豊島ミホのレビュー一覧

  • 檸檬のころ
    こんなんずるいって〜〜
    ありそうな普通の話を書いているからこそ、2007年の本がこんなにも“くらう”小説になってるのかなとか思っちゃった
  • 檸檬のころ
    「痛いの」(ルパンとレモン)

    どの文章を切り取ればいいのか分からないくらい、一文一文が刺さりすぎた「ルパンとレモン」。

    西と秋元との甘酸っぱい日々は、いつしか過去のものとなり、今や互いにとって「痛い」ものに変わっていた。
    この痛みと正面から向き合った西は、大好きな秋元が、既に両思いである友達の富...続きを読む
  • ぽろぽろドール

    意外な引き出し

    この作者には内向的な若者の青春をみずみずしく描いた作品が多いので、こんな引き出しもあるのかと驚いた。あとがきで語られるように、作者の凄まじいコンプレックスと、それでも捨て去ることはできない美への憧憬が人形に強く息を吹き込んで、執念すら感じられる濃密な物語を形作っている。

    ここに出てくる主人公た...続きを読む
  • 檸檬のころ
    めっちゃ良かった。周りをじわじわ固めていっての最後の一編、そして最後のシーン。あれ以上に綺麗なものってないかもしれない。
  • 神田川デイズ

    地味だけど、ドラマは濃い

    出だしがあまりにむさ苦しい雰囲気なので、なかなか入り込みづらかった。でも何とか前に進んでみたら、嘘みたいに「読んでよかった」という感想に変化した。

    この短編集に書かれているのは、どれも「あるある」「ありそう」と思えることばかり。と同時に、「こんな物語は見たことがない!」「よくこんな状況をすくい...続きを読む
  • 檸檬のころ
    自分は中高女子校だったから、高校での恋愛とか身に憶えもないのに、なんか懐かしいような切ないような。
    久々に本読んで泣いたなぁ。
    よかった。
  • 檸檬のころ
    久しぶりに大好きな短編集に出会えた感じ。
    豊島ミホさんの描く何気ない田舎の風景、登場人物の心情、青春の1ページがキラキラと輝いていました。青春の思い出って、全てが全てハッピーエンドってわけじゃなく、どこかほろ苦かったりするまさに「檸檬のころ」。
    でもだから青春っていいのよなあ
    好きだったお話は「ルパ...続きを読む
  • 檸檬のころ
    地方の高校が舞台の連作短編集。
    高校生視点の話と大人視点の話があり、どちらも檸檬のようなほろ苦さがあって良いが、
    個人的には圧倒的に高校生視点の話の方が好き。
    というのも、時たま登場する楽曲が、自分がその時代に聴いてたり好きだったりしたものとがっちりハマっていて、
    シーンによってはぐわんぐわんと響く...続きを読む
  • 底辺女子高生
    おもしろかった。
    リアルな女子高生の日常が書かれていた感じを多く受け、実感しました。
    「あるあるネタ」って思えるところと「んなことやるわけないって」って思うところが混じり合って面白かったです。

    他の作品も手に取りたいと思いました。
  • 檸檬のころ
    普通で何気ない日常。そのきらきらとした部分を切り取っているからこそみずみずしく、かけがえのないあの頃をハッと思い出させてくれる。田舎の新学校が舞台であることも相まって、より一層甘酸っぱく切ない物語。
  • やさぐれるには、まだ早い!
    やさぐれる。

    なかなか使わないこの言葉。
    18歳ぐらいの頃にこの本に出逢って
    『やさぐれる』って言葉を知った。

    都会を離れ、女として、社会人として
    いろんな事を考え模索して
    必死に生きようとする女性の人生模様が
    不器用で不甲斐なくて、それがいいのだ。


    そう、人生はこれからだ!

    やさぐれるの...続きを読む
  • 底辺女子高生
     学校という場所にいる、傍若無人に振舞う「あいつら」が嫌い。人を侮る「イケてる組」を呪う(呪ってないか?)地味女子だった作者のエッセイ。

     美形やお笑いでテレビや雑誌に出ている人達は、人口比率からするとわずかなので99%の普通の人は見る側になる。
     なのに、高校というところは、ミニ世界なので、そこ...続きを読む
  • リテイク・シックスティーン
    ラジオドラマがきっかけで購入。

    高校生活のありふれた日常かと思いきや、友人・孝子が未来からやってきたという設定で、面白かったです。
    もし、孝子が主人公となると、北村薫さんの「スキップ」の逆バージョンな展開?などと想像を掻き立ててしまいました。
    未来がわからない主人公・沙織と未来がわかる貴子とのアン...続きを読む
  • 檸檬のころ
    2019/10/7
    初めて豊島ミホさんの本を読みました。以前から気になってた本だったので読むことができて良かったです。
    内容は青春小説ですが、なんだか絶妙なバランスがあってすごく読みやすいし話に引き込まれる感じです。短編ですが話が連動していて、それぞれの話の主人公的な人物が次の話の主人公となんらかの...続きを読む
  • 花が咲く頃いた君と
    ーーーーーーーーーーーーーーー
    じわっと泣くか、
    ぶわっと泣くか、
    今でも胸が痛くなる......。
    あの頃を思い出すと切なくなる。
    ーーーーーーーーーーーーーーー
    豊島さんの作品が本当に好きで好きで、
    ずっと勿体なくて読めなかった一冊です。

    サマバケ96
    コスモスと逃亡者
    椿の葉に雪の積もる音が...続きを読む
  • 大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル
    まあ読み手を選ぶ本。この本で「敵」とみなされるような人間が読んでもさっぱり分からないだろうと思う。著者は自分が死んでも社会には何ら影響がない、というが、いやこの本読みたかったです。『底辺女子高生』もたしかもってたんだが、見返してみようかしらん。しかしまあ、著者もたびたび言っているが、わりあい「ぬるい...続きを読む
  • 神田川デイズ
    帯は
    『ダメダメの日常から、
     彼方の光に向かって
     手を伸ばす。
     痛くてかっこ悪くて愛しい
     「若さ」の物語。

     世界は
     あたしのために
     回ってる
     わけじゃない。
     でも…』

    本当に久しぶりに豊島さん読みました。
    この本も積ん読で、10年ぐらい前に買った本。苦笑
    当時は読むのがもったい...続きを読む
  • 檸檬のころ
    高校時代、もしかしたら自分が経験したかもしれない恋愛模様や将来への葛藤などが描かれている青春小説。
    高校時代に戻ったようで、なんだか懐かしかった。
  • 檸檬のころ
    2018.1.5-
    「タンポポのわたげみたいだね」
    やえちゃんを思い出しながら読んだ。
    当たり前の日常は、今となってはキラキラした期間限定の青春そのものだったな。

    「金子商店の夏」
    夢を諦めるときの、胸がじりじりするようなフワフワ居場所なく浮いてるような、居心地悪い感覚。
    でも人生は1回。
    軌道修...続きを読む
  • エバーグリーン
    学生時代、話したことのなかった子と何かのきっかけで話すことになり、興味を持っていく過程が思い出されて懐かしくなった。

    結果的にはハッピーエンド、なのかな?