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高校に入学したばかりの沙織は、クラスメイトの孝子に「未来から来た」と告白される。未来の世界で二十七歳・無職の孝子だが、イケてなかった高校生活をやり直せば未来も変えられるはずだ、と。学祭、球技大会、海でのダブルデート……青春を積極的に楽しもうとする孝子に引きずられ、地味で堅実な沙織の日々も少しずつ変わっていく。
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Posted by ブクログ
「あたしは、ホント言えばあたしから逃げたいんだよ」P329 「いったいなにを言えば、孝子に届くんだろう?」P330 吉村萬一さんの「回遊人」を思い出した。 回遊人は、拾った薬を飲むと時間が巻き戻り、そこからやり直す物語なので、そう似た話でもない。 しかし、そのとき感じたのは、やり直すとなると、前の...続きを読む人生を再現できるかどうか、すらもタイトロープになる。 それも恐怖。ということ。 それは、この物語でも感じた。 リテイク・シックスティーンで描かれる、10代の時期。 やり直したら上手くやれるんだろうか。 「上手くやる」って一体なんだろうか。 振り返れば、かけがえのないない時間であることは50代も10代もなにも変わらないはず。 だとすると、今50代のかけがえのない時間を、自分は「やり直す」ぐらいの気迫で過ごしているのだろうか。 気迫を込めるとして、ここからどう気迫を込めればいいのだろうか。 やり直す、という以上、前の人生は、戻るところで放り出してきた、ということ。 その放り出したくなったところに、また再び流れ着くんじゃないだろうか、という不安。恐怖。 遺伝と環境。人の人生はそれがすべて。 生まれたとき与えられ、握りこんでいたリソースは、あまりにも不平等。 分かったようなことをいう、銀のスプーンを咥えた者たちへの苛立ち。 なぜか出会えた、友。 その友との関係も、揺らぎの中にしかない。 思いもよらず、途切れたり、つながり続けたりする。 そうした、頼りない掌の玉を、そっと大切にし続ける。 できれば、同じ絶望の淵でもう一度人生を投げ出さないことを祈りたい。
若者特有の悩み
未来への不安を、タイムスリップというSF要素を交えつつ考えるストーリーが面白かった。
#切ない #感動する #エモい
ラジオドラマがきっかけで購入。 高校生活のありふれた日常かと思いきや、友人・孝子が未来からやってきたという設定で、面白かったです。 もし、孝子が主人公となると、北村薫さんの「スキップ」の逆バージョンな展開?などと想像を掻き立ててしまいました。 未来がわからない主人公・沙織と未来がわかる貴子とのアン...続きを読むバランスな関係ながらも他のクラスメイトを交えながら、高校生活を送る様が、甘酸っぱく爽やかでした。SFな設定なのに青春小説の雰囲気を醸し出していて、あまり違和感なかったです。 一応、タイムスリップものですが、孝子は本当に未来から来たのか?タイムスリップの真相は?というものはなく、ひたむきに生きる高校生達の進路、悩みなどを重視して描かれています。ちょっと多めの量ですが、あっという間に読めました。 未来を知ってからのやり直し人生とこの先知らないままの人生、どっちを選ぶかといったら、後者かなと思いました。 何度もやり直したいなとは思う時もありましたが、今までのことを修正するのではなく、新たに描くことが面白そうかなと思いました。 でも一瞬だけ高校生に戻りたいな…。
16歳のころ、 訳もなく哲学してたり、 友人を作ろうとしていたり、 表に出せないちゃちな反抗心を抱いていたり、 そういう少し恥ずかしくなるような あどけなさを思い出す事ができます。 こういう年齢を描いたら一品の作家さんですね。
繊細な感情や、なにげない風景から青春の空気を言葉にして形にできる才能っていうのが凄く素敵だ。夢中でページをめくった。 ひとつ挙げると主人公の子が完全すぎる気はしなくはない。ルックス良しスタイル抜群勉強ができて友達が少ないって、少しマンガチックな設定かなと。
豊島ミホの描く高校生は素敵だ。 そう思うのは、同級生だからかもしれない。 『リテイク・シックスティーン』でなければ手に取らなかっただろう。そして、手に取って損はなかった。 高校生活の様子が手に取るようにわかる。まるで、昨日、そこに一緒にいたかのように。 『檸檬のころ』と違うのは、主人公の友人が2...続きを読む009年の未来からやって来たことだろう。時折入る、未来の視点。けれど、みんな16歳の高校1年生。ときは、1997年だ。 私は豊島ミホのように、“リテイクしたい”という思いはない。 しかし、この真実であり虚構の世界に引き込まれる。あの頃に戻りたい、という思いがないわけではない。 リテイクしたいわけではないが……、私は孝子に近いかもしれない。 おそらくこれは、豊島ミホにしか書けない作品だろう。 16歳という普遍性。けれど、より深く読めるのは、97年に高校生だった同級生たち、という気はする。ここに書かれている世界を“知っている”のだ。自分たちと重ねるというのではない。本当に“知っている”。 リテイクというのは、もう一度、16歳を描くために、豊島ミホが持ち出した秘密道具なんだろう。
文庫化にあたり再読。 あぁ、そうだ、こういう話だった、とぶわっと思い出す。 経験とか、リアルさだけじゃない青春の物語とはまさにこれだ……と次々ページをめくった。 あの頃の痛みがいまの自分にもどこか通じて、それはきっと孝子が27歳まで生きて、高校生に、16歳に舞い戻ってきているからだ。 ふがいなさ...続きを読むや、逃げ出したくなる気持ちや、諦め。目を反らしたい負の感情と、きちんと向き合えと読者に訴えかけてくる。 豊島ミホさんすきだー。
子どもに勧められて。 塾の国語のテキストに使用されていたらしい。こんな楽しい話しを題材に勉強できるなんてうらやましい限り。 タイムスリップしてきたという同級生の告白から始まりますが、内容はごくごく普通の高校生の日常がメイン。エッセンスとして人生を16歳からやり直したかった話題が出てくる感じで、それが...続きを読むとても良かったです。
「高校時代をやり直しに未来から戻ってきた」と主張する友人を中心に描かれる青春小説 ぶっ飛んだ設定とは裏腹に、内容はあまり特異な事は起きず、 かえってそれが主人公の内面の描写を引き立てていてよい 一度きりの人生をどう生きるかに帰結するエンディングもベタではあるが良かったと思う 一方で、同級生・父等の男...続きを読む性陣の描写が少々薄いような気も
久しぶりの豊島さん。 少々SF的設定ですが、それはあくまで背景で、本筋は豊島さん得意の青春物語。主人公が勉強ができる上にグラビアアイドル並の容姿での女子高校生と言うのは、今までとちょっと違うかもしれないけれど、生き生きとして、悩み多き青春は如何にも豊島さんという作品です。 ちょっと中盤がダレている感...続きを読むじがしたけれど、終盤は爽やかに盛り上がり、終わってみれば心地良く。。。 まあ、私のようなおじさんが読む本ではないかもしれませんが、すごく楽しめました。
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リテイク・シックスティーン
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豊島ミホ
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