06日
  • 夜の朝顔

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    女の子が1~6年まで成長していく場面を描いた連作短編。

    豊島ミホらしい風景描写と心理描写。
    特に心情表現は、幼いゆえに感情がむき出し。
    子供の残酷なところも、無邪気さも、意外とませたところもリアル。

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    2015年02月03日
  • 底辺女子高生

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    高校時代我慢してたことをココで熱弁してる感じがします。
    自分大好きなのはわかるよ。
    みんなが理解してくれないのもわかるよ。

    高校生らしい調子ののりっぷりも良し。

    フツーのことを、おもしろく&悲しく 書くのが上手。
    底辺を味わってきたからかな?

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    2015年01月11日
  • 初恋素描帖

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    中学二年生の恋を描いた短編。純粋でまっすぐで懐かしい気持ちにしてくれました。席替えで好きな人の隣になると嬉しかったり少しでも会話することができたら幸せな気持ちになれたり青春いいなあー。

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    2014年10月22日
  • リテイク・シックスティーン

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    私は、豊島ミホさんが好きだ。
    彼女は、自分のことを作品に表現しすぎる。
    私はそういうところが好きだし、共感もした。
    卑屈で、頭でっかちで、自意識過剰で、小心者。
    そんな彼女の人間性と、彼女の作品がたまらなく好きだ。

    いつか、彼女が完全復帰してくれることを願う。

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    2014年07月29日
  • 青空チェリー

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    1日で読破。なんで豊島なのに今まで読まなかったんだろう。一作目読んだだけでも満足。ダーリンは豊島の中で好きな部類の男子。デビュー近くでこの出来はすごい。

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    2014年06月25日
  • 夜の朝顔

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    嫌い、怖い、苦手 、分からない、恥ずかしい。
    楽しいの隙間に顔を出しては邪魔をするこいつらの対処法を知らなかった。
    無知でグズで可愛い自分を思い出す。

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    2014年05月28日
  • やさぐれるには、まだ早い!

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    再読ですけれどもね…いや、単行本の方は読んでいたんですけれども、今回、文庫化もされているということで読んでみました…

    僕と著者は性器の差こそあれど同じ人間…著者の類稀なる文章センスに脱帽しました…!!

    とは言い条、脱帽なんてしてませんけれどもね。 ←え??

    さすがに言い過ぎました…だけれども、元気付けられたのだけは本当です…! 著者はワケあって小説家を辞めてしまったのですけれども、これを読んで復帰…とまではいかないまでもちょこちょこ、こういったエッセイとか書いてくれないかなぁ~と思いました…。

    20代女子の等身大の姿が表れているやうな、そんなエッセイでした。おしまい…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

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    2013年12月24日
  • 神田川デイズ

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    大学生活・・・本当はこんなんじゃなかった!と思ってる彼・彼女。抜け出すきっかけ見つけた人、まだ見つからない人、空回りの人、いろんな大学生活、人生。連作短編な感じ。

    初めて読む作家さん。
    それぞれ、もう少し物語を読みたかったので、★4つ

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    2013年11月25日
  • 初恋素描帖

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    師岡くんの桜の花びらのラブレターを素敵だと思ったけれど、めいちゃんにはあんまり響いてないのがリアル。


    クラスの中のそれぞれの視点を見られるのは、楽しい。中学校ってこんな感じだったかな。

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    2013年10月31日
  • 青空チェリー

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    ネタバレ

    表題作「青空チェリー」は“女による女のためのR-18文学賞”第一回読者賞(ネットで公開した応募作品の中から一般の読者が選ぶ賞)を獲得した作品。
    R-18文学賞ができた時に、「青空チェリー」がちょうど公開されていて、ちらっと読んで、何だか気になっていた作品。

    うーんとね。意外とすきです。

    正直、かるーいゆるーいお話を想像していたのですが、胸にくるもんがあるんです。

    「青空チェリー」はちょっと“えっち”なお話、っていうくらいで、いやらしい感じというよりは爽やかな感じすらしました。

    そして、同時収録の「ハニィ、空が灼けているよ。」と「誓いじゃないけど僕は思った」がまたじんときた。

    解説をされている書評家の藤田香織さんが述べられているように「泣ける」小説ではなく、「泣きたくなる」小説だと確かに思いました。

    私は教授とハニィの間に挟まれたことはないし(「ハニィ、空が~」)、中学の時から想い続けているひとがいるわけではないけれど(「誓いじゃないけど~」)、こみあげてくるものがありました。

    すごく清々しい小説を書く方だな、と。
    単行本~文庫化にあたって、けっこう書き直しをされたそうなのですが、単行本の方も読んでみたい。

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    2013年09月17日